遅ればせながら感想を…。(見たのがずいぶん前になってしまったので、簡単に)
悲恋ものなんだけど、結構面白く見てしまった。
草なぎくんはいい感じだったし、今井美樹もきれいだった。草なぎくんの弟役の佐藤健、その恋人役の加藤ローサもいい味出してた。
一番すごかったのは高嶋政伸…。怪演で、出てくるたびに「出た〜!」「こわーっ!」の連発。
今までいい人役しか見たことなかったかも…。
最後はまあいい感じで終わったのもよかった。
でも、音楽が大きすぎるような気がした。いい音楽なんだけど、音がセリフに比べるとすごい大きい気がしてならなかった…。
2011年04月13日(水) |
田舎の紳士服店のモデルの妻 宮下奈都 |
宮下奈都 文藝春秋 2010
STORY: 夫が突然うつ病になり、田舎に帰りたいと言い出す。2人の子供とともに田舎に移り住んだ梨々子は次第に田舎に溶け込んでいけるのか?
感想: 東京で生きていくのだと思っていたのに、突然、夫の病気で田舎に行くことになり、戸惑う梨々子。
子供たち2人の世話も自分が一手に引き受けており、だんだん夫とすれ違っていき、ついには不倫の一歩手前まで…。結局は夫とともに歩むことを選んだはずなのに、何だか満足いかないというか。
子供が学校でおかしなことをすれば先生に呼ばれたり…。
閉塞感が募る毎日…。
2年ごとに10年間の梨々子の様子が描かれる…。
女とか母とか妻とか…その立場によっていろいろ変わる女心というのか…。そういうのが描かれていたように思う。わかるような気もするし、そこまで考え込まなくてもいいような気もする。
結局は女としても何かがないし、妻としても夫が病気で、心が通わない感じだし、母としても子供がちょっと変わっていて白い目で見られているような気がするし…と、居場所がないからいろいろ考えるのかもしれないなーとも思った。
きっと今時のママタレのような生き方を追い求めてしまうのがいけないんじゃないだろうか…とも思ったりして…。
2011年04月10日(日) |
あかりの湖畔 青山七恵 |
青山七恵 読売新聞連載小説 2010-2011
STORY: さびれた湖畔の土産物屋を経営する家に生まれた3姉妹。母は3人が子供の頃に家を出て、父と4人暮らし。このまま平凡な日常が続いていくのかと思われたが…。
感想: 読売新聞夕刊連載小説。
地味〜〜な雰囲気の話で、地味〜〜に終わったというか…。
田舎の湖畔の土産物屋。観光客が来るのも夏がほとんどで冬はさびれている。小説もそんな感じで、なんとなくグレーな感じ。
何かものすごい事件が起こるわけでもないのだが、子供の頃に母が出て行ったというそれこそが一番の事件だったのかもしれない。
母との確執を持ちながら長女の灯子は地味に土産物屋で一人で一生を過ごそうと思っているが、そのような生き方を批判されたり…。
物語の後半、話が少し動き出す。
悪くはないんだけど、すごい面白いというわけでもなかったような…。じわじわと来る感じの小説だった。
水村美苗 読売新聞連載小説(土曜日) 2010-2011
STORY: 夫・哲夫の浮気を知りながら、美津紀はわがままな母の面倒を見続けていた。母が死んで、遺産が入ることになった時、美津紀の取った行動とは…。
感想: 読売新聞の土曜日連載小説。挿絵にはいつもあまり興味がないのだが、この小説の挿絵…たまにとっても面白い時があって、つい見てしまうことが多かった。
小説自体は、母の最期を見守らなくてはならない娘たちの話で、結構シビアな内容なのだが…。
以下ネタバレあり…
母は奔放に生きてきたし、美津紀は母や姉に対しても言いたいことがいろいろある立場なのだが、結局頼られて2人を見限ることもできない。母に早く死んでもらいたいような気持ちで毎日を過ごしている。
夫との間に子供はできず、その夫は本当には自分を愛していないことに薄々気づきながらも、日々の生活に追われてそのことを深く考えずにいる。でも、夫が自分より少しだけ若いくらいの女と浮気をしており、夫に離婚を迫っていることなどを美津紀は夫のメールをこっそり盗み読みしていて知っているのだった。
母が本当に死んだ時も、夫は海外で女と浮気中。母の死を夫にすぐには知らせる気にはならない美津紀。
遺産が入って来ると知った時、美津紀は夫と別れて暮らしていける算段を付ける。それでも、この金額では?と迷っていると、姉が自分の遺産を分けてくれると言い、結局丸く収まることに。
迷惑をかけられてきたと思っていた母と姉から結局は助けてもらった形になるのか…。
結局哲夫に離婚するということを一方的に突きつける形になったわけだが、哲夫の反応がどうだったのかちょっと気になった。
そうこうするうちに最終回…。なんと今回の大震災が…。
そう、人は確かにこういう不測の事態が起こった時に、それまでの日常の何もない平穏さが素晴らしいものだったと気づくのかもしれない。
何はともあれ、面白く読むことができた。
NHKの朝ドラ。「ゲゲゲの女房」があまりにもよかったので、視聴率が下がるんじゃ?と最初に思ったんだけれど、そうでもなかったみたい…。
最初のほうはなかなか入っていけない感じで、見るのをやめようかと思うようなこともあったし、息子の世話も忙しかったから、セリフもよく聞き取れなかったり、見逃したシーンとかもあったんだけど、まあ、それでもいいかなという感じになってしまって…。
唐突な展開が多くて、あれ? この人はどうしてこうなってるんだっけ?とか、いつこの人はこの人のことを好きになっていたんだろう?とか、どうして付き合ってもいないのに突然結婚を申し込んだりという展開になるのだろうとか…なんだか突っ込みどころが多くって…。
とにかくなんか無理な展開が多いなーとついつい思ってしまったのだが、視聴率を見ると、普通の視聴者はあまりそういうのは気にならなかったのだろう…。
そして、私も文句を言いながら、結局段々続きが気になり始め、最後まで見てしまったというわけなのだが…。
にしても、千春さんはどうして死んだのだろうか? 最大の謎だった。私が見逃したのかもしれないが、死因がわからなかったような…。娘の立場でも、母の立場でも、何が原因で死んでしまったのか知りたくはないのだろうか? あかりのお母さんなどの話を総合すると、あかりがお腹の中にいたときは特に異常もなさそうだし、産んだ時に何かがあって死んだわけでもなく、きちんと名づけとかも終わり、これから育てていくって時に、突然死ぬことになったというような感じかな…。
それが一番気になった。私があかりでも、おばあちゃんでも…絶対に一番に知りたい情報だと思うのだが…。
次に始まった「おひさま」は1週目からセリフを聞き逃したくない心境にかられる。よいドラマの予感…。子育て中なので、落ち着いて見られないのが残念だ…。
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