Tonight 今夜の気分
去るものは追わず、来るものは少し選んで …

2008年11月29日(土) 羽賀 研二 を支える献身的な妻



「 愛する者は不可能を信じることができる 」

                  エリザベス・ブラウニング ( イギリスの詩人 )

Who so loves believes the impossible.

                         Elizabeth Barrett Browning



女性の中には、極めて 「 男運 」 の悪い人がいる。

あるいは、ダメな男に魅力を感じてしまう女性が多いのかもしれない。


未公開株をめぐる3億7000万円の詐欺と、恐喝未遂の罪に問われ、懲役8年を求刑されていた タレント の 羽賀 研二 に、無罪の判決が下された。

この事件では、共犯として逮捕された暴力団関係者に、既に懲役3年半の実刑判決が言い渡されているので、検察側が控訴するのは確実だろう。

控訴審のことを考えると、うかつに 羽賀 を起用するメディアは少ないだろうから、無罪になったとはいえ、今後、タレント活動を続けるのは難しそうだ。

二年前、彼はテレビ制作会社勤務の女性と結婚しており、その妻が、愛車や不動産を処分し、自ら介護の仕事をしながら、獄中の 羽賀 を支えた。

閉廷後、妻と抱擁して涙を流し、記者団にも 「 妻に感謝している 」 と語ったらしいが、もともと、良い噂を聞かない “ 問題児 ” だけに、信用し難い。


芸能ニュースに関心が薄いので、どんな奥さんなのか知らないが、前妻は 梅宮 アンナ だし、彼女も、かなり魅力的な女性なのではないだろうか。

顔が男前なだけが取り柄で、たいした芸も無ければ、素行も悪い 羽賀 に、そこまで尽くしたところで、この先、ロク なことは無いような気がする。

先日、保釈された 小室 哲哉 ( 詐欺罪で起訴中 ) も、妻が保釈保証金を用立て、すっかり落ち目になった夫を、献身的に支えているという。

甲斐性が無い程度なら許せても、悪事にまで手を染めるような男と生活を共にし、離婚もせず、健気に支える女性の心境は、ちょっと理解し難い。

傍目には、とても気の毒で、「 そんな男とは、さっさと見切りをつけなさい 」 と声をかけたくなるが、当事者には、余計なお世話なのだろう。


たまに、歌の歌詞などで 「 世界中を敵に回しても、君を愛してる 」 といったフレーズを耳にするが、よく考えてみると、ずいぶん変な話である。

誰かを愛するのに、世界中を敵に回さないといけない状況とは、すなわち、その相手が 「 国際社会に敵対する者 」 ということを意味する。

犯罪者や、悪の枢軸の首領、テロリストなどが挙げられるけれども、彼らに愛情を注ぐなら、奉仕や支援より、「 更生 」 させることが先決ではないか。

既婚の女友達と食事をし、「 そう思いませんか 」 と尋ねたところ、「 そんな理屈っぽいことばかり言うから、アンタ は結婚できないのよ 」 と叱られた。

たとえ、数十億人から 「 悪党 」 だと嫌われていても、ひたすら 「 いい人 」 だと信じること、すなわち 「 アホ になること 」 が、結婚の秘訣らしい。






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2008年11月26日(水) 今回は ヤバイ 「 麻生 失言 」



「 人は、少なくとも毎日一つの歌を聴き、一つの優れた詩を読み、

  一枚の優れた絵を鑑賞し、できれば、数語の理性的な言葉を

  語るべきである 」

           ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ ( ドイツの作家 )

One ought, every day at least, to hear a little song, read a good poem, see a fine picture, and, if it were possible, to speak a few reasonable words.

                      Johann Wolfgang von Goethe



車の運転中に、予期せぬ場所で、交通渋滞に巻き込まれることがある。

しばらく進むと、故障車が立ち往生しており、その先の道路は空いている。


運転に自信のある人の多くは、その様子を眺めて 「 ドジな奴だ 」 と蔑み、特に急いでいる場合には、「 俺の時間を返せ 」 と毒づいたりもする。

みんなが自分ぐらいの運転技術と、メンテナンスの能力、要領の良さなどを持ち合わせていたなら、もっと、道路事情は円滑に流れるはずだと嘆く。

いつの日か、自分自身が “ ドジな奴 ” の立場に陥る可能性もあるけれど、それを責めず、暖かく見守ってやろうという心境には、意外となり難い。

医療とか福祉も、それに似た部分があり、健康な人、裕福な人にとっては、国や自治体の 「 世話 」 になっている人の窮状が、理解し難いものだ。

費用の大半が税金から捻出されていることで、「 何で私が払うんだ 」 という気持ちになることも、心が荒んだときなど、あるいは考えられるだろう。


麻生 首相 は、社会保障費抑制に関し、「 何もせぬ人の分 ( 医療費 ) を、何で私が払うんだ 」 と発言したことについて、首相官邸で陳謝した。

発言の意図については、「 ふしだらな生活をせず、病気の予防を心がけることで、医療費全体を抑制できる 」 と伝えたかった趣旨を語り、釈明した。

私は、重箱の隅を突くような真似が嫌いなので、多少の暴言、放言は看過するタイプだが、この発言だけは、どうも 「 大問題 」 のように思う。

どのような趣旨があろうとも、一国の宰相が 「 何で私が払うんだ 」 などと、福祉そのものの仕組みを否定した発言をすることは、断じて許されない。

一般大衆が居酒屋で語っても 「 ドン引き 」 な “ 上から目線 ” の理論を、堂々と公の場で発言したことで、ますます、有権者の支持は離れそうだ。


努力した人、結果を出した人が報われる 「 成果主義 」 という社会制度は、公正で、自由度が高く、生産性に優れた利点を備えている。

だが、勝者があれば、敗者も存在するわけで、「 勝者しか生きられない 」 という リスキー な世の中を、国民が望んでいるかといえば疑問である。

理想的な近代国家は、努力や実績によって所得の差はあっても、すべての国民が 「 人間らしい生活 」 を、まんべんなく享受できることが肝要だ。

いまは何不自由なく暮らしていても、ある日突然に、健康や財産を喪失する危険もあるのだから、そのための 「 保険 」 としても、福祉は必要だろう。

また、いざとなれば 「 救済策 」 もあるという安心感が、日常生活の精神的苦痛を和らげ、健康で豊かな暮らしを実現できる背景にも繋がっている。


ただ、最近の悪しき傾向として、「 福祉を食い物にする輩 」 や、最低限の責任や努力を放棄し、自ら 「 弱者に甘んじる輩 」 が多いことも現実だ。

必死で病魔と闘ったり、貧困に耐える 「 本当に苦しんでいる人々 」 がいる一方で、可能な努力すら行わない 「 依存心の塊 」 のような人もいる。

救済の対象とされている 「 弱者 」 の基準も曖昧で、大金持ちであっても、老人というだけで、医療費が減免されるような矛盾が改善されていない。

個人主義、自己責任と、冷たくあしらわれる種類の病人もいれば、うつ病と言えば何でも許されたりする、歪んだ 「 社会の偏重 」 にも問題が多い。

好意に解釈すると、麻生 発言 の真意は 「 そういった部分の指摘 」 だったのかもしれないが、ゲーテ の言う 「 理性的な言葉 」 を選ぶべきだった。






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2008年11月24日(月) 犯人は、精神修養の足りない 「 クレーマー 」



「 魚が釣れなかったからといって、海に文句を言うな 」

                                   英語のことわざ

If you cannot catch a fish, do not blame the sea.

                                 English proverb



アル中なのか、精神病なのか、時折、公園で無宿者が奇声をあげている。

政治が悪い、アメリカが悪い、税金の無駄遣いをするなと、叫び声がする。


明らかに、彼は 「 たいした納税をしていない 」 と思われるのだが、与野党の政治家名を連呼しながら、税金の使途について不満をぶちまけている。

一体、彼の過去に何があって、どのような境遇を過ごしてきたのか、私には知る由も無いが、その大部分が 「 自業自得 」 によるものだと想像はつく。

この国の資本主義は、たしかに一部の貧困層をつくるが、かたや、生活に窮する人々に対し、生活保護などの福祉政策、救済策も整備されている。

ところが、生活保護の申請をして受給にこぎつけるまで、何度も役所に足を運んだり、何通もの書類に記載する根気を、彼らは持ち合わせていない。

毎月、税金からお金をもらうのだから、審査が厳しいのは当然だし、そんな僅かな労力も行使せず、「 政治が悪い 」 と世を恨むのは言語道断だ。


先週、世間を騒がせた 「 元厚生次官ら連続殺傷事件 」 の犯人が自首し、その身勝手かつ異常な犯行動機が、徐々に明かされつつある。

もちろん、全貌が解明されたところで、このような性格破綻者の心理など、正常な神経の持ち主には、到底、理解し難いものがあるだろう。

ただ、犯行に及ぶ前から、彼は近所で有名な 「 クレーマー 」 で、なにかと難癖をつけては、執拗に苦情をぶつけていたことに、ヒント がありそうだ。

一昔前の生活困窮者や、精神を病んだ人々には、情けない自分を責め、死を選ぶ傾向が強く、他者への攻撃性を露にする タイプ は少なかった。

ところが最近では、「 こんなに頑張っているのに、なぜ自分だけ辛い思いをするのか 」 と、社会や他人を恨み、刃を向ける タイプ が増えている。


私は、占領軍の意のままに制定され、愛国心に関する表記が抜け落ちた 『 日本国憲法 』 なるものを、改正すべきだという意見を持っている。

この憲法には、たしかに優れた点も多いが、あまりにも個人の自由や権利ばかりが強調され、重要な 「 なにか 」 が欠落しているように思うのだ。

すべて、この憲法が悪いとは言わないが、行き過ぎた個人主義の台頭が、自分本位で物事を考える連中の増加に結びついているような気もする。

また、昨今は自分のしでかしたことを、「 私の責任 」 と言わずに、なんでも 「 心の問題 」 で片付けようとする風潮があり、これにも問題がある。

いくら生活に窮していても、精神を病んでいても、「 自分の結果は、自分で責任をとる 」 という気概を、もっと身につけるべきではないだろうか。


この犯人は、少々、精神に異常なところがあるけれど、学生時代は数学が得意だったというし、けして知能に障害があるわけではない。

彼が決定的に不足しているのは、知能や、一般常識でなく 「 精神修養 」 であり、まるで 「 魂のない人間が、知識だけを擁している 」 ようにみえる。

前回の日記で 『 文武両道 』 について触れたが、勉強だけに励んで 「 武 」 の面が抜け落ちると、年齢相応の精神修養が育まれ難いものだ。

精神修養の出来ていない人間に、生半可な知識だけを武装させることは、切れ味の鋭い刃物を与えるのと同じで、何をしでかすかわからない。

子供のいる方は、ぜひ、何かひとつ、武道かスポーツに取り組ませ、将来、マトモ な大人になるために、精神修養を積ませることが望ましいと思う。






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2008年11月20日(木) 首相の国語力が、それほど大問題なのか



「 人間は、その答えではなく、問いによって判断すべきだ 」

                   ヴォルテール ( フランスの哲学者、作家 )

Judge a man by his questions rather than his answers.

                                       Voltaire



いわゆる 「 頭の良い人間 」 とは、どういう人を指すのだろうか。

単純な質問だが、なかなか、誰もが納得する定義は示し難いと思う。


一般的には、知識が豊富だったり、記憶力にすぐれていたり、頭の回転が速い人物などに接したとき、「 頭が良いなぁ 」 と感じる人が多いようだ。

あるいは、東大出身者と聞くと、非常に優秀で頭脳明晰だと思う人もいて、学歴や、肩書きから受ける印象というものも、少なからずあるだろう。

たしかに、それなりの素養を備え、ある程度の時間、勉学に励まないと東大には入れないわけで、実際、東大出身者に優秀な人は多い。

しかし、その一方では、東大出身者の中にも 「 人間的に何かが足りない 」 とか、視野が狭く、考え方が偏狭な “ 非常識 ” と呼ばれる人物もいる。

学者の多くには、特定の分野にだけ精通して、他のことは何も知らないし、まるで無関心な人物もいるが、それは 「 頭が良い 」 と認められるのか。


評論家の 福田 和也 は、頭の良さについて 「 何が肝心かがわかること 」 と述べ、それがわからないのが 「 幼稚な人間 」 だと付け加えている。

物事の優先順位がわからず、いくら偉そうに知識をひけらかしたところで、そんな人物は 「 幼稚な人間 」 にすぎぬという意見は、的を得た正論だ。

人命は何より尊いと知りながら自殺を図る人間や、仕事をサボって趣味や賭け事に興じる人間などは、まさに 「 幼稚な人間 」 と言わざるを得ない。

自分にとって、組織にとって 「 いま何が肝心なのか 」 がわからず、どうでもいいことに精を出すのは、よほどの バカ か、単なる責任逃避でしかない。

やるべきこと、やりたいことは数々あるだろうが、優先順位を鑑み、自分のやるべきこと、自分にしかできないことを粛々と行うのが、真の知性である。


最近、マスコミ各社が 麻生 首相 による 「 漢字の読み違え 」 の多いことを面白おかしく報道し、その影響から、ネットでも “ バッシング ” が盛んだ。

一国の宰相が 「 国語力が低い 」 というのは、好ましくないようにも思うが、そんなことで重箱の隅を突いたりするのは、少し次元が低いだろう。

彼の、政治家、指導者としての力量と、国語力では 「 どちらが肝心か 」 という本質から、ずいぶん外れたところで騒いでいる印象が強い。

もちろん、知識や教養も疎かにはできないが、現在、景気対策などの内政においても、外交においても、様々な問題が山積している。

まさか、首相には 「 政治的手腕よりも、国語能力が重要だ 」 と考える人は少ないはずなので、子供じみた話題で沸くのは終わりにしてもらいたい。


私の父親は、私と兄に 『 文武両道 』 を実践するように命じ、勉強も大事だが、何か一つ、スポーツに打ち込むことを要求した。

学生時代の我々は、『 文武両道 』 の 「 文 」 は勉強のこと、すなわち頭を鍛えることで、「 武 」 はスポーツを通じ、体を鍛えることだと思っていた。

いまも 「 文 」 については、知性を研磨することだと解釈しているが、「 武 」 については、けして身体を練磨するだけの意味ではなかったと感じている。

本当に父が習得させたかった 「 武 」 とは、スポーツや武道に精進することで、肉体よりも 「 精神の鍛錬 」 を目的としていたように思うのだ。

首相が漢字を読み違え、こぞって嘲笑する最近の風潮は、日本人特有の 『 文武両道 』 という美学から 「 武 」 が欠落した感もあり、なんとも虚しい。






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2008年11月18日(火) 大阪で続発する 「 ひき逃げ事件 」



「 俺はアルコール依存症なんかじゃない。

  アルコールが俺に依存しているんだ! 」

                                  英語のジョーク

I'm not alcohol dependent. It depends on me!

                                  English joke



酒とタバコは 「 大人のたしなみ 」 で、未成年には禁じられている。

だが、子供がタバコを吸うと叱るが、酒には寛容な親御さんも多い。


酒豪と呼ばれる友人の一人は、小学生の頃から、親父さんが晩酌のときに 「 お前も一杯どうだ 」 と付き合わされて、その素養を開花させたという。

高校生の頃、「 酒が OK なら、タバコも 」 と自己解釈し、親父さんの目の前で吸いだしたところ、こっぴどく平手打ちを喰らい、叱られたらしい。

男親にとっては、自分の息子と酒を酌み交わすのは愉しみであり、子供が二十歳になるまで待ちきれない人がいても、なんら不思議ではない。

だが、「 百薬の長 」 とも呼ばれる酒が、一種の コミュニケーション・ツール であるのに対し、タバコは、青少年の体を蝕む 「 害毒 」 と疎んじられる。

子供と酒が飲める日を夢に描きながら、自分の子供は二十歳を過ぎても、未来永劫、タバコを吸わずに居て欲しいと願う父親も多いようだ。


社会人になっても、酒好きの上司が部下に深酒を付き合わせ、宴会などでは 「 酒の席だから 」 と、少々の無礼は咎められないケースも多い。

風邪で体調を崩し、気の抜けた仕事をすると怒る厳しい上司が、二日酔いで苦しむ部下には 「 二日酔いなら仕方ないな 」 と寛容さを示したりもする。

私も若い頃には、酒好きの上司から 「 酒が飲めん奴は、仕事もできん 」 と無茶な理屈を言われ、付き合っているうちに鍛えられた経験がある。

別の先輩からは 「 女性を口説けない奴は、仕事もできん 」 と力説されて、不本意ながら口説いているうちに、そこそこ女性経験も増えていった。

後者は、ほとんど “ 言い訳 ” に近いが、いづれにせよ、たらふく酒を飲み、豪快に遊ぶのが 「 男の甲斐性 」 と考える人は、世間に多いのである。


このところ大阪では、飲酒運転による 「 ひき逃げ事件 」 が続発しており、すぐに救助すれば助かったものを、ひきずり回して死亡させた例もあった。

近年、飲酒運転を厳罰化した法の改正によって、東京などでは飲酒運転の摘発数が半分以下に減ったが、大阪では、二割程度しか減少していない。

ひき逃げ事件で、特に 「 死亡事故 」 の場合、検挙率は 97.6% と高く、ほぼ捕まると知りながら、それでも逃げるのは、飲酒運転が大半だ。

最近は、飲食店の客が運転をすると知りながら酒を提供した場合、店主も罰せられるようになったが、大阪の飲酒運転が減らないのはなぜか。

個人的な意見だが、大阪府警では、検問の方法や、場所、時間帯などに 「 工夫 」 がなく、取締りが緩慢なところに問題があると思う。


たとえば、大きな駐車場を持つ居酒屋の出口付近とか、繁華街を出てすぐの場所とか、いくらでも効果的な検問方法はあるが、実施されていない。

また、万が一、飲酒運転で事故を起こした場合でも、負傷者の救護やら、道路上の危険除去などを的確に行えば、減刑する制度も必要だろう。

利己的で、責任感の薄い連中が増えた現代において、もはや個人の良心に期待することは難しく、条例の改善や、取締りの強化しか打つ手はない。

大阪が、ずっと 「 ひき逃げ事故ワーストワン 」 の汚名に甘んじ、目立った取締りも行わないのは、府警上層部に “ 酒好き ” が多いのではないか。

先日も、新聞配達をしている16歳の少年が、飲酒運転者の車両に 9km もひきずられて死亡する事件があったが、交通行政の責任も大きいと思う。






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2008年11月12日(水) 狂人は口を閉じよ



「 会話のコツは、言うべき時に言うべきことを言うだけではなく、

  言うべきでないことは、たとえ言いたくても言わないことだ 」

                      ドロシー・ネビル ( イギリスの著述家 )

The real art of conversation is not only to say the right thing in the right place but to leave unsaid the wrong thing at the tempting moment.

                                   Dorothy Nevill



頭のおかしな人は、公で発言したり、ブログを書いたりしないほうがよい。

狂気が露呈するばかりか、社会にも悪影響を及ぼす。


兵庫県 の 井戸 敏三 知事 が、「 関東大震災が起きれば チャンス だ 」 と発言したことで、翌日、兵庫県庁 には 350件以上 の批判が殺到した。

本人は、「 関東大震災が起きたら、関西が首都機能を引き受けますという意味で語った 」 と釈明しているが、到底、納得できる回答ではない。

昭和20年、兵庫県揖保郡に生まれた彼は、東大法学部を卒業後、自治省に入省し、平成8年に兵庫県副知事、13年に知事となり、17年に再選した。

彼が副知事となる前年、平成7年の1月17日には、あの 「 阪神大震災 」 が発生しており、この12年間、震災からの復興に、中心的役割を務めてきた。

その立場を鑑みれば、なおのこと、この発言は、尊い生命を失った人々への 「 裏切り 」 であり、「 冒涜 ( ぼうとく ) 」 であると、言わざるを得ない。


この発言に対し、各方面から 「 表現が不適切 」 という批判が続出しているが、この場合、「 不適切 」 という評価自体も、「 不適切 」 なように思う。

本来、発言に対して 「 不適切 」 という評価が下されるのは、その発言が、言葉の誤用など、悪意の無い 「 失言 」 であった場合に限定される。

たとえば、安倍 晋三 氏 が 総理 の頃、民主党 の 管 直人 が 「 安倍 さん の知り合いには “ セフレ ” が多いらしいね 」 と、真顔で記者団に語った。

一瞬、その場の空気が凍ったけれど、すぐに、流行語を使いたがる 管 の 「 セレブ ( 上流層 ) 」 と 「 セフレ ( 愛人 ) 」 の言い間違いと判明した。

あるいは、石原 慎太郎 都知事 が、中国、韓国、北朝鮮の人を 「 三国人 」 と称し波紋を呼んだが、これは、差別用語かどうかの認識違いによる。


こういった、悪意ではない ( 仮に悪意を含んでいても、言い逃れが可能な ) 失言に対しては、それが適切か、不適切か、議論する余地はある。

大阪府 の 橋下 知事 が 「 クソ教育委員会 」 と語った事例も、当事者には屈辱だろうが、大多数の府民が共感している以上、失言で済まされる。

しかし、今回の 井戸 知事 による発言には、「 関西経済の活性化 」 という目論見があり、お金と引き換えに、人命を軽視した “ 大暴論 ” である。

正気で語ったのなら、懲戒免職にすべき重罪であり、狂気であれば、すぐに精神病院へ収容するのが望ましく、いづれにせよ、金輪際、沈黙すべきだ。

言論の自由も 「 程度問題 」 で、公に発言する立場にある者は、定期的に 「 精神鑑定 」 を施し、正気でない輩を排除することが好ましいだろう。






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2008年11月11日(火) 国民を見殺しにする 「 憲法9条 」



「 最高の法律がしばしば、最悪の結果をもたらす 」

       プビリウス・テレンティウス・アフェル ( 古代ローマの劇作家 )

The strictest law often makes the worst mischief.

                           Publius Terentius Afer



中東に、イスラエル の北、地中海に面した 「 レバノン 」 という国がある。

岐阜県ほどの面積に、およそ 380万人 が暮らす小国だ。


1978年、レバノン人女性五名が北朝鮮によって拉致され、一年後、連行先の ユーゴスラビア から二人が自力で脱出し、事件の全貌が発覚した。

レバノン政府は北朝鮮に猛抗議し、残る三名の奪還を求める一方で調査に努め、ついには、犯人グループを突き止めた。

それでも シラ を切る北朝鮮に、「 三人を返さないのなら、あらゆる手段を講じても奪還する 」 と詰め寄り、とうとう三人を解放することに成功した。

当時、北朝鮮との外交ルートを持たず、武力も、資力も、はるかに日本より劣る レバノン だが、それでも、拉致された国民を見事に取り戻した。

日本には、経済援助という 「 切り札 」 もあるし、レバノン政府に比べれば強大な国際的影響力を擁するのに、なぜ、拉致問題は進展しないのか。


レバノン には、日本のような軍備も、豊富な資金力も無かったが、独立した主権国家として 「 国家には国民を守る責務がある 」 という認識があった。

逆にいえば、いくら武装を固めて、資金を抱えたところで、国民を守れず、見殺しにするような国は、独立した主権国家だと名乗る資格がない。

拉致の事実が明白なのに、被害者の救出に向けて強硬な手段を取らず、まるで解決の糸口が見えない日本は、その要件を満たしていない。

これも、「 専守防衛の日本国憲法9条 」 に縛られていることと無関係ではなく、この先、日本国民の安全を考えるなら、その改正を急ぐべきである。

武力行使をすることが最善ではないけれど、選択肢を自ら放棄することは、国益を損ない、国民を守る術まで失していることを認識すべきだろう。


参院外交防衛委員会は、政府見解と異なる論文を公表したとし更迭された 田母神 俊雄 前航空幕僚長 を参考人招致し、質疑を始めた。

懸賞論文を主催した 「 アパグループ 」 との密接ぶりは、いささか問題ありだが、国家観や、憲法改正についての主張は正しく、支持する声が多い。

憲法は 「 法 」 と名が付いているけれど、英訳すると [ constitution ] で、その本質は国家経営、国家の将来像に関する基本を綴った見取り図だ。

戦後、「 二度と刃向かわないように 」 戦勝国から押し付けられた憲法には、日本の近隣諸国にとって、実に都合の良い内容が盛り込まれている。

これを変えないかぎり、日本は、戦後の占領統治から脱し、独立国家としての立場を確立したことにならず、他国の軍事脅威に抑止力を持たない。


日教組の教諭には、教え子の小学生に 「 昔の日本には軍隊があったから戦争をした。 今は軍隊がないから平和なんだ 」 と、暴論を説く輩がいる。

憲法改正に反対する連中を見回すと、「 北朝鮮による拉致はない 」 と言い続けてきた社民党、自虐史観を植え付ける日教組など、国賊ばかりだ。

もちろん、日本国憲法には優れた点も多いが、良い、悪いの問題ではなく、独立国家としての 「 当然の権利 」 が抜け落ちているのが大問題である。

なぜ、戦勝国は日本に対し、このような憲法を押し付けたのか、なぜ、海外の自衛隊派遣などで 「 憲法に違反している 」 と、近隣諸国が怒るのか。

それに気付かず、売国奴に踊らされ 「 平和憲法ありがたや 」 などと共鳴している “ お馬鹿さん ” たちに、田母神 発言 は、どう聴こえたのだろう。


アメリカ人の友人に、「 日本の拉致問題と同じことが起きたら、アメリカは、どう対応するのか 」 という質問をぶつけたことがある。

彼は、イラク戦争に反対の立場をとる平和論者だが、この問題については 「 武力で解決するだろうし、そうするべきだ 」 と明確に答えた。

古い話だが、モロッコ の族長にアメリカ人女性が拉致されたとき、当時の ルーズベルト大統領 は、彼女一人のために砲艦を派遣し、奪回している。

憲法改正は 「 戦争への道を歩むことになる 」 と語る御仁もいるが、実際、戦争になれば、憲法のことなど考える余裕はなく、どっちでも同じだ。

むしろ、平和な現在こそ、「 本当に、この憲法で国民を守れるのか 」 という議論を活発に交わすべきで、北朝鮮にも、その姿勢を示す意義がある。






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2008年11月05日(水) オバマ 新政権への不安と希望



「 我々には、かつてなかったようなことをしようとする人間が必要だ 」

             ジョン・F・ケネディ ( アメリカ合衆国第35代大統領 )

We need men who can dream of things that never were.

                                John F.Kennedy



ケネディ の主な政策は、鉄鋼 カルテル との対決、マフィア との対決。

そして、人種差別問題への介入だった。


人間の感情は複雑極まりなく、「 白か、黒か 」 などといった単純な二極論で片付けられることは、滅多にないものだ。

たとえば、黒人は嫌いだが ウイル・スミス は好きだとか、ユダヤ人は嫌いだが ヒットラー の思想を肯定しないという人は、いくらでも存在する。

今回の大統領選挙にしても、「 どちらかというと黒人は嫌いだが、オバマ に投票しよう 」 と決めた人は、数かぎりなくいたはずである。

つまり、オバマ が勝利したからといって、自由主義者 ( liberalist ) の数が、人種差別主義者 ( racist ) の数を上回った証明にはならない。

もちろん、マケイン に投票したからといって、それで、黒人への偏見が強いと決め付けるのは、よほど頭の悪い人間の発想だ。


決戦から一夜明け、電話で現地の様子を友人に尋ねたところ、これまでの大統領選挙にはなかった盛り上がりで、お祭り騒ぎになっているという。

彼は マケイン に投票したが、日常は黒人を毛嫌いしているわけでもなく、かといって、何の偏見もないかというと、それも疑問だと話す。

具体的に言うと、普段、黒人とは抵抗なく接しているし、友人、同僚、上司が黒人でも問題ないが、「 黒人が大統領 」 というのは、しっくりこないらしい。

彼のような人物まで racist に数えると、liberalist は全体のごく一握りしか残らないと思われ、ほとんどのアメリカ国民が、その範疇にない。

偏見を持つ、持たないより大事なことは、「 正しい選択をする 」 ことであり、民主主義の原則として、多数の支持による決定に従うことだ。


ただ、中には本物の racist がいて、白人至上主義者が、新大統領の暗殺を企てたり、実行する懸念は拭えず、多くの人が、それを心配している。

最新の ジョーク に、「 新大統領が中東から撤兵を実行しても、新大統領の警護に同等の兵力を要するから、軍事費は減らない 」 というものがある。

友人の弁によると、大半の良識あるアメリカ人は、たとえ オバマ の勝利を快く思わなくとも、暗殺などの 「 悲劇 」 は、絶対に避けたいと願っている。

リンカーン、ケネディ、アメリカの歴史は 「 黒人問題 」 に干渉した大統領が暗殺されてきた経緯から、その不安は、絶えず彼らにつきまとう。

不安がある反面、オバマ 新大統領には、冒頭の名言が示す 「 かつてないこと 」 への挑戦に期待する人が多いのも事実で、なかなか興味深い。






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2008年11月04日(火) オバマ大統領誕生



「 ありがとう、神のご加護を。

  そして、神がアメリカ合衆国を祝福しますように 」

           バラク・オバマ ( アメリカ合衆国第44代大統領当選者 )

Thank you. God bless you. And may God bless the United States of America.

                        Barack Hussein Obama. Jr



彼をみて、「 “ 黒人なのに ” 大統領になれた 」 と言う人がいる。

逆に、「 “ 黒人だから ” 大統領になれた 」 と言う人もいる。


米大統領選が投開票され、民主党 候補の バラク・オバマ 上院議員 が、獲得選挙人数の過半数 ( 270 ) を大きく上回る 333 を得て勝利した。

選挙戦は、最大争点になった経済問題や、イラク戦争の不手際などから、2期8年の ブッシュ 共和党政権の責任が厳しく問われる結果となった。

もちろん、オバマ 氏 の 「 肌の色 」 は、一部の有権者の判断に少なからず影響しただろうが、アメリカ国民が彼を選んだのは、別の理由が大きい。

金融危機をめぐる 「 反 ブッシュ 」 世論の直撃を受けて、終盤で失速した 共和党 に勝ち目はなく、肌の色に拘らず、国民は、新しい変革を望んだ。

国際社会においての指導力回復を目指す アメリカ の 「 救世主 」 として、求められる重要な資質は、肌の色よりも、タフ さや、実行力であった。


肌の色が問題視されるのは 「 これから先 」 の懸念で、人種的に偏ったり、極端な政策を推し進めると、快く思わぬ勢力から、反撥を招く危険がある。

白人、黒人、いづれかの グループ に対し、少しでも不公平感が広まると、たちまち評判を落とす可能性は、白人の大統領よりも高いだろう。

選挙戦の期間中、彼の陣営が訴え続けた 「 偏見を捨てて 」 という願いに、国民は応えたのだから、今度は彼自身が、公正な判断を求められる番だ。

彼の演説には、自身が黒人であることを語る部分も多いが、なるべくなら、その話題には触れずに、粛々と職務を進めることが望ましい。

白人だから、黒人だからという意識を、まず自分から捨てるようにしないと、民衆の差別、被差別感情は消え去らないことを、肝に銘じるべきだ。


日本にとっては、親日色の濃い 共和党 政権が続いてくれたほうがよかった気もするけれど、極端に中国とのパイプが太い ヒラリー よりはマシだ。

そういう意味で、特に日本の財界人の中では、この結果を 「 まぁまぁ 」 だと捉えている人が多いのではないだろうか。

ちなみに、ハリウッド映画の中で 「 黒人大統領 」 が登場する作品は何本かあるが、「 女性大統領 」 を描いた作品というのは、観た記憶がない。

多くの人々が、いつか、黒人の大統領が現れることは予見していたけれど、女性の大統領については、想像が及ばなかったようである。

世界中の注目を集める中、深刻な課題に対峙する プレッシャー は相当な激務だと思うが、とりあえず、今後の活躍に エール を贈りたい。






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2008年11月03日(月) 小室 哲哉 の 新しい 「 別荘 」



「 もし、あなたが地獄を経験しなくちゃいけないのなら …

  何かを学んで帰ってくることを、お勧めするわ 」

                       ドリュー・バリモア ( アメリカの女優 )

If you're going to go through hell … I suggest you come back learning something.

                                 Drew Barrymore



豪華な別荘に、居並ぶ高級車、移動の飛行機は ファースト・クラス 貸切。

それが 「 小室 哲哉 」 という人物に対して、伝え聞く印象だった。


兵庫県内の個人投資家に音楽著作権の譲渡を持ちかけ、5億円をだまし取った疑いで、大阪地検特捜部は4日、小室 哲哉 容疑者 を逮捕した。

小室 容疑者 は、自らがプロデュースした楽曲806曲の著作権を所有しているなどと偽り、10億円で譲渡する契約を投資家と締結したという。

楽曲の大半は、小室 容疑者 が作詞作曲したものだが、著作権の一部はすでに音楽会社 「 エイベックス・エンタテインメント 」 に譲渡されている。

これは、著作権の 「 二重譲渡 」 にあたり、事情聴取でも本人が事実だと認めているため、今後、詐欺事件として立件される見通しだ。

90年代には、J ポップ 界 に旋風を巻き起こし、長者番付にも名を連ねた 小室 容疑者 だが、最近は15億円以上の借金を抱えていたらしい。


現在、小室 容疑者 は 大阪拘置所 に身柄を移されているが、ロス や バリ と違って、こちらの新しい “ 別荘 ” では、オーシャンビュー が楽しめない。

なんとも絵に描いたような 「 盛者必衰 」 だが、最近は、奥さんの実家まで借金取りが訪ねてくる有様で、金策に奔走する毎日だったようだ。

それにしても、最盛期には音楽史の記録を塗り替えるほどの活躍をみせた彼が、チンケな詐欺に手を染めるとは、関係者も予想だにしなかったろう。

かつて、石原 裕次郎、小林 旭、加山 雄三 などの 「 昭和の大スター 」 も、巨額の借金を背負う時期はあったが、皆、真面目に働いて返済している。

小室 容疑者 にも、栄光の軌跡と、まだまだ働ける若さがあったのだから、その気になれば数十億の借金も、十分に返済可能だったのではないか。


冒頭で名言を引用した ドリュー・バリモア は、生後11ヶ月でCMに出演し、4歳で映画デビュー、7歳の時に 『 ET 』 で、主人公の妹役を演じた。

天才子役として注目されたが、周囲に甘やかされたせいか、9歳で飲酒を、10歳でマリファナを、12歳でコカインを使用する 「 クズ 」 に落ちぶれた。

しかし、どん底で目を覚まし、酒と麻薬に溺れる生活から這い上がり、近年では自ら出演しながら、プロデューサーとしても活躍するようになった。

人気のある芸能人が、己の慢心から、身を持ち崩して転落することは珍しくないが、努力して再起を果たす人と、ますます落ちぶれていく人がいる。

ファン のためにも、小室 容疑者 は心を入れ替え、いつの日か カムバック してほしいもので、間違っても 清水 健太郎 のようにはならないでほしい。






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2008年11月02日(日) 刷り込まれた 「 侵略戦争史観 」



「 新聞の中で、唯一、信頼に足る真実を含む箇所が、広告である 」

           トーマス・ジェファーソン ( アメリカ合衆国第3代大統領 )

Advertisements contain the only truths to be relied on in a newspaper.

                               Thomas Jefferson



正しい歴史を語っても、マスコミ は一笑に付し、真剣に検証しない。

そんな風潮に業を煮やし、自ら “ 語り部 ( かたりべ ) ” になる人がいる。


防衛省は3日、侵略戦争を正当化する論文を発表したことで航空幕僚長を更迭された 田母神 俊雄 空将 を、同日付で定年退職にした。

田母神 空将 は、懲戒処分を検討する手続きに応じない意向を示しており、同省は 「 空将の地位にとどめるのは妥当ではない 」 として、退職させた。

退職後の記者会見でも 田母神 氏 は、「 日本は、侵略国家ではない 」 と持論を繰り返し、解任になったことは “ 断腸の思い ” だと語っている。

戦時中、日本の侵略や植民地支配に遭い、それにより重大な被害を被ったと主張する国々が、この問題に対して強く抗議する姿勢は理解できる。

ところが、日本の マスコミ や、そこに登壇する歴史学者までもが、こぞって西欧の歴史観で、この問題を断罪する状況は、いささか異様に感じる。


近世以降、白色人種の国に屈服せず、唯一、刃向かった有色人種の国が日本であり、彼らは 「 そんなことが二度とないように 」 日本を改造した。

占領統治の期間に、戦勝国が意図した日本の改造、解体の基本路線は、個々の日本人から 「 国家 」 の概念を取り払うことだった。

その結果、大方の日本人は、個人の利益や、自分が所属する企業、集団の利害には敏感でも、国の利益など考えないことが “ 普通 ” になった。

過去の戦争についても、悪いのは 「 ( いまはなき ) 国家 」 であって、それは既に消滅したものであるという認識を、戦後の日本人に植え付けた。

戦勝国による歴史の改ざんは、左翼の総本山である 「 日教組 」 を通じて国民に広められ、以降、歪められた歴史を信じる人たちが増えていった。


歪んだ歴史を押し付けられ、中韓の非難に応じては 「 侵略戦争でした 」 と頭を下げねばならない理由を、“ 戦争に負けたから ” だと語る人もいる。

だが、同じ敗戦国でも、ドイツ や イタリア では、戦争に関する自分たちの過ちと、不可抗力的な要素とを、正確に伝えられ、学べる環境にある。

その違いには、真実の歴史から目を背けて、「 国家 」 なんて面倒な概念に縛られない気楽さを選んだ 「 戦後日本人の怠慢 」 が背景として存在する。

国家の利益を念頭に置き、それを行動規範にするよりも、己の私利私欲を追及しながら生きるほうが、はるかに気楽で、負担が少ない。

結果、地図の上に日本という国はあるが、一般大衆から政治家まで、国民の頭や心の中から、日本という 「 国家 」 は消滅してしまったのである。


最近になって、中山 前厚労相 や 橋下 大阪府知事 が 「 日教組 」 に対する非難をしたり、いわゆる “ 問題発言 ” が続発している。

職を賭してまでも、日本という 「 国家 」 の行く末を憂い、持論を主張する人が増えてきたのは、社会が乱れ、無秩序化してきたことによるだろう。

無気力な若者が増え、身勝手な自殺や犯罪が横行し、自分の責任は棚に上げて 「 国が悪い、政治が悪い 」 と、なんでも他人のせいにする。

この無残な状況こそが、終戦後、戦勝国が望んだ日本の思想改造であり、それに手を貸し続けてきたのが 「 日教組 」 と、「 マスコミ 」 である。

私自身に戦争体験はないが、周囲に、戦地へ赴いた 「 歴史の生き証人 」 が数多く生存しており、真実の多くが隠蔽されていることは間違いない。






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