初日 最新 目次 MAIL HOME


やすみ日記
梅子
MAIL
HOME

2006年10月16日(月)
「傾く滝」杉本苑子

歌舞伎役者と浪人の恋を描いた、歴史小説です。
当時の風俗が活き活き描かれていて、歌舞伎に全然詳しくない私でも、この世界の仕組みや状況が、自然に頭の中に入ってきました。脇役の俳優達、興行主、奉行、幕府といった周りを取り巻く人たちの描き方が上手いです。
実在した、八代目市川団十郎が主人公なのですが、彼は人気絶頂の最中、32歳の若さで自害してます。その理由は謎ですが、このお話の中では、暗い過去を持つ浪人・宮永との恋に破れたため、となっています。
これが、恋なんていう生やさしいものではなく、全身全霊をかけて、団十郎は宮永を愛し抜くのですが、宮永には事情があって、それに完全に答えることは出来ない。団十郎もそれは分かっていて、でも自分を止めることは出来ない…。見ていて、とても歯がゆく、切なくなりました。
宮永の盲目の妹(実は娘)小菊ちゃんと、彼女を見守る二人の幼なじみ、重蔵と駒三の行方にもやきもきしました。三人とも、健気で良い子なんですよ。そして、団十郎の弟・猿蔵は本当に嫌な奴。最後、どうなるのかと思っていたら…。でも、宮永には本当のことを知っていて欲しかったな。
ハッピーエンドとは言えないけど、色んな人の生きざまが胸に残り、結局人は一人なのだと思わされながらも、心に残るお話でした。
この本は、いってしまうわさんのレビューで知りました。こちらの方が遙かに的を得たレビューですので、よろしかったら、ご参考にどうぞ。
すでに絶版なのですが、文庫より全集の方が、図書館に置いてある率が高いみたいです。もし興味を持たれた方がいらっしゃったら、「杉本苑子全集<3> 傾く滝」で探してみてください。



2006年10月15日(日)
ルーブル美術館展

ミヅキさん・鳩羽さんと、ルーブル美術館展に行ってきました。
徒歩で向かう途中、「北尾」で黒豆五膳を食べました。去年、食べようとして売り切れだったんですよ。念願叶って、美味しかったです。黒豆づくしで健康によさそう。
そのまま、円山公園〜知恩院を抜けて、京都市立美術館へ。中は結構混んでました。ミヅキさんと私は、入ってすぐの三人の男性の彫刻を見て、「ペリエさんの好みはどれでしょうね?」「右!(精悍なので)」「すいさんは?」「真ん中でしょう(くたびれてるので)」と、ここには居ないメンバーの好みを勝手に予想してました。
最後らへんの三体の大きな像、その手前の女性の像など、とても綺麗でした。土産物売り場には、ギリシャ彫刻のフィギュアもありましたよ…さすが。鳩羽さんは彫刻お好きらしく、すごくじっくり見てはりました。
次に三条方面まで歩いて、「まつひろ商店」へ。がま口ストラップを買いました。四周年記念の手ぬぐいも貰いました。色んながま口が書いてあって、すごくかわいいです。
あとは、京都市役所近くの雑貨屋「アンジェ」に行きました。鳩羽さんが、野球練習帳手ぬぐいを買ってはりました。変化球の球の握り方とか描いてあるんですよ(笑)
次に、六角通りの「栖園」で、煎茶と生菓子を食べました。美味しかったです。落ち着いた雰囲気の町屋で、中庭も綺麗。
coconで雑貨を見て、オタク本屋「談」にも寄りました。そこで、オノ・ナツメさんの話をしてたら、ミヅキさんが「美ジジイ」という謎の単語を。老けても格好いい男性をそう呼ぶらしい。初めて聞きました(笑)



2006年10月08日(日)
「チーム・バチスタの栄光」

「チーム・バチスタの栄光」海堂尊を読みました。
このミス大賞の医療モノです。トリックはそれほど奇抜ではないのですが、キャラが立ってました。前半はゆっくりですが、厚生労働省の変人・白鳥が出てきてから、ポンポン話が進みます。白鳥、言いたいことを言い、服装もヘンなので、エノさん(京極堂シリーズ)を思い出しますが、「外見は小太り」って書いてあるので、伊良部(イン・ザ・プール)みたいな感じなのかなと思いました。

>昨晩12時頃にメッセージをくださった方
講演会のレポ、読んでくださってありがとうございました。あれから記憶を辿ってみたのですが、ますます霞がかかってゆくので、思い出すのは諦めました。すみません。学級崩壊の話は、他の講演会レポにも書いたので省略したのですが、あさの先生が「子どもの始末は…じゃなかった、しつけです。始末してどうする(笑)」と言い間違えてはったのが、会場中、ウケてました。あさの先生は、全国でたくさん講演を行ってらっしゃるようなので、「あさのあつこ 講演」とかで、マメにネットで検索かけてると、情報が得られるかもしれません。
「箱の中」「檻の外」も気に入っていただけたようで、すごく嬉しいです。個人的に、今年読んだ本のベストだと思ってます(気が早いのですが)