2007年12月28日(金) |
エヴァンゲリオン解読 新版―そして夢の続き 北村 正裕 |
北村正裕 三一書房 (2001)2007
『新世紀エヴァンゲリオン』についての解読書。
新しい映画が出る前のほぼすべてのものを見た上での、エヴァンゲリオン考察と謎の解読。
なるほどなーと思うところと、うん??って思うところとあったかな。
新しい映画4部作が作られるのを受けて、2007年に新版として新たに登場。内容的にはさほど変化はないと思う。
また4部作が終わった後に解読してくれるんだろうか?
期待したいところである。
2007年12月27日(木) |
働きマン (ドラマ) |
働きマン 安野モヨコ原作の漫画『働きマン』をドラマ化した作品。
私は3巻まで読んでいたのだけれど、ほぼ原作に近いような気がした。
毎回テンポがよくて、音楽なんかも結構よくて、終わりにはちょっとさわやかな気分になったり、よーし、やるぞー!と熱い気持ちになれるような感じで、よかったかな。
ただし、最終回はちょっと…うん?
原作では弘子(菅野美穂)は恋人の新二(吉沢悠)と別れてそのままのところまでしか読んでないので、このあたり原作と同じなのか気になるなぁ。今は4巻が出ているのだが、まだ読んでいないのである…。
脇役のキャラもなかなかよくて、最後には誰が誰だかよくわかるようになっていた。特に新人の田中(速水もこみち)は最初は小生意気な嫌な奴だったけど、段々いい奴になってきていてその変化も面白かった。速水もこみちの出演作は視聴率が低いらしいが、実はこの人が出ているドラマ、初めて見たかも…。結構いい味出していたように思うんだけど…。
弘子の後輩マユ(平山あや)はちょっと「先輩先輩」言いすぎていまいちなキャラだなぁと思った。合ってたけど。カメラマンの菅原(津田寛治)もあやしくていい味出してたなぁ…。泣ける話に弱かったり、お見合いパーティに参加してたりとか…面白すぎ。
とりあえず見て良かった作品。(またもや視聴率はよくなかったような気がするけど)
終わりに流れる「働きマン音頭」が毎回面白い演出で楽しめた。知り合いが忘年会でこれを踊っていた。うーむ。わからない人にはわからないだろうが、いいセンスしてるかも…と思って見ていた。ドラマ見てない人には??だよね…。
2007年12月24日(月) |
ぼくには数字が風景に見える ダニエル・タメット |
ダニエル・タメット 古屋美登里 訳 講談社 (2006)2007
イギリスに住むサヴァン症候群&アスペルガー症候群である著者が、自らの半生を綴った本。
著者のダニエルは、9人兄弟の長男で育てにくい子供だった。幼児期にはてんかんを患い、そのせいなのかはわからないのだが、数字や言語に対する能力がずば抜けていた。数字を見ると色や大きさ、風景などが見えてくるという共感覚を持つ。彼はこの能力を使って、円周率暗唱の新記録を樹立した。
私はもともと自閉症について興味があるみたいで、わりかしそういう系統の本を多く読んできたので、この著者が自分の言葉で自分の経験を綴る本は本当に興味深かった。私には数字がどのように見えるのかとかはあまり理解はできなかったけれど…。
昔はまだ自閉症に対しても研究が進んでいなくて、ダニエルも両親は普通の子供として育てた。両親はダニエルが興味が持てるように、一人でやっていけるようにと色々な面でサポートしてくれ、ダニエルも自立への道を踏み出すことができた。
このような両親の育て方を見ると、すごいなぁと思う。
ダニエルについてはテレビのドキュメンタリー番組が制作され、日本でもNHKで放映されたらしい。私は見なかったので、すごく興味があったりする。
ドリーム☆アゲイン 巨人軍のホームラン男だった小木駿介(反町隆史)は、不慮の事故で帰らぬ人となってしまう。しかし、それは天国省のミスで、駿介は死ぬ予定だった朝比奈孝也の体の中に入ることになる。ただし、皆からは朝比奈本人にしか見えない。自分の正体がばれたらそこまで…という制限付き。駿介は生前、婚約者の颯乙(さつき/加藤あい)に巨人軍でもう一度プロテストを受けるため自分と別れてほしいと告げていた。が、自分の死後に颯乙の悲しむ様子を見て、今度こそ彼女を幸せにし、巨人のプロテストに向けて頑張ろうと思うのであった。
と、ストーリーを読むと、すごくあり得ない内容で、正直バカげていると思う人が多いと思う。しかし、そんな設定ながら、毎回感動シーン満載で、すっごくシリアスなのである。熱い話が多く、夢を追いかけること、あきらめないこと、人の生死とは…とあらゆることを考えさせられるのである。
一つにはやはり俊介をやった反町隆史の存在感…。そして、颯乙をやった加藤あいの心を揺さぶる演技、その他登場人物のキャラも立っていて、演技力が高かったこと…などが組み合わさったのかもしれない。
脚本も無理ない設定で、人の心の揺れ動きもよくわかったし、シリアスな中にもちょっとしたギャグ要素が盛り込まれていて、そこまでしんみりしすぎない。
最終回も本当に号泣ものだった。しかし、最後の最後でちょっと涙が乾く展開であった。それでも、そんな終わり方もまたよし。その前までで終わってもまたよし…。どっちでもいいのかな…。
とにかく今季このドラマを選んでよかった!と心から思ったのであった。その割に視聴率はいまいちだったみたいだけど…。タイトルとかもう少しシリアスっぽい感じにすればよかったのかもね…。
2007年12月16日(日) |
花田少年史 全5巻 一色まこと |
一色まこと 講談社
夜中にアニメでやっているのをちらっと見ており、その後、映画『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』を見て、最後に原作にたどり着いたわけだけれど(正確に言えば、アニメ『花田少年史』も見てないか…)、 映画も悪くないと思ったけれど、原作最高!なのだということがわかった。
映画は原作のよいところをあまり生かせていなかったのだなぁ…と。ただし、感動シーンは映画の方が感動した場面もあったけれど…。
もし映画を見て原作を読んでいない人がいたら、是非原作も一読することをお勧めしたい!
ただ4巻までで一度完結し、5巻が番外編となっていて、それが少し残念。番外編のエピソードは完結する前に読みたかったかも…。
2007年12月13日(木) |
正義のミカタ 〜I'm a loser〜 本多孝好 |
本多孝好 双葉社 2007
STORY: 高校時代いじめられていた僕はいじめっ子から逃れるため大学に入学したが、そこにはいないと思った当のいじめっ子が! 案の定いじめられそうになっていたとき、助けてくれたトモイチに連れられ、「正義の味方研究部」に連れていかれた僕は、訳もわからぬまま部に入部することになって…。
感想: 面白そうだな〜と思って読んでみた。軽いノリで、読みやすい。
いじめられていた僕は自分を変えようと大学に苦労して入学。そこにいたのはいないと思っていたいじめっ子。明日から就職先を探そうと思っていたところ、トモイチに助けられ、友達になる。そして、不思議な部に入部…。でも、僕は初めて自分の居場所を見つける。
初めての友達、そして、部活の先輩たち。トモイチのおかげでクラスの中でも一目置かれ、女の子とのデートまで。
しかし、次第に正義の味方となるべく様々な悪を倒そうとする部のやり方に違和感を感じていき…。
道徳の教科書とかにしたら面白いかもね…なんて思ったり。何が正義かって難しいし、たとえ正義だからと言って悪を倒していいというわけでもないんだよね…なんてことをちょっと思うかも。
軽いノリでいながら、結構実は奥深いことを言っているのか?
でも、ちょっとまとまりがないというか、いろんなエピソードが最後にうまくまとまらなかった感じかな…。その点が少し物足りなかったような気も…。でもまあ、それが「僕流=loser」なのかもしれない。
山本文緒 角川書店 2007
うつ病で闘病を続けていた著者の日記。
主に前半と後半の2つに分けられる。前半はまだ病状が不安定で、入退院を繰り返していた頃のもので、そこでいったん連載を中断し、2年くらい経って、後半がスタートした。
2年の間に、だいぶ体調がよくなったようで、読んでいるだけでもその様子がわかる。
前半は正直読んでいてもつらいというか…。うつ病のことが書いてあるエッセイみたいなのは今までも何冊か読んでいる。『うつうつひでお日記』とかもそうだけれど、辛そうだなぁ…と思う。
「よく『うつ病は心の風邪だ』と言われるけれど、『心のがん』と言った方がいいかもしれない」というのをどこかで読んだ。まさにそのとおり! 悪くなったりよくなったりを繰り返すし、いつになったらよくなるかわからない。がんと同じように再発みたいなのもあるし、最悪自殺とかで命を失ってしまう…。
風邪だなんて生やさしいものじゃないんだろうなぁと思う。
とにかく日常の細々したことができなくなるみたいで、家事や料理などができなくなるみたい…。そんなときに著者の場合は、再婚しただんな様がとてもよくしてくれたみたいで、よかったなと思う。
ただ自分の配偶者がうつ病になったときにどこまでできるだろうか?とはいつも思う。自分がなって相手に迷惑をかけるのも悪いと思うけれど、相手がなったときにも支えられるのかなぁと…。
この先、元気になれるといいね!と心から思ったエッセイだった。
2007年12月01日(土) |
西洋骨董洋菓子店 全4巻 よしながふみ |
よしながふみ 新書館
ドラマにもなっており、気になっていた原作の漫画を読むことができた。
が、ドラマを見ていたわけでもなく、内容もよく知らなかった。
それで、読んだら、ホモ系の話だったので、ちょっとびっくり!!
こういうのがダメな人には受け付けない世界かも…。
閉店した骨董屋さんを改装しオープンした洋菓子店「アンティーク」は男ばかり。魔性のホモがパティシエを務めている。この「アンティーク」にやって来るお客様や店の関係者たちの様子を描くちょっとオムニバスっぽい感じの漫画。
何はともあれ、この漫画に出てくる洋菓子のおいしそうなこと! 説明の言葉とか、実は想像できていないんだけど、とにかくおいしいんだろうなぁということだけは感じられて、食べてみたいという衝動に駆られる。
おいしい漫画…って感じであった。
↓ドラマ版。原作の雰囲気にぴったりな感じが漂っている…。
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