酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
DiaryINDEX|past|will


2002年11月30日(土) 最後の記憶

 綾辻さん曰く、『最後の記憶』は初本格ホラー長編だそうです。
 ホラーにもいろいろありまして(無類のホラー好き)、この作品は淡々とした不気味さが最初から最後まで貫かれていました。
 奇しくも最近、私が気にしている脳の痴呆化がテーマに関わってきます。もしも若くして記憶がどんどんと失われていき、最後に残った記憶が‘恐怖’にほかならないとすれば・・・どうします?
 設定と言い、ミステリー仕立てと言い、とても面白いです。面白いですけれどーっ、高橋克彦大先生の‘記憶シリーズ’にこのモチーフに似たものがあるような気がします。勿論、綾辻さんほどの作家さんがまねっこしたとは思いませんが、‘記憶’で‘ホラー’と言えば、高橋克彦さんのものですねぇ。などと改めて痛感してみたり。ただ、語り口調がねっとりしてしんねりしていて、そこは綾辻さんならではのホラーになっていると思います。

『最後の記憶』 2002.8.30. 綾辻行人 角川書店



2002年11月28日(木) 20世紀少年(10巻まで)

 ずっと気になっていた浦沢直樹さんの「20世紀少年」を、はじめから一気読みして参りました。おもしろすぎるー。はぁ。
 物語は、昭和30年代(くらいだと思う)の少年時代と、近未来(漫画では現代)が錯綜しながら進んでいきます。1巻に出ていた人物が、10巻くらいにまた重要な鍵を持って登場するという、壮大すぎる漫画です。
 主人公(と言えるのかな)ケンヂが、少年時代に書いた預言書が、現実になっていく。忘れかけていた過去が甦り、世界を守るために仲間たちが集ってくるっ! あぁーん、こう書いただけでいかにも私の好みそうな物語だとわかる人にはわかるってもんでしょう(当たり前だ)。
 浦沢直樹さんがうまいっと唸らせる点は、ストーリー展開の卓越さも然ることながら、登場人物たちの人間関係の複雑さがすごいっ。一度流して読んだくらいではわからないです。いや実はワタクシ本日二回読んできましたの。ほほほv
 物語のヒロイン、ケンヂの姪、カンナがまたいい子なんですよ。そこらへんの軟弱な野郎どもには無い男気がありますv

「20世紀少年」10巻まで 浦沢直樹



2002年11月26日(火) 黒焦げ美人

 大正時代の岡山で、妾になって親と妹の家計を助ける美しい姉の数奇な人生。

 岩井志麻子さんの書く岡山が、やっと落ち着いてきた感じがします。今まではそれは違うだろうーって感じで読まずに入られないけれど、読むと辛かった。前作『がふいしんじゅう』くらいから、読んでいて息苦しくなくなりました。
 岡山弁ってこうして本で読むと、淫靡な方言だなぁとあらためて思ってしまう。避けて通れない作家さんですね。

『黒焦げ美人』 2002.9.30. 岩井志麻子 文藝春秋



2002年11月25日(月) 砂の狩人 (上下)

 ひさしぶりに大沢親分らしい最高に面白いハードボイルドを読むことができました。むちゃくちゃおもしろかったぁぁぁ。ああーしあわせ〜v
 物語は、事情があって警察を辞めた‘やめデカ’西野が、美人キャリアの案件に巻き込まれることからはじまる。この西野に絡む、美人キャリア、もと同僚、ヤクザ、中国人、快楽殺人者・・・と、大沢親分の庭、新宿が抱えるさまざまな人種が登場します。それぞれにそれぞれの事情や思惑がある。ジェットコースターのように読ませてしまいながら、抱えるテーマの深さ・重さに愕然とします。これから日本はどうなっていくのかなぁ。
 西野は、自分が警察を辞めることになった事件を心の闇として生きていました。この西野の姿は、アガサ・クリスティの『カーテン』のポアロを彷彿させました。これしか解決手段はない、その手段を使った人間はどうなるのか。本当に考えさせられてしまいました。
 ただ単にハードボイルドとしてアクションとして読むも面白い。でも本当はかなり深くて重い物語だと思います。うーん、やっぱり大沢親分はすごいっvvv

『砂の狩人』 2002.9.25. 大沢在昌 幻冬舎



2002年11月23日(土) マジシャン

 天才詐欺師が、マジックにおけるトリックを利用するとどうなるのか。
 頭脳が飛びぬけていい人間が、犯罪を犯すとなると手がつけられない。そうなると、毒をもって毒を制す、その頭脳以上の持ち主をぶつけるしかありません。
 天才詐欺師と、その天才詐欺師をやりこめる人間関係が明かされるとき、いろんな意味で哀しくなります。うーん、エンターテイメントとしては、とってもおもしろいんだけどな。

『マジシャン』 2002.10.10. 松岡圭祐 小学館



2002年11月22日(金) 虹の家のアリス

 『螺旋階段のアリス』の続編短編集です。
 仁木探偵事務所の有能な助手、アリス(ありさ)。今回は、家族にまつわるさまざまな問題を解きほぐしていきます。
 あまあまな美少女ではなく、しっかりと自分を持っているアリスは魅力的です。今回は、天使というより墜天使っぷりを随所で披露してくれて、素敵ですv

『虹の家のアリス』 2002.10.30. 加納朋子 文藝春秋



2002年11月21日(木) ダーク

 私が、桐野夏生女史に惚れることになったきっかけの女、村野ミロ。彼女のあらたな壮絶な物語です。
 今回のミロも、ミロの友人のゲイのともさんも、なんだかいつもと違う。あえて人間の脆さ汚さを桐野夏生女史は描きたかったのでしょうか。
 物語は、『天使に見捨てられた夜』から続いていきます。ミロ初登場作『顔に降りかかる雨』以降いつも感じるミロの諦念感・虚無感はいったいなにに起因しているのだろうか。今回もすれすれのところでその原因はわからずじまい。義父、村野善三との本当の関係も。まだまだミロの物語は続くと言うことでしょうか。
 正直に言えば、今回の物語は起承転結を通して唐突すぎました。ミロの内面や屈折ぶりはわからないではないのですが。『ローズガーデン』を番外編として、前二作とあまりにも路線が違いすぎて、つながりが感じられないのです。あぁむずかしくてうまく書けない。いずれにせよ、ミロシリーズを読んでいる方は、読まずに通り過ぎられない物語です。ミロはふたつのとんでもないことをしでかします。あ、みっつかなぁ。

『ダーク』 2002.10.28. 桐野夏生 講談社



2002年11月20日(水) 雨柳堂夢咄

 かなぞちゃんが少し前にはまっていると教えてくれた『雨柳堂夢咄』の其の一を読みました。むーおもしろいv
 店の入り口に大きな柳の木がある骨董屋‘雨柳堂’。そこの店主の孫、蓮。彼にはいろんな想い(残留思念?)が見えてしまう・・・。骨董品とそれにまつわる人間模様。連とおじい様がとってもいい味だしてますv

『雨柳堂夢咄』 1993.3.1. 波津彬子 朝日ソノラマ



2002年11月19日(火) ファサード�´�

 これは、jackしゃん大絶賛の漫画。読んでみたら、あら、おもしろいv 主人公の設定が意表をつきます。時代を流れ放浪するファサード。彼はさまざまなものと同居して永遠の時を生きている・・・。とっても泣かせます。

『ファサード』 篠原烏童 新書館



2002年11月17日(日) 池袋ウエストゲートパーク�掘々�音

 はじめて石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』に出会ったのは、今から4年前のこの季節の図書館でのことだったと思う。暇な時には、こつこつと足音を響かせながら夕闇の図書館の中を歩くのが好きだった頃のこと。ふとタイトルに惹かれて手にした本だった。そう、本に呼ばれたのだ。手にした本は大当たり! 美月に教え、その後テレビドラマ化されると言う奇跡のような大ブレーク。当然と言えば当然のこと。テレビドラマで池袋のキングを演じた窪塚くんの怪演は素晴らしかった。
 その後は、新刊が出るたびに必ず石田衣良を追いかけている。『うつくしい子ども』も『エンジェル』もなかなか優れもの。でも石田衣良の本骨頂はやはり池袋ウエストゲートパークにあるだろう。
 今回も心優しいまこっちゃんと、素敵なキングがさまざまな事件を解決していく。時に心を痛めながら。

「骨音」
 池袋で起きるホームレス骨折り事件。マコトとキングが捕らえた犯人への罪の償わせ方とは。
「西一番街テイクアウト」
 マコトのファンキーなかぁちゃんが活躍する風俗嬢救出作戦。
「キミドリの神様」
 なにか新しいことを始める時に付きまとう光と影。
「西口ミッドサマー狂乱」
 うーん、今回いちばん唸らされた物語。ドラッグと狂乱。うーん・・・。
 ジャンキーのエディにマコトが言う台詞は泣かせました。
 ‘だからエディ、おまえも自分の足で立て。不幸を誰かのせいにするな。おまえが自分の足で歩けば、同じ誰かが助けてくれる。おまえが歩くなら、おれもいっしょに歩くよ’

 まこっちゃんはいい奴です。でも私は一等最初からキングが大好き。いろんな境界線に立っているキングにめろめろ。
 陽子の超おすすめシリーズでございますvvv

『骨音』 2002.10.30. 石田衣良 文藝春秋



2002年11月16日(土) 腕貫探偵2

 さて、噂の腕貫探偵の登場です。今回は、櫃洗市の大学病院へ忽然と姿を現した、‘市民サーヴィス課臨時出張所’。む、どうやらこの腕貫男、やはり公務員であるらしい。この物語は櫃洗市に限られそうだ。
 今回の相談者は、筑摩葉子。前回の相談者、蘇川くんの想い人である。ちなみに葉子の想い人もわかっちゃう。にこりv 葉子の母親が、初恋の人と再会し、湧き上がった再婚騒動。なのにしあわせの絶頂にいるはずだった母親が突如体調を崩してしまう・・・。
 前回同様この腕貫男、愛想もくそもなく、相談者の周りの風景が見えてしまうかのような助言を与える。与えるだけで最終的に解明するのは前回と同じく相談者自身。
 これはもしかしたら櫃洗市の関わりのある人々の大きな輪になっていくのかもしれないなぁ。
 西澤先生のキャラにしては珍しいタイプの探偵であるに違いないです。

『恋よりほかに死するものなし』 J-NOVELS12より 西澤保彦



2002年11月15日(金) 中央構造帯

 ひさしぶりに浅見光彦登場です。内田康夫さんも好き嫌いのハッキリ分かれる作家さんのようですが、私にとっては小説界の久米宏。時事ネタをわかりやすく推理小説に仕立ててくださるので、読まずにはいられないのです。
 今回のメインテーマは、「日本の銀行はいったいどうなっちゃったのか」のひとことです。昨今の銀行問題(政府の対応も含め)が私にもとてもよくわかりました。そのメインテーマに戦時中の正義と罪と平将門伝説が絡められていきます。平将門の非業の死をうまく絡めていましたよ。平将門伝説を読みたくなりましたから。
 日本が、バブルに浮かれ、今そのツケを支払うべき時期になっています。ただ大騒ぎするでなく、きちんと問題の根を見据えて日本国民全体で対処していかねばならないのだなぁと思いました。
 あっぱれ、軽井沢のせんせv (内田康夫さんのこと)

『中央構造帯』 2002.10.10. 内田康夫 講談社



2002年11月14日(木) 西日の町

 昭和四十五年の春、北九州に住む母と僕のもとへ、母の父親‘てこじい’がころがりこんでくる。
 この‘てこじい’波乱万丈に流れ流れて生きてきた男。母親は、複雑で特別な愛情を‘てこじい’に注いでいることが僕にもわかる。‘てこじい’や母の生きてきた時代を垣間見、‘てこじい’を母とともに見送るまでの物語。

 『夏の庭』で私を感動させてくださった湯本香樹実さんがどんな物語を書かれたのか興味津々で読ませていただきました。淡々と語られる親子の肉親の情愛なのでしょうねー。不思議な音楽が流れている気がしながら読みました。

『西日の町』 2002.9.15. 湯本香樹実 文藝春秋



2002年11月13日(水) PERFECT BLUE 夢なら醒めて

 うーん・・・これは現実に起こりうるホラーです。
 アイドルをストーキングする異常な3つの物語。いやぁ吐き気がする怖さでした。中でもふたつめの『涙、あふれて・・・・・』はすごくいや。
 なんだか参った。

『PERFECT BLUE』 2002.5.7. 竹内義和 主婦と生活社



2002年11月10日(日) 小さき者へ

 岡山が誇る直木賞作家、重松清さんの短編集。いつもながら、完璧な救いはそこにないけれど、もうちょっとだけ頑張ろう、そんな気にさせてくれるそんな6つのお話。
「海まで」
 田舎に住む年老いた母親と自分の息子の関係がいつからかねじれてしまう。不器用で心優しい少年はおばあさんの意地悪に傷つきながら、でも優しい。最後に膝が痛いおばあさんの膝をさすってあげる少年がとても好き。

「フイッチのイッチ」
 小学校4年生の圭祐の両親は小さな頃離婚した。トモは両親が離婚して転校してくる。小さいながら必死で大人の事情を理解しようとするふたりの子供。こどもには大人の事情なんてわからないよね・・・。

「小さき者へ」
 家庭内暴力をふるい始めた14歳の息子につづる父親の手紙。自分の14歳を思い出し、現実に息子にもう一度立ち向かおうとする再生の物語。

「団旗はためく下に」
 応援団長だった父親の押忍(オス)。高校を辞めて人生をはじめようとする娘がその押忍の心を学び取っていく。

「青あざのトナカイ」
 会社を辞め、ピザ屋をはじめ失敗。その失敗から男が傷を癒し、立ち直ろうとするまで。この男がどん底でひとりになりたいと家族を奥さんの実家に行かせてしまう。どん底になった時、人間はひとりになりたいものだから、わかりすぎて心が痛かった。

「三月行進曲」 
 息子が欲しかった男が、少年野球の監督になる。問題を抱えた少年三人を連れて甲子園まで遠出。男の人ってロマンチストなんだなぁと思います。

 さすがに重松さん。丁寧に心の襞を描いています。HappyEndではないけれど、きっとまた明日は頑張れる。そんな人間を描いてくださる重松さんが大好きです。



2002年11月05日(火) プリズンホテル春

 奥湯元あじさいホテル、通称《プリズンホテル》にも、そこに集う人々にも春がやってくる・・・。春という季節は卒業していく、桜が散っていく日本ならではの季節なのですねぇ。
 今回、偏屈作家孝ちゃんは、文壇の重鎮に認められ権威あるなんたら賞に二作品ノミネートされます。ひとつは任侠ものの『仁義の黄昏』ともうひとつは極あまの恋愛小説『哀愁のカルボナーラ』・・・な、なんてタイトルなんでせうね、孝ちゃんってば。
 そんな中、今はプリズンホテルで女将になっている母親に捨てられた後、不器用な愛情で孝ちゃんを育て愛し続けてくれた富江が失踪します。
 孝ちゃんは、寂しくて愛が欲しいばかりでおとなになりきれなかった男。前作冬では、愛する女を声にして態度にして愛していると言うことができました。今回、孝ちゃんは、孝ちゃんは、富江さんのことを心配して探し回って、最後に・・・。
 こんな簡単なあらすじを書いているだけで涙があふれてきます。いい話やなぁ。孝ちゃん、ほんといい人たちに囲まれてしあわせだね。よかったね。
 いつもながら同時進行でサイドストーリーがいくつも一緒にすすんでいきます。人生というものは、神様がなにかをしてくれると待っていても駄目、自分で動かないとならないと改めて教えてくれます。
 本当にこのプリズンホテルシリーズにはノックアウトされました。

『プリズンホテル春』1997.1.31. 浅田次郎 徳間書店



2002年11月04日(月) プリズンホテル冬

 孝ちゃんが、人間になりました!
 本当にここまで泣かせてくれるとは思いも寄らなかった。酔わされて2002にまたもや変動ありです。今回は本当に本当によかった・・・。
 仲蔵親分オーナーの奥湯元あじさいホテルに孝ちゃんが行くと必ず事件が起きてしまいます。今回は脇に出てくるゲストがみんなよかったっ!!!
 子供の頃母親に捨てられておとなになれないまま作家になった孝ちゃん。その孝ちゃんのために仲蔵親分はホテルをぽんっと買っていたのですね。癌じゃないかと大騒ぎする仲蔵親分もあいかわらずキュートですv 素直な感情を出す術を知らない孝ちゃんが、富江さんから見せてもらった父親の恋文を読み、愛情表現を素直にしました。もうもう滂沱。あぁ、この本が広く世に受け入れられた訳がやっとハッキリしました。ただ単におもしろおかしいではなかったのねぇ。
 安楽死や自殺など、生と死をもテーマに据えられています。これには参りましたね。旦那が末期癌の状態の時、26歳なんて若さだから痛みも尋常でなく、あの頃のことまざまざと思い出しちゃってなんだかもうただただ泣きながら読み終えました。
 みんなに薦めてもらって読んだこの本、もしまだ未読の方がおられたら読んでくださいね。表面の軽薄さは仮面。ものすごく深くて濃い心豊かになる物語です。

『プリズンホテル冬』1995.9.30. 浅田次郎 徳間書店



2002年11月03日(日) プリズンホテル秋

 さてまたまた奥湯元あじさいホテルで事件です!(笑)。今回のプリズンホテルでは、あいかわらずの任侠さまたちと桜田門さまたちが鉢合わせ。そのほかさまざまな‘訳あり’なお客様たちが。
 ぐずぐずな性格の小説家孝ちゃんの屈折ぶりも健在。うーん孝ちゃんちょっとは成長したって言えるのかしら。
 今回しびれたのはBarしがらみのバーテンダー。しぶいっすv あと前作と同じく支配人さんのことは好きですね。堅気なのに堅気じゃない人。息子もなかなかいい。板長さんと服部シェフもいいし、黒田さんもいい。要するに脇がいいんですよねー。今度は‘冬’v どんな事件が起きるのか楽しみです。

『プリズンホテル秋』1994.8.31. 浅田次郎 徳間書店



2002年11月02日(土) プリズンホテル

 私の周りで話題騒然のこのご本、まずは『プリズンホテル』を読みましたよv いやぁ〜みんながハマルだけあって面白かったです。実は私これが初、浅田次郎さんだったのです。こういう文章をお書きになるとはーっ。テンポの良さやコメディタッチ&人情味あふるる物語に酔いしれました。はやく次を読まなくっちゃっ!
 
 偏屈な作家、木戸孝之介が、極道の叔父木戸仲蔵(なかぞう)の経営する‘奥湯元あじさいホテル’通り名《プリズンホテル》へ投宿し、そこで宿を同じくした人々とともに遭遇する珍事件〜。入り組んだ人間関係や、多彩な登場人物をあらまぁ見事に料理されますことv 孝ちゃんは、ちょっと偏屈にもほどがあって、いくら悲しい過去を抱えているからと、ひーどーいー奴です。でも義母の富江さんの対応を見ていると、けっして根は悪い奴じゃないんだろうなぁ。
 私は、任侠もの好きなんです。えへ。だから余計にこの物語面白かった!

 こんな素敵な物語に出会わせてくれてありがとうv>すすめてくれたみんな

『プリズンホテル』 浅田次郎 徳間書店



酔子へろり |酔陽亭 |酔客BAR
enpitu