酔陽亭 酩酊本処 いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。 DiaryINDEX|past|will
フリーライターの夏目潤子が警察の【見当たり捜査】を取材する。指名手配犯を自分の眼で見つけ出すというアナログで地道な捜査。絶対にアタリをはずさない男・稲垣にはりついた潤子は、稲垣の様子からアタリであるはずのターゲットを見逃したと感じた。何故、稲垣はアタリを見逃したのか。
美由紀ちゃんが立ち向かうは生物化学兵器。美人で強くて何でも出来る美由紀ちゃんの知識の幅広さには驚かされます・・・。今回の相手は生まれていた生物化学兵器。高温でなければ活性化しないと放置されていたものが、近年の亜熱帯化で蠢き始め・・・という、相変わらずありえそうな今そこにある危機なのでリアルに怖いのですよね。親友のために最後まであきらめない美由紀ちゃんはすごいです。
その繊維を使用すると【見えなくなる】・・・そんなものを被らせた兵器が日本に向った時、日本は!? なーんて相変わらず恐ろしく国際的規模な事件に美由紀ちゃんが立ち向かいます。たったひとりで。これはまさしくジャパニーズ・ダイ・ハードだわー(笑)。日本を狙うテロと一人の傷ついた女性。美由紀はどちらにたいしても持てる力を惜しまない。無償の女。不思議な人だ。つるっと読めて面白かったです。
「ひめごと」「ほころび」「ぬれぎぬ」「うらぐち」「やぶへび」「あやまち」という6つの四文字の言葉の物語たち。うーん、ウマイ。夏樹静子さんはすごいなぁ。四文字の言葉にちなんだ殺人事件が発生しますが、言葉の意味の裏にいくつも顔があるのです。短編でここまで綺麗に入れ込めるってスゴイ。中には筋が読める展開もありますが、ドラマ見てるみたいです。2時間もののサスペンスドラマの原作にぴったりですわー。
いろんなところで評判の高い本なので読んでみました。これがなかなか面白い。さすがに評判通り! 京都の街で繰りひろげられる出会いやすれ違いやストーキング(?)・・・アハハ。妙な展開がストンストンと散らばって、最後に綺麗に纏め上げられるのですよ。こういう不思議でみょうちくりんな出会いって若さの特権だよなぁ。脇の変な大人でいいから登場したい感じ。さすがにタフな若者にはなれないし。若さって体力だー。いやぁ、今の私は鯨飲できないもん(意味不明?)。
俺(三梨幸一郎)は私立探偵。今は産業スパイを突き止めるために、とある企業に潜入捜査中。仕事をするうちに少しだけ心が動く予感がした。秋絵が死んでからの七年間ずっと冷え切っていた自分の感情が、ちょっとだけ人間らしくなってくれるかもしれない。そして少し心が動いたのはよかったのだが、・・・とんでもない現場を「目撃」する羽目になり・・・!?
読むべき新刊は山とあると言うのに恩田陸に浸っている。恩田陸と言う作家さんはデビュー作の『六番目の小夜子』からずっとものすごく好き。このまま行けば私は死ぬ時に一番好きな作家は恩田陸だと言うのかもしれないな。なんと言うのか、トンデモナイ不気味さが美しくて、どこかに迷い込まされてしまう。そのゾクゾクさせられる感がたまらないのですよね。根底にホラーが流れているからかもしれないなぁ。郷愁を感じさせる残酷な陰湿なブラック感。それでいてライトに割り切る部分も多分にあるし・・・何度読んでも引き込まれてしまう。いつまでも恩田陸と言う文字の海を漂っていたい。遭難したってかまわないー。スキー。
ヲタクでマニアな輩が集まって警官倶楽部を作った。そして事件を起こしたり(笑)、解決したり。なんだかこういう展開は笑えて楽しいです。明るいマニアっていいなぁ。気軽に楽しめる一冊です。オススメ〜v
文庫化されたので再読しました。いやぁ、面白かった。やっぱり恩田陸はスペシャルに好きだー(叫)! 3年前に刊行された時よりも数倍楽しんで読めたことはラッキーだったなと思います。何故、数倍も楽しめてしまったのか。それはこの物語の舞台やベースである熊野や神様についてスゴク興味が深くなり、地道に学習しているから。これってそういう素地がある人にはたまらないんじゃないのかしらん。邪悪なヒーロー烏山響一は恩田陸のほかの小説でちょこっと登場してかなりインパクトの強かった人です。なので彼を物語の軸に持ってこられた時にはヤッターと嬉しかったものです。悪の魅力、負の魅力。そういうものも確かに存在しますから・・・。前に読んだ時にはラストの展開に多少疑問があったのですケレドモ、今回はすんなり胸に落ちました。やはり神様について考えていたことが大きかったようです。あ、別に宗教にはまるとかではなく、神社とか神域とかそういう日本古来の場所への興味だったのですね。はい。ただ3年前と同じく、最強キャラが実はアノヒトであることは驚きとともにそうあるべきだなぁと思えます。これは時間を置いてまた読むとまた受けとる感じが違いそうな気がします。文庫化されたこともあって超オススメでーすv
タイトルと北見隆さんのイラストに惹かれて関田涙さん初体験をしてみました。このテの物語は私にとっては当たり外れが大きいため、最後まで読み切れるかどうか・・・と思いつつ読み始めてみたのですが、これが面白い! なんか妙な魅力があって不思議に思いつつ迎えたエンディングで妙な魅力の訳に気づかされました。これはウマイ。こういう出会いがあるから、タイトルや装丁の吸引力をあなどれないのですよねぇ。面白かったです。
ああ、いいですねー。松尾由美さんのSF恋愛ものはものすごくいい。大好きだ。温かくてココロの芯までほかほかしてくるの。また恋をしたいな。そんな笑顔で読み終えられました。超オススメです。
栗本親分のお好きな大正エロ浪漫であります。華族に嫁いだ美貌の真珠子が荒くれ男に陵辱され、己の女に目覚めていく、と言う物語。親分ホントに好きだよねぇ。読む私も好きだケレドモさ(笑)。ただ、ありがちな物語だし、エロとしても中途半端だし、親分ってば息抜きにつるっとかいちゃった感ありありです。でも売れるんだものなぁ。そりゃぁ親分いい気になるってもんだわー。
郊外の裕福な住宅街ウィステリア通りでメアリー・アリスが拳銃自殺した。15歳の息子と夫を残して・・・。メアリー・アリスと仲の良かったスーザン、ブリー、リネット、ガブリエルの4人は彼女が何者かに脅迫されていた事を知り、それぞれの多忙な日常を過ごしながら、隣人たちの隠された秘密を知っていき・・・!?
映画化された『バッテリー』の主人公の少年ふたりのピッチャーとキャッチャー、そのバッテリーに魅せられた天才バッター門脇秀吾、そして幼馴染の瑞垣俊二の“その後”の物語です。あさのあつこさんは脇役であったふたりの少年のこともものすごく愛されたのでしょうね。だから“その後”を描かずにはいられなかった・・・ふたりの少年にも物語を与えてあげたかったのでしょう。このふたりの“その後”を知れただけですごく嬉しく思いました。門脇秀吾も瑞垣俊二もキラキラしていて美しい。この一瞬の季節の輝きを忘れない。汗くさい青春物語にならないところがあさのあつこさんの天才たる所以だと恐れ入りました。
岬美由紀が帰ってきました!・・・と言っても本家の千里眼シリーズをどこまで読んでいるのだったかしらん(忘)。本家シリーズはスケールが大きくスキだったのですケレドモ、途中からあまりにも破天荒になった感があって読まなくなったような気が(忘)。まぁ、いずれにしても岬美由紀リターンズ! 自衛隊のパイロットだった美由紀がアル事件から方向転換。以前とはパラレルな世界となりました。でも美由紀のスーパーウーマンっぷりは変わらずカッコいいです。強く美しい女なのでひどく爽快。私にとって岬美由紀は水野美紀さんのまま。美由紀の描写であまりにもスレンダーっぽく描かれていますが、それはありえない。闘う女は水野美紀ちゃん的スタイルであるべきです。細すぎる女は闘いに不向き。ちょっと闘っただけでポキリと骨折よー。なので映像化の暁にはやはり水野美紀の岬美由紀を見たいのでありました。あ、内容に全く触れてなかった〜(笑)。
誠は真希子との結婚を前に気持ちが足踏みをしていた。真希子はイマドキ珍しいタイプで大昔の青春ドラマのヒロインのよう。その大袈裟な純情っぶりッ子が鼻につきだしたのだ。しかし、真希子の両親には気にいられ、新居マンションまで買ってもらう始末。あとは結婚するだけのある花火の夜、誠は素晴らしく美しい女にいきなり首筋にキスをされた。女の名は彩子。あやこではなくサイコという女。サイコと出会ったことにより、誠は恐ろしいジェットコースターに乗ったかのように・・・!? |