2004年02月28日(土) |
2003年映画ランキング |
本のベスト・テンをやっているから、映画もどうかなと思って思わず映画を見た本数を数えてみたら、ちょうど10本見ていた。ということで、たった10本だけの映画ランキングをつけてみることにしたら、結構面白かったのでここに書いてみる。
1:シモーヌ 2:シカゴ 3:北京ヴァイオリン 4:10日間で男を上手にフル方法 5:ターミネーター 3 6:マイ・ビッグ・ファット・ウェディング 7:007/ダイ・アナザー・デイ 8:黄泉がえり 9:恋は邪魔者 10:死ぬまでにしたい10のこと
以上です。10本しか見てないから全然参考にはならないとは思うけれど…。
1位の『シモーヌ』は展開がすごく面白くて。でも、実は一番最初から見られなかったのでちょっと心残りが…。
2位の『シカゴ』はダンス好きな私にはなかなかに面白かった。ストーリー的にもまあまあな感じだった。
3位の『北京ヴァイオリン』はこれまたバイオリンを習っている身として興味深く見に行ったわけだけれど、父の愛の深さとヴァイオリンの音色が何より素晴らしかった。ストーリー的には『シカゴ』より好きかも。
4位の『10日間で男を上手にフル方法』は女性ならかなり好きな路線じゃないかなーという感じ。わざと男を怒らせるようなことをして、男もそれに乗らないようにして…という掛け合いが面白かった。
5位の『ターミネーター3』はシュワちゃん好きな私には興味深い作品だった。相変わらず恐ろしい作品だったけど。個人的に一緒に見に行った人との会話とかが印象に残っている。
6位の『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』は結婚に向けて努力を始める女性のお話だった。まあ、これもなかなかだったかな。
7位の『007/ダイ・アナザー・デイ』は初めてきちんと007のシリーズを見た…という感じだった。背景がよくわからなかったけれど、なかなか面白かったことは面白かった。でも、また見たいかというと微妙。
8位の『黄泉がえり』は面白くないわけではなかったが、登場人物が多すぎてそれが残念だった。あと歌のシーンが長すぎてなんだか間延びした。映画より小説のほうが面白かった。
9位の『恋は邪魔者』はどうも思っていたのとは違って、すごいつまらないわけでもなかったけれど、あんまり面白くもなく、印象が薄い作品とも言える。見に行った場所とか、別の意味で印象には残った…。
10位の『死ぬまでにしたい10のこと』はつまりはいまいちだったということだ。感動したとか泣けるという話も聞いたけれど、私としては涙も出ないし、ストーリーの不倫にはどうも感情移入もできず…。なんだかいまいちなままくらーい気分になってしまった…。
2004年02月27日(金) |
イリュージョン(上)(下) ノーラ・ロバーツ |
ノーラ・ロバーツ 加藤しをり訳 講談社文庫 (1992) 1998
STORY: 表の顔はマジックの花形、裏の顔は宝石泥棒というロクサーヌ。5年前行方不明になった恋人ルーク・キャラハンが突然姿を現し、昔のことに思いをはせる…。二人の愛と復讐の行方は?
感想: かなり面白く引き込まれるように読んでしまった。マジックという世界の面白さもあったのだが、このマジック一家の家族の絆の深さなどに感動を覚えた。二人の愛の行方は何となくもどかしいというか、私ならこうはならないなというような感じもあったけれど、それはそれで面白い。それにしてもこういう小説の主人公というのはどうして美男美女なのだろう。そうでなくても、ストーリーだけでも面白いけど。
泥棒家業のスリルみたいなことについても書いてあったけれど、それはそれでまた面白かった。さらにマジックの世界ではたねを誰にも明かさないという宣誓をさせられるということを初めて知った。もちろん小説では種明かしの類はいっさいないけれど、もしあったら興味深々で読んだかもしれない。
話の前半は子供時代の流れで、これはこれで私が好きな路線だったので楽しかった。成長してからは二人の愛と彼らの幸せを壊そうとする男との戦いになっていくわけだけれど、色々な要素がすべて絡み合ってとても面白い感じで読めた。
2004年02月21日(土) |
2003年 本のベスト・テン |
とっても遅くなってしまったけれど、毎年恒例の独断と偏見で選ぶ2003年本のベスト・テン。
2003年の総読書数は91冊、本が63冊、まんがが28冊でした。月平均読書数は7.5冊、本が5.2冊、まんがが2.3冊です。去年は7月で仕事をやめ、その後、12月まで仕事をしていなかったし、読書数が減ってもおかしくはなかった割りには読めたような気がします。
以前の勤務先の近所の図書館はまんがも借りられる素晴らしい図書館でしたが、その図書館を離れ、地元の図書館に通うようになりました。地元図書館はまんがは扱っていないし、蔵書数も東京の図書館に比べると少なく、予約をして本を入手しない限りは面白い本があまりない感じです。また、予約もなぜか10件までしかできなくて、人気のある本は何ヶ月も待つため、その間、新しい予約もできず…という落とし穴に落ちました。最近は数冊分、すぐに入手できそうな本向けの予約分をあけるように工夫していますが、どの本を予約するかも、なかなか難しい状態です。
前に通った図書館は文庫本もたくさんあったし、他の地域の図書館とも連動していて本が流通するようになっていました。地元図書館では、地域とはもちろん連動しているのですが、どこの蔵書かは決まっているようで、たとえ私が予約をして読み終わっても、その本がこの図書館に定着するということはありません。蔵書先の図書館に返却されてしまうようで、つまりは予約をして読まない限り、いつも同じ顔ぶれしかない…ということになります。正直読みたいと思う文庫本もあまりなく…。かといって、ハードカバーは通勤に読むには重すぎて避けたいし…。
と、最近はないものねだりのような状態が続いています。つくづく以前の図書館は恵まれていたなーと思います。図書館は地域によって対応が全く違いすぎますね。
では、2003年のベスト・テンです。
1:FLY, DADDY, FLY 金城一紀 8月 2:ハリー・ポッターと炎のゴブレット(上)(下) J・K・ローリング 3月 3:青空のむこう アレックス・シアラー 11月 4:13ヵ月と13週と13日と満月の夜 アレックス・シアラー 10月 5:本を読む女 林真理子 12月 6:百年の恋 篠田節子 11月 7:街の灯 北村薫 9月 8:西の魔女が死んだ 梨木香歩 5月 9:四日間の奇蹟 浅倉卓弥 5月 10:女優 春口裕子 3月
以上です。
1位の『FLY, DADDY, FLY』は、ものすごく元気になれる本でお勧めです。 2位の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』はおなじみハリー・ポッターシリーズの最新作でした。今は次作が英語では出ているのですが、日本語訳がまだ出てないです。続きが楽しみです。 3位の『青空のむこう』と4位の『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』は同じ作者の作品。どちらも引き込まれるように読みました。 5位の『本を読む女』はNHKのドラマの原作になったことから興味を持ったのですが、面白かったです。戦前から戦後にかけての女性の人生を描いていて引き込まれるように読みました。 6位の『百年の恋』もNHKのドラマの原作となったものですが、こちらはドラマの前に原作を知っていました。男女が結婚した際の固定観念みたいなものを打ち破るというか、色々考えさせられる部分もある作品でした。 7位の『街の灯』は昔のよき時代の日本がよく描かれている作品です。 8位の『西の魔女が死んだ』は淡々とした生き方がなんだかよい感じでした。 9位の『四日間の奇蹟』は最後の方がちょっとと思うところもありましたが、興味深い作品でした。 10位の『女優』は何だかシーンの部分部分が印象に残った作品でした。
詳しいストーリーなどはこの日記の中にありますので、省略します。
今年はやはり日本の作家の作品が多かったです。というか、最近日本の本ばかり読んでいるのもあるのですが。今まで外国ものばかり読んでいた私としては最近国内のものもよい作品があるなーと思っています。
さて、最後に、ベスト10には入らなかったけれど、よかった作品をまとめます。 『ぶどうの木』 坂本洋子 4月 『ジェインに舞いおりた奇跡』 ファーン・マイケルズ 5月 『アースシーの風』 ル=グウィン 5月 『ブレイブ・ストーリー』 宮部みゆき 6月 梶尾真治 6月 『ドリームバスター』シリーズ 宮部みゆき 6月 『ラッキーマン』 マイケル・J・フォックス 7月 『ファイアボール・ブルース』シリーズ 桐野夏生 10月
2004年02月14日(土) |
しょっぱいドライブ 大道珠貴 |
大道珠貴 文藝春秋 2003
STORY: 「しょっぱいドライブ」 居場所を見つけられないわたしと年の離れた年寄り九十九さんとのやり取り。 「富士額」 学校をドロップアウトした少女が相撲取りと体の関係を持って。 「タンポポと流星」 小さい頃からの悪友と離れるために東京へ避難したミチルだったが…。
感想: 芥川賞を受賞したという話で、ストーリーが面白そうな気がしてとりあえず借りることにしてみた。どの作品も周りから浮き上がったり、周囲となじめない主人公がうだうだと考えつつ淡々と日常を送っていくという感じが漂っていた。似たような感じでいながらちょっとずつ違う。けれど、やっぱり扱っているテーマは同じなのかなというような印象だ。
とても面白いというわけではないが、何となくどういう風になるかとりあえず読んでしまう。読み終わって嫌な気分になることはないが、だからといって何かが残るというわけでもないような気も。
正直芥川賞とかってよくわからないな。文学的な作品に与えられる賞なのだろうけど、私の好みとはちょっと違うからあまり読んだことはない。とりあえず面白くなくはないのだろうけど、積極的に読みたいかというとそうでもないといった印象だ。
貫井徳郎 幻冬舎文庫 2003
STORY: 心臓移植を受けた和泉は移植後から嗜好が変わったり、以前はできなかったことが突然できるようになったりという変化に戸惑いを感じる。やがて夢の中にドナーと思われる女性の姿が現れて、和泉はドナー探しを始めるが…。
感想: 心臓移植をテーマにした作品。実は以前もこのような話をいくつか読んだことがあって、借りる前は同じような話を読むのもどうなのかなと思ったのだが、読み始めたらとても面白くて一気に読んでしまった。
主人公の語り方が何となく好きで好感が持てたし、謎が謎を読んでいく感じもよかった。まあ、最後の謎はうーんとは思ったけど、でも、納得はいくかな。
それから何より臓器移植というテーマについて正面から取り組んでいて、移植の問題点とか、移植を受けた人の精神的なケアなどについてなども掘り下げられているのが何ともよかった感じがした。
心臓が記憶をつかさどっているのかはまだわかってないだろうとは思うが、移植後、ドナーの記憶が移植者に移ることもあるらしい。やはり人体の謎は深まるばかりだ。ちなみに私が大好きな北條司の「エンジェル・ハート」も心臓移植の話だ。やはり移植を受けたものの中にドナーの心が宿っている。本にもあったように「心」と「心臓」は英語ではどちらでもheart。自分の心をさすときには心臓を指差す…。やはり脳だけじゃなくて心臓も何か関係あるのかなー。
最後に、主人公がドナーの親と会っても既視感を感じなかったところはちょっと甘いような気もした。それと一箇所、「ぼく」としなくてはならないところが「おれ」になってた。突然主人公が「おれ」と地の文で書いていて興ざめ。ミスなんだと思うけど、一瞬心臓移植で主人公の気持ちにも変化が現れたのかと思った。ただその後、二度と「おれ」に戻ることはなかったからやっぱりただの誤植だろう。何だか惜しいなーと思った。しかし、そんなことに気づいてしまう私も私だ。
2004年02月09日(月) |
海のある奈良に死す 有栖川有栖 |
有栖川有栖 角川文庫 1998
STORY: 作家・有栖川有栖の仲間の作家が「海のある奈良に行く」という言葉を残して遺体で見つかった。有栖川は犯罪捜査に協力もしている友人の火村とともに、犯人を探すことにするが…。
感想: 有栖川有栖を初めて読んだ。感想は不可もなく可もなくというか。あまり面白くもないけれど、何となくとりあえず最後までは読んだという感じ。有栖川の話す大阪弁が何だかちょっとおかしな感じがしたりして。作者の人は実際に関西の出身じゃないような気がする。そんなことはないのかな。ユーモアっぽい表現もあるけど、いまいち私にははまらないという感じだったな。
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