感想メモ

2016年09月22日(木) 君の名は。

 予告編を見て、ぜひ見たいと思っていた「君の名は。」。

 なんだかすごい人気があるようで、祝日に見に行ったら、満席だった。子供から年配の方までいろんな層の人が見に来ている印象を受けた。

 飛騨の田舎で神社の後継者として暮らしている三葉(上白石萌音)は、東京の男の子として暮らしたいと思っていた。すると、自分が東京の男の子・瀧(神木隆之介)になっている夢を見る。

 最初は夢だと思っていた三葉だが、どうやら実際に二人が入れ替わっているようだと気づく。二人は驚き、反発しあいながらも次第にひかれていくが…。

 ある日、突然二人は入れ替わらなくなり、瀧は三葉に実際に会いに行くことに。そこで知った衝撃の事実とは…。

 どんな風にストーリーが展開していくのかわからず、あっと驚かされる。ネタバレになるから書かないけれど、ただの単純な入れ替わりの物語というわけではない。

 感動のストーリーであることは間違いないが、泣くほどではなかったかな。

 でも、100億円突破するだけのことはあるのかな? 謎が結構あって、あれはどうなんだ?と見終わってから考えさせられる部分もある。

 そういうのを確かめるためにも2回3回と見に行く人がいるのかな?



2016年09月21日(水) 中島ハルコはまだ懲りてない!  林真理子


林真理子 2016 文藝春秋

STORY:
中島ハルコという豪快な女社長と知り合った菊池いづみは、相変わらずハルコに振り回される日々を送っていた。振り回されながらも、案外楽しい毎日を送るいづみに新たな出会いが…。

感想:
 中島ハルコシリーズ(?)第2弾。早速読んでみたら、やっぱり軽いノリで読めて面白い!

 続編も出るのかなー? 出たら、また読んじゃいそう。

 今回は不倫関係に終止符を打ったいづみが、新たな出会いをするというストーリー。しかし、出会ったときに相手に感じたいづみの第一印象では彼は恋愛対象とはなりえないはずだった…。

 ハルコが押して、付き合うことになった二人だが、なかなか仲が進展しないどころか、いづみはまた新たな不倫を始めようとしたりして…。

 ハルコみたいな人がいたら、きっと私もペースに巻き込まれて、色々な騒動に巻き込まれてしまいそう。

 お金持ちの人の世界とかも少し覗けて楽しい。



2016年09月13日(火) 人魚の眠る家  東野圭吾


東野圭吾 2015 幻冬舎

STORY:
夫・和昌と離婚を考えていた薫子。そんな矢先に、娘・瑞穂がプールで溺れて意識不明になってしまう。脳死判定を受けて、臓器提供の意思を示すか二人は問われ…。

感想:
 ある日、祖母といとこと一緒にプールに行き、溺れて意識がなくなってしまう瑞穂。

 そのニュースを知った時、両親2人はそれぞれに別居し、ほかに相手がいる状態であった。

 その日、久しぶりに会った夫婦に突き付けられたのは、娘が脳死判定を受けて、臓器提供をするかどうかという難問であった。

 二人は判定を受けようとするのだが、瑞穂がぴくっと動いたため、やはりこの子は生きていると結論付け、脳死判定を受けず、そのまま介護を続けることにする。

 和昌の会社は人工的に脳を補助するような機械を開発する会社で、その中の一つの技術である人工呼吸器をつけずに自発呼吸をさせる機械をつけたり、筋肉を動かすための装置をつけて、筋肉をつけるようにしたりする。

 それが功を奏して、普通の寝たきり状態の患者とは思えぬほど健康的な肉体に回復する瑞穂。

 だが、脳はすでに死んでおり、改善の余地は認められないというのが医者の見解であった…。

 次第に瑞穂とともに少しずつ狂っていく薫子。

 その目を覚まさせたのは、息子や夫なのかもしれない。

 脳死判定を巡る日本の現状を描いたこの作品。考えさせられる内容である。

 脳死判定を受けずに自宅介護を続ける子供は今もいる。

 そして、重い病気で、臓器提供を待ち続けているけれど、日本では臓器提供が難しいため、結局アメリカに高額のお金を払って手術を受けに行く子供たちもいる。

 どちらの気持ちもとてもよくわかり、実際自分がこうなったらどうするだろうかと考えさせられる話であった。

 プロローグとエピローグは個人的にはなくてもよかったような気もした…。



2016年09月02日(金) 異類婚姻譚  本谷有希子


本谷有希子 講談社 2016

STORY:
自分の顔が段々旦那の顔と似てきていることに気づいたサンちゃん。旦那とは再婚で、前の妻にはかっこつけすぎて疲れたと旦那はサンちゃんの前ではぐうたらになっていて…。

感想:
 芥川賞を受賞した作品。短編集で、ほかにも何本か作品があったが、時間の関係で表題作のみを読んだ。

 サンちゃんは子供のいない専業主婦。旦那の顔がどんどん間延びしていって、人間ではないものに近づいてきていることを感じる。

 自分ではそれではいけないとも思いつつも、結局旦那に流されるサンちゃん。

 そして、最後には…。

 ちょっと恐ろしい内容。でも、夫婦って似てくるかもしれない、確かに…。

 そして、怠惰な方に行こうと思えばいくらでもい行けるのかもしれない。

 人間として生きるためにも、楽な方、楽な方に流されていくのもよくないのかもなーとちょっと思ったりした。


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