箱の日記
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2005年02月25日(金) 透明な足





透明な足



雨上がりに跳ね返るプラチナ

その坂をのぼったら、どこまでもつづく道のはじまり

残り少ない時代遅れ  の午後  のもう少しだけ

わたしとか、透明の足どりのひとたちは

何も言わないで歩き始める

肩を抱いてくれる

ありがとう

名前は?



わたしも名前はないのだから

照らすうちに、ほら

降りていこう

もうちょっと先まで 






  


2005年02月06日(日) ぼくは宇宙飛行士じゃない



空の青さを遠くからみたら
君が住んでいる街はみえなかったよ
だから
目をつむって通信機のノイズを聞いていた




ひとびとの歌

銃声

あしおと、君の

祈り




僕は回るぐるぐる
土色のアラビア半島を
逆さまに航海するタンカーを
風に吹かれる麦畑を
花のないひまわりのあたりを
何度でも飛び越えて
ハロー
ハロー
もしも声が届くなら
どんな言葉を


引っ張られているんだ、重力に
離れて行ってしまわないように






また
ありきたりの
いちどきりの
朝を飛び越えて


もしも声が届くなら、






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