2002年10月28日(月) |
北の国から 2002 遺言 |
前回よりこの日記を「読書日記」に移動しました。 本当は読書だけじゃなくてほかの感想も書いているから「趣味」のままにしようかとも思ったんだけど、やっぱり一番多いのは読書の記録だし、いいかなということで。でも、今回はドラマです。
大変遅ればせながら、やっとちょろちょろと見ていた「北の国から」を最後まで見ました。この作品はとりあえず全部見ています。子供のころからずっと。主役の純君役の吉岡秀隆とはほとんど同じ年だし、リアルタイムで見ているのと変わらないはず。
子供時代はすごく楽しく見てたんですが、純君が大人になるにつれついていけない世界が広がっていき、だんだん私とは別になっていくなーとは思っていたけれども、今回のこの最終編では、とりあえず純君もまともになって落ち着くことが決まってよかったなーという感じ。
この作品は毎回毎回暗くて、人が死んだりとかが多くて、最近はあまり好きでなくなってきていたけれど、今回は確かに人が死んだりもありましたが、全体的に明るいムードで終わっていて、すごくよかったです。五郎さんの最後の遺言とテーマ曲がなぜか感動を誘うようにできているように感じました。
しかし、トド撃ちが流氷に流されたシーンはすごかったとかいう感想をたくさん聞いていてどんなんだろうと思ったら、別に流氷に流されるシーンはなかったのね。あの人たちはあの猛吹雪の中をどうしてやりすごしていたんだろう。すごく気になった。あんなことありえるのだろうか? まあ、死んでほしくはなかったけれど。
これでもう二度と「北の国から」は放送されないんですねー。そのほうが私には不思議な感覚かな。ただあのテーマ曲は永遠に不滅というか、この曲なかったらあんまり感動しないのかもって思うほど、曲がいいような気がする。
(ちなみに途中、蛍が正吉の元へと旅立つシーンのあたりで私は半分睡魔に襲われ寝ぼけながら見ていたので実はほとんど見てなかったのかもしれない。このシーンってメインシーンだよね。もう一度見ようかな・・・)
2002年10月17日(木) |
模倣犯(上)(下) 宮部みゆき |
小学館 2001
STORY: 女性が誘拐殺害され、その遺体の一部が公園のゴミ箱から発見される。犯人は犠牲者の家族に直に電話をかけたり、TV局に電話をかけたりして自分の事件をアピールし始める。事件は犯人と見られる二人組が自動車事故を起こし死亡したことで決着がついたかと思われたが・・・。
感想:(ネタバレあり) ものすごい膨大な分量の文章。これを2週間以内で返すというのは、私にはかなりきつかった。(結局1日オーバー・・・)
何というか読み始めてまず思ったのが、あまりにも内容が内容だけに面白いという形容はあてはまらないような気がするということだった。重たすぎてなんだか暗い気分になってくるのだ。それから、登場人物が多く、またその登場人物たちが実際に関わりあうことがあったりなかったりなので、場面がそのたびに変わり、最初の方は読み進めていくのに少し時間がかかってしまった。
ひとつだけわからないエピソードがある。子供が携帯電話を拾って・・・というシーンだ。このシーンは最後の伏線となるのかと思ったが、結局書かれただけでそのあと何も物語に関わらなかったが、これは間違えて挿入されたのだろうか? あとで使うつもりで忘れられたのか・・・。(それとも私が気づかなかっただけでどこかにその後のエピソードがあったのだろうか)
読み終わって思うことは、やはりうまいということだ。人物や状況の対比、対照が非常によくできている。塚田真一が樋口めぐみに付きまとわれているということを知った由美子。そのときの由美子は犯人の妹という立場ではない。だからこそ、樋口めぐみのおかしさに気づくことができるし、その言い分は理不尽だと思う。もっともなことだが、自分自身が樋口めぐみと同じ立場になったときに、彼女の精神は崩壊する。ただ、ここで大きく異なるのは、樋口めぐみの父は実際に殺人を犯しているが、高井由美子の兄は実際には何も関わっておらず冤罪であることである。もちろんこのことは最後まで実際には明らかにならない。同じような立場でも冤罪の場合とそうでない場合とでは、置かれた立場がまた異なってくるのだと思う。
それにしてもピースの恐ろしさは何とも言えない。しかし、確かにこのような人物がいてもおかしくはないのだ・・・と思ってしまう自分もいる。やはり同じような事件がおきているからだろうか。私は何と言っても高井由美子が自殺をしてしまったのがつらかった。どうして死ぬことがあったのだろう?と。もっと他の人に助けを求めていれば。でも、彼女を相手にしてくれる人は誰もいなかったのかもしれない。やはりもし自分の身近な人が冤罪だと思うのならば、まずは自分自身がしっかりしなくてはならない。そして、周りに惑わされないぐらいの強い気持ちを持たなくてはならない。彼女には兄の冤罪を証明していくことはかなり重荷だったのだろう。だからこそ、ピースという悪魔のような男を信じてしまったのだろうが。
他にも人物の設定はかなり深く面白かった。ただその人物が事件の背景を推測していく過程には、少し無理があるような気もしなくはなかった。何となくそういう気がするというカンだけで、犯人がこういう人なのでは?と決めていくところというのかな。その点だけがちょっと残念。でも、最後にピースが捕まったのにはほっとした。
ただ結局小説の中で描かれていたどうして栗橋浩美が殺人をするにいたったかの精神状態とか、高井和明がどのように最後に栗橋浩美と関わったのかとか・・・そういうのがピースの立場からだと説明できない気がして、結局逮捕されたとしても、この事件の複雑な背景は誰にもわからないまま終わってしまうんだなーと思った。このあと、彼らがどのような人生を歩んでいったのか、それも非常に気になるところだ。
この作品で思ったのは、犯罪は人の人生を狂わせるということだ。犯人であろうと、被害者であろうと、その家族であろうと・・・。とにかくそれまでの人生が一変してしまう。冤罪だったとしてもである。人生を変えてしまう恐ろしい出来事だ。普通の人は犯罪があった直後はその人たちのことを忘れないし、悪く言うかもしれないけれど、結構すぐに忘れてしまうものだ。結局巻き込まれた人たちはそのほとぼりが冷めるまで我慢するしかないのだろうか?
でも、これは幸運にも犯人が逮捕された場合である。実際、犯人がまだ捕まらない凶悪事件も多い。中には時効を迎える事件もある。その直前、突然ニュースで報道されたりするが、被害者の家族の人は何年もの間、ずっとそのことが気がかりであったに違いない。それでも年月が経つとともに、犯人が捕まらない公算のほうが大きくなり、世間の人々は事件のことを忘れているのだ。
なんだか結局重苦しい気分になったけれど、これが現実なのかもしれない。犯罪に巻き込まれず普通の生活を送れること、これは本当はすごく幸運なことなのかもしれない。
ジェニファー・ロペス主演
この映画、まあまあというところでしょうか。見て損したとまでは思いませんが、だからといって、すごい面白かったわけでもなく。泣ける映画かと思っていましたが、そういうわけでもなく。(多少涙が出そうな場面はあったかな)
それにしてもわからないのは、キャッチという男性。シャロンに付きまとっているんですけど、その理由みたいなのがはっきりしてない。事故で助けられたことを覚えていてそれで・・・なのか? その割になんだか。そして、この2人のような感覚でいきなり恋に落ちていくのもちょっと私としてみると不自然に感じたのですが。なんでこういう展開になるのかなー?と。
それに考えてもみてください。いくら自分を助けてくれた相手だからといって、相手が名前もフルネームで言わないし、職業とか住んでる場所とかも告げようとせず・・・。そして、どうして助けてくれた場所にいたのかも教えてくれず・・・。このような状態で普通の女性なら相手の男と付き合おうと思うのかなあ? 特に彼女は警察官。何か犯罪がらみの人かとか思わないのかなー? まあ、逆にあれほど強い人だからこそ、そういう人とでも付き合うことができるとも言えるのかなあ。
そう、ジェニファー・ロペス演じる警察官はものすごい強い。屈強な男どもを一撃で逮捕する。本当に強い。体もものすごい鍛えられていてかっこいいー!と思ってしまった。あと、この人の瞳は確かにすごくよい。見つめられるとこっちも見つめてしまいたいという気になるかも。でも、見ていてどうも「北の国から」に出ていた内田有紀を思い出してしまうんだよね。髪型も全然違うんだけど、なんか目が似てるのかなー?
2002年10月05日(土) |
ロッカーのハナコさん |
NHKの夜ドラ(というの?)のシリーズ。
実は最初の「真夜中は別の顔」以来、連続して見ている。「真夜中は〜」も面白かった。(なんか別の意味でという感じだけど) そして、その次の「恋せよ乙女」もなかなかであった。ただ、多分視聴率もそんなにないシリーズで、この面白さはマニアにしかわかってもらえないのかもしれない。でも、多分一度見たら結構ハマれるシリーズだと思う。
で、その3作目の「ロッカーのハナコさん」。これ、今までの中でも最高に面白くて、もう毎日次が楽しみだったし、画面にもくぎ付け。ともさかりえってすごいかわいいのねーって思ってしまった。スタイルいいよねー。足細いし。
ただ、この時間帯ってNHKのニュースが延長になると時間がずれたり、休止になったりするので、それが結構曲者。放送時間が変わると見逃しそうになったりしてしまうのだ。今回は北朝鮮問題とか台風のせいで結構時間がずれたもの。
この作品、何と言っても脚本がよかったんでしょうね。それに、マニアックな感じの登場人物の数々。その登場人物の個性がものすごく際立っていながらすんなりと物語の中に入り込んでいるのだ。
最初の頃は仕事ってこーゆーものなんだね、というような、そんな内容もあったり。私は自分が大企業に勤めたことがないので、ああいう大きな会社で社員証をぶら下げないといけないような場所って見当がつかないから、そういう面でも面白かったかな。
そうそう、NHKのHPの方も面白い趣向を凝らしていた。時計がスペイン語(だっけ?)で何かしゃべっているんだけど、何と言っているのかとかのミニ解説みたいなのもついていたり。私は思わずハナコさんの呼び出し音を着メロにしてしまったものー。(でも、かなり不気味で電話が鳴ると恥ずかしいかも)
それにしても終わってしまって残念だなー。続編もありそうな終わり方だったし、次も期待したいけど・・・でも実のところ、このあたりで終わらせておくのが一番うまくていいのかもしれないっても思う。
2002年10月01日(火) |
新版 指輪物語5 二つの塔(上1) J・R・R・トールキン |
瀬田貞二・田中明子 訳 評論社文庫 (1954,1966)1992
STORY: 第2部の1冊目。第1部の最後でばらばらになった3組の仲間たち。ボロミアはオークと戦って死亡。アラゴルン、レゴラス、ギムリの3人はオークに捕らえられたホビットの2人、ピピンとメリーを追いかけていくが・・・。
感想: だいぶ面白くなってきて、進み方も早くなってきた。この巻ではフロドたちのことには一言も触れられていない。実のところこの2人がどうなったのかもだいぶ気になる。ようやく色々な国のことなども頭に入ってきたからか、壮大な物語の中に入ることができつつあるような感じ。
|