カンラン
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みるみる蒸発していく集中力。全体量が少なくてもぎゅぎゅっと濃縮してしまえばいいのさとばかりににわか張り切ってみたところ、大失敗。
お昼目前のこ忙しい時間帯にオリーブオイルの瓶(半分以上残っていて引越先に持って行くつもりだった)を落っことし、派手にぶちまけてしまった。眼下に広がるとろりとした黄金色の海。呆然。
油だし、ガラスの破片はざくざくだし、どうすりゃいいのと泣きたくなる。で、こんなとき必ずぴのきが嬉しげにちゃちゃをいれにやってくる。 とりあえずきゃつを遠ざけ、地道に清掃活動。新聞紙やちらしに吸わせるだけ吸わせてガラス片を撤去。クイックルワイパーに掃除機にと総動員してきれいにするも、結局残り半日、ガラスの破片が残っているんじゃないかという疑惑の念で神経をすり減らしてしまった。 肝心な引越作業が進まない・・・。
そうこうしているうちに週末。 つちのこ氏は今の家からの通勤が今日で最後ということで、なにやら感慨深いご様子。 現在住んでいる家は山の上ということをのぞけば、非常に便利のよい場所であった。最寄の駅(ここまでが山ののぼりくだりが大変なんだけど)から紙屋町まではアストラムで10分、八丁堀や広島駅へはバスで直接いくことができた。 うーん、去るころになってありがたみがわかるなあ。
つちのこ氏は当分、新しい通勤経路を模索することになります。 その気になれば、アストラム、バス、自転車、(ちょっと離れてるけど)JRを駆使してバリエーション多数。 どこに落ち着くことになるのでしょうか。
連絡:おそらく明日より当分のあいだ、パソコンが使えません。つちのこ氏によると、開通にはひと月ほどかかるとのこと。 ひとまず落ち着いたら、携帯からの更新(mammagotoの方になる可能性も)ができたらなあと考えておる次第です。
引き続き、身辺整理。 ダンボール、ダンボール言いよったら、日記の下部の宣伝までもがダンボールになってしまい、かえって気分が重たくなる。読み返さなきゃよかった。とほほ。
家のあちこちに使っていた布ものをばっさばっさと引き剥がし、洗濯機にぶち込む。引越先で使うか使わないかは別として、埃をかぶったまま梱包するのもあれなので。
徐々に変わりゆく家の様子に不安をおぼえたのか、はたまた日々ダンボール(また宣伝が登場してしまうなあ)と向き合ってばかりの母にかまって欲しくなったのか、ぴのきの様子がちょっとおかしい。 やけにだっこをせがんだり、うそ泣きをしたり。台所で夕飯の支度をする私の足に絡みつきながら甘えた声で「ママが好きなのー」と繰り返し言ってみたり。「ぱぱとー、ままとー、ぴのくんとー。さんにんでおひっこしするんだよね。いっしょに」などと確認までする始末。 そんなあなたを一人ここにおいていけるわけないじゃないか。
こどもながらに不安がいっぱいあるのね。引越の作業、一切しなくていいんだからいいよなあー、なんて思ってたけど。なんだかこっちの方がこどもじみている。
お風呂場を取り囲むように2箇所に取り付けていたカーテンの結び目をひとつひとつほどきながら、これをかけた日のことを思い出す。 玄関の横がいきなりお風呂場(脱衣所的なスペースも一切なし)、正面は台所、という間取りのため、結婚当初どうにもこうにも落ち着かず、つっぱり棒と布とで簡易な仕切りを設けたのだ。結局、私しか使わなかった。
ぴのきがまだいなかったふたりだけの生活が懐かしいようでも、あの頃それはそれでなにかと衝突していたなあ。他人が突然一緒に暮らし始めたのだから仕方ないことだろうけど、いろんなことが許せなかった。
つちのこ氏ひとりに向いていた関心がいまやぴのきの方に相当な割合でもっていかれている。(というより、正直、関心は品切れ状態) 騒々しかろうが、はちゃめちゃだろうが、どうやら三人の方がいいみたいだ。
chut!の写真をいい加減替えたいなあと思いながらも新たな一枚に恵まれず。もう紅葉じゃないよな。開くたびにそう呟いておる次第です。
つちのこ氏が問い合わせていた件で不動産屋から連絡が入る。 引越先でのインターネットのことなんだけど、私じゃよくわからんのよ・・・。半ば先方の勢いにのまれたかたちで受話器を置く。一体なんだったんだろう?
この不動産屋のお兄ちゃん、見た感じは小柄で真面目くん(若い)。しかし知ってしまうと、これがなんとまあ軽い(ノリが)。 おそらく10軒以上連れまわさせといてこんなことを言うのもなんだが、運転しながら「あれ?○○さん(我々の名字)。つぎどこ行くんでしたっけ?」とか「道忘れちゃいました。こっからどうやって行くんでしたっけ?」とかなんとも適当。本人も「適当に行っちゃいますね!」って宣言しちゃうし。 口癖は「あれ!○○さん!!これ、匠が入ってるわ!!!」、「「やばい。僕ここ引っ越そうかな」。 そんなノリに不慣れな私たちは、結局最後の最後まで彼の言葉を真に受け、同じ屋根の下に住むのだと信じ込んでいた。
今ではこちらもそれなりの対応ができるようになった(それでも不意打ちの電話ではのまれてしまうが)・・・と思う。比較的ね。
ダンボール症候群に悩まされているところに降ってわいたように響いた彼の軽快なトーク。「引越が近づいてきましたけど、元気ですか?」の言葉に今日はなんだか涙が出そうになっちまったぜ。 いや、本当は多分、先日郵送した契約書に不備があったんじゃないかと一瞬不安をおぼえただけだな。
「殺人の追憶」を観る。 韓国で実際に起こった連続殺人事件をベースにしたフィクション。いろんな方面で評価の高かった作品なのに、行きつけのレンタルショップではひっそりと棚に収まっていた。 これはすごい。時代や場所などバックグランドもなかなか興味深いし、まさにぐいぐい引き込まれるといった印象。目が離せない。そばに置いてる紅茶を飲む隙もないほど。必見。
車好きのぴのきが新しくおぼえた単語。「ヘッドライト」。 どうもスムーズに言うことが難しいようで、「っへっ!どらいと」(なんか表記がおかしいけど、まさにこんな感じ)と言う。おしゃべり上手な彼がすらすらと喋っていて、そこだけ妙に力んでいるのだ。 そのたびに笑ってしまいそうになるのを母は我慢している。知ってるか?
あけまして、の日記。(お正月はすでに遠く彼方) ノロに罹ることもなくはじめて穏やかに年末年始をすごした我が家三人衆。
が、しかし、今年は正月ぼけも許されない状態なのでありんす。 迫りくる引越しに向け、日々ばたばたとしております。
以下、覚書。 ・電気、水道、ガスの連絡オーケー。 ・固定電話は休止することに。(引越先では当分の間インターネットはおあずけの模様) ・生命保険、自動車保険会社への連絡オーケー。 ・クレジットカード会社への連絡オーケー。 ・現在の駐車場オーナーさんへの連絡オーケー。 ・家賃引き落とし手続きオーケー。 ・区役所にて転居届入手。 ・郵便局の転居届投函済み。
最後に書いた郵便局。住所が変わるにあたって、転居届(単に郵便物の転送のため)に貯金に学資保険にといくつか届出が必要なのだそうだ。(それぞれに証明やらが要る) ひとつひとつ気づいたり思いついたりした度に足を運んだぜ。しかも結果的にすべて無駄足に終わった。
当初自分の頭に転居届のことしかなかったのを棚に上げて、住所が変更になると申し出た時点で貯金や保険がないかちょっと訊いてくれたっていいじゃないかとひとりごちる。市役所は手続き一覧みたいな紙をくれたよ。 うーむ、郵便局関係は引越が一段落ついてからだな。
じわりじわりと増殖するダンボール箱に圧迫感をおぼえずにはいられない今日この頃。 いやいや、それ以上に、なかなか物が減っていかない気がするのだけど、残すところ一週間とほんのちょっと・・・大丈夫?
「BROOCHさん、この子、字が読めるよ!」とつちのこ氏が大興奮。 そんなわけないよ、どれどれ・・・とそばに行って話を聞いてみると、中身の見えないお菓子の包みを見て、ぴのきはそれがチョコレートだとわかったのだという。雰囲気でしょ、雰囲気。 そう言ってみたものの、ぴのきは包みの「○○チョコ」の「チョコ」のところを指差して勝ち誇ったようにチョコチョコ言ってる。ためしにその辺にあた紙にチョコと書いて「これ、何て書いてある?」と訊いてみたところ、「チョコ!」。す、すごい。字面を覚えているのね。 そこでいろいろ試してみた。 ひらがなにカタカナ、漢字にアルファベットとあれこれ思いつくままに書く。 結果、チョコ以外に唯一読めた(というか認識できた)のが「アパマンショップ」。 ミッキーマウスだとかいろいろ子どもの好きそうなものを並べてみたんだけどなあ。なぜよりによって不動産屋。
子どもって不思議。 ちなみにぴのきのお気に入りのDVDは、アニメではなく「ガリレオ」第一巻。「ぷらずまでねー、あたまがもえるのよ」とか「ねてたらきゅうにからだがふわっとうきあがって・・・あかいくるまがみえたんです」とか知らない人が聞いたらドキッとしそうな言葉をよく口にしています。
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