The color of empty sky
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11月にももうさよならを。 今の会社で働き始めて早四ヶ月、三十路まで後一ヶ月。
ふっくらとした雪が舞うのがすりガラスの窓の向こうにも見えて、帰るのがちょっと辛くなった。 雪の中を歩くことが億劫なのではない、雪が街の赤い灯に照り返されて、夜といえども真っ暗闇のなくなる季節が来たのだなぁと考えて歩くことが、なんだか辛くて。 そんな気持ちのまま、まっさらの雪の積もる公園をブーツでずかずか漕ぎながら、雪の来るほうを見上げてみたりした。
薄給で無気力で孤独な私の日々の関心事は、食べること。
1ヶ月前までは、忙しかったりストレス過多だったりで、朝に最近流行のほんのり甘いトーストをかじり、昼ごはんはお菓子、晩御飯はコンビニ弁当、などという恐ろしい食生活だった。 この頃はお金と引き換えに自由な時間を取り戻したので、朝は麦ご飯とちょっとしたおかず、昼は手作り弁当、夜はスーパーで安かった食材などでささっと料理を作る、という日々。 始めの頃は、甘いものやジャンクフードや菓子パンが食べたくて仕方がなかったが、この頃は買い物に行っても誘惑に負けることがなくなってきた。
先日体重計に乗ったら4キロも増えていて!しかし3日で3キロ落ちたんだけど、あれは何だったのだろう。 年内にあと3キロは落としたいなぁ。 ハードな運動をするのは面倒なので、食事とストレッチで冷え性・低体温の改善を図り基礎代謝向上を目論み中。
胃が痛くて腹部は腫れて酷いのに飲んだくれて。 なんだか帰るのが面倒になって、駅のベンチに座り込んで根が生える。
週末の札幌駅は、いつもよりも大荷物の人が多い気がする。 トランク、ボストンバッグ、お土産の袋。 7番ホームから出る旭川行きの特急スーパーホワイトアローに飛び乗ってやろうかと、ドアの前まで行ったけれど、手に握った200円区間の切符をまじまじと眺めて素に戻り。 ・・・明日も仕事だし、どうせ。 改札を入ったところにストーブが出してあり、まわりをぐるりと囲むようにベンチが置かれている。 家に帰る電車が出るまではあと30分もあるので、そこに移動して文庫本を取り出して読みながら、周りを観察。
みんな、行くところや帰るところがあっていいなぁ。 私はどこにも行けないし帰れないよ。 そう一人つぶやく。
この頃、三連休というのはたまにあったけれど、飛び石で休むということはなかった気がする。 そんな木曜日、勤労感謝の日。
特にすることもなく、パジャマのまま起き出してコーヒー片手に本を読んでいたら、メールが。 「タイヤ替えた?」 大急ぎで服を着替えて物置からスタッドレスタイヤを出し終わった頃、友人が工具を抱えてやってきた。 タイヤの交換、自分でやれば1時間以上掛かるけど、車好きの友人の手に掛かれば20分ほどで終了。 通りがかっただけだから、と、お茶でもと誘いかけたのを遮って、颯爽と自転車で立ち去って行ってしまった。 まぁこれを口実に誘い出して、また美味しいものでも食べに行こう。 この人と食事に行くと何を食べても美味しいし、一緒にお酒を飲むと大変気分がよく量が過ぎても悪酔いしない。 いつまでもこうやって「友達」でいられたらいいのになぁ、と、後姿を眺めながらふと思った。 いつか均衡が崩れてしまう日が来るだろうか。
仕事は早めに終わったし、明日は休みだし、さて何をしようかなとニヤニヤしながら会社を一歩出たならば、そこは一面の銀世界だった。
今日に限って10分ほど寝坊した。 帽子も手袋もマフラーも傘も持たずに慌てて家を出て、5分ほど走ったところで雨がざぁざぁと降ってきて、上着も靴もずぶ濡れ。 上着は乾いたが靴は濡れたまま、しかも裏がつるっとした雪道を歩くには適さない靴。 ・・・。 帰り道、震えながら吐く溜息も白く凍る、そんな季節がやってきた。
タイヤも替えていないので、明日はお出掛けできそうにないなぁ。 雪が降るのなら、タイヤ交換も無理だしなぁ・・・
ガス台からちょっと離れたところで聞く、煮物をくつくつ煮ている音は、なんだか晩秋の夜の冷たい雨の音のよう。 結露した窓ガラスに、思わず子供みたいに落書きなど。
転職した会社は、給料がちょっと安いことと仕事がちょっと歯ごたえのないことを除けば、特に文句がない。 自由な時間も増えたので、毎日お弁当をこしらえて出勤。 帰りの時間が9時や10時になることが週に何回かあり、そのときはスーパーに寄って半額の札の貼られた肉や野菜を購入して、帰宅して調理して冷凍。 レジのお姉さんと顔なじみになった今日この頃、「半額の人」とか変なあだ名を付けられていないか心配になる。
と口ずさむ君の横顔に釘付けです。 人の顔を真正面から見ても、あまり造形が美しいなんて思わないのに、横顔のまつげの長さとか唇の動きとか。 たまに心を奪われてしまうのです。
こちらは毎年恒例の、大通公園のイルミネーションが始まりました。 いったい何個の電球が、毎晩いくらの電気代をかけて瞬いているのだろうという話をしながらも、君と一緒にその光の中を歩くというのは、少しだけロマンチックな気分です。
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