白痴日記
白痴
■
■
■
■
■
■
ふたりきり
ふたりきりでいた時間はそう多くなかった.
でも苦しいほど幸せだった.
届かなかった気持ちも.
言うのを我慢できた言葉も.
無理矢理笑った玄関も.
屹度,全て私の記憶の中にしか残されていないから
私の消滅と一緒に
ふたりきり,も消えてしまうね.
2007年08月26日(日)
■
■
■
■
■
■
わからない
君が笑っているのか,泣いているのか
待っていてくれるのか
もう忘れてしまっているのか
私が明日もいるのか
昨日何をしたのか
わからない.
目を開けたくない.
わかりたくない.
2007年08月24日(金)
■
■
■
■
■
■
ヒロシマ
あの子はこの日に何かしら書いていた.
優しい子だった,とても.
その優しさを,少し自分に向けてくれていたら
あの子は今年も何かしら書いただろう.
絶対的なものが,あの子を奪っていった.
2007年08月06日(月)
■
■
■
■
■
■
自分さえも
もう誰を責める気持ちもありません.
痺れてきた指先で
君の感覚を
君に触れた感覚を
思い出して
口をぽかんと開けて
上を向いて
泣くのを堪える.
2007年08月05日(日)
≪
≫
初日
最新
目次
MAIL