感想メモ

2014年09月25日(木) ハードナッツ! 〜数学girlの恋する事件簿〜


 NHK・BSでやっていたドラマがNHK総合でやることになったので、ようやく見ることができた。

 東都大学数学科の難波くるみ(橋本愛)は、数学オタク。

 事件の捜査のため、初音署の刑事・伴田竜彦(高良健吾)がやって来て、くるみに事件の解決の助言をもらうことから、二人の珍妙な捜査劇が始まる。

 私は数学は超ニガテで、正直言って、このドラマに出てきた数式とか全然わからなかったけれど、世の中のすべての現象は数学で説明できるとか、何だかすっごくそういうのにはわくわくした。

 伴田とくるみのちょっと不思議な、恋愛なんだか、ただの知り合いなんだか、のビミョーな感じもよかった。

 ただ、ほのぼのしたムードなんだけど、扱う事件は爆破だとか、凶悪ウイルスを撒くとか、結構重い内容だった。

 続編も確かあると思ったんだけど、そのせいか、すっごく中途半端なところで終わっちゃったのが気になる。続きがやってくれたらぜひ見たい!



2014年09月20日(土) 舞妓はレディ

 周防正行監督最新作を見に行ってきた。

 夫が知人から聞いたところによると、「マイ・フェア・レディ」が失敗したような作品ならしく、「マイ・フェア・レディ」が大好きな夫は見ないことにしたと。

 私は「マイ・フェア・レディ」は見たことがなかったので、特に何の問題もなく見られたけれど、話の大筋はやっぱり「マイ〜」に似ているらしく(登場人物の設定など)、「マイ〜」が好きな人はどう受け取ったのかな?

 舞台は京都の下八軒。歴史のある花街だけれど、ここに舞妓が一人しかいない。30歳になろうかというのに舞妓希望が入って来ず、いまだ舞妓を続けている百春(田畑智子)が書いていたブログを読んで、舞妓になりたいと一人で訪ねてくる春子(上白石萌音)。春子の両親は幼い頃に交通事故で亡くなり、鹿児島弁と津軽弁をしゃべる祖父母のもとで育ったため、ものすごい訛りを持っている。

 誰もがあの訛りでは、京ことばは無理だと思ったが、居合わせた言語学者の京野(長谷川博己)が、「自分が不可能を可能にしてみせる、一人前の舞妓にしたらお茶屋遊びし放題にして」と賭けをして、春子を特訓することに。

 春子は不器用で、何をやらせても失敗ばかり。京ことばはなかなか覚えられないし、踊りなどもうまくできず、怒られてばかり…。

 ま、この物語は、普通にハッピーエンド、サクセスストーリーなので、こんな春子も無事に舞妓になれるんだろうなーと安心して見ていられるのだが。

 時折、ミュージカルのような歌と踊りが入ったりして…。振り付け、草刈民代さんがやってたりして…と思ったら、パパイヤ鈴木って書いてあった…。

 着物を着て、ちょっとバレエ風な現代っぽい踊りって、なんかすごく不思議な感じも。「マツケンサンバ」みたいなイメージだな…。

 ということで、楽しみながら、安心して見ていられて、最後には明るい気持ちになれるような映画であった。


 「Shall we ダンス?」に出てた渡辺えりと竹中直人が、最後の方でそのパロディみたくして小さく踊っているのがツボにはまったかも。

 とはいえ、やはり「シコふんじゃった。」とか「Shall we ダンス?」のような、もっと笑えるシーンを期待してしまっているせいなのか、もう少し笑いがあったほうが楽しかったかもなーというような気もしなくもなく…。

 周防監督はやっぱりコメディを撮るほうが面白いし、いいような気がした。




2014年09月08日(月) 私のなかの彼女  角田光代


角田光代 新潮社 2013

STORY:
売れっ子アーティストとなった恋人の仙太郎と結婚して彼をサポートすることを夢見ていた和歌。その夢はかなえられず就職し、作家となるが…。

感想:
 この物語のタイトルとなる、「彼女」というのは、多分和歌の祖母・タエのことだと思う。和歌はかつて作家だったらしい祖母のことを知りたくて、自分の想像も交えて作品を書き、作家としてデビューする。

 私がこの物語で一番思ったのは、仙太郎のひどさというか…。

 そんな仙太郎のやり口に気づきながらも、捨てられるのが怖くて、相手の喜ぶことをしようと立ち回る和歌の悲しさ。

 結局こうした恋愛の末路は知れているのだが、まさにその通りで、数年後に偶然再会した時には、相手には結婚相手も子供もいたりして…。

 ひどい、ひどすぎる〜〜!!

 というか、途中で和歌に別れを切り出してほしいと思ったね。

 なのに、ずるずると関係を続け、相手から断られるという…ね。

 祖母の話や実の母とのかかわりとか、そういうテーマもあったと思うんだけど、どうにもこっちの話の展開がね…。

 この先、誰かいい人と結びついてほしいとも思ったけど、そこまでも行かず、中途半端なままで終わりだしね。

 そこら辺、もう少し希望があったらよかったのになぁ…。



2014年09月04日(木) 煙とサクランボ  松尾由美


松尾由美 光文社 2011

STORY:
都会のバーで知り合った炭津と若い女性・晴奈。炭津は実は幽霊であることをバーテンダーの柳井だけが知っていた。炭津と晴奈は親しくなっていくが…。

感想:
 幽霊の話である。幽霊というと、今までのティピカルな幽霊を思い浮かべるが、この作品中の幽霊は、今まで読んだどんな幽霊とも違う世界観を持っていて、それは面白かったといえば面白かったが、ありえないなとは思ってしまった…。

 何はともあれ、幽霊はやはりこの世に未練があることが多いようで、炭津にも秘めた心残りがあった。

 この話は推理小説めいたところがあって、単純に楽しめたかな。

 ちょうど恩師が亡くなって葬儀に出ることになったのもあり、亡き恩師がその辺で見ていたりして…とついつい思ってしまった。もちろん私たちには見えないのだけれど…。


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