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■ 祖父が死んだとき
その子供達は,棺にくぎが打たれていく音で泣き崩れ 中学の制服を着た私は私の母親の涙を見て 泣きそうになったけれども 「巻き込まれて泣くのなら泣いてはいけない.」と言う兄の言葉に従って 泣かずに,外で立ち上る煙を見ていた.
ヒトは死ぬ. 当然のこと.
命の尊さや,ヒトの寿命や,そういう類のことを こういうことを切っ掛けに変えていく人. そういう人がいるのは知っていた.
そして私がそういうことでは変わらないことはもうわかっている.
友人だと思う彼は云う. 「祖母が死んで死にたいとは思わなくなったんだ.」 「だから君の死にたいという言葉が前より遠く聞こえる.順って,自分のそれを止める言葉も前と違って聞こえるんだ.」
そうですか. 私は少し混乱した頭で考える.元々死にたい,私と彼の身の置き場は違ったのだろう.病,なのだ.私は. そうしてもう何もなくなる.
2003年08月28日(木)
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