感想メモ

2003年07月29日(火) ラッキーマン  マイケル・J・フォックス

入江真佐子 訳 ソフトバンク パブリッシング (2002)2003

 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、「ファミリー・タイズ」などで人気を博したマイケル・J・フォックスの自伝。

 マイケル・J・フォックスは私も「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズでファンになり、実は「ティーン・ウルフ」とか「摩天楼はバラ色に」なども結構好きだった。あんなに活躍していたマイケルが実は若年性パーキンソン病という今でもまだ治療法が確立されていない進行性の病気に侵されているという噂は聞いていた。

 この作品ではマイケルの子供時代からの軌跡を辿っている。アメリカ人だとばかり思っていた彼は実はカナダ人で、カナダからハリウッドに出てきたのだった。そして、段々有名になり「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が大ヒットすると一躍時の人となり、ハリウッドの魔力に取り付かれていく。その様子もすさまじいものがあった。

 彼のパーキンソン病との戦いは周囲にいかに知られないかと気を使うことでもあり、ものすごく大変だったと思う。今は俳優の活動はやめて、パーキンソン病の患者のために戦うことを選んでいるようだ。パーキンソン病は遺伝子の解明などによってここ数年くらいの間に治療法が見出されるのではないかと言われているらしい。そのために彼の活動が役立っているという。これからも是非がんばってほしいなと思った。



2003年07月09日(水) 愛ゆえに哀しくて  サンドラ・ブラウン

秋月しのぶ訳 集英社文庫 (1993)2002

STORY:
ホテル王アダムが登山中に滑落し、背骨を損傷、寝たきりの状態になる。エリザベスの妹で理学療法士をしているリラは彼のリハビリのため、ハワイへと向かうが・・・。

感想:
 『熱き夜の香りに』の続編。とはいえ、主人公は妹のリラに。タッドとエリザベスは結婚して、子供が生まれそうな状態。子供たちとタッドとの関係も良好そうな感じ。前作よりこっちのほうが激しい描写が少ない。ただ話の展開的にはやはりどちらも似ているような気もしなくはない。女性の心を捉える作品なのかも。リハビリの様子なども描かれていて、そういう面では前作とはまた別の意味で面白いかも。厚くないのですんなり読めるし。



2003年07月08日(火) 熱き夜の香りに  サンドラ・ブラウン

秋月しのぶ訳 集英社文庫 (1987)2002

STORY:
夫に交通事故で先立たれ、2人の子供を育てながら、店を経営する未亡人エリザベス。彼女は隣家の独身男タッドに次第に惹かれていくが・・・。

感想:
 久々のサンドラ・ブラウン。やっぱり面白い。けど、エリザベスがファンタジーが大好きという設定で、かなりきわどい描写が多く、電車の中で読むのには少し気を使ったかも。ファンタジーっていう言葉は向こうではそういう小説のことを言うんだろうか? 日本語のイメージとはだいぶ違うわ。

 ストーリーはなかなか面白く、厚さもないのですぐに読めるし、結構ドキドキする。登場人物もなかなか面白くて、続編も出ている。続編はエリザベスではなく、妹のリラが主役なのだが、現在読んでいる途中。こちらもなかなか面白い。



2003年07月07日(月) ももこのトンデモ大冒険  さくらももこ

徳間書店 2001

 さくらももこが不思議なというか、怪しいというか・・・そういう体験をしたのを綴ったエッセイ。

 いやぁ〜、さくらももこにしてはすっごい文章がぎっしりという感じ。いつもとは違って絵ではなく写真がメインで、父ヒロシとか今までにも何度か見たことのある名前の人々が写真入りで(といっても、ちょっとぼかしてあるものもあるが)出ていたりして、この人があの〜さんか・・・と思うところもあったり、結構面白かった。

 もともと「アミ」シリーズを書いたエンリケ・バリオスさんに会いに行く話が入っているというので、それが読みたくて借りたわけなんだけれど、その話はあまり大したことがなかったかも。

 一番何なの?と思ったのは、サバイバルスクール体験の話。あんたたち、何しに行ったんだ?と・・・。それから、編集者の人の描写がおかしかったな。編集者ってこんなんでもいいんだ?と。まあ、おもしろおかしくデフォルメされてるんだろうけどね。

 もともと私は不思議なことは大好きで、いわゆるトンデモ本と呼ばれるものも大好き。一時期ノストラダムス研究家として(?)、そういう関連の本を買いあさっていたこともある。(いまだに捨てられないバカな自分) なので、この徳間書店の変わった編集さんにはちょっと親近感を抱いてしまった。



2003年07月01日(火) ドリームバスター  宮部みゆき

2001 徳間書店

STORY:
テラーという地球と似た星では、実験の失敗から大災厄が起こり、そのときに囚人たちが地球へと逃げ出した。囚人たちは地球人の夢の中に入り、夢主の体をのっとろうとしている。それを退治するのがドリームバスターと呼ばれるつわものたち。地球人の夢の中での対決とテラーでの生活が綴られる。

感想:
 うん。久しぶりに宮部みゆきの面白いシリーズにぶち当たったという感じ。「ブレイブ・ストーリー」はいまいちだったけど、こっちの方が世界観がしっかりしているし、設定もすごい面白くてのめり込める。夢という不可思議な世界を舞台にしているのも面白いし、そこに夢主の日常生活とか過去のことが入ってきているのもなかなか。それから、このテラーという星に起こった大災厄とかその世界観もすごく面白いなーと思う。

 続編の2が出ているみたいだけれど、こちらも是非読んでみたいと思う。ただ人気がある本なのでなかなか借りられなそう・・・。


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