感想メモ

2003年08月28日(木) またたび  さくらももこ

新潮社 2003

さくらももこの旅を描いたエッセイ。

 う〜〜む。正直言ってあまり面白くなかった。多分「富士山」というのを読んでいたのもあるかもしれない。結局全部読み終わらないまま図書館に返してしまったから読書の記録としては載せていないのだけれど。つまり、「富士山」に載っていたようなものなんかももう一度収録されているということで、もしかしたら他にもそういうのがあったのかも。だとすると、それを読んでいる人にはたとえちょっと文章が違ったとしてもあまり面白くはない。

 何というか、さくらももこを読みすぎたのもあるのかもしれないけど、あまり面白く感じられなかった。今回で面白かったのは多分チベットで高山病になるくらいなもので。あとは食べたりとか買い物したりだとかそういうことばかりだから、興味がないものだと全然面白くも何ともないかもしれない。同行する人が面白いことをしたというのもあまりなく・・・。ただの旅したことを記録しただけというような感じ。

 まあ、たまたま私の心理状況がこういう本を読みたい気分じゃなかったのもあったのかもしれないけど、同じ時期に並行して読んでいた「Fly,Daddy,Fly」の方はものすごく面白かったから、やっぱりこの本があまり面白くなかったってことなんだろうと思う。正直、さくらももこももう少し路線を変えていかないと厳しかったりして??と思わなくもないのだが、どうなんでしょう??



2003年08月26日(火) FLY, DADDY, FLY  金城一紀

講談社 2003

STORY:
高校生の娘を持つ平凡なサラリーマン鈴木一。彼の人生は娘の遥がインターハイのボクシングチャンピオン石原に殴られ大怪我を負ったときから変わってしまう。石原を殺そうと誤って別の学校に乱入して、朴舜臣とその仲間たちと出会ったとき、鈴木一は新しい自分になる努力を始める。

感想(ちょっとネタバレあり):
 久々に面白い小説だった。何より文章がいいと思った。そして、「私」の心情がものすごくよくわかる風に描かれていて、どんどん引き込まれてしまった。朴舜臣とのやり取りが何だかほのぼのとしているところもあって、感動がこみ上げてくるというか。

 個人的に「私」が体を鍛えて強くなっていく様子がすごく面白かった。最初は死にそうになり、へとへとになり、逃げ出そうかと思ったり・・・。でも、娘のために奮起をしていく姿。そして、木に登ろうと必死になるところに声援を送る人々。バスに乗るいつものメンバーたちも、バスとの競争に勝ったときには拍手を送ってくれる。なんだかそういう一つ一つの出来事がすごく感動を与える。

 最後の石原との対決場面でも、逃げ出したくなる心情、言い訳の気持ち・・・すごくそれがリアルな感じで、説得力があった。

 何だかとっても元気になれる本だと思う。



2003年08月25日(月) 10日間で男を上手にフル方法

 この間の「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」に続いて恋愛物映画を見る。「マイ・ビッグ・ファット〜」より、こちらの方が万人受けで面白いと思った。

 それにしても、ベンには同情した・・・。賭けているわけだから耐えていただけで、もし賭けがなかったとしたらとっくに別れてしまって、二人がくっつくということはなかったのかもしれないのだけれど・・・。

 特にかわいそうだったのは、バスケの試合の場面かなあ。あと、男同士でポーカーをやっているときに乱入されたとき・・・。あとは会議中の電話に出るところとか・・・。その耐える姿勢に悪いけれど爆笑・・・。

 最後はどうなることかと気をもませつつ、女の子なら憧れるような結末。ほのぼのした気分になれるかなあって思うのだけれど。

 でも、最初は賭けの対象としかお互いに思っていない二人だけれど、段々なぜかひかれていくんだよね。特に彼の家でブルシットというカードゲームをしているときあたりから、お互いに賭けを通り越してきたような気がする。やっぱり楽しい時間を共有すると人は好きになっていくのかなあ。

 とにかく楽しい映画なので見て損はないと思う。面白い映画なのにあんまり人が入っていなさそうなのが残念。



2003年08月11日(月) マイ・ビッグ・ファット・ウェディング (ネタバレあり)

 前から見たいと思いつつ、終わってしまうんじゃという予感がしていたけれど、何とか間に合いそうということで見に行った。けど、映画館にはあまり人が入っていなかった。

 泣けるシーンと大爆笑シーンがかなりあって、特に爆笑シーンは面白かった。少ない人数しか見ていないので盛り上がりに欠けるかと思ったけれど、その人数でも大爆笑になっていたから、もっと大人数がいたらさらに盛り上がったかもしれない。

 父親が厳格な上に、娘に対する注文が多い家。似たような家の娘なら結構感情移入できるかもしれない。トゥーラが大学に行こうとする場面で、母親が「男は家の頭、でも、女は家の首。頭を動かすのは首の役目」と言うところがあって、なるほどなーと思った。結局女の方が強いのよね・・・。男は案外女が操縦するものなのかしら・・・。その後の旅行代理店に働きに行かせるために父親に働きかけるシーンも女の名演が光る。男は気づいていないようだ・・・(本当に?)。頭が固いということは結構単純ということなんだろうか・・・。

 トゥーラとイアンの出会いは、トゥーラの父親が経営するレストランだった。ウェイトレス(という言い方をトゥーラは好まないらしかったが・・・)をやっているところへやって来たイアンを見て、トゥーラはぼーっとしてしまう。その後、旅行代理店で偶然の(?)再会。そして、二人は付き合うようになって・・・。でも、この付き合うようになる経緯の部分の描写があまりなく、いきなり深い仲になっていたりして、二人がお互いのどこに引かれたのかっていうのが、あまりなかったのが残念だった。こういう部分があったら、その後、イアンがトゥーラの家族に気に入られるようにがんばるシーンとかにももっと信憑性があったような気がするのだが。

 ちなみに大爆笑シーン。旅行代理店でトゥーラがいきなり後ろに倒れるシーン、イアンがギリシャ教会の洗礼を受けるシーン(ほんとにあんなことやるの??)、イアンの両親がトゥーラの家に招かれギリシャ風に酒を飲み続けるシーンなど・・・。

 結婚式の最後で父親から新居のプレゼントがあったけど、それって自分たちの家の隣なのね・・・。なかなかの落ちだなと思った・・・。

 英語はギリシャなまりで聞きとりにくい。あとギリシャ人ってこんな民族なの?と思う部分もある。とにかく人が多くて誰が誰なのかわからなかったけど、あのノリはすごいなと思う。

 爆笑してまあ面白かったと思える映画だし、見て損はないかなという感じかな。


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