感想メモ

2014年02月09日(日) 銀婚式物語  新井素子



新井素子 中央公論新社 2011

STORY:
結婚25周年の銀婚式を迎える正彦と陽子夫妻。結婚記念日の記念ディナーの予定の日、日常を過ごしながら、この25年間にあったことを回想する。

感想:
 この物語は「結婚物語」「新婚物語」に続く第三弾。「結婚物語」はたぶん、中学生か高校生ぐらいのときに読んだような気がする。「新婚物語」もそれより少しあとか。

 だから、ものすごーーーい時間があいていて(まあ、銀婚式って25周年なんだから当然なんだが)、もちろん前シリーズのことはあんまり覚えてないんだけれど、結婚前に関東ローム層のことで喧嘩したりとか、確かドラマ化されたんじゃなかったっけか…といったことが思い浮かんだ。

 まあ、2人の馴れ初めとか新婚生活を覚えていなくても、全然問題なく読んでいける本ではある。

 そして、これが結構面白い。

 結局2人には子供ができず、猫と暮らす日々。共通の趣味は囲碁らしい。基本的には外でバリバリ働き、深夜まで帰って来ない夫に、家が大好きで家で家事と仕事に明け暮れる妻…おまけに妻は夜中から明け方に仕事をする…というちょっと変わった生活パターンのようだ。

 家を作る話は結構面白く読んでしまった。まずは土地を手に入れるところから。そして、家の設計。

 その際、地震が起きても本が崩れてこないように、本の収納を1階にして、自分たちの住む家を2階にしたり、太陽光発電を取り付けたりしたようだ。

 そして、これが震災のときには本は数冊落ちただけだったみたいだし、計画停電のときも助かったみたいな話で…。

 マンションでは無理な話だが、太陽光発電は面白そうだ。このときはオール電化じゃないとダメだったそうで、IHキッチンはかなり電気を食うみたいだけど。

 何はともあれ、お二人とも元気で、ぜひ「金婚式物語」も書いてもらいたいような気も。まあ、そのとき、自分は元気かどうか…。


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