感想メモ

2013年05月23日(木) コクリコ坂から


 宮崎駿企画・脚本、宮崎吾朗監督のこの作品。映画館では見られず、テレビ放映を録画しておいたのをやっと見ることができた。

 舞台は1960年代の横浜。下宿屋を切り盛りする高校生の海。彼女の高校では文化部の部室のある建物、通称カルチェラタンが老朽化により取り壊されようとしていた。

 カルチェラタンを保存するための運動を行う中心的人物・俊と出会った海は、カルチェラタン保存のために力を貸せないかと思う。

 次第にひかれていく二人だったが、出生の秘密がわかり…。

 なかなか面白かった。

 時代的には私よりももう少し上の世代の人には、もっともっと懐かしく感じるのではないかな。私世代だとちょっとわからない部分もある。

 昔の下宿の夕食風景だとか、商店街の街並み…。料理を作る過程も私よりもっと上世代ならきっと懐かしいはず。

 それより何より、ここに出てくる学生たちは皆、大人びている。どう考えても私世代なら大学生のようなことを論じたりしている。

 今時だったら、大学生でももしかしたらこんな風ではないかもしれない…。

 やはり駿脚本だからだろうか? とても安心して見ていられる。

 ピュアな感じもとてもよかった。



2013年05月19日(日) 狛犬ジョンの軌跡  垣根涼介


垣根涼介 光文社 2012

STORY:
ドライブの途中で大きな黒犬をはねてしまった要は、大けがを負った黒犬を自宅近くの動物病院へ運び、結局自宅で飼うことに。一風風変わりなこの犬は一体何者なのか?

感想:
 要は田舎から出て、都会で一級建築士としてそれなりの地位を築いている男。一人暮らしの彼のもとに転がり込んだ大けがを負った犬。犬は自分が車ではねる前にナイフのようなもので刺されたようだった。

 犬の飼い主が見つからないまま、要は犬と同居することになり、名前をジョンと名付ける。

 この不思議な犬の正体は?

 不思議な話であった。決して面白くないわけではないけれど、一つ物足りなさを感じたのはなぜなのかなー。

 多分謎がすっきり解決したわけではないところと、黒犬の行方がわからなくなってしまって、物語が中途半端に終わっちゃってるからだろうな…。決着をつけてほしかったような…。

 垣根涼介は「君たちに明日はない」のシリーズなんかを読んでいるけれど、やっぱりこの方は車やバイク好きなのだろうね。そして、年上の女性が好きなのかなー…。



2013年05月11日(土) ヤッさん  原宏一


原宏一 双葉社 2009

STORY:
ホームレスになったタカオはヤッさんに声をかけられ、ヤッさんとともに築地市場や都内のあらゆる飲食店に顔を出すように…。タカオはヤッさんに弟子入りするが…。

感想:
 ヤッさんというホームレスならぬホームレスに弟子入りするタカオ。

 タカオがどんどん別人になっていくのも面白い。

 また築地のことや、色々な飲食店の事情なんかも面白く読める。

 気軽に読むには最適な本かなー。



2013年05月06日(月) ご縁ハンター

 婚活のドラマ3回単発の「ご縁ハンター」を見た。

 高齢で独り身の母(浅茅陽子)と2人暮らしだった利香(観月ありさ)は、母が婚活サイトで知り合った男性と再婚すると知り、自分もそのサイトに登録してみる。

 最初はこんなサイトで婚活だなんて…と思っていた利香だったが、このまま一人で一生を終えることもさびしいような気もしてきて、次々に婚活サイトのイベントやセミナーに出席してみる…。

 最初のお見合いで出会った栄吉(松本利夫)や婚活で知り合った千帆(イモトアヤコ)らとともに婚活に落ち込んだり、ちょっとときめいたり…の日々を過ごしていくが…。

 利香はバリバリのキャリアウーマンで仕事がよくできる。婚活をしても、自分は曲げたくないし、自分の生活パターンもできるだけ変えたくはない。でも、できたら子供もほしいし…と思っている。

 でも、利香は37歳で、婚活市場では年齢的にはすでによい条件ではなくなっており、利香に交際を希望してくるのはものすごい年上だったり、自分の希望とは全然違う人々。

 いや…なんか…これが今の婚活なんだろうなーとしみじみと思ってしまった。

 確かにこうしたサイトなどで婚活をしてうまくいく人もいるんだろうけれど、なかなか難しいんだろうなと。

 条件を見てしまうと、思いきれないとかね…。

 結局最後に結婚を決めるのは、ヨガインストラクターの45歳悦子(大塚寧々)のみ。彼女は年齢的にもこの先一人は嫌だと一番痛感していて、今の自分を一番変えたかったのかもしれない。

 つまり…結婚するってことは、2人で生きていくこと、生活していくことで、それは、今まで1人で生きてきたのとはやっぱり違って、変化するってことで、とにかくその変化を受け入れることができなければ無理ってことなのよね。

 今の自分を全く変えず、誰か自分と一緒に歩んでくれる人を探すってのはなかなか難しい。特に結婚は本人だけでなく家という背景もついてくるのでね…。(だから、最近通い婚とかみたいなのが流行ってるのかもしれんな…)

 ただ最後に利香はどうするのかが描かれなくて、このあとどうなるのさ…とすごい欲求不満な終わり方だったよ…。

 婚活セミナーを開いている結(寺脇康文)は自分は結婚してないみたいだったしねー…。

 やっぱり結婚しないんだろうか…。それとも豆腐屋といっしょになるんだろうか…。そして、そのうち仕事やめて、豆腐屋のおかみになってたりして?

 利香は相手にしてなかったけど、栄吉と利香の組み合わせとかどうなんでしょーね。もしくは、前向きなお別れを選択した千帆と栄吉だけど、もう一度ゼロからやり直せないもんでしょうかね。

 そんな風に縛るからうまくいかないんじゃないかなーとか思う。

 一緒に気楽に飲んだり食べたりできる異性…。友達なのかもしれないけど、まずはそういう人と結びつくことを考えたほうがいいんじゃないのかなーと…。

 いや、あと1話作って、全員が結婚するのかしないで一人で人生を終わるのか、最後のところまでやってほしかったわ…。


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