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■ ベクトル
今更になって気付かされた、本当に好きな人。 けれど、それは同時に昔負った傷を思い出させた。
きっとこれが「トラウマ」ってヤツなんだろう。 何でもないように振る舞ってきた6年前の傷口は、また新しく血を流し出す。 「忘れるな」 とでも言うように。
ただ好きなだけだった。
ただ、一緒にいたかった。
それだけだったのに。
普通に遊んだりできるだけで良かったのに。
この傷が開くと、また人を信じられなくなる。 全てを疑ってしまう。 「誰も私のことなんか愛してくれるはずがない」 そうとでも思わないと、また同じ過ちを繰り返してしまいそうで。
けれど、そんな気持ちとは裏腹に、私は彼のことがどんどん好きになってる。 分かってる。 ちゃんとここで断ち切らないと、一生どうしようもなくなる。 でも、怖いんだよなー(笑)
追いつめられている、現状。
2002年11月21日(木)
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