白日の独白
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自分で纏める。自分で話をする。誰かに聞いてもらう。誰かと一緒に考えてみる。 怒られたい訳でも、褒められたい訳でも、慰められたい訳でもない。 言いようのない無力感と居心地の悪さが徐徐に溶解していく。 薄ぼんやりと眼の上をチリチリと揺れていた灯が、今は僕の手の中にある。
昨日の春一番と今日の牡丹雪。 如月の天気に僕は僕を重ね合わせる。 風が強くて眼が開けられない。 雪が眩しくて何も見えない。 何も見たくない。
雨に濡れるのが好きな訳じゃない。 ただ傘を差すのが嫌いなだけ。
僕は間違っている気がする。 同属嫌悪? 僕が履き違えているだけじゃないか。 言葉を間違えている気がする。 嗚呼、喋り過ぎです。 全部間違えている気がします。 それはとても怖いことなのです。
体も頭も心も何処も彼処も痛い。 だけど1番痛いのは歯。 何者かが歯の神経を圧迫して冷気が突き刺さる。 10日目に鎮痛剤を薬局で買った。 10日間の痛みが何処かへ去った。 白い息を吐きながら未開封の箱を眺める。 全部飲んで全部痛みが消えれば楽なのに。
軽々しく打ちのめされてみたが然し脳内の何処かでは絶望に見せかけた希望が潜んでいるような気がしないでもないと有る様な無い様なフレーズを刻んでみるのも馬鹿馬鹿しくなり気付けば有る様な無い様な内容の小説を8冊購入していたがその8冊の小説の重みとは反比例するかのように僕の側頭葉の痛みは軽々しくなっていくような気がしないでもない。
何処にも見えないのに決断の判定なんて無駄。 現状を維持する為には切り替えるしかない。 認知。感情。行動。他には何があるんだ。 動き出したんだ。自分で動かしたんだ。 見るな。聞くな。考えるな。 足を止めたら死ぬ。
彼の視線の先には誰の姿もなく、多分彼しか其処には居ない。。 荒涼とした世界に彼はただ独り佇んでいるにも拘らずその事に違和感はないのだろう。 けれど自分自身をナルシスティックに眺めているのとはまた違う。 彼しか居ないと同時に誰も居ない世界。 その表情を敢て表現するならば『美しい』としか言いようが無い。 だけど不気味で、怖い。 その表情は誰にでも出来るものではなくて、本来違和的なもののはずだから。
某予備校の広告について。 子供達の中でその違和に対する感受性がなく、受け入れられているのだとしたら・・・・ そう危惧されているという話を聞いた。 とても面白い話だし、なるほど。風の音が聞こえる。 けれど僕にとってはあまり違和感がないのでした。 多分問題は子供だけじゃない。
地面が波打っています。 右・左・右・左・右・・・・ その内体が沈んでしまって浮かび上がれなくなるかもしれない。 車道に寝転びたいです。 立って、歩いて、意味がわからない。
決して楽しいことばかりではないし、先を考えると長く続くことはないだろう。 だけどいつも独りの僕にとって、独りじゃないのは時に心地好い。 全体的に見れば無駄なんてないかもしれないけれど、局所的に見たらどうだろうか。 答えが出せない。
彼女と交換日記を再開。 本日はキャベツについて書き記す。 無意味。
逃避・逃避・逃避・逃避
自分では最後まで捨てられない虎を、他人には皮も牙も残さないで殺させる。 「殺されるよりは、手放すことを覚えた方がいいと想います」 僕は至極真っ当なことを口にしたが、言葉にするとそれは随分空ろであった。 身に降懸る不幸を嘆くことが心地好くて、態態そう仕向ける人間も居る。 一般的に不幸であることが個人的な幸福であったって別に構わない。 僕には何処までも無関係なことだし、そういう人間を嘲うのは案外心地好い。
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