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■ 004:マルボロ
終業時間になり,外へ出た. 冬の初め. 好きな季節だ.
三時の休憩にも煙草を吸ったので 煙草が切れた.
自動販売機に近づく. その時携帯電話がなった.
「夜はいらない.」
騒音で聞き取りづらい男の声. またか. 眉間に皺が寄ってくるのを感じた. さっきまでの初冬の気分が吹き飛んでいく.
自動販売機の横のベンチに腰掛けた. 急ぐ必要はないのだ.
ぼんやりと人の買う銘柄を見ていた. マルボロ,マイルドセブン,マルボロ,マルボロ,ピース,マルボロ.
そういえば音の消したテレビで見たドラマで主人公が吸っていたっけ. マルボロ. 私は音を立てるのが怖くなってしまっていた. 自宅だというのに.
2005年12月28日(水)
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