2013年04月26日(金) |
三匹のおっさん 有川浩 |
有川浩 文春文庫 2012
STORY: 還暦を迎えた3人のおっさんたちは自警団を結成。孫や娘も加わって、近所の悪を成敗していく…。
感想: 実は、一度図書館で借りて、途中まで読んで、期日が来て、ほかの本(これまた人気本でかなり待った)も読みたかったから、いったん返して、もう一度予約。やっと本が来たけれどすごく時間があいてしまってからもう一度途中から読んだので、前半をかなり忘れながら後半を読んでしまった。
正直、前半は期待が大きすぎたせいか、そんなに面白くもないなーというような感じだったのだが、なぜか後半は結構面白く読めたのが不思議。もしかしたら、読んだときの余裕とかもあるのかな。
図書館で本を借りる場合、予約してからでないと、人気のある本は借りられず、なかなか入手できないのだけれど、なぜかいっぺんに複数冊の本が来ることが多くて、そうなると、早く読まなくては…とかいろいろ思うと、本に集中できない…。
もちろん日常の細々したことによる影響で、普段なら面白いと思っても、その時に限ってはビミョーと思うこともあるかもしれない。
とにかく、あまりにも期間があいてしまったので、何だかそんな変な感想になってしまったのだが、還暦のおじさまたちが、自分たちの武器や肉体などを駆使して、町内の悪いことを暴いてそれを成敗していく…という勧善懲悪系のお話なので、キャラクターとかが好きになれれば、たぶん乗れると思うけれど、そのキャラクターに違和感を感じると、あんまり面白く感じられないかな…というように思った。
続編も出ているのだけれど、これまた人気本で、しばらく手に入りそうにないし、ほかにも読みたい本があるので、もう少し人気が落ち着くまでは予約を入れないかと思う…。
2013年04月14日(日) |
勝ち逃げの女王 垣根涼介 |
垣根涼介 新潮社 2012
STORY: リストラを請け負う会社に勤める真介の今回のクライアントは…大手航空会社のCA、大手音楽会社、そして、ファミレス…。
感想: 「君たちに明日はない」シリーズの4作目。相変わらず軽いノリながら、扱うテーマは重いわけだけれど、でも、重くも感じさせない作りである。
今回はJALがモデル?と思う航空会社や、ヤマハがモデル?と思う音楽会社、そして、デニーズのこと?と思うファミレス…。
軽いノリなので、結構さらっと読めてしまいながら、世の中の職業とはこういうものか…と思えるのが面白い。
今回は真介の会社の社長・高橋がなぜ会社を立ち上げたのかの経緯みたいなのも描かれていて興味深い。
そして、リストラする仕事とはいえ、対象の人物が自分なりの人生を前向きに見つめて、最善の道を選んでいってくれればそれでいいと思い始めた真介の心情も読み取れて、興味深かった。
今季のドラマ2本と朝ドラのうち、一番面白かったのがこの作品。
イタリア料理の名店ロッカビアンカは、シーザーと呼ばれる名料理長の辰巳(風間杜夫)が突然倒れたことにより、客足が落ち始める。
そこで、支配人で辰巳の娘の沙織(倉科カナ)はかつて父が修行していたテレーザで修業をしたという日本人の料理人・江崎(江口洋介)に料理長になってほしいと依頼。
江崎は料理バカとでも呼ぶべく料理のことになると天才的でもあるが、人付き合いは苦手で、後先考えない子供っぽいところも…。
そんな江崎とロッカビアンカの料理人たちとが最初からうまくいくはずもなく、そこには様々なドラマが…。
果たして、店の行方はどうなるのか? そして、倒れた辰巳はどうなるのか?
毎回のエピソードが面白くて、個性的なロッカビアンカの面々の様子が面白かった。
料理も毎回おいしそうで、こんなに色々と考えたりして作ってるんだなーとか、面白かった。(でも、全然味の想像がつかなかったけど)
それと、時折出てくるイタリア語の会話も耳に心地よくって…。
なんとなく元気になれるような音楽もよかったし…。
ほのぼのとしていたり、心温まるような感じがしたり、元気が出たり…。毎回いい気持ちで終われるような展開もよかったと思う。
それにどこかの朝ドラと違って、最後まで辰巳が目覚めないということもなかったし…。さらにさらに、江崎との最後もいかにも江崎らしいというような感じで…。
見てよかった…。
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