忘れられない人たち |
仕事上、新しく入ってこられる方を覚えるために退院された方々を忘れていきます。声をかけられて、慌てて記憶のタンスの引き出しを探しだすのですが、そうそうは覚えてないことがあります。
すみません・・・。挨拶だけはきちんとするので(笑)
もちろん、忘れたくても忘れられない人や忘れることが出来ない人もいます。強烈なキャラクターもあれば、印象深い出来事があった場合。
忘れられないのは患者さんだけではなく、看護婦さん、医者、その他あります。患者さんの家族が忘れられない人もいるし。付き添われた方が強烈だった方もいます。
様々ですねえ。 若いころは患者さんに惚れるという、まあ、とんでもないこともありました。(-_-;) なにがとんでもないかといえば、病院の特徴上癌患者さんばっかりなんですねえ・・・。
ガンって今は「早期治療」がありますが、入ったころはそれがなんとなく少なかったようです。 でも、いい人がいたりして、気持ちがなんか複雑に交差して、誤って恋愛に方向が向く。
あの人に会うまではちょっとあやふやだった。仕事に対しても、恋愛に対しても待ったが聞くと思ってた。
あの人に会って少し変わった。
いや、だいぶ変わった。
すべての患者さんが・・・とは言えないけれど、彼と思って看護をしていくつもりになった。
人生の転換期。
すべての「がん」がもし治せるようになっても私はきっと忘れられない。
そして、彼が死んでしまうことがあれば、仕事を続けられない。
今、彼のことが一番ではないのにずっとそれだけは感じている。
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2002年03月28日(木)
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