貝殻の集まる浜辺はそれなりのにおいがして振りかざす熊手の空ずいぶん高くまで入道雲が重なる死を拾うようにそうして私はまた細長い針金の指を入れ不確かな手応えをきいているきみよもしつながっているのならばと捕らえたさまざまな無言の雑物をほどいて見つけようとする繰り返し貝殻の失われた日々を知らず潮の満ち引きのなれの果てを知らず