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2006年07月30日(日) クラブ選手権 全国大会 アルビレックス新潟戦

06年07月30日 (日) 15:00開始 Jヴィレッジ Pitch 5
 adidas CUP 2006 第30回日本クラブユースサッカー選手権 (U-18) 大会
 対 アルビレックス新潟ユース ※40分ハーフ
 天候: 晴れ

▼試合展開

[前半]
清水エスパルスユース (〜26分)
 控え: 吉田、渥美、桑原彬、神田、柴原、鍋田亜、藤牧
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 望月卓−望月恭−佐野克 −小出−−
−−−−−−−−池田−−−−−−−−
−−−−小泉− 桑原卓 −前田−−−−
−−−−−−長沢−−町田−−−−−−

−−−−−−小谷−−磯本−−−−−−
− 長谷部 −−−−−−−−−斉藤−−
−−−−−−清水−−川嶋−−−−−−
−−大野−−松本−−岩渕−−古寺−−
−−−−−−−−松下−−−−−−−−
アルビレックス新潟ユース

 12分、新潟、CB佐野克→DH池田→RB望月卓→CB望月恭と繋いだ清水の自陣PA前での細かいパス回しを、望月恭からRH小泉にショートパスが出たところでFW小谷が体を投げ出したスライディングでカット。拾った長谷部が左60度から右足インに掛けたミドルを放つと、綺麗に巻いてファーに吸い込まれる。0−1。
 26分、清水、交代: 町田→藤牧

新潟ユース     清水エスパルスユース
5(2) シュート 3(1) ○桑卓、×藤牧、×恭平
2(0) 右クロス 4(0) ×小泉、×小泉、×小泉、×小泉
1(0) 左クロス 6(1) ×小出、○長沢、×小泉、×桑卓、×小出、×前田
0(0) 右側CK 2(1) ○小泉、×小泉
0(0) 左側CK 1(0) ×小泉
0(−)  犯OS  0(−)
6(0) ファウル 3(0) ・長沢、・小泉、・長沢


[後半]
清水エスパルスユース (〜29分)
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 望月卓−望月恭−佐野克−桑原卓 −
−−−−− 桑原彬 −前田−−−−−−
−−小泉−−−−−−−−−−柴原−−
−−−−−−長沢−−藤牧−−−−−−

−−−−−−小谷−−酒井−−−−−−
− 長谷部 −−−−−−−−−斉藤−−
−−−−−−−−川嶋−−−−−−−−
−−大野−−松本−−岩渕−−清水−−
−−−−−−−−松下−−−−−−−−
アルビレックス新潟ユース (27〜39分)

 HT、清水、交代: 小出→柴原、池田→桑原彬 (上図参照)
 12分、新潟、警告: 小寺
 19分、新潟、交代: 磯本→酒井
 27分、新潟、警告: 小寺
 27分、新潟、退場: 小寺 (上図参照)
 29分、清水、交代: 藤牧→岩本 (岩本CB、佐野克LB、桑原卓LH、柴原RH、小泉FW)
 39分、新潟、交代: 小谷→千葉

新潟ユース     清水エスパルスユース
4(1) シュート 5(0) ×桑卓、×藤牧、×桑彬、×克彦、×長沢
0(0) 右クロス 2(1) ×卓馬、○卓馬
1(1) 左クロス 4(1) ×前田、×桑卓、○克彦、×柴原、×克彦
1(0) 右側CK 2(0) ×小泉、×小泉
0(0) 左側CK 3(1) ×小泉、○小泉、×小泉
3(−)  犯OS  1(−) ・前田
11(4) ファウル 6(0) ・藤牧、・小泉、・藤牧、・卓馬、・長沢、・小泉


▼試合結果

清水エスパルスユース 0−1 アルビレックス新潟ユース

 立ち上がり3分、佐野克から長沢へのクサビを起点に小泉、前田、再び小泉とクロスが3本入る清水らしい攻撃を披露。今後に期待を抱かせたが、細かいパス回しを不用意に自陣PA前で見せて失点すると、俄然元気づいた新潟のプレスの網に清水のパスは引っ掛かっていった。だが、新潟の運動量が落ちた前半残り10分からは相手を押し込み、後方の選手が高い位置で攻撃参加。34分には佐野克から長沢へのクサビを起点に、桑原卓を経由して前田が左から右へサイドチェンジ、望月恭が前に出てミドルを放つ。相手の攻撃は散発のミドルに抑え込み、順風となる後半に期待を抱かせた。
 しかし、後半はユースデビューとなった中2の柴原がフィットしないまま、運動量を一時回復した新潟の前に再び中盤で繋げなくなる。それでも27分、新潟が一人退場。極めて優位な立場を得るが、敗者のメンタリティに犯された今のチームはこの優位性に気づけなかった。時間を気にしてゴール前を固める相手に縦にロングボールを送るばかり、むしろ跳ね返されてカウンターでピンチを迎える始末。結局、後半は20分の小泉の左CKから藤牧の頭、29分のクイックで狙った桑原彬の直接FK、38分の望月恭の長いFKに佐野克の頭、40分の佐野克のFKに長沢の頭と、セットプレー以外にろくなチャンスもなく、しかもその全てが枠外。清水の敗戦と大会敗退が決定した。


▼選手寸評

[私撰MVP] なし
[私撰MIP] 佐野 克彦、前田 陽平
[相手方好印象選手] 長谷部 彩翔

 個人で見れば、佐野克は良かった。体を張った守備と素早い出足で攻撃をカットし、ロングフィードで一気に前線へチャンスボールを送る。終盤、相手のカウンターにも、一人で走って追いついた。攻撃面でも彼のセットプレーが最も得点の臭いを感じさせた。もっとも、守備陣の統率だとか、DFラインから繋いでビルドアップするだとか、そうした組織的な面では不満が残る。前田はよく走って守備に貢献。繋げないチームにあって、よくボールをキープし、奪われることは多かったが、自ら運んで局面を打開しようとしていた。注目の柴原は、やはりろくにプレーをさせてもらえず。だが、最初はボールを受けたところを強く当たられて失っていたのが、1回フェイントを入れてボールを持ち出すなど、短い時間の中で工夫を見せていた。新潟の長谷部は体格では恵まれないが、よく走り、ボールを止める/蹴るの基礎技術がしっかりした選手。



 昨年冬の王者、しかもその決勝のスタメンに2年生8名が並んだ若いチームが、7ヶ月後の大会で1勝もできずに敗戦となった。王者の慢心、と捉える向きも多いだろう。実際、その運動量は当時の面影はなく、パスを受けた選手を追い越して縦に速い攻撃を仕掛ける動きは皆無であった。技術の不足を走りで補った昨年の良さは、すっかり消えている。しかし、私は敗因はそれだけではないと思っている。以下はチーム事情の知らない第三者が、あくまで試合を通して感じた感想であるので、その点を割り引いてもらいたい。

 残留争いの常連からようやく抜け出したトップチームだが、選手が口を揃えて言うのが「今年は立ち戻るべき基礎がある」ということだ。長谷川体制2年目を迎え、春先のキャンプで自信をもって昨年の戦術を徹底したチームは、不調に陥ったときに基礎となる戦い方を思い出すことができる。それがユースにはない。いや、違う。選手は立ち戻りたいのだが、行徳監督は立ち戻らせたくないのだ。
 選手が立ち戻りたいのは、どこか。それは当然、優勝したJユースカップの戦い方だろう。そして同時に、今年の3年生がJrユース時代、夏冬共に4強入りした時の戦い方でもある。その布陣はそれぞれ、↓であった。

 03冬 山崎晃−桑原彬・岩本・佐野克・桑原卓−小泉・池田・神田・杉山−町田・長沢
 05冬 山崎晃−桑原彬・石垣・佐野克・桑原卓−小泉・柴田・神田・八木−町田・長沢

 06夏 山崎晃−望月卓・望月恭・佐野克・小出−池田−小泉・桑原卓・前田−町田・長沢

 一目で分かるだろう。昨年のJユースカップは03年のJrユースのチームを基本に、行徳監督が戦術の熟成度を高めて優勝したのだ。今年、石垣・柴田・八木は卒業したが、岩本・池田が健在で、杉山は昇格しなかったものの中3夏までのレギュラー、小出もいる。プリンスで結果が出なかったとき、選手はこのチームに戻れば勝てると思ったのではないか。実際、このチームをベースにした冬の練習試合では、内容の伴った結果を積み重ねていた。
 しかし、行徳監督はそれに戻るつもりはなかった。当然である。育成を考えれば、決まった戦術、決まったチームメイトでなければ輝けない選手など、プロには必要ない。だから、行徳監督の考えには理解できる。ただ悔いが残るのは、ならば冬に今年のチームがスタートした時から、新戦術に取り組んでおけば良かったのではないか、ということだ (新1年生の合流が受験後になるなど、仕方のない部分も大きいのだが)。

 しかして、選手はかつてのチームに未練を残しながら、新しく変化したチームで戦うことになる。特に中盤から後ろはワンボランチシステムの採用した上、メンバーも完全に分解されていた。全く中盤を繋げなくなったチームは、僅かなかつてのチームの残照…佐野克・小泉・町田・長沢…に依存していった。CB佐野克からのロングボールが長沢や小泉の足下に収まった時にはそれなりにチャンスになっていたが、ロングボールがそうそう通るものではない。まして、自分たちがロングボールを駆使して縦に間延びすれば、相手にも縦に速い攻撃を許しやすくなる。背後に残された守備陣は、1年生2人と今年長いリハビリから復帰してLBにコンバートされた小出。彼らをカバーする佐野克のスピードはさすがだが、限度がある。
 結局、6月にプリンスが再開されて以来、このチームは磐田東に1勝、浜名に1分、残り7試合は全敗だった。それも当然の帰結のように思える。かつてのチームへの拘りを捨て、新たに立ち戻れる基礎を8月・9月の公式戦のない時期に築き上げること。それが求められるリスタートなのではないか。



2006年07月29日(土) クラブ選手権 全国大会 柏レイソル戦

06年07月29日 (土) 10:30開始 Jヴィレッジ Pitch 2
 adidas CUP 2006 第30回日本クラブユースサッカー選手権 (U-18) 大会
 対 柏レイソル U-18 ※40分ハーフ
 天候:晴れ

▼試合展開

[前半]
清水エスパルスユース (〜26分)
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 望月卓−望月恭−佐野克 −小出−−
−−−−−−−−池田−−−−−−−−
−−−−小泉− 佐野諒 −神田−−−−
−−−−−−長沢−−町田−−−−−−

−−−−−−山本−−比嘉−−−−−−
−−輪湖−−−−−−−−−−太田−−
−−−−−−中谷−−山中−−−−−−
−−須藤−−大島−−小川−−豊嶋−−
−−−−−−−−岡田−−−−−−−−
柏レイソル U-18

 20分、柏、FW長沢のポストプレーからのバックパスを奪って速攻。加速したFW比嘉が譲り合ったCB望月恭・CB佐野克の間を半身すり抜け、右スペースに斜めのパスを送る。LB小出に走り勝ったFW山本が1対1を冷静に沈め、0−1。
 22分、柏、佐野克のサイドチェンジをRB望月卓が処理できず、スローインを比嘉が素早く投げ入れて再開。スペースに抜け出た山本に対し、逆サイドから追い掛けてきた佐野克が横から迫るが、山本は腕でブロックしたままコースを維持してシュート。GK山崎晃のニアを抜き、0−2。
 26分、清水、交代:佐野諒→桑原卓

柏レイソル     清水エスパルスユース
4(4) シュート 2(0) ×長沢、×町田
0(0) 右クロス 2(0) ×卓馬、×卓馬
1(0) 左クロス 4(1) ○小出、×神田、×神田、×小出
2(0) 右側CK 1(0) ×小泉
0(0) 左側CK 0(0)
3(−)  犯OS  1(−) ・長沢
4(0) ファウル 10(0) ・池田、・池田、・克彦、・池田、・佐諒、・恭平、・克彦、・池田、・小泉、・卓馬


[後半]
清水エスパルスユース (11分〜)
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 望月卓−望月恭−佐野克 −小出−−
−−−−−−−−池田−−−−−−−−
−−−−小泉− 桑原卓 −前田−−−−
−−−−−−長沢−−藤牧−−−−−−

−−−−−−工藤−−山崎−−−−−−
−−武富−−−−−−−−−−太田−−
−−−−−−中谷−−山中−−−−−−
−−須藤−−大島−−小川−−豊嶋−−
−−−−−−−−岡田−−−−−−−−
柏レイソル U-18 (33分〜)

 02分、柏、佐野克のクリアをCH山中がカット、素早く左に開いたLH輪湖に捌き、輪湖は左45度からミドル。GK山崎晃が弾いて柏の左CKになる。輪湖のキックをニアで大島が頭で逸らすと、ファーの山本が狭いスペースをボレーで突き刺し、ハットトリック達成。0−3。
 07分、清水、交代:神田→前田
 11分、清水、交代:町田→藤牧 (上図参照)

 22分、柏、交代:比嘉→山崎
 25分、清水、柏のロングボールを左スペースに持ち出して処理した佐野克は、相手のプレスもドリブルでかわしてパスコースを空けると、60Mダイアゴナルフィード。敵陣右で受けたRH小泉はトラップから中央にドリブルで運ぶや、思い切ったミドルを放つ。高い放物線を描いたドライヴシュートが突き刺さり、1−3。
 29分、柏、交代:山本→工藤
 33分、柏、交代:輪湖→武富 (上図参照)
 39分、柏、警告:山中

柏レイソル     清水エスパルスユース
5(2) シュート 5(3) ○池田、×長沢、◎小泉、○克彦、×小出
0(0) 右クロス 2(0) ×小泉、×前田
5(0) 左クロス 4(1) ×小出、×小出、○克彦、×小出
1(0) 右側CK 0(0)
4(2) 左側CK 0(0)
1(−)  犯OS  0(−)
11(1) ファウル 8(0) ・桑卓、・克彦、・桑卓、・長沢、・小泉、・長沢、・池田、・長沢


▼試合結果

清水エスパルスユース 1−3 柏レイソル U-18

 何とかファウルで止めている清水と普通にパスやドリブルをカットしている柏という違いはあったが、序盤は互いにアタッキングサードへ侵入できず、拮抗した展開。だが、20分と22分に縦に速い攻撃で、柏が立て続けに2点を加算する。その後も両者攻め倦んだ展開が続くが、リードしている方とされている方とどちらが好む展開かは自明であった。長沢にボールを当てて展開したい清水だが、長沢の待つ前線までボールを運べない。37分、池田のクサビがPA右角前で待つ長沢に通り、長沢は右回りにターンして内側を見てラストパス、町田が飛び込むも僅かにゴール上へ外れたのが、唯一の決定機だった。
 後半立ち上がりにCKから決定的な3点目を奪われると、万事休す。中盤を満足に繋げないまま、しまいには佐野克から長沢に当てる/小泉を走らせるロングボールばかりになってしまう。その展開から1点は返したのはさすがだが、他は同点直後の26分、大島のファウルで得た右75度20MからのFKで、佐野克のシュートがゴールマウスを襲ったくらい。流れの中で形をつくれないようではそれ以上を望めず、最後は余裕のできた柏が、中盤の底からサイドに的確にパスを捌く危なげない攻撃を続け、追加点こそなかったがそのまま攻めきった。


▼選手寸評

[私撰MVP] なし
[私撰MIP] 小出 洋孝、小泉 慶治
[相手方好印象選手] 山本 紘之

 ここ2ヶ月の負の連鎖を見てきた人間から言わせれば、まあこんなものだろうと思う。頑張ってはいるが組織として繋がらず、一方で相手のスーパーゴールが決まってしまう。こんな状態で目立つのは、やはり個として独自の武器を持っている選手であり、高速アーリークロスを持つ小出、ドリブラーの小泉は良さを見せていた。この2人は運動量もあり、頑張る姿勢も見せてくれた。柏の方では、そのスーパーゴールでハットトリックを決めた山本。標準以上の体格に恵まれながら、運動能力やテクニックも十分以上にあり、波のある感じだがハマれば強い。そして清水は、見事に彼を乗せてしまった。実際に山本を乗せたのは、彼の相棒として惜しみない運動量を見せていた比嘉だが。



2006年07月15日(土) プリンス東海 磐田東高校戦

06年07月15日 (土) 16:00開始 藤枝総合運動公園 サッカー場
 JFA プリンスリーグU-18 東海2006
 対 磐田東高等学校 ※45分ハーフ
 天候:晴れ

▼試合展開

[前半]
清水エスパルスユース (〜26分)
 控え:柴田、岩本、鍋田、渥美、曽根、前田、佐野傑、佐野孝、藤牧
−−−−−−−−吉田−−−−−−−−
− 望月卓−望月恭−佐野克 −小出−−
−−−−−−−−池田−−−−−−−−
−−−−小泉− 佐野諒 −神田−−−−
−−−−−−長沢−−町田−−−−−− 26分:佐野諒→前田

−−−−−−松永− 浜田大 −−−−−
−−−−−−−−加藤−−−−−−−−
−−−−吉崎−−西岡− 浜田シ −−−
−−高橋−−寺田−−木下−−森田−−
−−−−−−−−渥美−−−−−−−− 交代:なし
磐田東高等学校

磐田東高校     清水エスパルスユース
6(1) シュート 4(0) ×町田、×佐諒、×長沢、×神田
2(0) 右クロス 2(1) ○卓馬、×卓馬
1(0) 左クロス 6(0) ×小出、×小出、×小出、×小出、×神田、×神田
0(0) 右側CK 1(0) ×小泉
2(0) 左側CK 1(0) ×小泉
0(−)  犯OS  1(−) ・長沢
1(0) ファウル 7(0) ・佐諒、・恭平、・町田、・町田、・小出、・恭平、・小出


[後半]
清水エスパルスユース (05〜29分)
−−−−−−−−吉田−−−−−−−−
−−渥美− 望月恭−佐野克 −小出−−
−−−−−−−−池田−−−−−−−− 03分:前田 →藤牧  (町田OH、藤牧FW)
−−−−小泉−−町田−−神田−−−− 05分:望月卓→渥美  (左図参照)
−−−−−−藤牧−−長沢−−−−−− 29分:神田 →佐野傑

−−−−−−松永− 浜田大 −−−−−
−−−−−−−−加藤−−−−−−−−
−−村松−−西岡− 浜田シ−五内川 − 14分:森田 →五内川
−−−−高橋−−吉崎−−寺田−−−− 27分:木下 →村松  (左図参照)
−−−−−−−−渥美−−−−−−−− 35分:浜田大→大城
磐田東高等学校 (27〜35分)

 5分、清水、RH小泉が右足アウトにボールを乗せ、体ごと右に加速してかわす得意のフェイントを見せると、磐田東LB高橋が体を止めにいってしまう。高橋に警告、小泉は担架でピッチの外へ。PA右角から斜めに10Mほど下がった位置でFK、キッカーは佐野克。左足インに掛かったボールは壁を迂回し、選手もボールに合わせてゴールへ向かう。人垣の一番内側の長沢、跳び上がるとボールの軌跡に沿って柔らかく頭の横側を合わせ、ニアへ決めた。1−0。
 11分、清水、相手ロングフィードをCB佐野克が強烈なヘッドで跳ね返して一気に最前線、FW長沢はボールの勢いを殺して後ろに戻す。それを受けたOH町田が素早く左へ叩くと、LH神田が中の様子をよく見てピンポイントクロス。パスを出した町田が2列目から飛び出しながらクロスを頭で合わせ、ニアへ流し込む。2−0。

 29分、清水、ポストに入った長沢がゆっくりと左後方に戻すと、LB小出が速いクサビを長沢へ返す。中盤が間延びし、PAまで距離はあるが2トップと3バックで2対3の状態。長沢はドリブルで勝負、一人目を抜くが素早くカバーが入る。しかし、右サイドへカットされたボールをFW藤牧がフォロー、藤牧も反転してドリブルでゴールに向かうと、カバーに来た3番と体ごともつれて転倒。判定は磐田東のファウル。四度目の正直の長沢が、GKと逆方向にPKを決めた。3−0。
 40分、清水、RB渥美の右アーリークロスは跳ね返されるが、渥美が内に絞ってクリアを拾い、大きく空いた左スペースへ。緩いパスに促されて小出が前に出ると、速いクサビを縦に入れて自らはライン沿いに加速する。だが、パスを受けたLH佐野傑はそれを囮に高速クロス、ファーに逃げるクロスをGKが横っ飛びで弾くが、長沢がすかさずこぼれ球をヒール気味に合わせ、ボールはゴールへ吸い込まれた。4−0。
 44分、清水、佐野克のダイアゴナルフィードにDFと同体の藤牧が反応。頭で柔らかく裏へ落とすアイデアを見せて抜け出しかかるが、素早く前に出たGKが1対1を未然に防いでキャッチ、パントキック。が、審判の笛。キックの際にPA外まで出てしまい、ハンドの判定を受けたのだ。右80度・PAライン上のFK、キッカーは佐野克。GKはゴール内側3/4を壁で遮断、自らは残り1/4を守る選択をするが、ファン・ペルシを思わせる佐野克の強烈な左足はGKの反応速度を上回り、狭いスペースを一直線に貫いた。5−0。

磐田東高校     清水エスパルスユース
5(3) シュート 13(8) ○藤牧、◎長沢、×長沢、◎町田、×町田、○神田、×神田、○長沢、×藤牧、◎長沢
               ×町田、◎長沢、◎克彦
1(1) 右クロス 4(1) ×渥美、×小泉、○渥美、×小泉
3(1) 左クロス 7(3) ×小出、×克彦、×町田、○小出、◎神田、○小出、×佐傑
4(1) 右側CK 1(1) ○小泉
1(0) 左側CK 2(0) ×小泉、×小泉
1(−)  犯OS  2(−) ・長沢、・藤牧
7(3) ファウル 4(1) ・藤牧、・小出、×克彦、・長沢

 前節ジュビロ磐田戦を落とし、4位に後退した清水。2巡目は1分3敗と未だ勝ち星がない。最下位磐田東戦ということもあるだろうが、主将の岩本の代わりに1年生の望月恭が先発、山崎晃・桑原卓・山崎竜・桑原彬といった3年生がベンチからも離れ、チームに刺激を与えた。ゲームキャプテンは長沢。先発の学年構成は3年生7人、2年生2人、1年生2人。
 一方の磐田東は主力5名が出場停止らしく、FW片山・本間らの姿がない。ここまで9戦全敗7得点37失点と最下位が決まっているが、翌週に予定されている2部6位との入替戦を考えれば、ずるずると負けを引きずるわけにはいかない。4バック3ボランチで守備の修正を図る。3年生6人、2年生4人、1年生1人。気温32度、湿度66% (15時現在) という非常に過酷な環境での試合となった。…何故こんな情報を掴んでいるかと言えば、NNN (日テレ系) の研修生が背後で同時多重実況を行っていたから。歯に衣着せぬ形容詞を磐田東に与え、観客席の控え選手の反感を買っていた。

 前半は低調な内容。後方に人数を揃えた相手の組織を崩すアイデアが足りず、小泉が右へ左へポジションを変えるが、結局相手のゾーンに守られる。2トップは孤立、崩せないまま相手の前で徒にパスを回してはプレスに掛かり、カウンターを食らった。ドリブルで時間を稼げる前田投入後は幾分改善され、両SBや神田が前田を追い越す動きを見せるようになるが、決定機は40分、前線でボールを奪った町田がDFを弾き飛ばしてドリブルし、右から斜めのスルーパスを出すとPA内左に神田が飛び出し、シュートを放った場面くらい (左ポスト直撃)。他のシュートはミドルと望月恭のロングフィードで長沢が瞬間、抜け出してのものだった。
 磐田東の方も殆どのシュートはミドルだったが、精力的に動く吉崎に釣られて望月卓が前に出た裏のスペースを、松永や加藤が突く形ができており、意図した形ができている分だけ満足していただろう。清水は池田が奮戦するが、相変わらず2列目から飛び出す選手へのマークが甘い。7分には望月卓の内側でパスを受けた加藤が、巧く望月卓を背中で押し退けてPA内侵入、角度のないところからシュートを放つがGK吉田がセーヴ。42分にも望月恭と望月卓の間でクサビを受けた松永に対してチェックが遅れ、松永は反転してPA内へ侵入。池田?がスライディングで際どくドリブルを止めるが、ルーズになったボールを浜田大が中央フリーでシュートを放つ場面があった (枠上)。

 後半開始早々1分、吉崎のドリブルを望月恭が潰すが、すぐに西岡が拾って左スペースへ。抜け出した松永が上げた左クロスをファーで加藤が合わせるこの試合最大の決定機は、GK吉田がビッグセーヴ。救われた清水は3分に途中交代の前田を藤牧に代え、町田をトップ下に置いた。この交代が奏を功す。早速4分、長沢がカットして戻すと小出は縦に神田へ、神田は内の長沢に横パスを送ると、長沢と同じ位置まで町田が駆け上がり、藤牧へスルーパスを送った (シュートはGKキャッチ)。先制点にこそ町田は関わらなかったが、理想的な飛び出しで2点目を挙げる。上下によく動き、清水に不足していたダイナミズムをもたらした。
 この2点目は清水の自信を取り戻した。10分には佐野克がアタッキングサードまで攻め上がり、12分には神田がラームを思わせる左45度から激しくインに回転させたミドル。GKに弾かれると、小泉の右CKを再び神田がPA外から強烈に合わせる (枠右)。19分、町田がタックルを受けて倒れながらスルーパスを送り、長沢は果敢にDF2枚と勝負、シュートにまで持ち込む。22分には町田が相手と2回交錯しながらボールを前に運び、クサビを長沢が戻して池田が左へ展開、小出の左クロスにファーで藤牧のボレーは右に外れ、藤牧はネックスプリングで立ち上がる。この積極性が29分、長沢の呪縛を振り払うPKへと繋がった。
 ダイナミズムに溢れ、流動性の高いサッカーを展開した分、相手にカウンターを許すこともあったが、佐野克・池田が個人能力でそれを潰した。特に池田は169cmながら空中戦でも完勝し、中盤のダイナモに。40分、44分と加点し、その直後のキックオフからするすると持ち込んだ五内川のミドルを許すが、最後まで集中力を切らさなかったGK吉田がCKへディフレクトした。終わってみれば前回の対戦と同じく、後半だけで5の得失点差をつけて完勝。強豪相手にこのサッカーができるかはまだまだ疑問だが、久々に内容の伴った勝利を飾った。


▼試合結果

清水エスパルスユース 5−0 磐田東高等学校
 得点:後半05分:清水・長沢 駿 (佐野 克彦・フリーキック)
    後半11分:清水・町田 朋弥 (神田 和哉・左クロス)
    後半29分:清水・長沢 駿 ※PK
    後半40分:清水・長沢 駿 (佐野 傑 ・左クロスこぼれ球)
    後半44分:清水・佐野 克彦 ※フリーキック
 警告:後半05分:磐田・高橋 亮祐
    後半33分:清水・佐野 克彦


▼選手寸評

[私撰MVP] 佐野 克彦
[私撰MIP] 長沢 駿、藤牧 祥吾
[相手方好印象選手] 吉崎 清生、加藤 洋平

 MVPには佐野克を。味方の集中力が切れた隙を突かれた際にテクニカルファウルを犯し、警告を受けたものの、ファウルはその1回だけ。身体能力を有意義に使った守備を見せ、守備からの展開も大きく的確。さらに力と技のFKで、1ゴール1アシストと直接ゴールにも絡んだ。MIPに長沢と藤牧。長沢は復活のハットトリック。クローゼのような特に巧くも速くもないが、体の使い方と緩急で相手をかわすドリブルを見せるなど、積極的だった。藤牧は彼自身の活躍はそれほどでもなかったが、彼が入って町田がトップ下に下がったことで、展開を好転させる。アップから長沢とペアを組んでいたが、前線で張る動きも下がってのポストもできるので、長沢のプレー幅を広げる良い連携を見せた。影のMVP。
 磐田東で印象に残ったのは、豊富な運動量と粘り強いキープを見せた吉崎と、飛び出しが鋭くてシュートも痛烈だった加藤。



JFA プリンスリーグU-18 東海2006 個人的ベストイレブン

−−−−− 伊藤佑 −長沢−−−−−−
−−−−−−−−杉浦−−−−−−−−
−−枝本−−吉田− 佐野幸 −押谷−−
−−− 佐野克 −森本−−小坂−−−−
−−−−−−− 長谷川 −−−−−−−

長谷川 徹 GK 3年 185cm/66kg 名古屋グランパスエイトU-18←名古屋グランパスエイトJrユース
小坂 翔  DF 3年 180cm/70kg 静岡学園高校←ヴェルディJrユース
森本 良  DF 3年 176cm/69kg 名古屋グランパスエイトU-18←名古屋グランパスエイトJrユース
佐野 克彦 DF 3年 181cm/65kg 清水エスパルスユース←清水エスパルスJrユース
押谷 祐樹 MF 2年 169cm/63kg ジュビロ磐田ユース←ヤマハジュビロ浜北
佐野 幸正 MF 3年 165cm/58kg 静岡学園高校←ACNジュビロ沼津
吉田 麻也 MF 3年 186cm/78kg 名古屋グランパスエイトU-18←名古屋グランパスエイトJrユース
枝本雄一郎 MF 3年 165cm/58kg 静岡学園高校←エスポルチ藤沢
杉浦 恭平 MF 3年 176cm/62kg 静岡学園高校←雄踏FC
伊藤 佑介 FW 3年 166cm/57kg ジュビロ磐田ユース←ヤマハジュビロ掛川
長沢 駿  FW 3年 189cm/70kg 清水エスパルスユース←清水エスパルスJrユース



2006FIFAワールドカップドイツ 個人的ベストイレブン

−−−−−−−−−−−−−−クローゼ−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−ロッベン−−− ピルロ −− ロドリゲス −−−−−−
−−−−−−−−− フリンクス −−−ヴィエラ−−−−−−−−−−
−− ラーム −−−− メイラ −−−カンナバーロ−−ザンプロッタ−
−−−−−−−−−−−−− ブッフォン −−−−−−−−−−−−−

ジャンルイジ ブッフォン 28歳 190cm/83kg イタリア(ユベントス)
ジャンルカ ザンプロッタ 29歳 181cm/76kg イタリア(ユベントス)
ファビオ カンナバーロ  32歳 174cm/72kg イタリア(ユベントス)
フェルナンド メイラ   28歳 192cm/81kg ポルトガル(シュツットガルト)
フィリップ ラーム    22歳 170cm/64kg ドイツ(バイエルン)
パトリック ヴィエラ   30歳 193cm/83kg フランス(ユベントス)
トルステン フリンクス  29歳 182cm/80kg ドイツ(ブレーメン)
アンドレア ピルロ    27歳 177cm/65kg イタリア(ミラン)
マキシ ロドリゲス    25歳 173cm/73kg アルゼンチン(アトレティコ)
アリエン ロッベン    22歳 181cm/80kg オランダ(チェルシー)
ミロスラフ クローゼ   28歳 182cm/79kg ドイツ(ブレーメン)



2006年07月01日(土) プリンス東海 浜名高校戦

06年07月01日 (土) 14:15開始 エコパサブグラウンド
 JFA プリンスリーグU-18 東海2006
 対 県立浜名高等学校 ※45分ハーフ
 天候:曇り

▼試合展開

[前半]
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 望月卓− 望月恭−鍋田−−小出−−
−−−−−−−−池田−−−−−−−−
−−− 桑原卓 −神田− 桑原彬 −−−
−−−−− 山崎竜 −町田−−−−−− 交代:なし

−−−−−−−−町田−−−−−−−−
−−−−−−堀切−−11−−−−−−
− 佐藤大 −05−−06−−15−−
−−−−17−−04−−07−−−−
−−−−−−−−01−−−−−−−− 41分:06→14
県立浜名高等学校 (〜41分)

浜名高校      清水エスパルスユース
4(1) シュート 5(2) ○竜男、×竜男、×竜男、○町田、×町田
2(1) 右クロス 1(1) ○神田
5(1) 左クロス 1(1) ○小出
2(0) 右側CK 4(1) ○桑卓、×桑卓、×桑卓、×桑卓
1(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  1(−) ・町田
5(0) ファウル 2(1) ×鍋田、・鍋田

[後半]
清水エスパルスユース (17分〜)
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
− 望月卓− 望月恭−鍋田−−小出−−
−−−−−−−−池田−−−−−−−−
−−− 桑原卓−佐野諒−桑原彬 −−− 08分:町田→藤牧
−−−−−−藤牧− 山崎竜 −−−−− 17分:神田→佐野諒

−−−−−−−−11−−−−−−−−
−−−−−−堀切−−松浦−−−−−−
− 佐藤大 −−−05−−−−16−− HT:町田→松浦
−−−−17−−04−−07−−−− 22分:15→16
−−−−−−−−12−−−−−−−− 29分:14→12
県立浜名高等学校 (29分〜)

 27分、浜名、右に開いて受けた16番がPA内へ切れ込み、1対1を挑まれた小出が辛くもカットするが、こぼれ球をすかさず堀切が15Mシュート。GK山崎晃が掻き出しで、左CKへ。堀切のキックはニアでカットするが小さく、PA内で5番が拾わって外に戻し、堀切が再び左クロス。これを中央でマークのない佐藤大がニアへ叩き落とし、均衡破れる。0−1。
 29分、清水、藤牧が中央へ強引に通したスルーパスが山崎竜に通る。1対1になった山崎竜は右足アウトでボールをスライド、サイドステップでGKを抜き去るが、GK思わず腕を後方から足に掛け、山崎竜を倒す。得点機会阻止で当然、一発退場。代わったGK12番に対し、桑原卓が速いボールを正確に左「上」角へ決め、1−1。

浜名高校      清水エスパルスユース
11(8) シュート 7(3) ×神田、○藤牧、◎桑卓、×藤牧、○桑卓、×竜男、×桑彬、×桑卓
4(2) 右クロス 7(2) ○卓馬、×卓馬、×佐諒、○佐諒、×竜男、×卓馬、×池田、×桑彬
4(2) 左クロス 5(1) ×小出、×桑卓、×小出、×小出、○竜男
0(0) 右側CK 1(0) ×桑卓
4(1) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  0(−)
3(1) ファウル 9(2) ×鍋田、×鍋田、・池田、・藤牧、・藤牧、・藤牧、・佐諒、・鍋田、・池田、・桑彬

 4人が出場停止の清水。人数以上にその顔ぶれが厳しい。主将 (岩本)、エース (長沢)、守備の要 (佐野克)、切込隊長 (小泉) と、誰か4人出場停止にできると聞かれたら、10人中8、9人がこの4人を選ぶだろう。この事態を受けて、というよりも終ぞ改善されない中盤の守備の改良の目的か、行徳監督は中盤4人をフラットではなく、ダイヤモンドに組んできた。前の3人のポジションは流動的だが、中盤の底に固定された池田はバイタルエリアを守りつつ、頻繁に最終ラインのヘルプに入る。今回のドイツ代表のようなシステムで、トップ下の神田もしきりに守備に戻っていた。浜名の方も、Jクラブへの練習参加が続く松浦がベンチスタート。

 前半は共にミスが多く、低調な内容。長沢不在の清水は攻撃の厚みが足りず、神田が何度かサイドに飛び出す動きを見せるものの、決定機に繋がったのは9分、相手CKを望月恭がクリアしたカウンターから桑原彬がサイドチェンジ、左スペースに飛び出した神田のクロスに山崎竜のヘッドが当たり損ねた場面ぐらい。他では両FWが、PA外から強引にミドルを放つぐらいだった。対する浜名も中盤底に位置する池田の突破に手間取り、何度か佐藤大が左サイドを破ったものの、決定機には繋がらなかった。
 後半から浜名は松浦を投入。松浦投入を契機に、というより清水の中盤プレスが弱まったことで、浜名は早めにサイドにパスを回し、そこから仕掛けられるようになった。中盤がダイヤモンドの清水はサイドでSBが孤立することが多い。10分に15番のスルーパスから堀切が右20度シュート、13分に8分の左クロスがファーに流れたのを15番が折り返し、堀切がヘッド、26分にも16番の右クロスがファーに流れたところを更に堀切の左クロスと、浜名が攻め続ける。が、サイドからの攻撃は効率が悪く、山崎晃も好セーヴで阻む。清水も15分、小出の奪取からのクサビを山崎竜が落とし、桑原彬が繋いで神田のミドル、16分に池田のクサビを藤牧が落とし、桑原卓が繋いで藤牧のミドルと、隙を突いて速い攻撃を見せるが、それ以外に攻め手がない。
 遂に27分、16番のサイドからの仕掛けで奪った左CKが中央で跳ね返されると、もう一度サイドからクロスを入れ、浜名が先制に成功。だが、その2分後、一瞬の隙で中央にスルーパスを通させてしまい、しかも抜かれたGKが腕を掛けて退場。桑原卓がきっちりPKを決めた清水は、残り15分攻勢に転ずる。これがイタリアやドイツならサイドにボールを回し、数的不利の穴を更に広げるように試合を運ぶだろうが、このチームは中央突破を図って、逆に34分、16番の右クロスから11番に決定的なボレーを放たれるなど、相手に最短距離でのカウンターを許す場面も。36分、小出のクサビを山崎竜が落とし、佐野諒のスルーパスで桑原卓がGK1対1となるが決められず、ロスタイム、藤牧のパスから山崎竜が左クロス、サイドに流れたのを桑原彬が拾って戻し、桑原卓がシュートを放つが、大きく枠を外した。

 結局、勝点1を分け合って試合終了。前節静学戦に比べると互いにミスが目立つ内容ではあったが、中盤の守備には一定の成果が見られた。残す課題は2列目から飛び出しての攻撃。数的有利になってからは桑原彬を中心にそうした攻撃が見られたが、数的同数の間からそうした攻撃ができるか。長沢頼みからの脱却が、長沢が復帰する次節以降、試される。


▼試合結果

清水エスパルスユース 1−1 県立浜名高等学校
 得点:後半27分:浜名・佐藤 大生 (堀切 大地・左クロス)
    後半29分:清水・桑原 卓哉 ※PK
 退場:後半29分:浜名・01


▼選手寸評

[私撰MVP] 山崎 晃太
[私撰MIP] 望月 恭平、池田 康彦
[相手方好印象選手] 04、佐藤 大生


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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