恩田陸 幻冬舎 2016
STORY: 毎回注目される芳ヶ江国際ピアノコンクール。このコンクールに出場することになった塵、亜夜、マサル、明石の4人。それぞれピアノに対する情熱も環境も違う4人。誰が優勝するのだろうか?
感想: 直木賞受賞、そして、本屋大賞受賞というW受賞をした作品。さらに音楽コンクールの話ということで、楽しみに読もうと思ったのだが、かなりの分厚さに結構たじろいだ。
最近、本を読む時間があまり取れず、この作品も、本当は連続して一気に読む方がいいのだろうけれど、時間が開きながら読む感じになってしまい、その点で少し乗れなかったかもしれない。
面白い話ではあったとは思うのだが、やはり音楽を文章で表現するのは難しいような気もしてしまった。
というのは、自分は感性がないせいかもしれないが、誰かの曲を聞いていて、風景が思い浮かぶとか…あんまりないし、そんなものなのかなーとちょっと思ってしまったせいかもしれない。
期待が大きすぎたのかな。少し拍子抜けな感じもするような…。
普通に面白いけれど、もっと面白いものを想像してしまっていたというかね…。
スタジオカラー制作のNHKで前後編で放送されたアニメ。制作陣にはあの庵野秀明とか有名な人の名前がずらり。
息子と一緒に見たのだけれど、話がこんなだとは思わず…。
かなりエヴァ入ってる感じというか…。
これ、6歳に見せてよかったかな?と途中で思ってしまったけれど、本人は面白く見ていたみたいな?
やっぱり庵野秀明が関わっているだけのことはあるなーと…。
あの清水富美加が声をやっていて、ちょうどこの番宣がやっている頃に引退宣言をしていて、残念だなーと思っていて。
そして、なんかあの番宣だとこんなに重い内容だとは思わなくて…。
2017年04月03日(月) |
ビューティーキャンプ 林真理子 |
林真理子 幻冬舎 2016
STORY: ミス・ユニバースの日本事務局で働くことになった由希。世界一を輩出したいという強い思いでやって来たエルザの通訳をしつつ、最終候補に残った12人の美女たちとビューティーキャンプと呼ばれる合宿に参加するが…。
感想: ミスユニバースの代表を決めるためのキャンプについての話。なるほど、こんな風になっているんだ?と面白く読むことができた。
由希よりも一枚も二枚も上手のエルザ。彼女の美学もすごいし、それを実力で示していくのもカッコイイ。敵を増やしそうだけれども。
美を追求するって大変そう。とりあえず庶民で良かったのかも…。
2017年04月02日(日) |
精霊の守り人 悲しき破壊神 |
「精霊の守り人」のシーズン2。シーズン1では、チャグム皇太子の用心棒を務めたバルサ(綾瀬はるか)。ある日、ロタ王国で蔑まれているタル人の兄妹チキサ(福山康平)とアスラ(鈴木梨央)に出会う。
アスラは母・トリーシア(壇蜜)を目の前で殺され、兵士たちをすべて死に至らせた。アスラの体内には破壊神・タルハマヤがいて、危機が迫ったりするとその場にいる人すべてを殺してしまうのだった。
アスラは命を狙われていて、バルサはアスラの用心棒となることにする。チャグムと同じものを感じ、放っておくことができなかったのだ。
アスラを利用しようとする者などから守るために全力を尽くすバルサ。
一方、成長したチャグム(板垣瑞生)は父の帝(藤原竜也)から危険な航海に出される。タルシュ帝国に欺かれているかもしれないと知りつつ、チャグムはおじで海軍大提督のトーサ(伊武雅刀)と船に乗るが、途中でロタ王国に寄り、国王のヨーサム(橋本さとし)と交流を深める。
しかし、やはりそれは罠で、トーサは船ごと炎上して海の藻屑となり、チャグムは囚われてしまった。チャグムはヨゴ人のヒュウゴ(鈴木亮平)に連れられて、タルシュ帝国の第二王子ラウル(高良健吾)と会う。
残忍で巧妙なラウルに父の帝を殺して、自分が帝となり、タルシュ帝国に忠誠を誓うように促されたチャグムは、新ヨゴ国への帰郷を許されるが、途中で海に飛び込み、死んだことにする。
バルサとチャグムの二人はまた会うことができるのか? そして、タルシュ王国の魔の手が伸びる中、新ヨゴ国、ロタ王国、カンバル王国はどのように立ち向かっていくのか?
相変わらず出演者が皆、演技がうまいくて見ごたえがある。特に伊武雅刀や高良健吾は同時期に「べっぴんさん」にも出ているのだが、全然こっちの方がいい!
鈴木梨央のアスラも熱演で、今後が楽しみな子役というか、女優かも。
セットや背景などもものすごい凝っていて、本当に素晴らしい映像世界で、さすがNHKという感じ。
いよいよシーズン3が2017年秋に始まり、それが最終章のようで、この先がとても気になる。
NHK朝ドラ。ファミリアがモデルのフィクション。
すみれ(芳根京子)は坂東営業部という会社の社長をする五十八(生瀬勝久)、病弱な母・はな(菅野美穂)、何でもよくできる姉・ゆり(蓮佛美沙子)の4人家族。
裕福なので、使用人もたくさんいて、特に父に仕える忠さん(曾我廼家文童)、すみれとゆりの面倒を見てくれる喜代さん(宮田圭子)にはよくしてもらっている。
ゆりは幼なじみの潔(高良健吾)と結婚。すみれは家を継ぐために紀夫(永山絢斗)に養子に来てもらうことに。
戦争の影響で、坂東営業部は解散になり、お腹に子供を授かったものの、紀夫も出征。生死もわからない状態になる。
ゆりとすみれは五十八の故郷・近江に疎開するが、あれほど豪華だった父の建てた家も空襲で焼けてしまい、戦争が終わると何もかもを失っていた。
すみれは預金が封鎖されることになってしまい、このままでは生活できないと、靴屋の麻田(市村正親)の店先で自分の作る手芸の品を売ることにする。
女学校時代に手芸倶楽部で一緒だった友人の近況を尋ねると、すみれと同じように幼子を抱え、夫の生死もわからずに過ごしていることがわかり、みんなで生きるために手芸品を作らないか提案をするすみれ。
手先が器用で何でも型紙を作る良子(百田夏菜子)、病弱だが素晴らしいデザインをする君枝(土村芳)は戸惑いつつもすみれを手伝うことに。
看護師で、ベビーナースとして活躍していた明美(谷村美月)を説得し、4人で子供のための品を売るお店をやることにするが、紆余曲折あって、なかなかうまくいかない。
それでも、すみれは強い意志で仕事を続け、店は次第に大きくなっていって…。
何というか、地味〜な話であった。そして、特に前半が暗くてなかなかに乗れない感じだった。
病弱なお母さんが死んでしまう第1週では涙を誘われたけれど、その後、大きくなってからのすみれになかなか感情移入ができないまま、あれよあれよと結婚、妊娠、出産。
戦中の苦労とかもあまり描かれず、終戦を迎えてしまって、そこから物語が始まるものだから、乗れなかったのかもしれないなーと思う。
最近の朝ドラだと、子役時代で視聴者の心を掴み、その後につながっていたけれど、うまくいかなかったような気がする。
さらに、みんなが暗い感じで、なんか明るいテンションがあまりなかったのも、視聴者が離れる要因だったのではないだろうか?
一応最後まで見たけれど、老け役は上手にやっていたものの、子供たちの話も結構強引だったしなぁ…。
とはいえ、キャラクターの設定はしっかりしていたから、こんな夫婦いるかもとか、こんなのあるかも…みたいなところで楽しむって感じだったのかなー。
決して悪い作品ではないと思うけれど、やっぱり朝ドラって、暗い中にも元気になろうというカラッとした明るさがないと厳しいのかな〜。朝だしね。
ということで、次の「ひよっこ」に期待する。
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