白痴日記
白痴



 A部切れ

A部さんの不在を嘆いていたら某氏から言われた.
「A部切れの状態なんだね.」

そう,今の私はA部切れ.
でもA部いっぱいでも加熱しすぎてしまうから
その辺の兼ね合いが.

ことりとお腹が空いている感じ.
どうしようもなく足の指がもぞもぞする感じ.
目が泳いで,視点が定まらない.
心が悲しい.

A部切れ.
寂しい.

2003年07月31日(木)



 未来

私には未来など想像もつかない.
生きているのかどうかさえ,怪しいものだ.

体調不良で寝込んでいるとき,子を産んで半年過ぎた友人に電話する.
未来など想像もつかなかった,今と同じように,学部時代の友人に.

でも,もう彼女は未来をしっかり見ていた.
電話越しに聞こえる言葉にならない赤子の言葉.
彼女と旦那と子供で生きていく未来.

何となく苦いような,甘いような気分で受話器を置く.

2003年07月30日(水)



 無限

無限,ってあるのだろうか.

私がよく雨を見ながら考えること.
バスを待ちながら,或いはベッドの上で.

空でさえ限りがあるというのに.

でも終わりの見えないものを無限とするならば
感情は無限に満ちている.
伝染する感情.





2003年07月29日(火)



 

私のために誰か
血のつながっていない誰か.

唯,純粋に私のために,一生棒に振ってくれないか.
愛していると言って.

そうしたら,その人を踏みつけて
私は生きていくから.
糧にして生きていくから,あさましく.

笑いながら,感謝の欠片もなく,踏みつけるから.




2003年07月28日(月)



 自傷

何気なく立ち読みをした刺青雑誌.
顔中にピアスをつけた女の子.
その肩から腕に入った刺青より,目立っていたのは肘下から手首までの
屹度カッタアで傷つけた傷,傷跡.

本を掴んでいる私の腕には夏の暑さで浮かぶ傷跡.

丁寧に本を棚に戻す.
見も知らぬ女の子のささやかな仕合わせを願う.
勝手に.

2003年07月27日(日)



 水色のワンピース

水色のワンピースを着て,可愛い女の子は言った.
お散歩に行くの.
手に煙草とライターを持って.

私は祈る.何か大きなものに.
どうか彼女がこれからも生き抜けますように.
その大きな目がなるべく涙を落としませんように.


2003年07月26日(土)



 今までのこと

全てを飲み込み
呼吸を整え

消えましょう.
消えましょう.

2003年07月25日(金)



 ちゃりんこ

ちゃりんこが好きだった.ぐんぐん走る小さな私の小さなちゃり.
ピンク色.補助輪を外す時はドキドキだった.

今,現在,ちゃりんこがない.
私自体が使われないちゃりのようなもの.
脳が運転手.

走り続けないといけない.
そんな唄,みゆき様にあったな.

2003年07月24日(木)



 

あの子達の残していった氷をがじがじ齧っている.
真夜中に水道水に氷を入れて.

私の熱で溶けていくもの.其れを残忍に噛み砕く.


2003年07月23日(水)



 素直な事

例えば
私の躰は私のもので私以外の何の役にも立ちはしないと
思っているわけだけれども.

もしかしたら
この腕は役に立つのかもなんてさ,思ったり.
そしてそれは幸せなことだと.


2003年07月22日(火)



 糖衣

傷つくことが私は上手.
傷つけられることが私は上手.

でも
傷つけることだって得意さ.

甘いお菓子ではできていない,此の躰.
そう,糖衣のようなもの.薬品の.
一瞬甘いでしょう.

針鼠にはなれない私のせめてもの防御.

2003年07月21日(月)



 友達のおばあさん

大事な人のおばあさんが亡くなってしまった.
元素に還るよ,傍にいるよ
と月並みな事を動揺しながら電話で繰り返して.

彼は優しいから,上手に泣けただろうか.
泣かないように頑張ったりしていないだろうか.

ご冥福をお祈りします.


2003年07月20日(日)



 甘酸っぱい

中の方が良い,という私からみると神のような
彼女の言葉を思い出す.
力を入れるのよ.きゅっと.緩めたりもするの.

あれから,ふと,思い出したとき,
きゅっとしてうねうねしているのだけれど.

この特技披露できるのだろうか.

ねえ,今度逢った時,檸檬を輪切りにしようよ.

2003年07月19日(土)



 南の島について

今,南の島(といっても日本)に行こうと友達に言っているのだけれど
バカンスにしようと.

反応なし.行こうよぉと駄々をこねてみる.
屹度行かなければ,私はふくれっつらになるだろう.

だって
わあああああって砂浜を駆けたいじゃない?
どうよ,Tくん27歳.

2003年07月18日(金)



 誰にでも

誰にでも同じように優しいことを言う人は大嫌い.

言葉の重みなんて腐った事,私は未だに信じているの.

だから,あなたが言った言葉,何処かの掲示板で,同じような言葉
見かけると,冷笑が産まれる.
私はあなたを屹度信用しないし,愛さない.

誰でもいいなら,私の傍によるな.私の声も聴くな.
誰にでも言う言葉なんていらない.

わかる?
たいして知らない人に死なないで,とか,生きて,とか,無事で良かった
とか,吐き気がする.

私に言葉をかけないで.


2003年07月17日(木)



 どれだけの日々

踏みしめてきたのか.
踏み潰してきたのか.

生き続けてきたのか.

項垂れて,考える.

2003年07月16日(水)



 携帯電話真っ白

今日の悪夢の中で携帯電話が使えなくなっていた.
いつものボタンを押しても,まったくわからない機能しかでない.

夢の中で,カムチャッカに携帯メールをしようとしていた.
助けて,と.
カムチャッカに電話しようとしていた.

頭痛がする.

2003年07月15日(火)



 

私は変化し続ける.毎日,毎時間.
そして私は,いつもまでも私で居続ける.
つまり,そういうこと.

2003年07月14日(月)



 空間

私がいる空間は,私一人.
時々色彩を帯びて,目眩がする.

モノクロとカラーのモザイクを
パズルのように.

2003年07月13日(日)



 チェックのトランクス

それは誠実だと,笑いながら話す.
私はうれしい.

うれしさを表せているかな.

私,笑ってるよ.笑ってるよ.

2003年07月12日(土)



 

雨雲と白い雲が混在している青い空.
いつものように見上げて,目を閉じる.
意識しながら息を吐いて,足の親指に力を入れる.

梅雨の日々.

2003年07月11日(金)



 蜻蛉と蝉と蝶々の夕焼けに.

朝も一緒だった人が,夕焼けにいました.

とてもきれいな髪の色と空気を持っていて,
声をかけようか,ずっと考えていました.

「友達になりませんか?」
「その鞄のお人形,とても好きです.」

何だろう,すごく友達になりたいと思わせる人だった.


2003年07月10日(木)



 開通貫通

ピアスを開けようと思います.
ニードルを使って.
左4右3の予定.

上手くいくでしょうか(自力だし).
金属アレルギーは大丈夫か(半々かな).
痛いのかしら(そりゃあ痛いだろう).

一番心配なのは,耳が小さいことだったりする.

2003年07月09日(水)



 想ひ

ttp://www.ymds.net/akatuki/

この子は結婚していたけれど,
私とは状態が違うけれど,日記のpage49に書いてる事を見ると
まるで自分が書いたようだ.
おとーさんをあの人に転換すれば.



2003年07月08日(火)



 願い事

今日は晴れたり曇ったり,星空は見えないかもしれない.
空の上では何も変わらず
空の下では七夕で.

七夕の日に
願い事を,そっと思ってみる.
苦笑い.

最期には何があるの?
何もない.たぶんね.

2003年07月07日(月)



 大量生産

自分の中が空っぽになるような
大量生産.

でも滲み出てくる.
幾らでも.

膿のようなもの.


2003年07月06日(日)



 笑顔

笑顔を見るとほっとする.
だからまだ私とあなたは大丈夫.

離れている時間をお互いの踏んだ砂で埋めていこう.
さらさらと.

別れるとき,私はたぶん泣くだろう.

2003年07月05日(土)



 無理

無理をしていると思うことがある.
自分の意志で無理をしているのだから仕方ないのかもしれない.
でも苦しくなる.
私に何かを望まないで.もし望むなら半端に望まないで.

2003年07月04日(金)



 キウイ

好きな人の傍で食べたキウイは
何だか特別な味がした.



2003年07月03日(木)



 知らない街

知らない街へガタンゴトンと揺られていく.
海の匂いがして目を覚ます.

知らない街をふらふら歩く.
角のお地蔵様を数えながら.

私もいないみたい.

2003年07月02日(水)



 

殺そうと思って殺さないのは何故だろう.
家族に申し訳ないからか.


面倒なのかも,一番の理由は.
服役も.裁判も.


心の中で殺して消してしまう行為.
私も誰かの心の中で殺されているだろう.


2003年07月01日(火)
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