サズカリ おとうさんがつける、子供たちの成長記録
目次|前へ|次へ
うちのサズカリたち = かい♂13歳(1998/11生) + みー♀11歳(2000/9生) + あー8歳(2003/9生)
かいの朝食のお祈り。
「かみさま、おしょくじありがとうございます。のこさずにたべられるようにしてください。イエスさまのみなによっておいのりします。アーメン。」
だいたいいつもこうで、すらすらと祈る。だけどどうも頻繁に残すので、聞いてみた。
「かいくんさ、いっつも残さずに食べられるようにってお祈りしてるけど、神様に届いてるかな。」 「え、そんなおいのりしてるっけ?」 「・・・・」
うーむ、お祈りが単なる呪文になっている。僕らが「食事を感謝します」と祈っておいて、後でケチをつけるのと同じか。反省反省。
つい口がすべったのだそうだ。一昨日、かいがお風呂になかなか入らないので、
「あした注射なんだから、入っとかないとだめでしょ!」
と言ってしまったらしい。それからかいはすっかりびびってしまって、
「ちゅうしゃ、やだ。ちゅうしゃ、やだ。」
と言い続けた。ひと月ほど前に受けた三種混合の注射の記憶もあるのだろう。このままだと明日の集団予防接種に行ってくれそうにないので、「泣かなかったらごほうびにアバレンジャーのノートを買う」ということにした。本当はこういうエサで釣るのはしたくないが、妊婦のママに負担はかけられない。
で、その話を朝にある園ママにしたところ、午後にはすっかり「有名な話」になってしまったらしく、そこら中から「かいちゃん、がんばってね」などと声をかけられる。
Gくんは「内緒で」会場に連れてこられたらしく、着いていきなり友達から「ちゅうしゃだよ。」と聞かされてブルブル震え出した。SYOちゃんは堂々としているので、列の一番先頭で「お手本」をやらされることに。
かいは、ノートがあるのでさっそうとやってきたが、さすがにお医者さんを前にした途端、ぎゃーぎゃー抵抗し始めた。
「お母さん、押さえてください!」 「妊婦なんで力が入らないんです!」
なんてやりながら、びーびー泣くかいを看護婦さんと一緒に押さえつける。が、
「やだー!やだー! ・・・おわったの?」 「終わったよ。」 「・・・あんまりいたくなかった。」
というわけで、割とあっけなく終わる。このとき、みーはなぜか自分で腕をまくりあげたまま、目をカッと見開いて固まっていたそうだ(爆)
ママとかいのお迎えに行ったみー、園庭のいすにちょこんとすわって、いつもの鼻唄を始めた。時間を少し過ぎていたため教室は終わっていて、かいを探さなければならないママ。
「みーちゃん、ここにいる?」 「うん。」
歌い続けるみー。 うろうろするママを、Mちゃんの弟で春から年少組に入ったSくんが見つける。
「あ、みーぢゃんのママ、みーぢゃんは?」 「あっちの椅子に座ってるよ。」
みーに向かって走っていくSくん。
「みーぢゃん、みーぢゃん」
Sくんはみーの肩を揺すったりほっぺをちょんちょんしたりして気を引こうとするが、みーは一向に歌の世界から戻ってこない。そのうちSくん、あきらめる。
・・・とにかく、いつまでも一人で歌い続けるみーであった。
かいが、園の女の子から粘土をもらったとうれしそうに言った。
「あのね、Nちゃんからもらったねんどね、きれいなの。むらさきで。そんでいいにおいなの。そんでにがいの。」
実は香りつきの消しゴムだったが、なんで味まで・・・。
★
デザートのメロンをスプーンですくっていたかいだったが、一通り食べ終わると、いきなり皮を絞り始めた。・・・グレープフルーツじゃないって。
生協主催の企画「田植え体験」なるものに、かいと2人で参加した。新宿から長野県の佐久まで、バスで揺られること3時間余。田植えとは言っても、農家のお手伝いというような大それたものではなく、ほんの一区画の「実験農場」を1時間くらい、田植えの真似事をさせてもらう、という程度のもの。ほとんどが幼稚園や小学生の親子連れで30組くらいいたろうか、うちと同じで、子供に農作業という珍しい体験をさせてあげたいという家族が参加しているようだった。
かいは昨日ママから聞かされてすっかり興奮し、「みーに言うな」と言われているのにわざわざ
「かいくんね、たうえにいくんだよ。みーちゃんはちいさいから、いけないんだよ。」
などと言ってみーを泣かせたりしていた。今朝も6時ごろ「田植えに行くぞ」と言うとパッと目を覚ました。
到着し、「さあ、田んぼに入って!」という招きで裸足で田んぼに足を踏み入れると、何ともいえないヌルヌル、ズボズボとした感覚。かいはすっかりビビッてしまい、僕のズボンにくっついたまま「こわい、こわい」と離れない。かいに苗を持たせて、「ほら、こうやって植えるんだよ」と、僕だって初めてなのだが、見よう見まねで苗を植えていく。最初は汚れるのを嫌がって、先っぽを持って水の上に置いているだけだったかいも、そのうちしっかりと根を泥の中に入れて植えていくようになった。
「おお、かい、うまいじゃん!」
とおだてると、
「なえ、もっとちょうだい」
としばらくまじめに植える。隣では母親が子供を「ほら、そうじゃないでしょ、ここの印のとこに沿ってやらないとだめでしょ」と口うるさく叱っている。いいじゃん、どうせ遊びなんだし楽しくやろうよ、と思ってしまう僕。小さい子達はすっかり泥んこ遊びに夢中。かいも15分くらいいい調子でやっていたが、カエルがいたので怖くなって上がってしまった。情けない・・・。もっとも、後のほうは、やってるのは大人ばっかりだった。
帰りは近くの温泉でひとっ風呂浴びる。これはうれしい。新宿に着くのは7時頃の予定なので、帰りのバスで眠らせて、あとはしっかり歩かせようと思っていたのに、バスの中で「ドラえもん」のビデオなんか流すもんだからまったく寝てくれなかった。やばい。案の定、電車の中でうとうとし始める。駅につくと、すっかり寝入ってしまっている。リュックと紙袋を持ちながら抱っこして歩くのは不可能。仕方ないので駅のロッカーに荷物を入れ、抱いて家まで帰る。が、家に着いて横にした途端、「おなかすいた」とお目覚めになった。・・・何だ、そりゃ。
まあ、それはそれとして、楽しい体験だった。かいも「田植えをした」という気にはなっているようだし、温泉よかったし。秋には刈り取りもあるようなので、また行きたいね。
最近のかいのマイブームは「しょうが湯」。お湯で溶く生姜風味の砂糖湯である。生姜のつんとした香りと甘ったるい味のコンビネーションがなかなかよいのだが、以前かいが風邪で喉が苦しそうだったとき、治るまで毎晩飲ませていた。
ところが、それで味をしめたかいは、その後も寝る時間になるといろいろ言い訳をつけてしょうが湯を要求する。「のどがいたい」とか「ねつがある」などはまだかわいいが、「めがかゆい」「肩がはずれた」「足が折れた」ってのは、どんなもんだか。
幼稚園の友達のうちに遊びくと、ママたちは携帯の話で盛り上がっていたらしい。その家の中三のお姉ちゃんの着メロを聴きつけたみーは、すたすたと寄っていき、
「おんがく、きかせてください。」
と言ってねだった(チェッチェッコリーのメロディ)。その言いようもおかしいが、お姉ちゃんが買ったばかりの携帯を必死に操作して着メロを流すと、みーはそれに合わせてくねくね踊りを始めて、それがさらに大爆笑ものだったらしい。あー、見たかった。
かいの髪が伸びてきたので、去年のW杯のときの小野みたいに爽やかなスポーツ刈りにさせた。ところが朝見てみると、5,6箇所ごっそり毛が短くなって、白い地肌が見えている。
「どーしたんだ、これ。」
と聞くと、かいはうれしそうに
「かいくんね、ハサミでちょきちょきしたの。」
何でもやってみたがるのはいいけど、取り返しのつかないことはやめて欲しい。 ・・・と思っていたら、今度はみーが大事にしているキティのぬいぐるみが、所々まだらになっている。みーがどんなに怒るかと思ったら、みーも一緒にハサミを持っている。共犯らしい。おまけにバンソウコウのつもりらしく、何箇所も茶色の紙テープが貼ってあった。
朝、みーがかいより先に起きてきて、食卓についた。僕が食前のお祈りをして、さあ食べようとしたとき、
「みーちゃんも おいのりする。」
と、目をつぶってお祈りを始めた。
「かみさま、かいくんがようちえんにいきます。 みーちゃんがほいくえんにいきます。 あ、ちがった。 (今日は行かない) みーちゃんと、パパと、ママが、おきてます。 イエスさまのみなによって、おいのりします。 アーメン。」
ゆっくりとだが、しっかりお祈りした。聞けば、もう3,4回目らしい。 久しぶりに成長の大きなステップを感じた朝だった。
ママが幼稚園にかいを迎えに行くと、めったに泣かないGくんが園庭で泣いている。横にはかいが立っており、Gくんの頭をなでている。隣にはHくんがいて、「いいよお!」と叫んで離れていった。
3人のママたちは、何が起こったのかを遠くから推理する。
(うちのママ)かいがGくんに砂をかけた。 (Gママ)汚れた手で目を擦ったので痛くて泣いている。 (Hママ)Hくんがいじめた。
各自一応、とりあえず自分の息子が原因と考えるところが面白い。しかしGママも「すぐママのところに来ないだけ成長したね」と、一団に近寄ろうとしない。Hくんは「いいよお!」と叫んでいたので、いじめていたわけでもないようだ。そのうちGくんも泣き止んだ。
「泣き止んだねえ」などと話しているうちに、今度はKくんが一団に加わった。そしてHくんも再び寄ってきた。するとまたGくんが大泣き。ママたちは「???」になった。
▼種明かし▼
Hくんが作った泥団子をGくんが壊したため、Hくんは大変怒った。Gくんは謝ったが、Hくんが「いいよ」と言ってくれないのでGくんが泣き出したため、かいが慰めた。Hくんは仕方ないので「いいよお!」と叫んで言ってしまった。しかしGくんは泣いているので聞こえない。寄ってきたKくんが事情を聞き、もう一度Hくんに「いいよ」と言わせようとしてHくんを連れてきた。それで、赦してもらっていないと思っているGくんがまた泣き出した。以上、かいの説明で全容が解明された。
寝る前の聖書の話のあと。
かい「かいくんもイエスさまにあいたい。」 パパ「そうだね、天国で会えるよ。」 かい「あいにいこうよ。くるまで。」 パパ「イエス様はねえ、お空にいるんだよ。」 かい「じゃあひこうきで。」 パパ「うーん、もっと高いところにいるんだよ。」 かい「じゃあロケットで。」 みー「みーちゃん、ロケット はやいからいや!」 かい「だいじょうぶだよ、みー。」 みー「やあああああ!」 激しく拒否する。 みー「みーちゃん、クレヨンでいく。」
クレヨンロケットならいいのかな。
★
ママが「たいせつなきみ」という絵本を読んであげようとしたところ、みーが激しく拒否。
「こわいから、やああああああ!」
絵が怖いらしい。(ほんとに、激しいタッチで人の顔がちょっと怖い) ママが困って(?)トイレに立ち、戻ってみると、なかよく2人で本を開いて眺めている。
「みー、こわいんじゃなかったの?」
するとかいが
「あのね、みーちゃん、このさいしょのえだけ こわいんだって。あとはこわくないんだって。」
ということで、カバーがはずされていた。どうも、どの絵が怖いのかを一つ一つ確認したらしい。問題点の整理と、解決に向けての分析力。なかなかよろしい。
おじいちゃんが、車の運転の疲れの見える僕を解放するため、ママと子供たちを海に連れて行ってくれた。
それにしても、山の中腹にあり緑に囲まれたこの家は、昼寝するのには極上の環境。そよ風の差し込む東部屋で、鳥のさえずりを聞きながら2時間寝た。昼食はママが「ついでに」作っておいてくれた弁当を食べ、午後は読書。
あ〜、夢のような6時間だったことよ。
伯母の家へ遊びに行く。ここの娘、つまり僕の従姉はママと同い年で、子供も同じく2人のせいか、とても親しくしてくれる。
お土産に米や味噌、梅干、揚げたての山菜の天ぷら、落書き帳、おまけにもう使わないからと、チャイルドシートまでいただいた。
福島のママの実家へ。 みーを産んだ後、一時期は椎間板ヘルニアで苦しんだママが、5時間の車の旅に耐えられるようになったとは感無量。セレナ買ってよかったなあ。
|