さよなら妖精 米沢穂信著 東京創元社 2004/2
ミステリ・フロンティア 1991/4にであった少女はどこからきたのか?その謎を彼女がのこした言葉から推理する。6カ国があつまってできたユーゴスラビア。そこへ戻った少女。安全な国へ戻ったのか??
メインの少年たちにはさほどのドラマはない。ユーゴの基礎知識が得られる
評価 ○
2004年03月30日(火) |
「ディベート力」の鍛え方 |
「ディベート力」の鍛え方 北岡俊明著 PHP研究所 2002/7
石原晋太郎・田中真紀子・辻元清美など有名な政治家の発言を例にとり、欠点を解説。
要は口先だけ・その場かぎりじゃダメということですな。
評価 ー (後でいうのはできるよなぁ)
ツ、イ、ラ、ク 姫野カオルコ著 角川書店 2003/10/31
隼子。早熟な女の子の小学生時代から大人までをえがく。
ここまで気分が悪くなった小説は珍しい。恋愛エロ小説とのことだが、まといつくような嫌らしさを感じる。想像の余地のない表現(特に地の文)に反感を抱く。
評価 × (個人的好みより)
2004年03月28日(日) |
ヤる女(表紙萌えです・・信じて) |
ヤる女 萱野葵著 角川書店 2002/6/30
精神科に通う「ありす」は売女。某OLに影響されなってみた。暴力を振るった男ではなくおやじに焦点をあてて刺してみた。無罪放免。万引き女との交流。障害をもつ男との交流。
すべて自分本位。それがまた爽快である。クスリにながれ、なにが目的か自分でもわかっていないのに、計算高い。女性だなぁ。
評価 ○
残虐記 桐野夏生著 新潮社 2004/2/25
ベニヤで窓をふさがれた部屋に1年1ヶ月監禁された少女の話。 25の男と11の女。昼と夜の顔。 解放後囚われる。心情。メフィストフェレスのような男が触媒になる。
グロテスク同様現実の事件からモチーフをとったんだろうな。作品から受け取るイメージとタイトルにギャップを感じた。
評価 △
細胞紳士録 藤田恒夫・牛木辰男著 岩波新書 2004/3/19
糸を吐く怪鳥・レース編みの達人・水のクッション・壁の中の活動家・よだれを垂らす巨象 等々
写真と解説。妙に納得する。こういうの好きだなぁ。
評価 ○(買うかな)
不運な女神 唯川恵著 文芸春秋 2004/3/1
道連れの犬 :疲れた女たちはつぶやく。「連れ出して」。石田吾郎はそんな女たちとほんのしばらく一緒にいるだけで、また次の旅にでる。 不運な女神 :1年で夫が死にのこされたのは姑と夫の連れ子。すでに女を武器にするには遅い時期。そのまま全てをうけいれる。 凪の情景 :義弟が死んだ。気づかない振りをすることはもうない。 枇杷 :夫が女へ走った。毎年届く夫の叔母からの枇杷。前妻。 ドール・ハウス :女4人だけの家。四世代。母の痴呆。 桜舞 :勤務先の小学校に元夫の子どもがいた。マンション建設反対運動。引っ越し。子ども消去。 帰省 :老いた母。もう帰らない。 彼方より遠く:ふんぎりをつけて。
三〇〜四〇代へと主人公の年齢が上がっている。著者にあわせたのだろうか。男は添え物。
評価 △
2004年03月24日(水) |
ホルス・マスター(すごい話) |
ホルス・マスターシリーズ1,3,7 嬉野秋彦著 アスキー 2000
信念の男が主人公である。己の信念のためなら他のことは全く気にしない。障害物は全て排除する。群がる美女にも目をくれない。良心が痛むことはない。譲れないものをただ一つだけ持っていることは強さ・弱さに通じる。幸せな男でもある。
1・砂漠の銀星胡蝶 3・天才の条件 7・沈黙と静寂の島
メガネの剣士が失語症にかかった美少女をつれ世界を旅している。16になったら結婚する予定。少女を最優先し場当たり的な旅を続けている。(ただのシスコン)性悪変態シスコンメガネ野郎・自称天才腰抜け鉄腕少女(著者命名)漫才本。 ファミ通文庫は偉大である。1,3,7というよみかたでも話通じるし、違和感ない。どこから読んでも問題ない。利点なのか欠点なのか?
評価 △
2004年03月23日(火) |
寡黙な死骸 みだらな弔い(鎖) |
寡黙な死骸 みだらな弔い 小川洋子著 実業之日本社 1998/6/25
連作 洋菓子屋の午後 冷蔵庫、苺→店員 果汁 店員→キーウイ 老婆J キーウイ→手首→作家 眠りの精 作家→病院 白衣 秘書、舌、医者 心臓の仮縫 心臓、鞄職人、フェチ、ハムスター 拷問博物館へようこそ 美容師、失恋、革ベルト ギブスを売る人 学芸員、ベンガル虎 ベンガル虎の臨終 美容師、トマト トマトと満月 トマト、作家 毒草 キーウイ、眠りの精、冷蔵庫
拷問で大切なのは、継続性です。瞬間的な痛みなどではありません。いつ果てるともない、終わりのない継続なのです。
真理だな。 小川2作目。 ムードある作家。(内容はおいとこう)
評価 ○
オフィス妖怪図鑑 講談社 1994/8
現代は百鬼昼行する時代、真っ昼間に人間の姿をした妖怪たちがオフィスを徘徊している。「水木しげるの妖怪たち」の性格とオフィス人間の生態はびっくりほどそっくり。画期的人間分析法。<紹介より
妖怪の絵だけ楽しんだ。
評価 △
2004年03月21日(日) |
女王陛下のえんま帳(おーほっほっほ) |
女王陛下のえんま帳 田中芳樹著 光文社 2004/1
シリーズ名 薬師寺凉子の怪奇事件簿
高笑いを響かせ「かかってらっしゃい。おーほっほっほ。口ほどにもない。」薬師寺警視・泉警部補コンビがおりなすシリーズの裏話。
うん。たしかに高ピーなのは美女ならまだ許せるかも。眺めていたいな。
評価 △(これは、小説ではないため)
水底の森 柴田よしき著 集英社 2004/2
せつない系にいれてもよさそう
評価 △
お化けと森の宗教学 正木晃著 春秋社 2002/7
サブタイトル となりのトトロといっしょに学ぼう
なぜメイは6才なのか。トトロの正体はなにか?日本の宗教観をジブリアニメをとおして解説する。
前半は軽くよめたが、後半宗教からはずれていた。
評価 ー
コードトゥゼロ ケン・フォレット著 小学館 2002/1
ソビエトとのロケット発射競争。ソビエトはすでに犬を宇宙に送っていた。アメリカは最後のチャンスにかける。そんな状況下で主人公は拉致され記憶をなくす。自分は誰か?誰に追われているのか?2日間の活劇がはじまる。
ちょこちょこでてくる数学に萌えた。一気によむべき話である。
評価 ○
隣人 永井するみ著 双葉社 2001/7
短編集 隣人 だって猫が好き 伴走者 風の墓 洗足の家 近親 至福の時 雪模様
淡々と描かれているちょっとずれた人たち。読みやすいが記憶に残らず。
評価 ○
2004年03月16日(火) |
迷宮 (ぐるぐる〜) |
迷宮 清水義範著 集英社 1999/6/10
記憶喪失の男が延々と手記・記録を読まされる話。
女性の陰部をきりとりアイスクリームにつめ保存していた男の記録・報道・手記・手紙・調書をよみすすめる。 白衣の男の正体は?
かなり作為あり、ミスリードがおおい。 連載当時このパターンを読んではいりこめたんだろうか?疑問である。
評価 △
2004年03月15日(月) |
不肖の息子(とーちゃん、かーちゃん偉かった) |
不肖の息子 森下賢一著 白水社 2003/10/25
日本史上有名人たちの不肖の息子を紹介。 竹内宿禰 葛城襲津彦 藤原秀衡 藤原泰衡 奥州 源頼朝 源頼家 比企 足利義政 足利義尚 銀閣 細川勝元 細川政元 応仁の乱 大内義興 大内義隆 同上 加藤清正 加藤忠広 加藤嘉明 加藤明成 津軽寧親 津軽信順 奥州三明君 松平秀康 松平忠直 他11組
息子もそれなりに有名ではあるが、いわれてみりゃ確かに家をかたむけたものばかりだなぁ。
評価 − うんちく
2004年03月14日(日) |
舞闘会の華麗なる終演 (外伝) |
舞闘会の華麗なる終演 茅田砂胡著 中央公論社
暁の天使たち外伝1
「天使の舞踏会」裏エピソードを書いたもの。 ファンにしかすすめられない。楽屋落ち。
1ですか・・・2はともかく 3,4と続かないことを願うだけだな。
評価 ○(コメディ)
彩紋家事件 前編 清涼院流水著 講談社ノベルス 2004/1
JDCシリーズで何度もでてきた彩紋家殺人事件。九十九十九の過去。
一人ずつ死んでいく。マジック団に怒る悲劇。前半はマジックショーの描写が続く。後半はその裏側からみた解説。鴉城や螽斯が表にでるまではおもしろかった。
評価 ー(とりあえず後編もよんでから)
2004年03月12日(金) |
パーフェクト・プラン |
パーフェクト・プラン 柳原慧著 宝島社 2004.2
第2回「このミステリーがすごい!」大賞 大賞受賞作品
代理母として子を産むときにいつも最初の子を見に行く。虐待されている子を連れ出し、誘拐ゲームがはじまった。子どもを虐待から保護していると父親の信頼を得、株操作をしむけ利益をえる。
いまどきの登場人物にしては手垢のついた感あり。こどもが不気味。
評価 △
2004年03月11日(木) |
ガーデニングってやつは |
ガーデニングってやつは Let’s enjoy gardening! 田島みるく著 PHP研究所 1999.4
マンガ園芸書。軽く読める。これからが季節ですな。
評価 ○
2004年03月10日(水) |
はじめてのアニマシオン |
はじめてのアニマシオン 1冊の本が宝島 岩辺泰吏著 柏書房 2003/5
サブタイトルで借りた。アニマシオンなる言葉もここで初めて知ったのでメモ。 アニマシオンとは教育での新語である。スペインで生まれた読書離れを防ぐ運動のことを示す。定義ー「本を読むうちに想像力によって立ち上がってくる登場人物や場面が、読み手の五感を聞き、グループで数々の出来事を共有しながら夢中で読んだ1回の読書体験が、他のあらゆる本に対しても読み手の心を襞(ひら)かせる、そんな本との出会い」
楽しもうということだろうな。。。授業で行うことによってどれほどの成果があるんだろうか。
評価 ー
涼宮ハルヒの憂鬱 谷川流著 角川スニーカー文庫
ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。
花の高校生活しょっぱなにこんな自己紹介をするかわいこちゃん。ハルヒがひきおこすどたばた。なんで巻き込まれたんだろ・・・オレは。そりゃオレだってサンタクロースの正体はしってても、宇宙人、未来人、超能力者の存在を疑わなかった。いや疑いたくはなかった。だからといってこの状況はなんなんだーーー
ただ楽しむためだけの、勢いだけの本。好みだったりして♪
評価 ○(シリーズ追う気はしないけどね)
2004年03月08日(月) |
90年代SF傑作選上下 |
90年代SF傑作選 上下 山岸真編 早川文庫
「サモリオンとジェリービーンズ」ニール・スティーヴンスン 「コロンビヤード」スティーブン・バクスター他21作
うわついたところがなくなり、ちゃんと地面に足をつけてたっているような作品がおおい。なんでも宇宙船さえだせばいい。サイバーもの書けばいい。といった風潮がきえたのか、古典をモチーフにしたものもあった。こういうとこで味見をして長編さがす。シモンズ、ブリンあたりを追ってみるか。
評価 ○(あ・じ・み)
2004年03月07日(日) |
闇のなかの赤い馬(男子寮) |
闇のなかの赤い馬 竹本健治著 講談社 2004/1/30
ミステリーランド第3回配本
ミッションスクールで殺人事件がおきた。夢にでてきた馬は?男だけの世界でおきる事件のきっかけとは。突然のランチ大盛り。美少年の憂い。壊れた鏡。
萌え要素もあり。かやのそとに置かれた主人公たちが謎を解くまでを描いている。かなりご都合主義な面がめだつ。天誅!!とかけ声かけたのかな。
評価 △
2004年03月06日(土) |
黄金蝶ひとり(異種) |
黄金蝶ひとり 太田忠司著 講談社 2004/1/30
ミステリーランド第3回配本
祖父と夏をすごすことにし山奥の牧場へやってきた主人公。鍾乳洞あり、なぞなぞあり、山の童。日本帝国軍。宇宙人???
子どもを主人公にしたシリーズがあるだけに大人が想像する今時の子ども像をうまく描いている。万能学定義がおもしろかった。鬼神伝と同じネタとは「くつかぶり」。なんだかなぁ。。。
評価 ○
2004年03月05日(金) |
鬼神伝 (シリーズもの最初か?) |
鬼神伝 鬼の巻 高田崇史著 講談社 2004/1/30
ミステリーランドシリーズ第3回配本
天童純は平安時代へと導かれる。鬼と人間の戦いの場であった。源頼光と四天王とともに大蛇を駆り鬼と戦うが、納得できないものを感じていた。鬼の国で彼らとかたるうちに別の見方を知る。
高田作品といえばうんちくだが、鬼について子供用にかみくだいてある。 ただどうでもいいことではあるが、同時配本の太田作品と同じネタを使ってあるのが気になる。
評価 △(ものたりないが 子供用なら○)
2004年03月04日(木) |
項羽と劉邦1−12(横山漫画) |
項羽と劉邦 1−12 横山光輝著 潮漫画文庫
あらすじ略
劉邦はただのネタ提供者。中国ものは似通った名前おおいため混乱し、読了までいたらないのだが、漫画なら。。。と思い手をつけてみた。絵柄に助けられ読了する予定だった。横山は人物のかき分けができていないので、さらに混乱。名前だけじゃなく容貌も似すぎである。(じっちゃんメモのみ作成)後半やっと絵柄に囚われず筋を追うことができた。最初から文字で挑戦すべきだったろうか( ̄〜 ̄)
評価 ○
2004年03月03日(水) |
図書館の神様(許し) |
図書館の神様 瀬尾まいこ著 マガジンハウス 2003/12/18
清く正しく。単純に生きてきたヒロイン清。正論をふりかざし、まっすぐに行動していた。部活でミスを連発した仲間を責め、その子が自殺したことで清の道はかわった。時は流れ、講師として高校に勤め、なぜか縁のなかった文芸部顧問に。部員は一名。交流。変化があらわれる。
特に神がかった描写などなく、不可思議な存在もでてこない。ゆるやかに時はながれ、かすかな変化が訪れる。自分を許すことができる。
評価 ○
メシアの処方箋 機本伸司著 角川春樹事務所 2004/1/8
ヒマラヤで方舟が発見された。発見された木簡からは4つのパターンがみられた。アミノ酸配列ではないかとゲノム解析にかけ、そして胚を加工、この世に生み出す。背中に水掻き状のものがついた6本の触手。第3の目。生仏像として公開にふみきる。
と 書くとなんてことはない話なんだが、生み出すまでのどたばたが古風な展開で安心して読める。理屈づけもされており、あたりの作家の予感あり。
評価 ○
2004年03月01日(月) |
ジェシカが駆け抜けた七年間について |
ジェシカが駆け抜けた七年間について 歌野晶午著 原書房 2004/2/19
長距離ランナーハラダアユミは強烈な印象をジェシカに残してこの世を去った。監督との確執(丑の刻参り)。 二人のハラダアユミの存在。(この謎が作品すべての縮小となる) 監督が殺害される。
(以下ねたばれ) 前作で叙述がしかけてあるだろうことは予想できた。時制をごちゃ混ぜにしてるだけである。素直に章題をみて読みすすめると混乱するだろうが、歌野既読読者は疑ってかかるためすぐネタがばれる。
評価 △(このままだとすぐ飽きそう)
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