中学校の生活では、部活動がすごく大きな比重を占める。
子どもたちを見ていても、放課後になった瞬間に走り出すようにして部活へ行く。 私の中学校時代もそうだったなあ。 授業は超さめてたけど、部活だけはおおはりきり。 卓球を始めたばかりで面白くて面白くって、部活の時間が終わっても、なかなかやめようとしなくって、よく先生に怒られたっけ。
思い起こしてみると、私が最初に教師になろうと思ったのは、中学生のときだった。 「卓球を教えたい。・・・ってことは、先生になって卓球部の顧問になればいいじゃん」 って。 それから一心にその夢を信じてやってきた、なんて、ドラマみたいなことはないんだけど、でも、結局あのときの気持ちが始まりだったんだと思うと不思議だなあ。
卓球部の顧問をやるに当たって、私が目指す部活の姿。 「子どもたちの卓球部」であるということ。 と、いうとなんか野放しで、好き勝手やらせるみたいな感じだな。 じゃなくって、自分たちの考えで練習して、協力して、うまくなって、達成感を持てる部活、ってことね。 ああしろ、とか、こうしろ、とか、顧問が指示しないと動けないとか、顧問がいないところではなにしでかすかわからない、というような部活動なんて嫌なの。
だから、私、あんまり練習相手しないの。 部長に練習の案を渡して、自分たちでやらせる。
でも、世の中甘くはなく、途中で見に行ったときに、だらだらしている子供たちに、苦言をていするのが常です。
でも、今日は違った。 職員会議が終わって、見に行ってみたら、すごく集中してやっていた。 部長がみんなの意見を聞きながら、次の練習の指示を出して、すぐ動いて。 私なんて、出る幕無しさ。 なんてうれしいことでしょう。 うれしくってうれしくって、ニヤニヤだったよ。
今日は試合です。 生徒を引率しての試合。一般の部もあるので、私も参加しちゃいました。 生徒たちは、やっぱり、ばりばり勝てたりしなかったけど、でも、2年生は公式戦初勝利したし、みんな1回戦は突破したし、一年間の始まりとしては、上々の出来なのではないでしょうか。 これからの練習は、もうしばらくして出てくることでしょう。
あの子たちのかわいいところは、言いもしなかったのに、私の試合の応援をしてくれたこと。 うれしいな〜。いい子達だな〜。 もちろん、はりきっちゃいました。 つまんない卓球できないぞっ、とね。 そのおかげで、今日はとてもいいプレイができて、一般女子シングルスで3位になることができました。やったね。
もうひとつ、うれしい出来事。 2回戦であたった高校生。 私に負けて「あのー、私、○○中(私の勤め先)の出身なんです。 今度、練習に行くので、教えてください!」 って。 悔し涙を流していた。 いいねえ・・・。 青春だねえ・・・。 そんながんばる気満々の子、うれしいじゃないの。 いくらでもおいでー。私でよければいくらでも相手をするよ。
私はやさしくない。 とくに、今の私は人にやさしくできないなあ、って実感することしばしば。
友達について、すごく多くのことを要求している自分がいることに気づく。 時間に遅れてこないで。 メールの返事が遅い。 メールの途中で返事をしなくなる。 会ったときには、もっとやさしくして・・・。
すごいエゴ。
「私は自分に厳しくできないから、人にも厳しくしないんだ」 って、言う人がいた。 その言葉のとおり、その人は、人にとてもやさしかった。 すごく親切で、いつも穏やかで、心が広くて。
私は? 自分には甘くて、人に厳しいね。 ひどいね。 どうしようもない人間だ。
でも、自覚があっても、今は人にやさしくする余裕がないんだよ。 だから、今の私にできること。 やさしくできないのならば、せめてつらく当たらないように、しばらく友達と距離をおこう。
2003年04月24日(木) |
へまぽかしでかしまくり |
今週は、ひどかった。 失敗おんぱれーど。 だめだめです。 4月の張り詰めた緊張感の中で、何とか今まで失態なくやってきたけれど、もう、化けの皮が剥がれちゃった。
失敗その一 試験監督が割り振られていたのに、まったく忘れてすっぽかしてしまった。 「どんな理由があったとしても、許されないことだ」 って、学年主任の先生に言われました。 まったくもって、申し開きのしようもない。 何の理由もなく、ただ単にうっかりしていただけでした。 私のバカ・・・。
失敗その二 ガス欠しちゃった・・・。 しかも、登校途中で・・・。 急にぷすんぷすんなって、それでようやく気がつきました。 そういえば、ずっとガソリンスタンドに寄っていなかった、って。
やっとこさ、交通の妨げにならないところ、と思って、喫茶店の駐車場に停めたらもう、うんともすんとも言わなくなっちゃいました。 さーて、こまったこまった。どーしよう!? ガソリンスタンドに配達してもらおうとしたけど時間が早すぎてきてもらえません。 仕方ないので、タクシーを呼んで自分だけとにかく登校することに。 その喫茶店には、レポート用紙にメモだけ残して・・・。 幸い、朝部活のために家を早く出ていたから、職員朝会1分前にぎりぎりセーフ。 とほほ。
失敗その三 また、うっかりすっぽかした・・・。 家庭訪問中の校外の巡視。 信じられないね。 さらに信じられないことに、2人組で行くことになっていた、もう一人の先生も忘れていた。 ・・・ははは。
今日も仕事が終わった。 へとへとです。 そして、明日も仕事です。 毎日自転車操業。翌日の自分も見えないような毎日です。 それでも、ようやく仕事のペースがつかめてきて、パターンもできてきました。 十分ではなくても、ほどほどでやっています。
あの人のいない生活も、それと意識しなければ、忙しさにまぎれていられるのです。 たまに電話でくだらない話をすることができればそれでいいのです。
でも、それも、もう、できないのかもしれません。
「いま、きよこを遺憾に思っているから」 あの人に遺憾の意を表明されてしまった。 「なんで?」心当たりがなかった。 「ひみつ」 遺憾、なんて、もったいぶった言い方するから、冗談だと思って、相手にせずに、いつものように話を始めようと思ったの。 だけど、ぜんぜん話に乗ってこない。 そのうち、相槌も返ってこなくなった。 どうしたのかな?って思って、様子をうかがってみた。 無言・・・。 1分、2分、・・・と続くうちに、すごく悲しくなってきた。 どうして、こんな風になっちゃったんだろう? 何にも話してくれないのはどうして? どうして遺憾に思っているの? 私にとっては、話をすることだけが望みだって、知っていて、わざと意地悪をしているんだろうか?
10分も無言だったろうか。 「ごめん、寝てた」って、ようやく声が聞こえた。 うそだって、わかっていたけど、笑った。 また、沈黙。 「話したくないんだったら、そう言ってね。」 「言った・・・。遺憾だって」 「そうだね。・・・ごめんね。・・・反省します。おやすみなさい」
もう、私から電話をすることはないだろう。 もう、私は頑張れない。
こんなに冷たくされるほど、嫌われてしまった自分が情けない。 みじめで恥ずかしい。
私は、あの人と話しをすることだけが望みだったのに、それもかなわなくなってしまうんだね。
2003年04月10日(木) |
GO!GO!修学旅行 |
なんだか、わけのわからないうちに、あっという間に修学旅行に行く日になってしまった。
朝6時45分集合。 最寄の駅から、特急しなのでなごやまで。 そして、新大阪までは新幹線で。7クラス250人のご一行様です。 新大阪からはバスに乗り込んで、一路奈良へ。
法隆寺に奈良の大仏、すげーです。
実は、私、奈良も京都も観光で行くのは初めて。 いつも、電車の乗換えとかで通るだけで、ちゃんと見るのは初めて。 でも、実物はやっぱりすばらしいね! 日本の誇れる文化です。1300年もの昔に創り出されたこれだけのもの、果たして現在、私たちに同じものを作るだけの思いがあるだろうか。
近鉄奈良駅から、京都駅までは班別行動で、それぞれで旅館へ。
まあ、みーんな、そんな私鉄とか、地下鉄なんて使ったことないもんだから、あっちふらふら、こっちふらふら。 それでも、なんとか旅館にたどりついたからよかったよね。
修学旅行といえば、夜更かし、というのが今も昔も変わらぬ楽しみなのでありますが、わが校では酒もタバコもなし。 ちょっと遅くまで話し声が聞こえるかなあ、ぐらいで。
それでも、先生たちの夜は続くよ、どこまでも。 男の先生方は4時近くまで起きていたというから、すごい。 わたしゃあもう、疲れ果てて、2時にはぐっすり。
今日は部活の顧問の紹介式がありました。 私は女子卓球部の顧問。
部活の顧問をやるということは、教科の指導に精一杯の私としては、「そんな余裕あるかやー?」と、乗り気になりきれないところもあるのですが、やるからには、生徒にとって、充実した部活にしなくちゃね。 完全燃焼の、部活にしたいものです。
女子卓球部は2,3年生で5人という、団体戦も組めないチームです。 そして、ラリーもろくに続かない、素人集団でした。 でも、素直な子達です。
私が最初に言ったこと。 「私は『礼儀』と『協力』を大切にします。 卓球は個人スポーツだけど、相手がいてくれなければ卓球はできません。一人で卓球はできないんです。 だから、相手を大事にしてください。 たとえ敵であっても、礼儀を尽くしてください。 チームメイトならばなおさらです。 練習の相手をしてくれるチームメイトがいるからこそ、強くなれるのですから、協力して、一緒にがんばりましょう」
でも、まあ、怒るネタは山ほどありますわ。 今日言ったこと。 「協力」・・・ラリーを続けるには、相手の打ちやすいところに返してあげなければならない。 好き勝手に打たない。 「礼儀」・・・ボールが遠くに飛んでいってしまって、取りに行ってもらったとき、ほかの人に拾ってもらったとき、「ありがとうございます」「すいませんでした」の一言を言う。
でも、知らない、できない、ということは無限の可能性と、変わるチャンスを持っているという点で、とてもやりがいがあるよね。 これから、1年間で、みんなどんな風に成長するかなあ?
私と同じように、今年初任で入ってきた、コーキー先生。 明るくって、はつらつとしていて、元気がよくって、すっごくいい先生!って感じ。
初めて顔をあわせたときから、楽しそうな人だなって思っていたけど、一緒に働きだして、コーキー先生みたいな同僚がいてくれて、私はラッキーだなあ、って思います。
まず、いいライバルです。 コーキー先生、新卒なのに、ぜんぜん物怖じしないで堂々としている。 英語科だけど、音楽が副免で、吹奏楽や合唱の指導ができる。 そして、絶対生徒に好かれる性格をしている。 私も、がんばらなきゃな、と思います。
そして、いい相談相手です。 あったばかりなのに、すごく話しやすいです。 もう、あの人のこと相談に乗ってもらっちゃいました。
今日、晩御飯を一緒に食べに行きました。 私はそんなつもりはなかったんだけど、 「なんか話したいことあるんでしょ?顔に書いてあるよ。」って。 かなりへこんでいることも、お見通しだった。 私、考えていることを人に指摘されることなんてあんまりないんだけどなあ。
また、つつみかくさず話しちゃった。 私の心の相談室です。
2003年04月06日(日) |
片付けられない症候群 |
今日こそ部屋を片付けなければいけない。 私の、この、倦怠感は、落ち着くべきはずの巣がないことも大きく影響している気がしてならない。 何もかもうまくいかない毎日を、まずは自分の部屋から、整理していかなければ。
とりあえず、家を出た。 クリーニングを取りに行き、途中で朝食を買いにコンビニによったが、まったく食指が動かない。 なんとかヨーグルトとバナナとヴァームゼリーを買って、口に入れた。 だが、すごく体がだるい。 家にまで帰れる気がしなくて、途中、総合体育館駐車場で、一眠りして、回復を待つことにする。 いやみなほどの晴天だ。 30分もうつらうつらしていただろうか。 回復するどころか、いよいよもって、気分が悪くなり、総合体育館のトイレに駆け込んだ。
おりしも、今日は信州大学の入学式をしていて、晴れやかな顔の保護者と、着慣れないスーツに身を包んだ新入生で、あたりはごった返していた。 私は一人、ここで何をしているんだろ?
部屋にたどり着き、布団に倒れこんだ。 片付かないままに、また、一週間が始まる。
松本の春を迎えるのは何度目なんだろう? あの、ゆるんだ、和やかな空気が、きらきらとした光線が、また私のまわりを包むようになってきました。 この感覚を思い出す季節、私はなぜかものさびしい。
松本の春はなぜかものさびしい。
それは、すべてが新しくなる季節に、それまでの自分をひきずった私がいることを実感してしまうからかもしれない。
信州大学の松本キャンパスは3月と4月でまったく様子が異なる。 だいたい、冬に向かうにつれて学生は冬眠体勢に入り、キャンパスは人影もまばらになる。 そして、春休み、2年に進級していく工学部、教育学部、繊維学部、農学部生はつぎつぎと引越しをして、3月たるや、キャンパスは、北風吹きすさぶ、といった風情。
ところが4月の声を聞くと、キャンパスにはニューフェイスの大波が押し寄せる。 新しい希望に輝く、顔、顔、顔。 人文学部生だった私は、春が来るたびに、はつらつとした新一年生と、諦念すら感じている自分とのギャップを感じていた。
さて、今年は気分も新たに教師いssy1年生。なのに、やはり、ものさびしいのはなぜだろう?
学校は申し分ない。私の教師としての未来に希望も持てる。 だけど、私はどこかで破綻している。 破綻している自分を、形を取り繕うことで必死で繋ぎ止めている。
3月に無理をしすぎてしまった。 どこかで手を抜かなければ、と思いながら、どれも手を抜けなかった。 もう、燃料タンクの備蓄はとっくにきれてしまって、体が疲れ果てている。
そして、あの人との別れ。 遠くに行ってしまったよ…。 私は同じ松本にいるということだけが希望だったんだよ。 でも、もうずっと前から、行ってしまうことは聞かされていたから、頭の中で覚悟はできていた。 物事のよい面を見つけようと思って、「少し距離があったほうがいいよ。去年の私は近くにいすぎて期待しすぎたから」って信じようとしている。
あの人に電話してみた。 「何?」いつにまして冷たい。つれない。
卓球で知り合った10歳年上の人とご飯を食べに行って、ドライブをして帰りに抱きよせられた。どきどきも、わくわくもないけれど、「あたたかいなあ」って思った。 人に受け入れられることはなんて心地いいんだろう。
今日は朝からぼたん雪。 あの人を忘れられない私のなごり雪。
いよいよ生徒の登場です。 午前中は始業式。
始業式のメインイベントといえば、担任の発表です。 担任が発表された瞬間に、その先生のカラーや生徒からの支持率がうかがい知れて、興味深いものです。 キャー、と、歓声が上がる先生。 ほとんどリアクションのない先生。 この学校では、3年はずっとクラス替えもなく、担任も同じで来ています。 3年間一緒のクラスは、やっぱり、まとまりがあるなあ、と、いう印象。 そして、担任と生徒の間にもすごく信頼関係がある。 私は、3年生の副担任です。 一人、新入りでのスタートですが、クラスがさらに活気づくように私が新鮮な風を吹かせていけたらな、なーんて思いました。
2003年04月02日(水) |
化けの皮がはげちゃった |
本日も、一日職員会パレード。 と、いうことは、私は何もすることがないのです。 手持ち無沙汰で、いい子ちゃんに机に座っているだけです。
ところが、いい子ちゃんの化けの皮が、もうはげてしまったのが夜の部の歓迎会でした。
歓迎会では、一人一人転入職員が挨拶をしていきます。 ふつうさらりと行く挨拶なんですが、ここの学校では、一人挨拶するごとに 「杯をお持ちくださーい」「はーい♪」 という調子で、乾杯をするのです。 その感じが、なんとも言えず、いいんだなあ。 私の好きなノリなんだなあ。
と、いうわけで、14人目の私の番がめぐってくるまでに、私はいい気分に出来上がっちゃっていました。 お酒が入ると、私、ノリノリですから。羞恥心なんてふっとんじゃって、べらんめえで、自己紹介しちゃいました。
自己紹介の後は、いろんな先生がお酒をつぎに来てくださって、 「いやあ、おとなしい先生だと思っていたよ」 「いいキャラクターしているね」 「宴会部長、たのむよ!」
とても宴会が楽しい学校だとわかって、うれしかった反面、 「私って、やっぱりイロモノなのね。 もうちょっと猫かぶっているべきだったかなあ・・・」 と、反省もする夜でした。
2003年04月01日(火) |
フレッシュマンですよ |
いよいよ始まりました。 教師の日々が!
と、いう言葉とはうらはらに、私の本心
「とりあえず、初任だから、ボツボツやればいいよね…。学校の様子見ながらさ」
もう、3月で私、燃え尽きちゃって、がんばる気力のこってないヨ。
今日は、新年度準備の職員会。 一日中職員会。 私の役目は、ずっと机に座っていること。学校運営計画を次第にそってめくっていくこと。
休憩時間とか、やることないし、身の置き場がないし、3月までの環境とあまりに違いすぎて、とまどってしまった。
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