白日の独白
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お元気ですか。 僕は相変わらずです。 本当は貴方の声が聴きたいけれど、仕方がありません。 僕が時計を止めたんです。 貴方は今も走り続けていますよね。 それが普通です。 僕はもう過去の存在です。 忘れ去られる存在です。 それが本望ってやつです。
1日中部屋にこもってDVDを観ている。 DVDもネット通販で買った物だった。 外に出なくても、誰と話さなくてもいい。 特段別段特別困らない。 もう死んでしまいたい。 とか想う訳でもなく。 なのに可笑しい。 胸が苦しくて、息が出来ないんだ。
泳ぐ泳ぐ泳ぐ。 頭の中を空っぽに出来ると想っていた。 だって本にはそう書いてあった。 嘘吐き。
僕が僕の意思の力によって僕自身をコントロールしているなんて幻想に過ぎない。 当たり前に、普通に生き続けるってことが大前提。 ヒリヒリする位知っていたのに、失念するなんて油断していたよね。
ねぇ、君も知っているでしょ。 堕落するのって凄く簡単。
2005年04月05日(火) |
『だから』わからない。 |
「だから生き難いんだね」と彼女は言いました。 僕はにっこり笑って「そうだね」と言いました。 一体全体彼女の眼にはどう生き難い僕が映っているのでしょうか。 本当は僕にはちっともわかりませんでした。 こんなにも上手に生きています。 それこそ現在進行形で。
「時々不思議になるんだ」 「何に?」 「僕達人間も動物なのだとしたらきっと生き残れない人が一杯いる」 「彼等は生かされているんだよ」 「そう言えば僕達も生かされているに過ぎないね」 「ということは同じなんじゃないかな」 「僕達人間は動物であって動物ではない」 「そうなるのかもしれない」 「皆どういう訳だか生かされている」
不思議なことなんでどこにもなかった。
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