雑記帳

2002年06月30日(日) 子盗り (サスペンス)

子盗り  海月ルイ 著  文芸春秋 2002/5/30 サントリーミステリー大賞

4人の母がいる。子がいない母。 子をとられた母。 子を産んだ母。 子を守る母。 旧家の跡取りがいないために起こる騒動。 

設定に目新しさはないが、うまく読ませる。 女性ばかりが目立ち男性の存在希薄。

評価 ○(先が読めるのが難)



2002年06月29日(土) 非在 (孤島もの)

非在  鳥飼否宇 著 角川書店 2002/3/10

海辺で拾ったフロッピー。 その中にはSOSを求める文章がはいってた。
大和総合大学のサークル・ウルトラ(unidentified living things research association)のメンバーは人魚をもとめて、孤島へ渡った。 そこで次々起こる殺人。 いったい誰が誰を害したのか? また その島はどこに? 

蓬莱、人魚、朱雀、仙人。 おもわせぶり配置。 人魚の肉とは?
前作中空では 竹をモチーフにしてたが 今回は 浦島伝説をからめてる。 臨場感はないが、まぁまぁ よかった。

評価 ○



2002年06月27日(木) 水の時計 (幸福の王子)

水の時計  初野 晴 著  角川書店 2002/05/25 横溝正史ミステリ大賞

突然あらわれた執事。 やけっぱちな昴を廃墟同然の病院へいざなう。 そこで延命装置に繋がれた少女にあい、不気味な依頼を受ける。 
 『いきる、ことも、しぬこと、もー、かなわなかった』
 『ーなぜだろうな。のうが、しんでいるはずなのに。みみ、こえ、いしき、は、まだ、ほんのすこし、よみがえって、わたしを、くるしめる。』
 『わたしの、かくまく、こまく、ひふ、ほね、じんぞう、かんぞう、そしてー、しんぞう。ひとつづつ、とりだして、ひつようとする、ひとたち、に、わけあたえて、ほしい。』
月の光のもとでのみメッセージを送る少女。

メルヘンタッチなわりには 内容はシビアである。 もっと毒をふくませて話しを展開できたのでは?

評価 ○




2002年06月23日(日) ぐうたらテクノロジー(科学読み物)

ぐうたらテクノロジー  近藤雅樹 著 河出書房新社 1997/11/27

熱烈!明治・大正「特許」事情
折畳箸・洋書型弁当箱・折り畳み式俎板・自動回転式履物台・携帯風呂・仕込み傘・自開式蝙蝠傘・・・・・・・
ちゃんと特許を取った発明の紹介である。珍妙なものがおおく、ついつい笑ってしまう。

評価 ○



2002年06月22日(土) 環蛇銭(かんじゃせん) (伝奇)

環蛇銭 加門七海著 講談社 2002/05/22

夜中の訪問者(薄汚れた老人)が幼なじみだと主張する。 海尊、八百比丘尼 不老不死の人物が 見え隠れする。 無地の古銭、それが象徴するものは なにか? 古墳、封印、鏡、丹、ドラキュラ、ウロボロスの蛇。 
よくここまで詰め込んだものだ。加門の得意ジャンルである。

評価 ○ 
 



2002年06月21日(金) 著者略歴 (サスペンス)

著者略歴  ジョン・コラピント著  早川書房 2002/03/31

作家志望の主人公。 事故死したルームメイトの作品を盗みエージェントにみせる。それが大ヒットになり一躍有名作家の仲間入りをする。 盗作がばれそうになり、あたふた。 破滅へ。 一部始終をつづったのがこの作品である。 (という設定)
劇中劇をみてるようで、映像が脳裏に浮かびやすい。一気によめた。

評価 ○



2002年06月18日(火) 劫尽童女  (意味不明)

劫尽童女  恩田陸著 光文社 2002/4/20

父親により 動物の能力も 得た遥。 相棒アレキサンダー(シェパード)と 破壊しまくり。 「zoo」と対立。 進化。 ・・・・ かいてても あらすじにならない。

焦点がしぼりきれてない。 なにを いいたいのか なにが いいたいのかわからない。SF設定なのか。 悲しさをいいたいのか。 ただの書き流しなのか。

評価 ×





2002年06月15日(土) ブレンダと呼ばれた少年(ノンフィクション)

ブレンダと呼ばれた少年 ジョン・コラピント著 無名舎 2000/10/20

生後8ヶ月で 包茎手術失敗。 15才まで 女の子として育てられる。 自己の本当の性を取り戻すために、抵抗。 一卵性双生児のため 弟と対比され いい研究材料。 学者の おもちゃと なってしまった。

どこに視点をあてるかで 評価がかわると おもう。 身勝手な研究者に ま これもありえるだろうなぁ というのが 素直な感想。

評価 ○



2002年06月05日(水) 太陽の簒奪者(SF)

太陽の簒奪者 野尻抱介 著 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション 2002/4/20

2006年 水星にいきなり 塔ができた。 高校の天文部に所属していた 亜紀。
水星からの質量投射が続く。 そして リングができ 地球は 太陽(エネルギー)をうばわれることになった。 いきのびるためには どうすればいいか。
いきのびたあとは どうすればいいか? ファーストコンタクトもの。

亜紀の視点から 物語が描かれてる。 古典的 安心して読める作品である。

評価 ○



2002年06月04日(火) どーなつ (SF)

どーなつ 北野勇作 著  ハヤカワSFシリーズ J コレクション 2002/4/20

半径5kmたらずの ほぼ 円形の 場所  外からは中がみえない。
はいるためには ゲームマシンを 使う。 そして 鍵をえるかわりに 何かをうしなう。 人工知熊 アメフラシ 伝説。 ほのぼの 不気味

黄昏色にそまっている。 はっきりしたものは なにもない。 曖昧さだけがある。 むこうから くるのは なにか? 自分は何をしっているのか? なにをしているのか? すべてが もやの中にあるようだ。

評価 ○



2002年06月03日(月) 蒼い千鳥 花霞に泳ぐ (惰性。。ばけものもの)

蒼い千鳥 花霞に泳ぐ 薬屋探偵妖綺談8  高里椎奈 著 講談社ノベルス 2002/4/5

ネタがなくなったのか 昔話になった。 

評価 ×


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