月。
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女であることを武器に 周りに媚を売りながら生きている
私の評価はそうらしい 持っていた皿を投げ付けて 割ってしまいたい衝動に駆られた
完全に頭に血がのぼっていた その後何を話したのか覚えていないくらい
冷静になった頭で思う
それならもう少し 楽な生き方が出来たのに 肩肘張って必死にならなくても
そんなことは全て無駄だったということか
好きなひとには ただ寄り添えばよかったんだ
逢いたいと 一緒に居たいと そう言えばよかったんだ
私は彼とつきあっていないけれど 彼のぬくもりを 今は手放したくないと思う
身体の周期を調べたら 私が彼を欲していたのは いちばん確率の高い時期だった
無理だ と思っているのに 私の中の女という性は 女という身体は 本能的に男を求め 体内に生命を宿したいと そう 願っていたのだろうか
その事実に 愕然とする
もう同じ思いをするのは嫌だから 私はつきあうという言葉を口にしなくなった 誰かとつきあいたいと思わなくなった
男の言う つきあうってことは ずっと一緒にいるってことじゃない 永遠なんて何処にもない
いつかの男が言う
自分は絶対に幸せになれないなんて思っちゃいけない 自分は絶対に幸せになれるって思わないと 自分で不幸を引き寄せてしまうよ
確かにそうだと思う だけど 私は
目覚める直前に見た夢は 目が覚めると忘れてしまっていることが多い
そして 目覚めてすぐは覚えているのに はっきりと覚醒した後には すっかり忘れていることも多い
今朝見た夢も 断片的にしか覚えていないけれど
彼に夢で逢った
何故か坂のある公園に彼が居て そこに私は友達と 偶然だか 必然だかで居合わせてしまう 逢いたいけれど 逢いたくない私は
「私に逢いたがっていないから、いい」
と言って 植え込みに隠れ 彼を見ていた 彼との共通の友達である彼女が彼に聞く
「杏に逢いたい?」
「逢いたくない」
「どうして?!」
思わず大きな声で言ってしまい 私は彼の前に出てしまう
彼は 5mほど先に 紺のスーツ姿で立っていた
「逢わなかったってことは、もう逢いたくないってことだよ」
そこで目が覚めた 夢を覚えていることも 彼が夢に出て来たことも 久し振りだった
まさか 夢にまで見るなんて 思ってもいなかった 起きて暫くは 心臓が ドキドキしていた 胸が 苦しかった
私は彼に 逢いたいのか 逢いたくないのか 私は彼を 必要としているのか 必要としていないのか
まだ自分を許せていた頃
ちいさな子どもを見ると 何故か涙が溢れてしまいそうになった
心の奥底から 悲しみなのか苦しみなのか 自分ではよくわからない感情が 溢れてしまいそうになっているみたいだった
どうしてなのか不思議だった 子どもは嫌いではないし 苦手ではないし
出来れば 子どもたちと いつも一緒に居られるような職業に就きたい と思っていたから
悩んだ末に 現在の職業を選んだけれど どうしてなのか不思議だった
でも今ならわかる
あの時から もうちいさな子どもを見ても 涙が溢れることはない
ただただ 愛おしい存在だと思う いつか という気持ちは 私の中には 無くなってしまったけれど
2002年06月25日(火) |
ほんとうに欲しいもの。 |
今は見えない 今は探さない 今は求めない
昨夜 彼と一緒に撮った 最後の写真を見つけた しあわせそうに笑っている写真
彼から随分と遠くまで離れてしまった
元気ですか? 幸せですか? 私を覚えてくれていますか?
私は忘れていて欲しいのか それとも
今日は朝から さらさらと砂が零れ落ちるような雨が降っている 私はそれをぼんやりと眺める
綺麗だけれど冷たい雨 今夜も月は見えない
今日 友達が 赤ちゃんを産んだ
「本日深夜00時03分、○○○ちゃんが大騒ぎの末、無事に男のコ出産したよ!」
メールで知らせてくれたコも 秋には赤ちゃんが産まれる予定で もうきっと随分と大きなおなかになっているはず
少しずつ少しずつ変わってゆく景色 私は此処でそれを見届けたいと思う
自分の 出来なかったことを 羨むのではなく 妬むのではなく 自分を自分の想いで がんじがらめにするのではなく
素直におめでとうと伝えたい
おめでとう よく頑張ったね たいせつな生命をありがとう
これ以上 近付いてはいけないのに 逢いたいと思ってしまう自分 抱き締めてもらいたいと思う自分
このまま流されてみようか
どんなに頑張っても 自分を許せないように 彼のことも許せない どう頑張っても 付き合えないとわかっているのに 彼のその手の温もりに 甘えていたい
矛盾だらけ どうしようもない
2002年06月22日(土) |
痛みの中にあるもの。 |
誰も誰かを幸せにも不幸せにも出来ない 幸せとは自分でなるもの
自分で選ぶもの 自分で決めるもの 自分で掴み取るもの
彼の手も離さなければ 出来るだけ早く
もう彼に甘えたくない
私ひとりが悪者だったらよかった
彼の選んだ女性が 私の人生に関わりを持つひとでなければ
けれど 結局それも言い訳で 事実は変わらない
快楽のために 関係を持ったわけではなかった筈なのに 結果としては同じこと
そのためだけに関係を持っていたとしか言えない 私も彼女と変わらない 彼女と同じ
私の中に残る跡は 私さえ口に出さなければ 誰にも知られることはない
だからと言って無かったことには出来ない だからと言って誰彼構わず口に出すことは出来ない
責められるのが辛いのか 同情されるのが辛いのか 自分を守りたいだけなのか
誰にも言えない 罪にも問われない罪は こうして永遠に自問自答を繰り返し いつでも此処に戻って来てしまう
気の遠くなるほどの時間をかけたとしても 答えは何処にもあるはずはなく そしていつか誰かが許してくれたとしても 私は私を許さない
あの日 ほんとうのことを話していたら 彼は傍に居てくれただろうか
苦しい想いを 心に抱えることが出来なくて いつも彼に全てを話して来ていた
けれど 打ち明けられない秘密を持ったことで 心も 身体も 許せなくなってしまった
あの時は 自分の犯した罪が どれほどの重みを持つかなんて 考える余裕もなかった
気が遠くなるほどの時間が過ぎようとも 色濃くなってゆくだけのこの想いには終わりはないのだと思う きっと 減ることもないのだと思う
はなればなれになることしか 選べなかった私には 何が出来るのだろうか
流風が逝ってから 今日でちょうど一年が経った
「流風が永眠したよ」
そう言った彼の悲しそうな顔を 今でも覚えている
彼女の片方の目はオレンジ もう片方の目はブルー
彼がとてもとてもたいせつに愛していた彼女は たおやかでのんびりでぽわんとしたコで 小さい頃は彼と生活を共にしていた 大きな身体の割には甘えん坊で どこか抜けていて 愛らしかった
般若顔と言われていたし 近所の子どもは彼女を見て泣いたけれど 私は彼女が大好きだった
最期のお別れが言えなかったことが 今でも心の何処かに引っ掛かったままだけれど 言えないままで良かったのかも知れない
一年経った今でも 彼女を思い出して涙が零れ落ちるから
しあわせでいますか? そちらの居心地は如何ですか?
叶うなら もう一度あの頃へ
誰が正しいとか誰が間違っているとか 正論並べようが理想論並べようが そんなことはどうでもいい
事実は変わらないのだから
悲しいとも悔しいとも思わなかった 怒りも何も感じなかった
ただ 私も変わらないのだと思った
もしも 同じように 誰かに責められたとしても 私は自分を正当化するつもりはない
受け容れる それしか私には出来ない
2002年06月17日(月) |
認めたくなかったこと。 |
記憶を消す 消しゴムがあったらいいのに
口に出してみたら涙がこぼれおちた
認めたくなかったけれど もう随分前から私は彼のことを 好きになってしまっていた
気付いたら 彼のことばかり綴り 電話が鳴れば彼からかと思い メールが届けば彼からかと思っていた
顔がデカかろうが ジーンズのサイズが同じだろうが 薬指のサイズが同じだろうが 目線が同じだろうが 好きなものは好き
何度も何度も 彼から離れようとしたけれど そう意識すればするほど気持ちは加速して 逢いたいと思う気持ちが止められなかった
そうして罪の意識が芽生え 不安定な関係のまま数ヶ月を過ごし 彼は一緒に暮らしていた彼女と正式に別れた
彼が彼女と暮らしていた部屋には彼が残り 彼は彼女の残した荷物と想いと一緒に暮らしている
彼の持っている罪悪感と 私の持っているそれは 同じだけれど違うもの
これから一緒に居ることを選べるのであれば 知ってしまった記憶を消してしまいたい
それが出来ないのなら私はどうすればいいのだろう
消しゴムがないのなら 私の想いを心の奥底に沈めてしまえばいいのか
もうすぐ一年が経つ
逢いたいと思う気持ちは あるのだろうか
時間が経ち過ぎてしまって もうほんとうの気持ちがわからなくなくなってしまった
彼が逢わないと決めたのだから 私は行動を起こすべきではないのかもしれない
このまま連絡を絶っていればもう二度と逢うことは叶わない
拒絶したのは私 理由も言わずにやんわりと拒絶する私に 彼は耐えられなくなったと言って去った
言えるわけがなかった 彼に軽蔑されたくなかったから 彼に拒絶されたくなかったから
このまま連絡を絶っていればもう二度と逢うことは叶わない
例えば連絡を取ったとして 彼は私を受け容れてくれるのだろうか 私は彼を受け容れられるのだろうか
私にとって彼は全てだった それだけは真実で嘘偽りのないことだった
過去形になってしまう言葉
時間は過ぎる 気持ちも変わる
久し振りに恋をしている彼女 思い過ごしも恋のうちと言うけれど 少しだけ心配
ほんとうに彼のことを好きなの?
そう聞きたい気持ちを抑えている 周りを見渡してみてちょうどいい位置にいる彼を 好きだと思い込んでいるように思えて仕方がない
けれど
誰もが はっきりとした形でもって 人を好きになるとは限らないから ただの余計なお世話かもしれない
ほんとうの恋であることを願うばかり
あの頃の私は 今までの中でいちばん 素直だった
彼の欲求に 応えることが愛情だと 彼の望むことに 従順になることが愛情だと そう 思い込んでいた
彼の悦ぶことは何でもしたかった
彼女を送った後に 求められれば応えた 彼女が隣で眠っていても 求められれば応えた 彼の望むことは 何でも 何時でも 何度でも
好きだったから
その呪縛から逃れられたのは 随分経ってからだった
ごく単純なこと
私に好きな人が出来たからだった 彼に以前ほどの魅力を感じなくなったからだった
今でも連絡を取ることはあるけれど もう 気持ちは揺らがない もう 彼を受け容れることはない
今日は彼の誕生日だった
誰が大切か誰が必要か 何が大切か何が必要か
何処へ行きたいのか 何を成し遂げたいのか
今は何も理解らないけれど
自分の中の不安定な要素を 少しずつ解いてゆけるように
自分を少しずつでも愛せるように
今年初めての台風
なんだか今日は蒸し暑い 忘れていた茹だるような暑さを思い出す
見上げた先には 真っ青な空に真っ白な雲 真っ白な飛行機
素直に綺麗だと思う
誰に伝えたい?と自分に問うてみたけれど 誰の姿も思い浮かばない
ぐるぐるな気持ちを抱えたまま家に帰る
バスタブにお湯を張り もうもうとした水蒸気の中 ぼんやりとする
どれだけの時間が過ぎようとも たとえ 同じことを繰り返そうとも 変わらない思い 消えない記憶
私は此処から また始めればいい
このままこの罪を 自分だけで背負って生きてゆこうと決めた
誰にも頼らず 誰にも打ち明けず
誰にも打ち明けなければ 誰かを傷付けることもない 自分も傷付かない
ただ静かに毎日を過ごすことを望んできた
そうして無理が生じて 私の身体に異変が起きる バランスが崩れ あちこちに出る穢れ それは醜く 絶えることはなく 消えることもない
誰にも 触れられたくない
今も これから先も
誰かが隣で眠っている幸せ 誰かが自分を必要としてくれる幸せ
欲しいもの
コワレモノを扱うように そっと私を抱き寄せる
あなたの手を離したくないと 思う気持ちは確かにある
けれど私はそれを手に入れてはいけない
あなたを受け容れられる私ではないし あなたはきっと同じことを繰り返す もう傷付くのは嫌
私をこれ以上欲しいと思わないで 私たちは離れなければならない
だけどもう少しだけ傍に
次の週末の予定が延期になった 彼女が彼との付き合いを決めたときから そうなるかもしれないなと思ってはいた
彼女が彼を たいせつに想う気持ちが 強くなれば強くなるほど 私たちから遠ざかるのは当たり前
彼女が悩みに悩んで決めた結論 私たちはそれを受け容れることしか出来ない
受け容れようと想いながらも 淋しい気持ちは後から後から込み上げてくる
どうして女は受け身なんだろう どうして自らの世界を狭めてしまうのだろう どうして相手の気持ちを最優先させてしまうのだろう
延期ではなく中止になるという予感はきっと当たる
友達が宣言した 「離婚することになると思う」 驚いたけれど、やはりと思う気持ちもあった
彼にとって彼女は大切な愛おしい存在 彼女にとって彼は大切な愛おしい存在
ただ夫婦という関係以上に 血の濃い家族のようになってしまって 身体の触れ合いを怖れるようになってしまった
触れ合いたいからつらい 触れ合えないからつらい
お互いを大切に想うからこそ別れる そういう愛情の表現の仕方もあるのだと知った
私たちは彼と彼女の出した結論を見守るしかない
アルコールが入ると 人肌が恋しくなるのは何故だろう
彼に触れたくて触れたくて仕方がなかった
けれど どんなに貪欲に求め合っても 清潔な朝は規則正しくやって来る
軽く伸びをしてベッドを抜け出し 熱いシャワーを浴びバスタオルにくるまれば あんなにも昂ぶった気持ちはもう冷めてゆくだけなのに
あと数日間 彼の傍らに居たいと切望するのは
私の勝手な願い
この先どれだけの出逢いがあるのだろう
もう出逢いは尽きてしまったのかも知れない もう情熱が戻ってくることはないのかも知れない
少しずつでもいいから前に進もうと思うのに 必ずどこかでブレーキがかかる
私は誰かを恋い慕ってはいけない 私は誰かに恋い慕われてはいけない
私は誰かを愛してはいけない 私は誰かに愛されてはいけない
そうやって気持ちにブレーキがかかる
この先何度誰かと出逢おうとも変わらないのだろうか 気持ちのブレーキが壊れることはないのだろうか
記憶は薄れてゆくと思っていたけれど 輪郭がただ色濃くなるばかりで 薄れることはない
考え出したら 眠れなくなってしまった まだ風邪も治り切っていないのに
彼と彼女は同棲を解消
これで堂々と電話できるとか逢いに行けるとか 障害はなくなったのねとかちっとも思わなかった
ひとりずつになったふたりは まだ見えない糸で繋がっている 私はそれをただぼんやりと見ている
何もせずに
あなたの傍に居ると 落ち着いて深呼吸ができる
綺麗なものを綺麗だねと 同じ目線で話すことができる
あなたとならささやかな幸せを共有できる
でも 決して交わることのないふたり あの夏の日を思うと 今でも胸は痛むけれど これでよかったと 今は思う
まだまだ不安定で 自分のペースさえ掴めていないあなただけれど あなたの進むべき道があたたかな光に照らされていますように
出逢えたことに感謝しています 誕生日おめでとう
私が求めているのは 彼ではないと言うこと
彼が求めているのは 私ではないと言うこと
淋しいという心の隙間が 身体で一瞬埋まったように感じただけ
何度唇を重ねても 何度身体を重ねても
私には彼ではなく 彼には私ではなく
必要な場所は別に在る
「場所わかんないからタクシー乗ろうか迷ってるー」 「あ!交番見つけた!!聞いてみるー」
「聞いて聞いて!駅二つ手前で降りてた〜」
朝9時に電話で起こされた 電話の主は最近知り合った男のコ
ひとりっコだからか 相当可愛がられて育ったコ その割にはそんなにワガママでもなく素直なコ
そんな印象の彼は どうでもいいようなことで こまごまと電話を寄越す
その のんびりーな口調に 和んでいる私だけれど ふと思った
私はキミのおかーさんか?!
ちょっと苦笑い
一年経ったら 彼に逢いに行こうと決めていた
でも
もうすぐ一年が経つけれど 逢いたいという気持ちは何処かへ行ってしまっている 逢ったところでどうにもならないと何処かで諦めてしまっている
彼に拒絶されるのが怖い 彼に受け容れられるのが怖い
どれだけ時間が過ぎれば 怖いという気持ちは薄れてゆくのだろう 自然に男のひとを受け容れられるのだろう
まだ立ち止まったまま ゆらゆらと漂っているだけ
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