カンラン
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2003年11月30日(日) 川沿いの風





ついに決意。

毎日3時間の通勤アワーを少しでも心地よく過ごすためにレンタル屋さんに行く。

わりと近場にあった唯一のお店がつぶれてしまってから

どれぐらいのときが流れたんだろ。

もともとそんなに利用しないにしても、

いざ近くにないととっても不便。




そんなわけで、今日こそは決心がゆらがないうちに自転車で出発。

小さな車輪では負けてしまいそうなほど強い向かい風。

まごまごすることのないよう、

できるだけ安全に走れる車通りの少ない道を選んで出かけたつもりだったけど、

途中見事に行き止まりや石段に出くわしてしまった。

どうも組み立てる、つなぎあわせる、といった作業が苦手な私。

その分、反省を帰り道に活かす。




今日の収穫は、アルバム8枚と最適の経路。








2003年11月29日(土) めっけもの三昧





先週に引き続き、たからさがし。

がらくた散らかりっぱなしのおじいちゃん家は、

ひとり暮らししてる人にとってはおいしいものも少なくないらしく、

今日もあれこれ発掘しては吟味して車に積み込むという一連の作業。

私も便乗して小さな飾り棚をお持ち帰り。




帰りの道すがら、楠木町にある大好きなレストランにてランチ。

めったにできない贅沢に顔中の筋肉が緩みきる。

どうやらデザートの登場とともに最高にでれでれしていたようで、

お店のお兄さんから「すごく嬉しそうですね。」

とこれまた最高の笑顔で指摘を受けた。

「どの角度から見ても、こどものようにしあわせにはしゃいでいる。」と

同伴者から言われた時点で落ち着いておくべきだったと赤面。

最近、良くも悪くも気持ちが顔によくあらわれるらしい。

普通と逆なんじゃなかろうか。

子供がえりか。

それにしても、洋なしのワイン煮バニラアイスクリーム添え。

食べるのがもったいないくらいきれいなデザートでした。

それに負けないくらいきれいにぺろり食べたけど。




その後、荷物を下ろしささっと片してから街へ。

忘年会の景品買出し係は、せっせとあれこれ買い求めました。

最初は全然乗り気じゃなかったんだけど、

これが結構楽しかった。

夕方頃には、クリスマス調にラッピングされた景品たちがたくさん詰まった

大きな紙袋を提げてちょっとしたサンタ気分。

選りすぐりの景品ですぞ。

おじさま方の反応が楽しみなようで不安なようであります。








2003年11月23日(日) 火の国





昨夜仕事から帰ってみると、突如父より九州行きの提案。

ちょっとしんどくないかしらん、とひるむ母と私を尻目に

本人、出発時間を告げて就寝。




2時半起床、3時半出発。

父の運転する車中、

母、翔平、私はひたすらむさぼるように睡眠をとる。

目覚めると山口県西部。まだ先は長し。




熊本にて朝食。

寝ぼけていても、ウェイトレスさんのなまりに九州入りしたことを実感。

知人のN氏の口調に近く親近感がわく。




市内は熊本城、水前寺公園を散策。

原爆投下を受け、その後立て直された広島城とは違い、

その端々にずっしりとした歴史の重みを感じることができる。

石垣だけでも一見の価値あり。

幸運にも天守閣から、そうとう晴れ渡っていなければ見ることができないと言う

もうもうと立ち上る阿蘇のけむりを望む。

得した気分。




場所を移して水前寺公園。

きれいに手入れされた園内を散策。

富士や東海道五十三次を模しゆるやかな曲線を描く芝山は圧巻。

緑の中に紅葉が映えるいい時期に訪れることができた。

三人でひとつ、いきなり団子(だご)をいただく。

ほくほくしたお芋と外側のかわのもっちりねっとりが絶妙。

おみやに大きくていいにおいのするざぼんを購入。




車を走らせ一路、阿蘇へ。

見たこともない広大な自然にしばし言葉も出ず。

阿蘇に行った、と言うより、阿蘇に飲み込まれた、感じ。

目の前に広がっているのに、

その真っ只中にいるのに、

あまりにも日常とかけ離れていて、

ポスターで見るどこかの国の風景のように

実際に手を伸ばして触れることのできないような距離を感じた。

目玉を人に託してはるかかなたの光景を映して来てもらったようなもどかしさ。

ほんとに目の前に広がっているのに不思議だ。

あんまり圧倒されると人間は謙虚になってしまうのか。

締めはロープウェイに乗って山上にて火口見物。




家族揃っての久しぶりの遠出らしい遠出。

ぐったり疲れはしたけどほんとにほんとに楽しかった。

目に映るものすべてにじんわりここちよく刺激され、

後先考えずたくさんたくさん写真を撮ることもできた。

こないだの三段峡のときよか少し、カメラ操作にも慣れたかな。








2003年11月22日(土) 土曜出勤





週の半ばあたりからどうも調子が悪い。

頭を上下させたときにぐわんぐわんと世界がまわる。

天井の一点を中心にして。

随分前にもこんなことが続いたことがあった。

知らず知らずのうちに疲れでもたまっているのでしょう。

まわる地球より一日も早く脱出したい。




追伸:今日もマダムたちお手製のぜんざいを食べてお腹がこわれた。

   コーヒーとぜんざい・・・何か共通点でもあるのか。つらひ。








2003年11月20日(木) 休みは雨





今週は土曜日も出勤のため、ここらでひと休み。

えべっさんで賑わう街へ繰り出す。

平日とは言え、なかなかの人出。

電車の中にいたっては高齢女性天国。

今日の目的はお化粧パフ一袋ぐらいの至ってチープなものだったんだけど、

久しぶりに一緒に出かけた母にコートを買ってもらってしまった。

かなり早めなクリスマス・プレゼント。

好きなのがふたつあって、とっかえひっかえ何度も何度も着比べて。

結局ふわっとした着心地のサンドベージュのハーフコートに決めた。

肌にあたる襟や袖の部分にちらっとだけやわらかい革を使ってあるあたり、かなり好み。

寒い季節がちょっと嫌じゃなくなった。

早く着たいな。




夜が始まる頃、家に帰ってしばし雨の動向をさぐった上で、計画実行。

明日の出勤に備え、昨日より駅前駐輪場に置きっぱなしの自転車を迎えに行く。

2泊させるのはしのびないし。

傘差し走行のできない安全チャリダーな私は、

小雨ぶつかる中、しゃーしゃーいわせながら夜道を急ぐ。

にっくき雨が目に飛び込んでくるものだから薄目ではあるものの、

「お。たまには悪くないね。」と強気になっていたら、

家に着いた瞬間、大きなくしゃみ一発。

・・・やはりだめか。








2003年11月19日(水) 気づき





立ち寄ったお店のお姉さん(多分いや絶対私よか若いけど。)に言われて初めて気がついた。

広島市内、寒くなぁーい。

耳の高さにお盆持つよな感じで両手あげて首すくめられるぐらい。

いやいや、ほんと。

だって最近私、一日中震えてる。

それに私の知ってるここ最近の市内は暗くて寒い。

・・・ただしこれって考えてみると、朝6時すぎ&夕方7時頃限定だ。

暗くて寒くて当たり前。

ふぅん、どうりで世の中の人びとはみな薄着だ。

それに比べて私と来たら、「どっから出て来たの?」的冬の装い。

急な出張のおかげで日中の市内を出歩く機会に恵まれ、発見したこと。

そう言いながらも職場用にマイクロ・フリースのくつろぎ着を購入。

こいつを羽織ってがんばろうじゃないか。








2003年11月18日(火) 冷気





朝晩というか,もう一日中ですね,すっかり寒くなってきました。

テレビなんかで

「日中はあんなに暖かかったのに,夕方になって気温がぐっと下がりましたね。」

なんていうことばを聞いても,

「うそつけ。」

と即つっこまずにはおられないぐらい職場は冷え切っております。

隣のおいちゃんの顔というかおでこというか頭もかさつきがひどくなってきてるし。

まさに‘ぞんぞんする’感じで,

数年前まで住んでいた京都の生活を思い出すようです。

そんなわけで自分を守る意味でも最近めっきり重装備。

いつ頃からかね,風邪ひいても治りにくくなってきよるしね。

からだも26年を過ぎた辺りで一度切り替え期がくるとか聞きますが,

これってまさにその一環なのかなぁなどと他人事のやうに思ったりもします。

私のからだに刻まれた年輪も着々とその本数を増やしてますからね。




今週より手袋とカイロが出動。

弱音はきがちな朝のみかた。

ちなみに今朝からコート(まだ本格仕様ではありませんが)着用。

朝いちから,「きみはモンゴル民族か。」と突っ込まれましたが,

そんなこと構っちゃおれませんです。

これから先が思いやられます。








2003年11月16日(日) とっぷり





ちょっとやそっとつつかれたぐらいじゃ目覚めない深い眠り

せっせと温度調節してもらってるのをよそにくうくう眠りこけててごめん

クッションにずっしり顔片面つぶけてまどろむ日曜の午後

ラジオの声ははるか遠く

うす暗い夕方が私を起こすまで








2003年11月14日(金) 秋一番





ようやっと朝10時をまわった頃。

マダムらお手製の試作二品(秋の味覚)をいただく。

あまりのがっつり具合に腰がひけたが、

せっかくじゃああるし、ふんわりほくほくした温かさに

ついついみんなでごちそうになった。




が、どういうわけかその後お腹がこわれた。

でもぺろり完食したMさんに異常はない様子だったので、

多分たまたま私の体調が悪かったんだろう。

えぇ、間違いなく。







2003年11月13日(木) 手の芸





頼まれものを探しに、仕事帰りに駅前のデパートへ行く。

本屋さん以外はいつも閑散としている館内を

とりあえず目的の階までわき目もふらずぴゅいっと移動。

「らしき店」2店にしぼってあやしくしつこくうろうろした結果、ついにブツを発見。

チェーン、リングの台座、ピン、その他もろもろのパーツ。

これらを使っておりがみをアレンジして、文化祭で発表するのだそう。

物色中、ドイツ製のリリヤンを見つけ、懐かしさのあまり自分用に購入。

かわいい。

細い毛糸を使って編んでみましょうか。

気分はすっかりリリヤンヌ。

秋のちょっとした手なぐさみにもってこいの雰囲気。





家に帰ると先日、送付を希望した手芸屋のカタログが届いていた。

やや興奮気味で封を切り、ぱらぱらとやって唖然。

手芸全般のカタログだと思い込んでいたそれは、

押し花専門のカタログだった。

「おし花会員」ってただのそういう名前だと思っていたんだけど、

ほんとにほんとに押し花をする人たちの集いだったのね。

私ってなんてまぬけ。

そんなわけで、押し花したことないけど、れっきとした会員。

これを機会に始めてみるのもありかも。








2003年11月11日(火) きみのかほり





玄関まで迎えに出てくれた翔平くんに

ただいまぁぁぁともぐれつき

マットの上でころげまわしていたら

ふとただよういいにおい




やらかい首のあたりに鼻をつけて

思いっきり息を吸い込んでみる




さては昨日、お父さんにお風呂入れてもらいましたな








2003年11月10日(月) 歯形





いやな気持ち。

ほんとにほんとに。

職場の人にものすごい勢いで噛み付かれた。

ちなみにこれが初めてのことではない。




その人は、普段からまわりに気がぶんぶんまわる反面、

理屈っぽく、とりあえず「いや、そうじゃなくて。」で会話を始めるのが癖。

ひとりあそびの上手な私はよく、

「とりあえずビール。」の姉妹品かよ、とひそかにつっこんでたりもする。




でも正直、今日はそんな気にもなれず。

最悪の週明けだ。

物事に対して、納得いくまで食らいついていくことって大切なのかも知れない。

けど普通に仕事の話してるだけで、

勝手にヒートアップしてこっちに向けてけんか腰になられても困る。

別に討論してるわけでもないのに。

(しかも私は口下手なのに。)

今日ばかりはほんとしんどかった。

睨まれた状態、ものすごい剣幕。

・・・なぜ?

きっと納得できない自分がはがえくてしょうがないんじゃろうなぁと

私は何歩もひいたところからその人を冷静に見つめかえすことしかできなかった。

それがよかったのか、悪かったのかはわからないけど、

私にはその人をさらりとあしらう手腕もないし、

一緒に熱くなる瞬間発火装置もついてない。




それにしても本人、あとあとやりきれんじゃろうね。

私だったら情けなくてお風呂で涙出てくるかもしれん。




噛みつき癖は軽トラレンタルしてでも

自分の手で大型ごみ処理場へ持ち込んで処分すべし。








2003年11月08日(土) たより





最近また音信不通気味になってる人が多いことに気がついた。

これはおそらく、私から連絡をとっていないことが原因になっていて、

そしてこういうことが定期的にあるのが常になってしまっている。

たいてい今日みたいにふと気づくんだよね。

あぁ私ってば、みたいに。




卒業して地元に帰ってからはほんと消息知れず状態に陥りやすい。

普段から顔をあわせることなどなくて、

休日に会って遊んだりということも不可能だから、

ついつい落ち葉のように積もりに積もる日常の下ぁの方に埋もれがち。

「ともだち」ということばで顔の浮かぶ大事な人たちでも。

んで、私のともだちも実際そんな人が多いので、

こっちの「あれ。元気にしてるのかしらん。」と、

あっちの「最近どうよ?」の波がうまぁく作用して、

離れていながらも関係は続いてたりします。

絶妙なタイミングを生むことしばしばです。




今日も長らくご無沙汰してたともだちにおたよりしました。

ようやく今年の試験が無事終了して、

慌しいながらもひといきついてるという報告をもらったので、その返事。

ご無沙汰したりするくせに、

いったん相手へのことばを綴っていくと、次から次へと話したいことがあふれ出し、

収拾つかなくなって、きょろきょろしながらスクランブル交差点渡ってるみたいになる。

今日もまた、「今日はこの辺で」って、半ば無理やり締めくくりペンを置く。

「続きはまた今度・・・。」ってのは、

なかなか貫きがたい約束なのはお互い百も承知の上。








2003年11月06日(木) あさのいろ





ほの暗い朝の道をパン屋でもらった自転車こいでぐんぐん進む

誰にも暖められていないうまれたての空気につっこんでいくように

光を乗せたままとぷとぷ漂う浅い眠りにつつまれた川面を滑るように

空気をぱんぱんに入れたふたつのタイヤは私の足の回転に素直に従い

朝だというのに

嬉しくて仕方がないとでも言うように私を乗せて弾む弾む

からだが温まってほわっと息をあげたころ

西洋風の花や緑をたくさん抱え込んだフェンスの前で一旦停止

幾重にもなったピンクの花びらがぽっかり浮かぶ青白い朝








2003年11月04日(火) リモコン片手にごろ寝





おんなじ顔した灰色のひなが

大きく口を開けてぴーちくぱーちく。





テレビで女子高生がインタビュー受けてる。

「スカートちょっと短すぎない?」ってお決まりの質問。

「どうしてそんなに短いの?」って。あぁ、どつぼ。あほくさ。

私知ってるよ、何て答えるか。

「今しかできないからぁ。」でしょ。

あたり。

てか、ほんとに今しかできないのか?

今しかできないのは「制服を着る」という行為なのでは。

履きちがいてるよなぁ。

短いスカートが好きなら、これからの人生、好きなだけ履きゃいいと思うんだけど。

だって結構、年配の人に限って短いの履いてたりするし。

ほら、外回りの営業レデーとかさ。

インタビュー受けた子の中に、

「だってみんなと違う格好してたらまじいじめられるし。」って答えた子がいた。

短くしないとそんな罰まで受けるのか。

恐るべし女子高生ソサエティ。





何よりも一番しょうもないのは、そんなの大事のように取り上げるテレビ番組。

つまんね。








2003年11月03日(月) 床を擦る音





雨に濡れた舗道を歩いて体育館。

試合を観に行くよ、とは生まれて初めての約束。

ロビー前、思い思いに体を動かすジャージ高校生がまぶしい。

ふと、一度だけ頼まれてもいないのに勝手に観に行った試合を思い出した。

「そんなこともあったなぁ。」とさらり流すつもりが、

まんまと自分で置いた石につまづき、しばし時間をくってしまった。

私の記憶は一度や二度埋もれても、

端っこをつかんで引っ張り出してみるとどうしてなかなか新鮮。




27にしてようやくこそこそせずに堂々と試合観戦。

古傷の痛痒さもおさまってきたころ。








2003年11月02日(日) 終電ライダー





お昼ごはんにグリーン・カレーをつくる。

あとさき考えないあたまの悪い作り方で。

それでも何とかおいしくできるもんである。

大好きさ、ココナッツ・ミルク。

死ぬ前に一度そん中を泳がしておくれ。

サイド・メニュウの野菜炒めも青梗菜がたまらなくうまかった。

ラッシーならぬ、カルシウムたっぷり飲むヨーグルトがすすむ。





お腹いっぱいになったらせっせと羊毛付け。

去年の苦労は何だったんだぁぁぁ・・・と思うほど

さくさくさくさく編地にからんでゆく。

あぁ、何てすごいんだ、人間。

こんな道具考えちゃったあなたに乾杯。

で、飲むヨーグルト、もう一杯。





満足ほくほく顔で気持ちよく午睡に入ったつもりが、

ふと目を覚ますと「何かつらい夢でも見た?」との問いかけ。

どうやらものすごいむずかしい顔をしていたらしい。

夢を見た記憶はないので、鼻炎の鼻ムズか。

いかんいかん、安らかな寝顔を買い求めにいかなくては。








2003年11月01日(土) おつむ替え





11月がやってきたから、というわけでは別にないけれど、

突如髪型を変えたくなって、美容院に出かけた。

「突然がつんとくるよね。」とは何度目のせりふだろう。

もう5、6年のつきあいにもなる美容師さんはうすうす

そろそろなんじゃないかと予感していたそうだ。

ご名答。

一応、相変わらずの伸ばし中の身なので、

あんまり切らずにパーマをかけた。

重たかった髪がふわっと軽くなった。

それにしても4時間もかかってたのにはびっくり。

外に出たらとっぷり陽が暮れてすっかり真っ暗。

こどもならもう寝る時間だ。





やっぱり帽子買おかな。

ぴよぴよはねた毛先がなんとなく、そんな気持ち。

夜の道に美容院の残り香をふりふりして歩く。








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