2015年09月28日(月) |
中島ハルコの恋愛相談室 林真理子 |
林真理子 文藝春秋 2015
STORY:フリーのフードライターのいづみは、自腹でパリに来た時に、中島ハルコと知り合う。彼女は人に遠慮をしない自信家で、最初は戸惑ういづみだったが、次第にハルコに惹かれていき…。
感想: タイトルに「恋愛相談室」とあるから、もっと恋愛ネタが多いのかと思ったら、そうでもなくて…。
中島ハルコのキャラがとっても面白くて、ぐいぐい引き込まれてしまった。
こんな人が周りにいたら、びっくりしつつも何かパワーをもらえそうな…。
元気な気分になれる作品だった。
NHKの朝ドラ。久しぶりの現代編。うーん…。ビミョーな話だったなー。
父・徹(大泉洋)はでっかい夢を求めて生きる男。東京で自己破産して、母・藍子(常盤貴子)がダーツで行先を決めたという能登へ家族で移住。桶作家の文(田中裕子)と元治(田中泯)の元民宿で暮らすことになる。
徹は仕事を求めて家を出て、帰って来ないまま、長女・希(まれ・土屋太鳳)は高校生、息子の一徹(葉山奨之)は中学生に。
希は幼なじみの一子(清水富美加)、みのり(門脇麦)、洋一郎(高畑裕太)、高志(渡辺大知)と楽しく過ごしているが、そこに幼い頃に転校していった圭太(山崎賢人)が戻ってきて、青春模様が展開される。
その頃、突然徹が能登に帰ってきて、最初はぎくしゃくしながらも、何とかみんなで暮らしていこうとする。
希は父のせいで夢嫌いに育ち、地道にコツコツ働く公務員になることを希望し、高校卒業後、市役所で働くことになるが、パティシエになるという夢を諦めきれず、横浜のマ・シェリ・シュ・シュという店で修業することに。
徹が真面目に能登に根をおろして働くと宣言すると、藍子は激怒し、徹と離婚すると言い出す。
徹は希のいる横浜にやって来て、希の住まいに同居。希は変わり者のシェフ(小日向文世)のもとで修行に励む。
恋愛の三角関係などいろいろありながら、最終的に圭太と結婚することになった希は、遠距離結婚をするが、塗師屋で働く圭太の祖父(中村敦夫)が倒れたため、パティシエを辞めて、能登で女将の手伝いをすることに。
一方、徹は会社を作って独立。成功して、藍子とこれからは一緒に暮らそうと思っていた矢先、出資者の一人が詐欺でつかまり、会社が倒産。能登に帰るが腑抜けた毎日を送る。
希のケーキ屋を出すという話が出て、徹は張り切るが、かつての部下に脅され、またもや家を出て行く。希は徹が残してくれたものを見ながら、ケーキ屋を出店し、なかなか軌道に乗らないまま、妊娠がわかり、双子を出産。
産後すぐにパティシエに復帰し、店も徐々に客が付き始める。子供が7歳になり、希は自分が世界一のパティシエになるという夢を持っていたことを思い出し、世界的なコンクールに出ることにするが…。
とまあ、なんか紆余曲折ありながら、希の半生を描いたわけだけれど、結構納得のいかないところがたくさんあって。
まず希の幼なじみの一子。この子は東京に憧れが強く、結局東京に出ていくわけだけれど、なぜか希を敵対視し、希の店を叩いたり、色々なことをし、希のことを大嫌いと言ったりするのだが、結局希と仲直りしている。
しかし、これだけのことをやられたら私なら仲良くできないかもしれない!!
そして、希の父・徹だ! 子供の頃から家を飛び出て音沙汰がなくなることが3回。3回目も元部下から脅されて自分から姿を消すわけだけれど、ああいう脅しって、脅迫罪とかにならないのかな? 弁護士とかに頼めばよかったんじゃ?とか思うんだけど、どうなんでしょ?
最後、そういう風に法的手段に訴えて父親を戻そうとしているのかと思ったら、そういうわけでもなくて、ちょっと拍子抜けしたし。
それから、シェフの息子・大輔(柳楽優弥)と圭太とで、どっちが好きか悩んでいた希が、結局圭太を選んだわけだけど、圭太とは、会えばすぐに喧嘩になっていたわけですよ。この二人が付き合ってもうまくいきっこないと思ったのに、結婚してしばらくしたら、圭太がいい人(?)になりすぎていて、全然けんかがなくなるってのもよくわからない話よ。
それに希の子供に対する接し方もどうなのかな…と。産後、常連客に頼まれたケーキを作っている途中で、子供が熱で病院に運ばれるんだけど、途中で放り出して病院に行ったときには、ケーキはどうなっちゃうの? 頼んだ人はどうなっちゃうの?と。
さらに、コンクールと子供の相撲大会が重なると、ケーキの製作途中で子供の相撲を見に行くというね。
仕事と子育ての両立をしている人に、相当イラつかれたんじゃないかしら、この展開。
仕事は仕事なわけで、やっぱり中途半端にやめていいものじゃないと思うんだよね。せいぜい仕上げてから行くとかならわかるんだけどね…。
ま、そんなこんなで、子供を甘やかして育てているからか、申し訳ないのですが、希の子役の二人の子が最後までかわいく思えなくて仕方なかった…。(赤ちゃん時代はすごくかわいかったのに…。ごめんなさい…)
そして、最後だけれど、結局どんな人でも家族はそばにいてくれさえすればいい…と徹を受け入れていたわけですが、これも、もし自分なら、「どの面下げて帰ってきたんじゃい!!」と激怒しそうだし。
子供の頃から、自分のわけのわからない夢のために家族を犠牲にしてきた父親ですよ。お金も入れてくれず、ひどい苦労をしたのですよ。それも具体的な夢があるならまだ応援もできるのだけれど、ビッグな夢を追い続けて、その夢が何かもわからないようなやつですよ。
そして、3年がんばって作り上げた会社が倒産した時には、俺は何やってもダメなんだと、ジメジメといじけて、日がな何もしない…。
3年って、そんなに長い年月ですか?? 3年の努力が水になったって言うけど、3年なんて大した年数じゃない!! そんなに落ち込んでてどうするんだ?とつい思ってしまう。
これが、たとえば30年、40年以上続けてきたことに起こったのなら、そんな風になっても仕方ないとも思うけれど、たった3年。それに、自分の詰めが甘かったために招いたことなのに…。
多分今まで見てきた朝ドラ史上で一番ダメな父だったと思う。でも、大泉洋だから、なんか許されちゃうのかね? 私ならこんな父が自分の父なら、見限る…。
家族だとそこまで割り切れないのかもしれないけどね。
と、かなり欲求不満な感じで終わってしまったので、次の「あさが来た」に期待したいですわ…。朝ドラは現代ものは「あまちゃん」は面白かったけど、あとは最近のはいまいちですね。
時代物とかのほうが年寄りの受けもいいだろうし、実在の人物の話の方が失敗がなく、面白く見られそう。
実際にあった話をもとにしたドラマらしい。
神楽村は限界集落であり、市長(沢村一樹)は廃村にしようと計画していた。
しかし、そこに送り込まれた役人の浅井(唐沢寿明)は、神楽村を元気に復活させるアイデアを次々に出し、村人の気持ちを変えていく。
最初は市長についていた岬(麻生久美子)は、次第に浅井に影響され、ついには市長を裏切り、浅井に協力することに。
浅井を助ける後輩の戸川(山本耕史)、地元の神主の菰田(イッセー尾形)などの協力を得て、次々に神楽村に奇跡を起こし続ける浅井の口癖は「ナポレオンはこう言っていた」とナポレオンの格言を述べること。
神楽村に起こる奇跡の数々…最初の方は面白かったんだけど、段々やりすぎな感じもしてきちゃったというか。
どれもこれも成功しているけれど、滝壺レストランは滝壺の横だから、雨の日とか台風の日とかはどうなっちゃうんだろう? もしかしたら、自然災害が起こるかも…とか思ってしまい、そんなにうまくいくのかな?と思ってしまったり。
テーマパークにしても、最初のうちは流行っても、そのうち誰も行かなくなっちゃいそうだな…と思ったり…。
あと、後輩・戸川の視線がいつも気になっていたけれど、やっぱりよくないことをたくらんでいたのねーという感じ。その割には詰めが甘いんだよな…。
個性派の俳優の方が多くて、とても楽しめた。村の老人役の方たちも皆さん、いい味出していた。
1982年、NASAが宇宙に友好のメッセージを送るが、宇宙人はこれを宣戦布告と誤解し、アーケード・ゲームの世界で対決を仕掛けてくる。
ゲームのルールと同じく、3回負ければゲーム・オーバー。その時点で地球人の負けとなる。
まず、グアムとインドが襲われ、地球人は2敗を喫した。
そこで、アメリカの大統領(ケヴィン・ジェームズ=木村雅史)が目をつけたのは、当時、アーケード・ゲームの世界大会で活躍した親友・サム・ブレナー(アダム・サンドラー=柳沢慎吾)だった。
サムはゲームの天才だったが、世界大会で、ファイアー・ブラスターを自称するエディ(ピーター・ディンクレイジ=神谷明)に負けたことから、今では配線などを請け負う会社で働いていた。
エディはなんと刑務所に入っていた。様々な条件を出してきたが、大統領がそれを飲み、宇宙人とのゲーム対決が始まる!
80年代を知る人には、懐かしー!って感じかと思う。
今回、息子(5歳)と家族で吹き替え版を見に行ったのだが、息子には理解できていたのかビミョー。
くすっと笑えるネタがちりばめられているんだけれど、お子様にはきっとわからないよね。
案外大人のほうが楽しめるのかもしれないなーと思ったり…。
あと3D版もあって、きっとそっちで見たらすごい迫力なんだろうなーと思う。
ゲームとしては「パックマン」「ドンキー・コング」などちょっと懐かしかった。
2015年09月06日(日) |
居酒屋ぼったくり3 秋川滝美 |
秋川滝美 アルファポリス 2015
STORY:両親を亡くした姉妹が営む居酒屋「ぼったくり」。秋から冬にかけても常連さんがにぎやかに集う。
感想: 「居酒屋ぼったくり」シリーズ第3作目。
美音と要の関係に進展があるのか気になるところだったけれど、特に進展はなく…。お互いにちょっと意識してるのかな?的な描写はあったものの。
まだまだ続くのかな? 軽く読めるので、また出たら読むかも。
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