カンラン
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2012年04月13日(金) おめでとうの日

ぴのき、6歳になる。

年長さんで一番早いお誕生日の彼は、出席番号が1番。ちなみに、たとえお誕生日順でなく、あいうえお順だったとしても、苗字が「あ行」ではじまるため、まず間違いなく最初の方。お気の毒だ。
6年前の今ごろ、ぴのきはこの世に飛び出てきた。で、私はもうすぐ麻酔が切れてこれから延々お腹の痛みと向き合うことになるところだろうか。
自分の歴史の中で、結構なイベントではあった。でも、どことなく他人事のようでもある。

過ぎた景色は美しく、ひゅるりひゅるりと近いような遠いようなところを飛びはねる。


2012年04月11日(水) ぽかり

この春は、桜の花の写真をたくさん撮った。

まだ寒かった神戸に始まり、徳島の中央公園に植物園、天神社に春日神社。あちこちでぱちりぱちりと写真におさめてまわった。いつか、ここではないどこかで思い出し、振り返るときのための写真。
地元ではない、転勤でしばらく住んだ土地というのは、一体自分の中のどこにしまわれるのだろうか、といったことを時々考えるようになった。いつか懐かしんでふたたび訪ねてくることはあるんだろうか・・・なんとなくだけど、ないような気がするのだ。自分の性格的に。3年暮らしたジュネーブも、7年暮らした京都も、ぷつりと切れたままだ。(友人の結婚式に参加する目的で再訪したことはあったが、暮らしていた町や学校には近寄らなかった)
冷たい人だといわれることも、あり。

波立つこころを恐れる臆病な自分のために、写真を残しておく。



最近は暇さえあれば本を読んでいる。夜、ソファの上でごろごろとしてても寒くないというとっておきの季節だ。私にとっては、秋より春の方がお誂え向き。

今日は、シリーズものの最後の一冊を読み終えて、満腹感と寂しさとを噛みしめている。
立ち止まって、ぽかりとあいた穴のふちを撫でている。


2012年04月06日(金) スナイパーの条件

英会話教室にぴのきを送り届ける。

晴れているし、明るいしで、本来なら絶対的に自転車で行くところをあえて車で行ってみた。いつかは必ず訪れるであろう悪天候の日に備えて、気持ちに余裕のある状態で一度、と思い立ったのだ。

きつめの西日差す中、行って帰ってきたものの、課題あり。大いにあり。
往路最後の交差点はT字路で、左折する。で、復路になると、このT字路を右折で戻ることになるのだが、信号がない。カーブミラーもない。こわい。

なんせ私はその気になるのが難しい人なので、今回のこれは貴重な体験実習であり、頑張って右折でスムーズに家に帰りたかった。
なのに、結局、臆病風に吹かれてウィンカーを左に出し、わざわざ少し離れた場所にある100円ショップまで行ってくるりと方向を変えて家路についた。おれはチキンだー。
あの風に吹かれたとき、後続車はいなかったのだし、気のすむまでタイミングをはかればよかったのではないか。なぜ、焦る、私よ。悶々。

しかも、よくよく考えると、普通にどこかの店に入って出る場合となんら変わりはないのでは。店の向かいにいちいちカーブミラーってないよね、多分。そんなことしたら街中ミラーだらけになっちゃう。
あー、でも私、そういうシチュエーションでお店に入ったこと、ない。私が車で行けるのって、大型ショッピングセンターみたいなところばかりだもの。ちゃんと信号がある。

信号とミラーがないことにすっかり動揺してしまった夕暮れであった。
次も絶対やるな。同じこと。


帰り道に聴いたラジオでこんな不穏なことが話題になっていた。
「スナイパーの条件って、まず銃が嫌いであること、らしいです」
あたまの中で転がしてみて、なるほどと納得する。

ドライバーの条件って、まず車(もしくは運転)が嫌いであること、だったりしないだろうか。


2012年04月04日(水) 四角い青、色

子どもとべったりの日々においては、気持ちの上でどこかしら「ちゃんとしなくては」とか「何かしなくては」とかいう強迫観念がつきまとう。薄味の。それに伴う罪悪感がトッピングされてしまうこともしばしば。


暴風明けの今日をどうやって過ごそうかと頭をひねっていたところ、お昼すぎになってマンションの両隣の部屋に住む小学生がぴのきを誘いに来てくれた。思ってもみない展開に、ついつい浮かれてしまう。降って湧いたひとり時間。
掃き出し窓から真っ青な空を眺めながら、封筒をつくる。もう何年も愛用している暮らしの手帖カレンダーはイラストがきれいなので、ちぎりとったものを残してして、封筒に再利用している。やや味気ない(でも私は好き)印象を与えかねない白い便箋に彩りを添えてくれるので、もう随分続けている作業なり。
それから、窓際で本を読んでいるうちにうとうとしてしまった。午睡はなぜこんなにも気持ち良いのか。ついでに言うと、昼間に飲むビールもな・・・今日は飲んでないけどな。


香川水菓子の「普通の女の子として生きにくいあなたへ」に、

「恋愛」と呼ばれていることを「色」と言ってみたら、だいぶ変わるのではないか。(中略)想像してみてほしい。気心の知れた同性同士で発する一言として。
「最近、恋愛はどうよ?」・・・なんとなく重い。
「最近、エロはどうよ?」・・・直接的すぎ。
「最近、色はどうよ?」・・・軽さを持ちつつも趣きあり!
いいじゃないか、色。声に出して読みたい日本語だ。

というコラムがあって、ツボった。この人の言葉のセンス、ずぼずぼはまるところがある。あー、声に出したい。が、残念ながら恋愛、いや、色、について語るようなことはなくなってしまったのが悲しい。


2012年04月03日(火) 飛ぶ

予報で伝えていとおりの、強風。
徳島は普段から風が強いので、ひょっとしてそれほどでもないんじゃ・・・などと思っていたけど、いつにも増して激しい吹きっぷり。ベランダに置いてたものはそこいらを右往左往している。驚くべきは、つっかけ!ビーサンとかそんなでもない、比較的自重のあるつっかけがベランダの隅っこの方まで飛ばされてる!びっくり。大きさ、高さのあるものなら風をまともに受けそうな気もしますが、地べたに這いつくばっている我がつっかけまで。相当ですな。ぴのきが言うところの、「かつらが飛ぶ」勢い。

朝のうちに必要な買い物を済ませて、あとは家の人となる。
雨降りの日の自堕落さって、一体いつごろから身につくものなんだろう。ぴのきとふたりで居て、ふとそんなことを思いながら、本を読む。彼が遊びに集中している間に少し読んで、話しはじめたら本を閉じて、の繰り返し。時々、ふーん、あー、などとから返事をして怒られる。(私が)
有川浩の「植物図鑑」を読み終わる。


2012年04月02日(月) 抜けてた日々のこと

さて、4月。
帰省するわけでもないので、平日はぴのきとふたり、入園前に戻ったかのようにだらだらと、時にはぎゃあぎゃあと過ごしている。



日記をずるけていた間のできごと。
二泊三日で友人の住む神戸に行ってきた。その間、我が家の男子チームは大阪(USJ)や奈良(大仏様)に行っており、私は完全なるフリー。まさに夢のような時間であった。
最近めっきり防衛色の人になっていた身に、都会は眩しく、目は明るい色へと向く。なんかちょっと、ひらいた。
唯一残念だったのは、お天気。でも、それも悪いことばっかりではなくて、神戸に到着した午前7時すぎに訪れた生田神社では、雨粒ひかるさくらの花を写真におさめることができた。このとき撮った写真は、葉書にしてあちこちの文ともさんの元へと舞っている。



それと、のびのびになっていた、ぴのきの英語教室探しがようやく終結。(多分)
今後も続くであろう転勤生活を考えて、全国展開されている教室も体験したりもしたけど、いまいちしっくり来ず。
悩みに悩んだ末、外国人の方が開かれてる英会話教室のドアを叩いた。今までよりお月謝が高いのがネックだったものの、ぴのきが「帰りたくない!」と言ってしまうほどのハッスルぶりを発揮。これが一番なのだろうな。
ひとまず一ヶ月、体験入会中。


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