○プラシーヴォ○
目次|←どうして?|それから?→
ハム男が仕事に行っている間暇なので 大阪でフットマッサージを受ける
爆睡
あーーー、スッキリ
ハム男が帰ってきて 私はコロッケを作る
何かを聞かれて 強い口調で答えたら
「がちゃ子、なんでそんな怒ってるの(笑)」
私の心の中のゲートが開き 暴れ馬が走りだした
「だ、だって、料理キライなんだもん!!!」
「え?」
「本当は、料理大嫌いなんだもん!! 作ってると、イライラする!!」
言っちゃった
そう、私は料理が大嫌い
スーパーで買い物をしてると 悲しくなってくる
この人参やら 大根やらが 私の魔法で 食べれるものになるとは とても思えないから
それに、 付き合った当初は 私 ハム男 私 ハム男
と交代で食事を作っていたのに 最近は私ばっかり作ってる (私が休みの日でハム男が仕事の日に ハム男の家にいるから それが自然なんだろうけど)
驚きで沈黙していたハム男だけど
「な、何言ってんねん! 頑張れ、頑張れ!
もうちょっとや!」
とコロッケを揚げる私の頭を ずうっと撫でながら 横で応援してくれてた
その時はそれで収まったんだけど
いざ 食べるときに
ハム男が私の手作りコロッケを 一口も食べずに
マヨネーズまみれにしやがった
「あんた… ようそんなことできるな」
睨む私に ハム男は大笑い
「そっか、 こういうのが気になるんやな
ごめんな、俺無神経で…」
また私の頭を撫でて マヨネーズを箸でこそげ落とす
ハム男は 九州男児
女の子らしい女の子が大好き
出会った当初も
カラオケで狩人とか敏いとうとハッピー&ブルーとか 歌謡曲ばかり歌う私に
竹内まりあを歌えと 懇願した男だ
だから、 料理を作るのがキライだと言った私に 失望をしたと思う
でも 本当にイヤなんだもん
仕事が終わり、 電車に乗ってハム男の家へ
『迎えに来いって言わないで』
ハム男の呪文が とっても怖い私は
今日 仕事が終わった時間を言わずに 電車に乗った
すると
優しい電話がかかってきた
「がちゃ子、駅についたら 電話するんやで」
私が呪文で 心が小さくなってることに 気がついてるんだろうかね
最近私は 新しい技を開発した
あまりにも ハム男に対しての怒りが 爆発しそうになったとき
ぶーーーーー
っと
つばを霧状に飛ばすのだ
叩くとか 泣くとか
そういう表現じゃ収まりきらないときに 思わずしてしまった
私はそんなキャラじゃないので 自分でもやった後 驚いてしまったけど
ハム男も 目をまん丸にしたあと
大笑い
それ以来、 ハム男もこの技を習得し、 最近では 噛み砕いたピーナッツを 飛ばすようになってきた
ぶぶぶぶーーー
やめてよ!ぶぶぶぶーーーー!
私のイメージしてた カップル像と なんか違う
必死の思いで 5月5日(祝日)の休みをもぎとった
二ヶ月ぶりくらいに ハム男と休みが合う…
うれちい
電話で報告
「あ、ほんとか?」
うん、だからね ハム男と家でゴロゴロしようと…
「出かけよう、がちゃ子 どっか、出かけようぜ 久しぶりだもんな」
出不精大魔王ハム男とは思えない台詞
嬉しいわ
どこに行っても人がいっぱいで 鬱陶しいかもしれないけどね
「そんでな、がちゃ子 俺、最近仕事暇になってきたから がちゃ子の休みにあわせて 平日休みをとろうと思うねん
そんでな、USJに行こう!!」
うっそーーーーーーん!!
駅のホームで 号泣しそうだった
嬉しいよーー
10年間勤めた会社で 今まで有給なんてとったことないって言ってたのに
初めて休んでくれるんだね
わーーーい
しょうが紅茶ダイエット 塩もみダイエット 朝食抜きダイエット ピラティス 昼ごはんのみ白御飯を食べるダイエット
今これを同時にやっている
かれこれ二ヶ月程たつんだが 1キロも痩せない(なぜ?)
仕事の忙しさもあいまって 最近暖かい御飯を食べれてない
いつも体に何か足りない気がする
頑張って目をつむって耳をすます
乳製品?
野菜?
肉?
なんだろう
なんか足りない
何か食べたい
何か飲みたい
なんだ
なんだ
分かった
ハム男の顔が
見たい
今日はお休み
映画を見に行った
『シカゴ』
どんなヒット作でも 余裕で座れる映画館が 今日は満員!!
それでも なんとか真ん中の席を確保する
すっごいおもひろかったよう!
レニーちゃんの腹話術人形コント(?)を 見るだけでも価値あり
「か…可愛い… どうにかしちゃうぞコンニャロー!!」
と館内中が思っている気配が ひしひしと伝わってきた
セタちゃんが レニーちゃんを説得する時の 必死のダンスが とっても味わい深い
主人公3人が全員ちょっと愛すべきバカっていう たまらないキュートさ
最近見た映画では 一番スッキリと サッパリと ドキドキと ノリノリと
見れた映画だった
『千と千尋の神隠し』
と共にDVDを購入したい映画候補だ (千と…はまだ買ってないけど)
終わったあと、近くのソバ屋で御飯を食べてると 隣のおばさんの声が聞こえてきた
・本ワサビは意外と辛くない 香りがいいから
・暑いけど冷たいソバを食べると喉が渇くからイヤ
・ワサビをおろすおろし金が気に入らない (この店は、ソバの薬味のワサビを 自分でおろすシステム) おろし金の歯が小さすぎて 細かくなってしまうから
歳をとると そば一つとっても いろいろ話が膨らむんだなあと感心
家に帰ってハム男に電話
ブツブツは治らず、むしろ酷くなってるらしい
「飲み薬飲んでるのになあ」
痒いのでイライラするらしい
一息ついて
「ハム男、私といると、寝られない? うるさい?」
ウン ネラレナイヨ
この答えを予想して 反論ケンカモードを準備してたのに
「ううん!がちゃ子といると寝れる! 一人で寝てるときのほうが目が覚めちゃう
どうしてだろうね?」
ニコニコの声で答えるハム男
「え…?あはは、なんでだろうね」
振り上げたコブシを おずおずと下げる私
いつもより随分長い時間電話で喋った気がする
何気なく、
「あ、そうそう 仕事の求人でね、見つけたんだけどね」
場所が、遠いのだ 去年の夏に二週間通って挫折した職場より さらに遠い
「がちゃ子、そこに行っちゃだめだよ 絶対ダメ
がちゃ子が通勤できる可能な地域は 1時間以内だからね」
少し昔の私なら
ワタシノカッテ
と反発してたけど
こうやって、 縛ってくれるのが嬉しい
ダメって言ってくれるのが嬉しい
私を女の子みたいにみてくれるのが嬉しい
私も弱ってるのかな
地下の駅で電車を待ちながら 何気なく携帯を見ると ちょうど、仕事が終わる2分前に ハム男からの着信があった
どうしたんだろう
まさか、 私の訪問を拒否したことを 反省して 私が仕事を終わるころを見計らって 迎えに来てくれてるとか???(暴走)
電車がくるまであと6分
慌てて地上に飛び出して ハム男に電話
どきどきどきどきどき
「あ、がちゃ子〜?」
「う、うん、どうしたの??」
「俺さあ」
「うん」
「食中毒になっちゃったみたい なんかさあ 体中にブツブツがでてさあ
ワハハハハ!!」
「…電話してきたのって それを言いたかったの?」
「うん!」
私の神経をこんなに逆撫でできるのは
あんたか
広末涼子の決め笑いか
森口博子のあごの下に置く手くらいだよ!!
「あ、がちゃ子、休みはいつ?」
「…来週の水曜日」
「え?そんなに長いの?」
「…嘘。明日」
「うちにこないの?」
「うん」
「あっそ。じゃ、気をつけて帰れよ」
終了です。
電話しなきゃよかった…
と
漫画家さんなら縦線をいっぱいいれたくなるくらい どんよりムードで 私はまた地下へと戻った
軽いなあ私
ほんと軽い
存在が
あっそ
だってさ
もう私が来る理由も いかない理由も知りたくないんだってさー
やっぱり明日は ハム男の家に行かないでよかった
家の掃除して
散歩して
ちょっと、ボンヤリしよう
そうしよう!!
ハム男の家へは 木曜日に行ったばっかりだけど
今日ふと会いたくなった
もうすぐ仕事も終わるし
『ハム男、今日行っていい? 迎えに来てくれなくていいから 自分で電車で行くからさ』
すぐに、電話がかかってきた
「がちゃ子、今日はやめとき」
「え?」
「今度、次の日が休みの日においでよ」
沈黙
「…なんで今日行っちゃだめなの」
「俺、明日朝早いしさ… ね?」
わかんないよ 全然わかんない
その理由、全然理解できない
だって
迎えに来てくれなくていいって言ってるんだよ?
私が単純にハム男の家にいくだけなんだよ?
それでも 私を拒否するの
私自身を拒否するの
昨日から思ってた
実は、 ハム男は 私と寝たくないんじゃないかって
寝るって、セックスという意味ではなくて 本当に、眠ること
意外と神経質なハム男は
夜中私が笑ってたとか イビキがうるさかったとか
よく報告してくれるけど
それって、目が覚めてるってことでしょ?
私が邪魔?
いないほうが
穏やかに過ごせる?
そんなんじゃ
いつまでたっても 2人で暮らせないじゃない
結婚できないじゃない
一人がいいなら
ずっとそうすればいいじゃない
ハム男の肩に顔をうずめて 幸せ満喫で眠る
好きだ〜 好きだ〜
幸せだよ〜
ふと、目が覚めると
目の前に ニヤニヤとほくそ笑むハム男
い…いやん
そんなにあたいの寝顔が プリチーだった?? ぐへへ
「がちゃ子…
イビキうるさいねんけど」
え?
時計を見ると、 朝ではなくて まだ夜中
「イビキ??」
「うん、ンゴゴ〜!!グガガ〜!!!って 半端じゃないで 俺、目覚めてもた」
ショック
ショックずら!
ただでさえ女らしくない自分に コンプレックスを感じてるのに
その上、イビキまで!!
大笑いするハム男をよそに 私は涙目で固まった
本気で落ち込んでいる私に気づいて ハム男はさらに大笑い
「…付き合いだしたころはイビキなんか かかへんかったのにな どうしたんやろな?
酒のみすぎやで 昨日も、チューハイ飲んで赤い斑点できとったやんか
もうあんまり、酒を飲むな、な?
ヨーシヨシ」
最後は、ムツゴロウさんのように 私をわしゃわしゃと撫でまわした
「キライにならんとってな」
恐る恐る言うと
「もう慣れたもん!」
と私の右手をしっかり握って ハム男も静かに寝息をたてはじめた
「今日、早く帰ってくるから がちゃ子の好きな焼き鳥屋さん行こうな」
わーい わーい
朝、ハム男が仕事に行った後、 何もすることがなかったので 大阪へ買い物に行った
あー
やっぱりダメ
人ゴミだめ子ちゃんなので 2時間ほどしたら 気分が悪くなってきた
だって 無人の場所が無いんだもん!!!
常にどこも 満員なんだもん!!
まだ4時前だったけど とりあえずハム男の家に戻って 本でも読んでのんびりするべえ
早々に人ゴミの町から 退散
電車に乗ったとたん、 ハム男から着信
「がちゃ子、俺 今帰ってるとこやから」
あなたの会社 いったい何時に終わるんですか
「だって、今日行かなきゃ行けない現場は もう終わって、することないんだもーん」
女子高生のようにすねるハム男
ハム男が次の駅で待っててくれるというので 慌てて電車を飛び降りる
ビデオ屋に行って 『ジョンQ』『Dolls』 を借りて帰る
あー幸せ
久しぶりに焼き鳥屋で飲んで 酔っ払った
手を繋いで 涼しい空気の中を ルンルンと帰る
部屋に帰り、気がつくと これまた酔っ払ったハム男が 私のわき毛をピンセットで抜いてくれていた
常に私は ハム男に触れて 充電をしようと一生懸命だった
3年目なのに こんなに好きでどうしよう
背中にがっしりとしがみつく私を まるで気にせず ハム男がタバコを吸ったり ビールを飲む
嫌いになるのも 好きになるのも
私の知らない人が 私の知らないところにあるスイッチを 勝手に押しているように
突然極端に変化する
今、好き好きスイッチオン
今まで全くそんな気にならなかったんだけど
フト
皿洗いをしている ママの背中を見ていると 口をついて言葉が
「ママ、足のマッサージでも してあげようか?」
そんなん、いらんよ〜と
言われると思ったら
「…肩、肩がいいな…」
意外と嬉しそうなママの声
布団に寝てもらって そうっと肩を押す
「気持ちいい、気持ちいい」
と
泣きそうな声で 感想を述べるママ
こっちまで泣きそうになる
私が起きる頃にはもうママが出勤してて 私が帰る頃にはもうママは寝てて
最近ずっと 話すら出来てなかった
ずっとずっと友達みたいな関係で
その分、 親子としての心を割った話があんまりできてなくて
ママの体を触るなんて なんだか気恥ずかったけど
肩も腰もカチカチのママ
滅多に愚痴を言わないママ
私に何かしてもらうことを いつも遠慮するママ
いつまでも揉んでいたい気分だったけど ママが
「ありがと」
とホコホコした顔で 私を振り返った
ドウイタシマシテ
と
部屋に戻ろうとすると ママが慌てて私に何かをくれた
1万円分の商品券だった
「なんでよ、いらないってばさ」
でも、ママがにこにこと 私に商品券を握らせる
どんだけ嬉しいねん!!
ママ、喜びすぎやで!!
私は少し、元気になったよ
頑張るね、ママ
メールをしょっちゅう交換してて
『いつでも家に来てね』
『飲みに行こうね』
『なんかあったらいつでも言ってね』
この言葉は嘘じゃない
トモのことは大好きで
お互い
私たちって、似てるよねと 確認しあってて
(遠慮がちで友達を誘うのが下手で 一人が好きで 相談ベタで 最後に爆発しちゃう)
昔(高校生の頃) はよく、2人きりで遊んでた
でも、今は何故か
youちゃんを間に挟んでしか 会えなくなってた
youちゃんと私が仲良しで youちゃんとトモが仲良しで
いつからか トモと私は 2人きりで会わなくなっていた
今日も、いつものように 何気なくメールをした
『占いの人に あなたの友人に仏像を彫ってる人はいませんかって 言われたけど トモじゃないでしょうね???
悩みがあるんなら彫る前に 私に相談してね』
意外とすぐに返事が戻ってきた
『仏像彫れるほど器用になりたいわ ところで、 今、 がちゃ子の職場の近くにいるの』
えええ??
どうやら一人で買い物をしてたらしい
寂しがり屋の一人っ子のくせに 単独行動が大好きなトモ
『じゃあ、もうすぐ終わるから 待っててね』
何年ぶりだろう トモと二人きり
待ち合わせ場所にいたトモは 甘いもの大好きなくせに また一段と痩せた気がする
少し派手な顔立ちと セクシーな髪型で誤解されがちだけど
中身は
“愛すべき可愛いおばちゃん”
「ちょっと寒いね 寒の戻りかな」
なんて うちのママみたいなこと言ってる
喫茶店に入って、 クッキーと飲み物で1時間、話たおした
喉が枯れそう
いつもメールしてたから 改めて話すことなんて無いと思ってたけど
トモの顔を見たら 一杯話してないことがあったのを思い出す
楽しいね 楽しいね
ほっぺの筋肉が ぎゅんぎゅんって、上がりっぱなし
人の話をすぐにさえぎって、 自分のネタを話そうとするyouちゃんと違って トモは最後までニッコリ話を聞いてくれる
私もトモの言葉尻までしっかり聞いてから 自分の話を始める
そういえば 最近、こんなに話をしたのも久しぶり
職場と家の往復で 口を開くことも少なくて
ありがとね
これからはきっと
普通に2人で会えるね
今日、占いに行ってみた
4月19日で 今までの暗雲がとりはらわれ 運気が好転すると
えらい具体的に言われた
矢継ぎ早に言われる私の運勢を 一生懸命メモる
「ラッキーアイテムは…」
よく聞き取れずに 占い師さんの顔を見上げると
もう一度自信満々に言った
「ラッキーアイテムは オバQです」
は?
今日びなかなか売ってねえよ!
せめてアトムって言ってくれよ!!
動揺しつつ、 占いの館を後にする
結婚は、2004年か2006年の間で 結婚した次の歳に子供を生むという
「あなた、今まで待っててよかったよ この年までに結婚してても 絶対離婚することになってたから」
マジョリティ?
「んで、結婚相手は タカユキかナオユキっていう名前の人だな
とにかく、ユキってつく人」
ハム男…
改名してくれ…
ハム男の家に泊まりに行って
さあ、お風呂に入ろうと 私のパジャマを探すが、見当たらない
洗ってくれたのかな? と ベランダで干してある洗濯物を覗くが、
無い
「がちゃ子、パジャマ探してるんか? ここにあるやんか はい」
と、手渡してくれたのは 半袖のパジャマ
ああ、そういえば こんなパジャマもあったわね
「せっかく、衣替えしてあげたのに…」
ありがとありがと ハム男ありがと
でもね
やっぱりまだ寒いよ
平熱が37度のハム男は 年中Tシャツとパンツで寝てるからいいけど
平熱35度の私は 4月上旬の半そではちょっと無理!
最近、
私とハム男は 寝ると、
私が毛布
ハム男が布団
と、いつのまにかセパレートして寝ている
(先日、私が毛布を床に落としといて ハム男の布団を奪っていたと 文句を言われたけど)
だから
「最初っからこうしとけばいいやんな」
と
寝るときから 布団と毛布をわけっこすることに
でも
寂しい
せっかくひとつのベッドで寝てるのに 体が触れ合わない
なので
ハム男の寝息が聞こえてきたころ
私の毛布をハム男にかぶせ
私はハム男の布団にもぐりこむ
私と反対の方向を向いて 横になっているハム男の腰に腕を回すと 寝ぼけながらも 私の腕をがっしりつかんでくれた
ああ、幸せ
熱そうに悶えながら 私から離れようとするハム男
がっしりと 両手でロックする私
ああ、幸せ(私だけ)
私がただひたすら昔から思ってたこと
『結婚するなら 私より変な苗字の人!』
私は、父が日本の南国出身ということもあってか (関係ない?)
微妙に珍しい苗字です (同じ名前の人に会ったことありません)
だから、自分の苗字も ママが、自分の名前から一文字とってつけてくれた 私のキャラじゃない可愛い名前も
大好き!!
ハム男の苗字は まあ、微妙に 珍しいっちゃあ、珍しいけど…
最近、
『夫婦別姓』
『事実婚』
という言葉を 本や新聞でよく目にする。
法律で別姓は認められてないから 籍は入れずに
いわゆる
『同棲』
という形をとっている夫婦の人たちのこと
そうだ それで全然いいじゃん!
と思った
私は、ハム男と結婚しても 仕事を辞めるつもりはないし
子供が産まれて離婚するとしても(え?) 絶対私が引き取って育てる
彼氏の姓を名乗るのが夢
というジョシの方もいらっしゃるとは思うが
私にとって今、 結婚とはなんなのかよく分からない
※※
ハム男とのケンカ(というか私の一人怒り) で煮詰まっていた私に 暖かいメールを送ってくれた この日記を読んで下さっているアナタ…
本当にありがとう
本当に嬉しくて 誰にも相談できなかったもやもやが 一気に晴れました
おかげさまで 結婚の制度についてまで 考えられるくらい回復しました
本当に、ありがとうございます
『御飯つくっとくね 遅くなっていいからね』
メールを送ってから 頭の中で葛藤する
「2日も続けてハム男の家に泊まったら迷惑??
今日、遅くなるって言ってたし…
はっ!そうだよね 遠くに行くんなら、遠くで御飯食べてきちゃった方が いいよね
家に帰ってくるほうがお腹すいてうっとおしいよね…」
悶々としていると ハム男から電話
おそるおそる出ると
「がちゃ子〜??
オレ、早く帰れるかも〜! 19時には帰れるよ〜」
とっても嬉しそう
っていうか今もう16時
あせって買い物をして 慌てて下ごしらえ
ハンバーグをムホムホと食べる
い…言うか??
今か??
「ハム男、あのね、私のこと…」
ハラリ
ん?
ハム男が自分のアンダーヘアを パンツの横から手を突っ込んで契り、 私の頭の上にふりかけている
いやああああああああ!!
「がちゃ子、嬉しそうやなあ」
嬉くないわ!ボケ
私の手紙はしっかりと糊で封がしてある
ハム男が盗み読めるわけがない
だけど
ハム男はいつもと違って
一生懸命だ
私の視点がかわった?
『いなくなってしまえ
憂鬱と一緒に
あなたがいなけりゃ
くやしさに泣くこともない』
ハム男の腕を 両手でしっかりつかみながら
やっぱり私は この人が好きだ
手紙を握り締めて 仕事が終わった後、電車に飛び乗る
『今から行くから』
そっけないメールをハム男に送って しばらくすると ハム男から電話
「がちゃ子?どうしたんや急に… 今どこらへん? 電車乗ったとこ?
ほんなら、後30分くらいやな ○○の駅で待ってるわ」
迎えに来てって言わないときにかぎって どうして迎えに来てくれるのですか??
?を頭の周りにピヨピヨ飛ばしながら ハム男の車に乗る
ハム男の家に着いて 話しをするタイミングをうかがう、が
何故かハム男がとってもハイ
すんごい喋ってる
小学生みたいに しょうもないことばっかり 喋ってる
建築現場で、 すんごい大きな声で
『ふぉっ、ふぉっ!』
って息を吐きながら電気の配線をするおじさんの話とか
私のツボからは 今いちずれている面白話を これでもかこれでもかと 繰り出す
大縄跳びになかなか入れないドンクサ娘のように 私はなかなか話を切り出せない
「は、ハム男、あの、あのね 私のこと本当に好…」
すっと私の目の前に手を出すハム男
なに?
サヨナラの握手??
すんごい力で握ってくるハム男
思わず握り返す私
「おお〜!! やっぱりがちゃ子、仕事のおかげで 握力強くなったんちゃう??
もっかい、もっかい握ってみて!!」
ギュウ
「うっほ〜!!」
あの、スイマセン 何が嬉しいのかさっぱり分からないんですけんど
結局、話をできないまま 床についた
でも
久しぶりに ゆっくりと抱いてもらった
(これから下世話なお話です)
いつもいつも ハム男のハム男は
どれだけ私が努力しても
「わ…わしゃもう、ダメじゃ…」
とすぐシンナリして 私の体の中からフニャリと出ちゃってたのに
いや〜
今日は
全力疾走で完走しました!
いつもいつも ハム男の体の下で
「大丈夫か大丈夫か」
とハラハラドキドキしながら 繋がっていたのに
今日はとっても安心できました
ハム男、今日はどうしたんだろう
分からないけど いっぱい笑って 楽しかった
手紙を書いた
私の思ってることをギュウギュウにつめて書いた
涙を拭いたヌラヌラの手で ペンを握り直して
思いつくことを 一杯書いた
そしたら
スッキリした!
っていうのは まあ嘘だけど
でも、 ちょっと落ち着いたというか 脱力した
ハム男からしたら
「迎えに行くのを嫌がっただけで なんでこんな手紙を 突きつけられるんだ??」
ってことだろう
きょとんとするハム男の顔が 目に浮かぶ
怒ったことは その場で言わなくちゃ 伝わらないのかな
トイレじゃないところでオシッコした犬を 次の日叱っても 伝わらないのと一緒で…
私はやっぱり
ハム男を失いたくない
今度 ちゃんと顔を見て 話をしよう
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