2003年06月30日(月) |
ターミネーター3(ネタバレあり) |
たまたま先行の試写会に行く機会があり、行って来た。前2作はもちろん見てはいたが、12年ぶりだとかですっかり話は忘れている。大丈夫だろうかと思って見に行ったけれど、大丈夫だった。多分シリーズを見たことがない人でもわからないこともなく楽しめる作りになっていると思う。
もともとこの映画、かなり怖い映画なのだけれど、今回も怖い。アクションは相変わらずハードで、もうほとんど最初のシーンからアクションの連続が始まる。これでもかという連続に、もうこの辺にして・・・と思うと、ようやくちょっと落ち着くシーンがやって来て、そこでほっと一息。そしてまたもや激しいシーンへと移っていく・・・これの繰り返しだったかなあ。でも、1時間50分くらいという上映時間内で、これだけうまくまとめて見ている人をひきつけていく技量は素晴らしいと思う。
最新ターミネーターTXの役をやったクリスタナ・ローケン。すごい迫力。瞬き一つせず、表情が変わらない。それでいて美しい。かなりはまり役だったかも。ケイト役も段々凶暴化していって最後にジョンが「ママみたいだ」みたいな台詞を吐くが、確かに昔のサラ・コナーの表情にそっくりに変わっていく・・・。結構はまってた。しかし、ジョンは・・・。前作のかわいい少年がどうやったらこんな風に変化するの? 10年経ってもこんな風になるとは思えない・・・という感じで、顔がいまいち好きじゃなかった。もっと線の細い人を使えばよかったのになーと。シュワちゃんは相変わらずすごかった。最後の葛藤するシーンとかもなかなか。
ただ終わり方がちょっとなーと。そこまで激しいアクションだったのに、あっけないというか何というか。この辺賛否両論ありそうなのだけれど。つまりは未来は変えられないということなんだ・・・と。そして、コンピューターの暴走はコンピューター自身がそうなるよう仕向けたということ。ものすごい怖いなあと思った。ただこの終わりかただとやっぱり希望がないなあ。
相変わらず謎の残る部分もあって、続編があるかもと思わせる作りになっていた。ジョン・コナーが未来でターミネーターに殺されたとか・・・。それに結局審判の日は避けられなかったわけだし・・・。
ま、とにかく続編としては満足する出来とは言える。最後の終わり方が違っていたらもっと後味がよかったかも・・・。
2003年06月26日(木) |
エンリケ・バリオス アミの世界 徳間書店 アミプロジェクト編 |
2002
エンリケ・バリオスの「アミ」シリーズの世界について迫った本。さくらももことエンリケ・バリオスのメールのやり取りや、アミの世界についてエンリケ・バリオスへのQ&A、読者のメールの紹介など、結構軽いノリである。
私は本を読むと読んだときはいいのだけど、すぐに内容を忘れ、すっかり頭から抜け落ちてしまう。だから、アミシリーズも実際のところ読んだ直後は色々思ったけど、最近はもう頭から消えつつあるかもしれない。でも、この本を読んで少し思い出してきた。悪いことをしたら悪いことが跳ね返る、いいことをしたらいいことが返って来る・・・ブーメランの法則というらしいけど・・・。本当に悪いことが起こったら自分も反省をしよう・・・。忘れちゃいけないことかもしれないと思った。
瞑想を1日に2回して、世界の平和・統一を願うことが重要と書いてあったけれど、私にはこういうことはできそうにない。でも、祈りの気持ちは何かをかなえるときには重要なのかもしれない。色々な本でそういうのを読むし。
私がエンリケ・バリオスの本の中で一番影響を受け、実践しようと思ったのは、今を楽しむということ。今、このときを楽しむ。将来の心配をしない。美しい花、美しい風景に目を向ける。自分の時間を大切にする・・・。自分らしく生きるということ、何がやりたいかをもっとじっくり考えないとと思った。
ちなみに「マハラビージャ」だったかな・・・そんなようなタイトルの本は、エンリケ・バリオス自身が主人公なのだけど、あまりにも面白くなくて途中でやめてしまった・・・。やっぱりある程度簡単に書いてあるアミシリーズなどの方が、内容が難解でもわかりやすいのかも・・・。
2003年06月23日(月) |
一人で生きる勇気 ドロシー・ギルマン |
柳沢由実子訳 集英社 (1978)2003
「ミセス・ポリファックス(おばちゃま)シリーズ」とか「マダム・カリツカシリーズ」とかを書いているドロシー・ギルマンのエッセイ。
この本が書かれたのが1978年ということに注目。日本語訳が出版されたのが2003年だから、25年目ということになる。なぜこんなにも出版されなかったものがいまさらなのだろう?と少し思うところがあるが。
ドロシー・ギルマンは幼い子供二人を抱え離婚し、子供たちが成長したとき、カナダのノヴァスコシアでの一人だけの生活へと飛び込む。そこでの経験などが綴られた本。
この一人での生活がのちにミセス・ポリファックスやマダム・カリツカを生み出したのだ。この本を読んで、何となくそれがわかったような気がした。
人生の深遠というか、何か真理みたいなものに気づかせてもらえるのではないかと読んだ本だったが、あまりそういう部分はなかったような気もする。どちらかというと固い文章なので、最近の柔らかエッセイに慣れてしまった私の頭には流し読み的な部分もあったけど、時にはこういう本も悪くはない。
今年の4月から何となく思いついて再び英会話の勉強でもするかと、NHKのTV英会話を見始めたのだけれど、そうすると11時からのNHKの夜ドラを見るのは無理ということで、ずっとやめていた。ところが、予告で松本明子が出ているのと、面白そうな内容にこちらをビデオにとって見ることにしてしまったのだった。
(英会話も好きな番組は見てるんだけど、段々見なくなってきているな・・・。ちなみに好きなのは水曜日のドラマでリスニングと金曜日のやり直し英語塾だったかな・・・そんなタイトルのもの。特に水曜日の方はイギリス英語だし、全然聞き取れないのが悔しくてついテキストまで買ってしまっている。聞き取れなかったところが何といっているのかすごく気になるため。勉強するわけではないし、テキストを読めばほとんど意味はわかるので、ただ単にスピードについていけてないだけなんだなといつも思う)
前置きが長くなった。松本明子は私はかなり好きなのだ。「電波少年」もよく見ていた。松本明子の声が好きなんだと思う。明るいし、楽しい感じがして。「メレンゲの気持ち」っていうのにも確か出ているけど、たまに見てしまうもの。昔「電波少年」でNHKにドラマとかみんなの歌とかをやらせてもらうためにアポなしで訪れるなんてのをやっていた覚えがあるんだけど、NHKのドラマに出たのはこれが初めてなんじゃないかなと実は思ったのだけれど、どうだったのかな。
脚本は「さくら」を書いた田渕久美子。最近朝のドラマのほうはいまいち面白くないけれど、夜のほうはかなりいけてる作品が多い。田渕さんはやはりうまいかもしれないと思った。
最初は松本明子の声を聞くと「電波少年」のイメージが強くて、役柄にのめりこめないような気もしたんだけど、次第に惹かれていった。ほんと最初の方はすっごいばかばかしさみたいな感じのところもあるんだけど(でも面白い)、段々シリアスさが混じっていって・・・とにかく面白かったなー。
あと、終わりのテーマ曲も今までとは変わっていたみたいで、曲が大好きだった。このドラマを夜寝る前に見て、それで明日もがんばろー!って思えるようなそんなドラマだった。
新潮文庫 2001
STORY: 双子の弟と死に別れ、働くことに忙しい両親のもとで日々を送っていた照美は、友達のおじいさんの話を聞くのが楽しみだった。洋館の裏庭の秘密を聞かされた照美は、その不思議な世界に入っていき・・・。
感想: 先日読んだ梨木香歩の『西の魔女が死んだ』がよかったので、かなり評判がよいらしいこの『裏庭』を読むことにした。どういう話なのかよく知らずに借りたのだが、本当に偶然にも宮部みゆきの『ブレイブ・ストーリー』と同じく、不思議な世界へ行き冒険をするというような話であった。しかし、同じようなジャンルではあるが、その雰囲気は全く別物である。
私はどちらかというと、この不思議な世界での冒険の話よりも、現実世界での話のほうが非常に面白く興味を持って読むことができた。よく考えると、それは『ブレイブ・ストーリー』もいっしょだったということに気づく。世界観は作者が違うから異なるけれど、似たようなストーリー展開だから、同じような感想を持ったのかもしれない。
この手の不思議な世界に行ってという話は今までにもたくさんあったけれど、作者がよっぽどの世界を作り上げない限り、何度か似たようなストーリーを読んでいる場合、あまり感動が深まらないのかもしれないと感じた。もしこういう作品を今までに読んだことがない人が読めば、また別なのだろうが。
この作品は児童文学のファンタジー賞のようなものを受賞した作品のようだ。日本のファンタジーは、どうも私の性に合うと思ったものがあまりないような気がする。この本も悪くはないけれど、そこまでよくもないような気のする一冊だった。
けれど、作者の文体、物語の雰囲気などは『ブレイブ・ストーリー』よりも好きであると感じた。2作を比べて読んでみるのも面白いかもしれない。
2003年06月16日(月) |
黄泉がえり 梶尾真治 |
2000 新潮社
STORY: 熊本市周辺で死んだはずの人が帰ってくるという現象が起き始める。よみがえった人は次第に受け入れられていくが・・・。
感想: もともと映画を見て、映画の理解不能な場面を補おうと思って読んだので、最初は映画とのあまりの違いにのめりこめなかったのだが、のめりこみだすと、映画より断然原作の方がいいじゃないかと思った。
草薙くんの役は多分カワヘイという新聞記者の役だったんだろうけど、映画だと何か特殊な機関の人みたいなイメージだった。本のほうが全然わかりやすい。それと映画では全然熊本弁みたいなのが使われていなかったけど、本はそういう表現もあるし、地方色がより出ていると思った。
映画では、歌手RUI(確か)の歌が延々と続いていたけど、本ではマーチンというアーティストの話にうまくまとまっているし・・・。もちろん映画は本の感動を劇的にしようと設定を変えたりしていたのだろうけれど。
登場人物が多すぎて何がなんだかわからないと思った映画だったけど、本のほうが登場人物は少なくて非常にわかりやすい。田中邦衛ファミリーも竹内結子の役も原作には出てこなかった・・・。でも、この方がすっきりわかりやすいって思うのは私だけ?
映画はうまく新しいエピソードとかを加えたら、より感動を深めたりできるけど、間違えると原作の味を殺してしまう。今回読んでみて、やっぱり映画より原作の方が断然よいと思ったのだけれど、他の人はどう思っているのかしら?
2003年06月11日(水) |
ブレイブ・ストーリー(上)(下) 宮部みゆき |
2003 角川書店
STORY: 両親が突然別れることになって修羅場を目の前にしたワタルは、自分の運命を変えるために幻界(ヴィジョン)へと旅立つ。5つの宝玉を探し出し、運命の塔にたどり着けば自分の望みを一つかなえてもらえるのだ。幻界で仲間たちと出会い、ワタルは運命の塔へ向けて進んでいく。
感想: 分厚い。本当に厚すぎる・・・。もう少し短くできないのだろうかと正直思った。もちろん面白くないわけではないのだけれど、だからといって、面白いかと言うとそうでもないとも言える。一応続きは気になるから何とか読むのだけれど、夢中になって読み進むというわけでもなく、一体この先どうなるのかというのだけには興味があるから読みつづけるといった感じ。
よく「日本のファンタジー」みたいな感じの宣伝文句を見たけれど、ファンタジーと言うよりは本当にRPG(ロール・プレイイング・ゲーム)そのものというか、そのシナリオでも書いたらどうかと思うような出来。多分ゲームにこのままできるのでは?とも思った。同じファンタジーと呼ばれるジャンルだったら、『ハリー・ポッター』のシリーズや『指輪物語』『ゲド戦記』などの方が全然上かなあ。何となく世界が薄っぺらな感じだし、どっかで聞いたことのあるような話が多いのもあったのかもしれないけれど。
それから、せっかくこれだけの世界を作ったのだったら、どこかに地図とか都市のマップみたいなのを載せた方がよかったのでは・・・とも思う。そういうのがあるともう少し楽しめたかな。
とにかく長くて、読むのが大変だった。本来面白ければ長くてもあまりそうは思わないはずだから、それを考えると、やっぱりそこまでのめりこめるほどの面白さはなかったということじゃないかと、自分なりには思った。
評判が良かったので、ビデオに撮っておいたやつを、時間ができたときに見たのだけれど、色々なことをやりながらだったのもあって、いまいちだったかな。
チョコはおいしそうだったのだけれど、話は私としてはいまいち好きではなかったな。人の差別みたいなものが強調された話だったのね・・・。
見てから大分たってから書いているので、あまり思い出せないのでこの辺で終わりにしておく。
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