先週は心のガス欠かと書いたが、今週は日曜から波乱の幕開け。
日曜日の昼食後のこと。 書写の時間(習字)の後片付けが5分休みで終わらないからと、 少し早めに片付け始めたいことや、手伝ってもらうのを了承して もらうことなどを、夫に話していた。 夫は、どうやって片付けているのか段取りを書いてみろと言った。 もぐちゃんはできないよの一点張りである。 やってみろ、できない、のやり取りがあった後、我慢しきれなく なって夫が怒った。 少しもやってみようともせずに、できないと言ってばかりの息子 に、できるまではあれもこれもだめだと言い出した。 泣き出したもぐちゃん。 いろんな理屈で自分のことを正当化しようとしたもぐちゃん。 それは虐待だよと、110番に電話しようとまでした。
さすがにそれは迷惑なので、少しなだめる。 黙ってみていたわたしも、他のみんなだって嫌だけど授業を受け てるんだよと言うような話をしだすと、もぐちゃんはすぐにばれ るような嘘を言った。 「みんな、勉強は楽しいって言ってるもん。」 「みんな、そうなの?」 「うん、みんなに聞いたもん。」 「じゃあ、誰に聞いたのか教えてよ。」 「もういいよ。」
最後の言葉を聞いた途端に、わたしも夫も笑い出してしまった。 すると、もぐちゃんは、「二人とも僕のこと笑ったーっ!」と、 泣きながら外に飛び出していってしまった。 やれやれと、夫と探しに出たが、すぐに見つかった。 家に戻り、ノートやエンピツを用意しながら、片付けの段取りを 考えさせてみる。 夫は、いわゆるマインドマップという手法を使って、自分の行動 や考えを具体的に言葉にすることをさせたかったらしい。 べそをかきながら始めた作業は、だんだんと泣かずにできていき、 ちゃんと最後に対策を考えるところまでできた。
「やればできるじゃん。 だから、やってみないとできないかどうかはわからないんだよ。」 と夫もわたしも手放しで褒め、もぐちゃんもできたねと嬉しそう な顔をした。
そう。 試してもみないで、頭からできないと決めてはいけないのだ。 息子に言い聞かせながら、親も反省。 少しやる気が出たかなと、ちょっとだけ期待していた。
しかし、今週の書写は、習字セットを出しもしないで、後ろの席 の子とおしゃべりをして過ごしていたらしい。 それでも何も言われないのはいかがなものか。 その前日も、20分休みの間に体育着から着替えることができず に、次の時間を1人だけ体育着で授業に出ていたのに、やはり何 も言われず、何も聞かれずだったらしい。 20分休みに男子6人ともめていて着替えられなかったとのこと。 せめて、どうして体育着なのかと訊ねていれば、6対1でもめて いたということに気づいてもらえたはずだ。 支援級の子だからと、何か違っていても遠慮しているようだ。 それは間違った配慮である。
なんとかであっても、同じように授業を受けられないのであれば、 交流授業を受けさせたりはしないのである。 3年のときの担任は、そのあたりを他の子と同じように注意した。 それでいて、同級生たちには、叱ったり注意したりするのは先生 の仕事だから、みんなは友達のことはフォローしたり励ましたり してあげるのだよと教えてくれていた。 今年は、2科目だけは隣のクラスの先生が教え合うというやり方 を用いていて、隣のクラスの先生には遠慮があるようなのだ。
がんばれ、息子よ。 ガス欠しない程度にね。
先週の金曜日、支援級の担当から救いを求める電話が入った。 給食の時間の前くらいから、突然床に寝転がって苦しんでいるよ うなのですがどうしましょうと、困り感全開でヘルプ要請。 急いで教室に駆けつけてみると、給食を机に置いたままで、椅子 に座れないと訴え中であった。 足が折れていると勝手に思い込んで、動けなくなっていた模様だ。 発達障害の特徴的な特性というわけではないが、痛みに対する感 覚もわたしたちとは違うことがあるらしい。 咳をしたときに足首をしたたかに打ち付けて、足が折れたかと思 うほど痛かったのだと言った。 でも、触れるってことは折れてないんだよと言い聞かせ、給食を 食べさせながら気持ちを聞いてみると、唐突に「たわしって指を さして言われた。」と呟いた。 誰に言われたかというと、いつもの男の子である。 言った方も坊主頭なので「たわし頭」同士なのだが、「○○くん も同じじゃん。」とは言い返せないもぐちゃんは、すこぶる馬鹿 にされたと感じたようだった。
そうかそうか、気持ちに余裕がなくなっていたかと、5時間目の 個別学習は受けて、6時間目の交流の体育は早退してしまおうと 相談し、5時間目の終わりに迎えに行った。 体育の授業に向かう担任に遭遇し、「どうやらエネルギー切れの ようで、すみません。」と誤ったり、他の児童たちに挨拶されな がら、もうすぐ来ると思うよなどと気を使ってもらったり。 たぶん、心のガス欠なのであろう。 そんなときは、せめて母くらいべらぼうに優しくてもかまわない よね。
そういえば、2、3歳の頃から、出かけると帰りには疲れてしま ってぐずぐず言い始め、父に怒られながら泣いて帰ることが多か った。
無理せずにがんばれって、むずかしいことなんだな。 今週は、最後までエネルギー切れせずにいけるかな。
梅雨の中休みですと天気予報では言うけれど、梅雨入りしたばか りでいきなり中休みですかという、すこぶる率直な感想。 今週の関東は暑くなりそうな週間予報である。
運動会も終わって、落ち着いて授業を受けていると思っていたが、 どうやらそうでもなかったらしい。 交流級の場所が支援級からかなり遠いためか、移動に時間がかか り準備が間に合わなかったりして授業開始に遅れることがあった らしい。 遅れてしまうと途端に意欲を無くしてしまうので、交流級に向か う途中でうろうろしてしまい、結局先生に探されて見つかって、 逃げてまた探されてということが数回あったようだった。
目標として「交流授業の時間を守ろう」と設定があり、どうやら それが実現できないとわかった途端にもうだめだと思ってしまう らしかった。 おまけに、運動会当日、教室から校庭に椅子を運ぶ作業中のこと、 お遊びながら階段を下りていた男の子の椅子がもぐちゃんの背中 にあたり、ケンカになり大泣きして職員室に駆け込んだりしてい たという事件があり、先週はその男の子の顔を見たくないという 理由で交流級の教室から出て行ってしまうということもあった。
先週、支援級の担当の先生と相談し、準備の時間が少なくて済む ように、そして交流級のタイミングについていけるように、ラン ドセルや体操着などを交流級に置くことに決めた。 切りがいいので6月からということで、今日は先生同士相談の上、 うまいこと取りはからってくれているはず。
顔を見たくないといっていた男の子のことも、たぶんなんらかの 事件が起きて3日から5日くらいの間は、その件に引きずられて 感情のコントロールがうまくいかないのだろう。 それが過ぎれば、それなりにやっていけるものらしい。
今日は理科の授業で光電池を勉強するとかで、梅雨の中休みのこ の天気がうれしそうな子どもたちである。
本人の日々の努力と、担当教師の細かい配慮の中で、授業に参加 できていることを忘れてはいけないなと思っている。
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