潤滑油で滑らかになった心
感謝の軽石が角質を取り
幸福の感情が角逐を追い
行動の感覚が清角の操を弾き飛ばす
何ものにもツルツルと
引っかからずに 怒らずに 賢しらずに
社会の不効率は取り除き、心的態度の不効率もついでについでに
どっかへ行ってしまった
けれど、けれども、どこかで遠くの山彦にひかれるのは何故なのだろう
海彦になりたいとまでは思わないのだけれども
注記:「清角の操」:「牛に対して琴を弾(だん)ず」の諺より
いくら説ききかせてもだめなこと。 愚かなものに立派なよい道理を説いたところでわからない、無益であること。 魯の賢者、公明儀は牛に対して清角の操という琴の名曲を弾いて聞かせたが、牛は草を食って知らぬ顔。 聞かないのではない耳に合わないのである、という故事から出た語。
「山彦」:A)「やまびこ」:山の谷などで起こる声や音の反響。もと、山の神が声音をまねるのだと信じられていた。こだま。 B)『古事記』に登場する海彦山彦神話の主人公。
本文は、A)が最初、B)が最後の行を読んだ後、と意味の時差を意識して書いている。その不明瞭さと移りゆく時間の流れが、本文の趣旨に沿う。
ありがとう御座います
幸せだな
嬉しいです
は心の不効率を取り除く潤滑油
泥棒も窃盗犯もいるし、武器もギャンブルもお金も止まらない人々だから
社会的な不効率を取り除きは決してしない
心が寒天のように固まって何にも出来なくなる
そういう私を揉み解す潤滑油
やってみれば実感 言葉にすれば簡単