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2004年04月29日(木) プリンス東海 藤枝東高校戦+JY: 清水FC戦

04年4月29日 (木) 14:15開始 草薙総合運動場球技場
 JFAプリンスリーグU-18 東海 2004 第3節
 対 藤枝東高校 ※45分ハーフ
 天候:晴れ

▼布陣
先発:                終了直前:

−−−−− 鈴木真 −町田−−−−−− −−−−−−− 鈴木真 −−−−−−−

−−岡村−−−−−−−−− 高野一 − −−谷野−−−−−−−−−−柴田−−

−−−−− 山本真 −池田−−−−−− −−−−− 山本真 −池田−−−−−−

− 桑原卓 −岩本−−石垣−−上埜−− − 桑原卓 −岩本−−石垣−−渥美−−

−−−−−−−−風間−−−−−−−− −−−−−−−−風間−−−−−−−−

控え:山崎晃、佐野、高野美、渥美、桑原彬、神田、谷野、柴田
交代:後半15分:町田 →渥美 (右SBに)
   後半41分:高野一→柴田 (そのまま右SHに)
   後半44分:岡村 →谷野 (そのまま左SHに)

藤枝東高校:
−−−−−−閨谷−−中村−−−−−−

−−大塚−−−−柴田−−− 鈴木崇 −

−−−−− 増田洋 −赤星−−−−−−
                   交代:後半00分:原田 →村松克
−−−−原田−−小関− 井上翔 −−−    後半18分:村松克→三輪
                      後半31分:中村 →滝田
−−−−−−−−碓井−−−−−−−−    後半41分:三輪 →河津


▼試合展開

 今日のベンチ入りは19名。今年のユースは全員で30名だから、離脱者で丁度、1チーム組める。よし、ネタで離脱者選抜を書こうか、と思ったら、某氏に先を越された。凄い悔しい。俺なら八木と小出の位置を逆にする、とだけ言っておこう (GK前田−DF望月・村越・雄也・八木−MF小泉・枝村・長沢・小出−FW悠輔・竜男)。
 離脱者とはいえ、殆どの選手は筋トレ中心に別メニューをこなしており、ボールを使って練習している選手も多い。参加していないのは、枝村と、ホペイロの長沢と小出。ということで、遂に小出を発見。実に喜ばしい。この3人は、少し時間が掛かるかもしれないが、松葉杖とかはしておらず、普通に歩いていた。一方、長沢が新たに離脱してしまったので、FWに適性がある選手が、先発した真司と町田だけに。苦しいやりくりが続いている。3年生4人 (過去最多!) 、2年生3人、1年生4人がスタメンに名を連ねた。
 一方の藤枝東は、大きな離脱者なく、ここまで来ているため、3年生6人、2年生4人、1年生1人が先発。何度も書いていることだが、かつて清水のJrユースに在籍した赤星、滝田、中村が所属している。特に赤星は打倒エスパルスに並々ならぬ意欲を燃やしているようで、対清水6連敗のチームを奮い立たせる。ちなみに、堅気な清水サポは日本平の完勝劇を見に行っており、会場には私のようなユースヤクザしかいなかったため、草薙での試合ながら、会場は藤枝東贔屓の雰囲気だった。


(開始前の整列。左から真司、一也、真希、岩本、町田、桑卓、上埜、風間、池田、岡村、石垣。長沼がいないと、石垣がとりわけ大きく見える)

[前半]
 序盤、まずは清水が綺麗にパスを回すが、2分、左SH大塚を囲んだ際、町田が後ろから押したと見られてFK。赤星の緩いFKをGK風間がキャッチミスして右CKになると、大塚のキックをファーで赤星がヘッド、風間正面。4分、岩本を背負ったFW閨谷の反転ミドルをGK風間がディフレクトし、左CKに。6分と11分にも、得点にはならなかったが、赤星に直接ゴールを狙えるFKの好機を与えてしまい、セットプレーが続いたことで、清水は序盤の良い流れを失ってしまった。すると11分、右に開いてパスを受けたFW中村が、岩本と勝負しつつ半円状に右から中央に移動して、強引にシュート。岩本の足に当たってこぼれたボールを、その裏にいた閨谷が、落ち着いてネットに収める。が、これはオフサイド。しかし、副審の旗が主審の判定より遅く、観客席は騒然とする。
 FW2枚は選択の余地が殆どなかったとはいえ、清水はFW+SHの前線4枚がドリブラーと偏った起用のため、前線でキープしたり、繋ぎ役になる選手がいなかった。SHとの間を埋めようとSBが上がりがちになるため、その裏を藤枝東の両WBやFWに使われてしまう。また中盤中央も2対3と数的不利で、藤枝東が精力的に前からプレスを仕掛けたことで、孤立した前線4枚のドリブラーを尻目に、藤枝東が清水陣内で奪取から素早くフィニッシュに至る展開が続く。
 23分、中盤右に下がったFW閨谷を岡村・桑卓が囲むが、2人の裏・CBの横のスペースにパスを出され、右WB鈴木崇が独走。そのままフリーで右45度の位置から放ったシュートは、左角のバーを直撃。更に柴田?がこぼれ球を詰めるが、これを岩本がブロックし、何とか被決定機を逃れた。26分には逆に右SB上埜が前に出すぎて最終ラインとギャップを作り、そこに中村に走り込まれてシュートを撃たれるが、GK風間の正面。


(町田のポストを増田・鈴木崇の2人で奪い、赤星が拾う藤枝東。前半30分までの運動量は圧巻。筆者は前半はあまりに好機が少なくて、後半はあまりに展開が速くて、撮影を忘れてしまっていた (苦笑))

 清水は漸く27分、上埜からの右アーリークロスをDFがクリアミスしたのに乗じて、桑卓が奪って中央の岡村へ、正面を向いた岡村が垂直に左横へ速いパス。そこに岡村と入れ替わった真司が開き、縦に抜けて左クロスを入れると、一瞬に賭ける男、町田。後方からDFの合間に抜け出し、清水の初シュートを放ったが、枠上に外れる。が、このあたりから藤枝東のフォアプレスが弱まって、清水も孤立していた前線に繋がるようになってきた。30分、桑卓が鈴木崇に倒され、左サイドから真希の速いFKに選手が飛び込むが、合わずにGK碓井。35分、右SH一也が対面をフェイントで交わしてPA内侵入、ニアの真司に渡すと、更に横パスを岡村がスルーするが、そこには誰もいない。流れたボールを真希が粘り、囲むDFの合間を斜めに抜く浮き球に桑卓が反応、左クロスはファーに流れた。
 藤枝東は、ひたすらドリブルシュートを狙う悪癖が顔を覗かせる。名古屋あたりはそれを苦手にするようだが、清水という土地柄、エスパルスには得手の物。藤枝東も多発するだけあって威力はなかなかのものだが、石垣の強さと岩本の読みの前に、ブロックされるか、撃ってもコースを見切られている場面が多い。シュート数の比較だけで記事を書くのはやめましょうよ、日刊スポーツの村上さん。ただ、ミドルへの反応は鋭い風間だが、まだGKの感覚が戻ってないのかミスも多く、41分の赤星の左CKをかぶって危うく石垣のカバーを受けると、42分にはゴールキックをミス。カットした赤星?のパスを一度は池田が阻止するが、再度拾われて上埜の裏に出されると、風間が中途半端に飛び出して、ゴールがガラ空きに。抜け出た閨谷?のシュートは、運良く、枠を外した。
 その後、赤星からボールを奪った真希が岡村と絡んでカウンターを仕掛ける場面もあったが、最後、桑卓の左クロスを碓井がキャッチして未遂に終わり、なんとか無失点で前半を折り返した。

藤枝東高      清水エスパルス
12(7) シュート 1(0) ×町田
2(0) 右クロス 2(0) ×一也、×上埜
4(0) 左クロス 5(1) ×岡村、○真司、×桑卓、×町田、×桑卓
5(3) 右側CK 0(0)
3(0) 左側CK 0(0)
1(−)  犯OS  2(−) ・町田、・真司
9(2) ファウル 8(3) ・池田、×町田、×上埜、×石垣、・岩本、・真司、・真司、・上埜

[後半]
 前半終えて、修正が必要だったのが清水だったのは、明白である。ところが、何故か藤枝東が選手交代、そしてシステムを4−1−3−2に変更。前述したが、前半の藤枝東の優位は、中盤中央の数的有利に拠るところが大きかった。2枚に減った上に、元々競り合いに脆さのあるトップ下の赤星とワンボランチの増田から、潰しに長けた真希と池田が前掛かりでボールを奪うことで、前半と攻撃の起点となる位置が逆転。最終ラインと前線が有機的に繋がるようになり、清水のパス回しが復活、サイドを崩し始める。
 が、シュートとドリブルへの積極性を失っていない藤枝東も、一瞬の隙を突く。ロングボールを石垣・中村が競り合うと、2人もつれあって転倒。石垣はファウルを主張するが認められず、岩本と1対1になった閨谷が、中を切った岩本の読みの裏をとり、左に切り返してあっさり突破。PA内フリーでシュートを放つ超決定機は、なんとクロスバー。さらに右から鈴木崇が突っ込むが、これはGK風間正面、弾かれたボールが閨谷の体に当たって更に弾き返されるが、改めて風間の胸元に収まった。

 しかし、清水も反撃。13分、サイドチェンジを受けて、大きく空いた右スペースに右SB上埜が持ち上がるが、これは負けじと猛スピードで横から柴田?が体を入れると、勢いのまま両者もつれて倒れたところで笛。そして、主審はイエローカードを呈示、…上埜に対して。前半1枚もらっていた上埜は、これで退場。はっきり言って、ありえない判定である。オーバーラップした選手は、横から体を入れに来た相手選手を見たら、それを避けなければならないのだろうか? そんな選手は、プロになる資格はない。この前の場面で、真司が同じように横から猛スピードで藤枝東選手に突っ込み、交錯して痛んだが、それには笛も、勿論、カードもなかった。清水ベンチが激昂していたが、上埜のプレーはそれに対する報復と見られたのでもいうのか。だとすれば、清水ベンチの異議を無視し、上埜を退場させる主審の判定こそ、報復行為である。
 しかし、一度下った判定は、覆るものではない。清水はFWの町田に代えて、渥美を上埜のいた右SBに入れ、真司のワントップにする。すると清水は、FF4でルビカンテを前にしたエッジのように、怒りのパワーで藤枝東を圧倒。本当、少年漫画的展開だ (笑) 。戦術的に言えば、真司が戦術の縛りから解放され、盛んに左サイドに流れて僚友岡村と絡みながら、ファンタジーアを開放。赤星や増田を完全に押し込んだ真希・池田が左右SHと共に、真司の空けた相手ゴール前へと、代わる代わる突っ込んだ。守備では、互いに四つに組む布陣となったが、1年生3人が並ぶ清水が局面の1対1で優位に。特にU-16代表鈴木崇を抑え込んだ桑卓と、かつての同期にて相手のキーマンである中村に起点すら作らせなかった石垣の働きは大きい。藤枝東も後半頭から投入した村松克を、18分に交代させる冷徹な采配を見せ、再び3−4−1−2に戻したが、一度崩された戦術が、そう簡単に修正できるわけではない。

 まず14分、真希からの展開で一也がアーリークロス、真司がファーに抜け出してのワントラップボレーは、同時に飛び出したGK碓井が詰めて、跳ね返す。21分。渥美?からの大きなサイドチェンジを受けた真希が、更に左へ展開。縦に突進する岡村をボランチの池田がフォローしてワンツー、岡村が小さく中に戻すと、もう一人のボランチの真希が突っ込んで1対1になるが、一歩早くGK碓井が出る。24分、左サイドの岡村が浮き球トラップであっさりDFを突破、小さく戻したボールを池田が粘って、もう一度、背後に回った岡村へ。その右横に後方から突進する真希、3歩の爆発的ダッシュでDF網を抜き去り、右に切り返してGKと1対1に。ファーに流し込んだシュートはDFが跳ね返し、こぼれを一也が詰めてゴールに押し込むが、これもDF (真希のシュートと同じ選手) がファーポスト前でカバーした。
 まだ続く。30分、PA左角の真希の内側に桑卓が攻撃参加、パスを後ろに戻したところ、呼吸が合わずに藤枝東に奪われるが、後ろに下がっていた真司がすぐに奪い返して左へ、またも岡村。高速左クロスに真希が至近距離で突っ込むが、僅かに足を掠めただけでファーに流れ、一也を経由して渥美が右アーリークロスを入れるも、GK碓井。真司・岡村の脅威を止めたい藤枝東は、2人の同期だった滝田を投入、中村を下げて4−4−2に転向する (柴田・FW、滝田・右SH、鈴木崇・右SB) 。31分にPA外で岩本を背に、柴田が鋭いターンシュートを放つ場面があったが、これを風間が超反応でディフレクトすると、終わらない清水の怒濤の攻勢。34分、碓井のゴールキックを石垣が空中戦勝利。岡村が頭で前に繋ぎ、真司。高速ドリブルで仕掛けると、高速でフォローした岡村がスルーパスを受け、GKと1対1。が、これも碓井が止めた。
 37分、藤枝東・滝田の右クロスを岩本?がクリアミス、逆サイドの三輪の前にこぼれ、PA手前フリーでシュートを放ったが、枠の左に外れた。このあたりから、さすがに清水も疲れが見え始め、サイドチェンジで簡単に1対2の局面を作られるなど、10人の穴が露呈しだした。だが、ベンチも適切に判断。41分に右SHの一也に代えて柴田、44分に左SHの岡村に代えて谷野を投入、サイドの運動量を補強する。元々、怪我人続出の上、一人足りなくなった清水としては、ドローで御の字の試合である。岩本が巧みな時間稼ぎをするなど、選手もベンチの意向に応え、意図的にペースダウンさせて、貴重な勝点1を掴んだ。密かに3試合連続の完封劇だったりする。


(数的不利の中、下級生主体で90分間を走り抜いた選手たち。左から桑卓、岩本、渥美、真希、谷野、池田、石垣、柴田、風間、真司)

藤枝東高      清水エスパルス
7(3) シュート 5(4) ○真司、×石垣、○真希、○一也、○岡村
3(0) 右クロス 5(2) ○上埜、×一也、×上埜、○一也、×渥美
3(1) 左クロス 2(0) ×真司、×岡村
1(0) 右側CK 1(1) ○真希
0(0) 左側CK 1(1) ○真希
3(−)  犯OS  6(−) ・真司、・真司、・岡村、・一也、・真司、・池田
7(0) ファウル 5(0) ・池田、・上埜、・岩本、・一也、・真司

 どうでもいいが、公式記録のシュート数:藤枝東29−5清水というのは、よくわからない。ブロックされたシュートや、クロスが流れたのも、全部シュートに数えたのか? あくまで個人的印象だが、決定機数は、前半:藤枝東3−1清水、後半:藤枝東2−4清水。清水のシュート6本が全てPA内なのに対し、藤枝東のPA内シュートは19本中7本。

※ 「決定機とは、「正確にゴールを撃ちさえすれば、ゴールが決まる確立が非常に高い状況」だ。ドリブル突破やスルーパス、ワンツーなどのコンビネーションでGKと1対1の状況になれば、すなわち「決定機」ができたことになる。… (中略) … 逆にCK、フリーキックなどのセットプレー、相手のミスが原因の“プレゼントされた”シュートチャンス、ペナルティエリア外からのミドル/ロングシュート、クロスを“競り合った”ヘディングシュートなどは決定機と呼ぶべきではない」 (ワールドサッカーダイジェスト144号、Maurizio VISCIDI 氏)


▼試合結果

清水エスパルスユース 0−0 藤枝東高校
 警告:前半39分:清水・上埜 健太 (反スポーツ的行為)
    後半13分:清水・上埜 健太 (ラフプレイ)
    後半15分:藤枝・増田 洋平 (反スポーツ的行為)
    後半44分:清水・鈴木 真司 (ラフプレイ)
 退場:後半13分:清水・上埜 健太 (警告2回目)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●山本 真希 (2年・CH)
  ギイ「彼は天才さ」
  フウ「そうだな・・・化け物級だ」
 まあ、真希は才賀勝と違って、凄さに説得力があるけど。この日は、パスミスや競り負ける場面もあり、シュートも決めきれず、彼自身としてはそう良くない出来だったと思う。が、フィールドの22人の中では別格の存在感。豊富な運動量や局面の突破力は当然として、左右への巧みな捌きも見せた。

[私撰MIP]
●池田 康彦 (1年・CH)
 真希が途中、足を痛めたこともあり、運動量だけなら真希をも上回った。昨年35分ハーフの高円宮杯が最長の試合時間だった選手が、後半40分過ぎにサイドチェンジに反応して、左サイドで裏に飛び出す動きを見せる。それだけで驚愕である。真希・池田のCH2枚で、藤枝東の柴田・赤星・増田の3人を合わせた移動量を、軽く超えるだろう。

●石垣 勝矢 (2年・CB)
 かつての僚友、中村に完全勝利。空中戦の有利は事前予想通りだが、地上戦でもサイズを利用して体を入れたり、長い足を利用した深いタックルを見せたりと、スピード勝負に持ち込ませない巧妙な守備を見せた。途中からは、1年生3人と最終ラインを預かり、盛んに岩本に声を掛けるなど、責任感も生まれてきたようだ。

[個人的好印象選手(相手方)]
 増田 洋平 (ボランチ) : 真希・池田の重圧に必死に耐えた。最終ラインのカバーから繋ぎ役まで請け負う、仕事人。


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ふれあいカップ静岡県中学生サッカー選手権大会 中東部予選
 対 清水FCジュニアユース ※25分ハーフ(前半のみ観戦)

− 杉山和 −−−山口−−−−田村−−
−−−−−−−−滝戸−−−−−−−−
−−−−−−石垣−−庄司−−−−−−
−−曽根−−奥山−−川端− 桑原尚 −
−−−−−−−−吉田−−−−−−−−

 前半のみ観戦。終始エスパルスペース。7分に石垣が奪って前にクサビを入れるが、カットされる。が、すぐに庄司が奪ってクサビを田村、戻して庄司とパス交換してペナルティアーク付近の杉山和にクサビ。これを杉山和自ら、右回転反転からのミドルで決めてしまう。1−0。やりすぎ。でも、結局、前半はこの1点のみだったのは問題。
 4−3−3で、前線左右に意図的に孤立させた、杉山和・田村の突破力を活かすシステム。この2人は同年代での地区予選レベルでは別格の存在なので、それだけで勝ててしまうのも事実だが…。中学年代では、こういう個人技に頼りきるサッカーも悪くはないかな。4−4−2に全ての年代が固定しないようにするのは、賛成。

清水FC      清水エスパルス
2(1) シュート 10(5) ×滝戸、×山口、×滝戸、◎杉和、○田村、×奥山、×山口、○庄司、○滝戸、×山口
0(0) 右クロス 3(1) ×田村、×庄司、○川端
0(0) 左クロス 3(3) ○山口、○杉和、○杉和
0(0) 右側CK 2(1) ×杉和、○杉和
0(0) 左側CK 0(0)
0(−)  犯OS  1(−) ・曽根
4(0) ファウル 2(0) ・田村、・田村



2004年04月24日(土) プリンス東海 暁高校戦

04年4月24日 (土) 14:15開始 日本平スタジアム
 JFAプリンスリーグU-18 東海 2004 第2節
 対 暁高校 ※45分ハーフ
 天候:晴れ

▼布陣
先発:                終了直前:

−−−−− 鈴木真 −長沢−−−−−− −−−−− 鈴木真 −町田−−−−−−

−−岡村−−−−−−−−− 高野一 − − 桑原卓 −−−−−−−− 高野一 −

−−−−− 山本真 −池田−−−−−− −−−−− 山本真 −池田−−−−−−

− 桑原卓 −岩本−−石垣− 高野美 − − 高野美 −岩本−−石垣−−上埜−−

−−−−−−−−風間−−−−−−−− −−−−−−−−風間−−−−−−−−

控え:山崎晃、佐野、渥美、桑原彬、神田、谷野、柴田、上埜、町田
交代:後半20分:長沢→町田 (そのままFWに)
   後半25分:岡村→上埜 (桑原卓を左SH、高野美を左SB、上埜を右SBに)

暁高校:

※漢字は筆者が当てはめたもののため、誤っている可能性があります

−−−−−−諸戸−−石川−−−−−−

−−飯田−−−−−−−−−−鈴木−−

−−−−−−山中−−高橋−−−−−−

−−伊藤−−市野−−粂内−− 谷 −−
                   交代:後半13分:高橋→安達
−−−−−−−−太田−−−−−−−−    後半32分:飯田→谷


▼試合展開

 二枚看板、エースストライカー、DFリーダー、正GKを怪我で欠く苦しい清水。しかし、この試合、二枚看板の一人、U-19代表候補・山本真希がついにスタメンに復帰、1学年下の池田とFC島田出身ダブルボランチを組む。ちなみに右SHの一也もFC島田。また枝村同様、試合を創る能力を持つ上埜が、ベンチに復帰にした。エースの座は二種登録の真司が、DFリーダーは昨年のJrユースでそれを務めた岩本が代わる。GKはサテでベンチ入りした前田の復帰が期待されたが、この日は前節、完封に貢献した風間がそのままゴールマウスに立った。GKと最終ラインの方は、右SBの美臣 (榛原FC) を除いて、清水FC出身。GKが3年生、DF陣は右側2人が2年生、左側2人が1年生。
 一方、切り込み隊長として活躍している小泉が、ベンチから外れた。中日本U-17の浜名戦、最後に足を痛める場面があったので、それで大事を見たのだろう。なお、この試合、ベンチから外れた選手 (前田、村越、望月、八木、篠田悠、山崎竜) もチームに合流し、試合中、ゴール裏で村越が猛烈な勢いで腹筋したりしてたのだが (笑)、未だに小出の姿なし。昇格以来、彼を見ていない (チームだけでなく、清水フェスティバルでの静岡中学生選抜にも姿を見せなかった) だけに心配だ。枝村は会場には来ていたが、アップや練習には参加せず。少し時間が掛かりそう。

[前半]
 2分、暁・高橋のファウルで得たFKを美臣が素早くリスタート、ダイレクトで真希がサイドに流し、裏に抜けた桑卓の左クロスを長沢がニアで合わせる。シュートは左に外れたが、機先は清水が制する。その後、最終ラインでの横パスを重ね、機を見て一気に、同一サイドを縦に繋ぐ慎重な組み立てをする清水。暁は14分に、FW諸戸が石垣から空中戦で競り落としたボールを飯田が拾って、ドリブルからミドル。初シュートを記録するが、清水のチェンジ・オブ・ペースに対応できず、ダイレクトを多用するテンポに付き合おうとして、ミスを連発するようになる。


(開始6分、暁・諸戸と競る石垣。この日は、諸戸の激しさに空中戦で遅れをとることも。後方に並ぶは、暁高校応援団)

 ただ、清水は逆に余裕が出過ぎて、パス出しのタイミングがワンテンポずつ遅れ、効果的な攻撃にならない。前線に真司・岡村・一也とドリブラーを揃えたことで、自分で打開してやろうとの意識が強すぎて、1対多数でも勝負を挑んでしまい、シュートはセットプレーからばかり。それでも左サイドは、桑卓が小気味良い攻撃参加でアクセントを付けていたが、右サイドは両高野のタイミングが合わない。真希・池田が正にピッチ全体を駆け回って潰しまくり、圧倒的な中盤支配を確立していただけに、ふがいなさが残った。25分には、岩本が石川との1対1を潰したものの、縦パスからあわやの場面を作られている。


(28分、石垣の裏で池田の左CKに合わす岩本 (右) 。シュートは枠外。課題の空中戦で健闘した岩本は、個人的MIP)

 32分。やはり最終ラインで繋ぐと、美臣から中央の真希へ。これを真希は、右足ダイレクト、アウトサイドでバックスピンを掛けて、ダイアゴナルフィード。桑卓が左サイドを抉り、ボールを足下から離さない急速方向転換で、釣り出されたボランチの鈴木を突破してPA内に侵入する。更にゴールに向かう動きを見せるが、右SB谷と対峙すると、即、小さく内側へ。そこに攻撃の起点となった真希。凄まじい運動量で突っ込んできた彼が、お膳立てされたボールを右足アウトで正確にファーに突き刺し、漸く清水が先制する。1−0。結局、フィニッシュまで真希に頼ってしまった。
 しかし、この先制点も好転のきっかけにならない。むしろ安堵感からか、最終ラインにあった慎重さに陰りが見られるようになる。35分、山中のスルーパスに対し、オフサイド崩れ。これは、飯田のマイナスの左クロスが中央に合わずに助かったが、40分には美臣が飯田?を倒し、PA左角から15M程離れた位置でFK。しかし、一斉にPA内に戻る清水を尻目にクイックリスタートを選択した暁は、パスを受けたCB粂内が中盤のスペースをスルスル上がって、左からアーリークロス。これをファーで競り合うGK風間の上から、諸戸?が頭で競り落とした。緩いシュートは。カバーしていた岩本が頭でCKに逃れたが、完全に油断しての被決定機だった。
 その後、双方に好機なく、前半を折り返す。

暁高校      清水エスパルス
2(2) シュート 5(1) ×長沢、×真司、×石垣、×岩本、◎真希
1(0) 右クロス 1(0) ×真希
4(1) 左クロス 6(1) ○桑卓、×岡村、×桑卓、×岡村、×岡村、×岩本
1(0) 右側CK 2(1) ○岡村、×岡村
1(0) 左側CK 2(1) ×池田、○池田
1(−)  犯OS  2(−) ・真司、・真司
11(1) ファウル 9(3) ・岡村、・長沢、・一也、・真希、×岩本、・石垣、×真希、・石垣、×美臣

[後半]
 開始3分、池田の左CKにニアの真希がヒールショット。GKが止めるが、復帰戦とは思えないオサレっぷりまで見せつける。しかし、清水は5分、岩本がGK風間の声を無視してバックパスを返そうとしてミス、みすみす左CKを与えてしまう。石川のキックをファーで競り落とすと、PA手前でロビング、これを更に中央で競り落として、最後は飯田がGK風間の目の前でボレーシュート。枠上に外れたが、最大の被決定機であった。
 しかし、暁は5分を過ぎると、目に見えて運動量が落ちていく。前半、相手ゴール前でこそ拙かったものの、清水の最終ライン+両CHのビルドアップは、左右の振り分け・展開の速さ共に十分なレベルで、それに付き合わされた暁は、真綿で締められるようにじりじりと消耗していた。8分、岡村がファウルを受け、PA左角の横でFK。ニアでDFが跳ね返すが、PA手前で真希が拾ってシュート。ゴール手前に残っていたDFが跳ね返すも、今度は美臣が拾ってミドル。大きく枠を外したが、波状攻撃の様相を見せ始める。


(8分、最初の場面。真司 (手前) が頭から飛び込んだが合わず、ニアのDFに跳ね返された。後ろに走り込むのは長沢)

 12分からの攻撃は圧巻。高い位置で奪っての縦パスに真司が反応、高速ドリブルから右横のCB粂内に肩を入れられると、倒れながら左横へ小さくパス。直ぐ横を併走していた長沢が代わって突破、この時、暁最終ラインは完全に斜めになってしまい、大きく空いた裏のスペースへ一也が突っ込んで、長沢の左クロスをボレー。が、GK正面。これをDFが拾ってクリアするが、パスを読み切った岩本がアンティシペーションで後ろから体を入れ替え、それを奪取。そのまま一気にスピードに乗ると、PA左角手前で小さく中央へ横パス。DFを背負う真司は、それをスルー。右横に岡村が走り込んでミドルは、しかしDFがブロックする。このリバウンドも清水が拾うと、今度はチェンジ・オブ・ペース。ハーフウェーライン付近の最終ラインで組み立て直し、改めてクサビを入れると、PA左角手前で岡村が受ける。前を向いた岡村、意を決して縦にスピード勝負。右SB谷をブッちぎると、ゴールライン付近で重心を後ろにスウェーバックしながら左クロスを入れ、ファーに再び一也。今度こそボレーをファーサイドに突き刺し、追加点を挙げた。2−0。
 2−0は、昨年のJrユースが最も得意としていたスコア。岩本と池田が率いるチームは、セイフティ・リードを確実に守って勝つのを得意としていた。この日も最終ラインは無理をしなくなり、とはいえ丹念な前線からのプレスを継続して、高い位置で奪って前線だけでフィニッシュまで行く展開に切り替わる。既に疲労困憊の暁には、それが面白いようにハマった。ただ、前線の決定力不足が、あまりに計算外。17分、DFのクリアミスを長沢が拾って、ロビングでスルーパス。真司が裏に抜け、GKと1対1になるが、ドリブルからのシュートは右に外れる。20分、長沢が競り合いから奪って、今度は自ら突破を仕掛けるが、先にGKに飛び込まれる。


(20分、とってもストライカー、町田 (30番) 登場。交代した同期の長沢に肩を叩かれ、励まされる)

 こういう時に頼りになるのが、エース。築館監督も20分、長沢に代えて昨年Jrユースのエース、町田を投入する。25分には岡村に代えて上埜を、なんと右SBに投入するが、これは上埜の試運転と、桑卓−美臣の左サイドでの相性を見たかったのだろう。彼らは30分、桑卓が前線で奪って自ら突破した後、エース町田にクサビ。町田はPA内で粘るが、コースを作れずに後ろに戻すと、そこに池田が走り込んでミドルを放ったが、GKセーヴ。ただ、町田はポストよりも、自らドリブルで持ち込む方が得意とするタイプ。前線が一也・町田・真司・桑卓と並んだことで、溜めを作る役割がなくなり、展開に幅を失っていった。逃げ切りを図る意味なら、変な奪われ方をしない分だけ悪くないが。
 38分の真司の右CKに、素早くニアへと離れてヘッドで逸らすが、枠上。44分、左サイドの桑卓から縦に町田、戻して真希、再び縦に真司に入れてサイドチェンジ。一也が暫く相手と対峙すると、PA内の様子を見て、素早いフェイントから右クロス。これも町田がニアで頭を合わせたが、ファーに外れた。町田は得点感覚の片鱗を示したが、シュートを撃ってリズムの乗るタイプの彼には、時間が足りなかったか。結局、追加点なくタイムアップとなった。
 試合内容を考えると、2−0という結果はかなり不満が残る。特に3人でシュート9本、全て枠外だったFW陣は問題。次は前半戦の山場、藤枝東戦である。現在6連勝中、得点18失点4と抜群に相性の良い相手ではあるが、決めるべき時を決めないで、勝てる相手ではないだろう。キャプテンマークを巻く真司が、その責任感からか「俺が決める」の意識が強すぎ、彼にある良い意味での「遊び」の部分が足りなかった。エース篠田悠輔が怪我で離脱している今だからこそ、彼らの奮起を期待したい。

暁高校      清水エスパルス
4(1) シュート 15(5) ○真希、○真希、×美臣、○一也、◎一也、×真司、×真司、×真司、○池田、×真司
               ×真希、×町田、×町田、×町田、×上埜
2(0) 右クロス 1(1) ○一也
0(0) 左クロス 8(3) ×桑卓、○長沢、◎岡村、×真希、×岡村、×桑卓、×町田、○池田
0(0) 右側CK 2(1) △岡村、○真司
1(1) 左側CK 3(1) ○池田、×池田、×真希
0(−)  犯OS  3(−) ・真司、・真司、・真司
7(2) ファウル 6(0) ・一也、・真希、・池田、・真司、・美臣、・??


(サポに総出で挨拶に来た選手達。左から、真司、上埜、池田、真希、岡村、石垣、美臣、枝村?、一也、桑卓、谷野、岩本、渥美?、神田?、町田、桑彬、晃太。ダメだ、正直、わからん)


▼試合結果

清水エスパルスユース 2−0 暁高校
 得点:前半32分:清水・山本 真希 (桑原 卓哉 ・ショートパス)
    後半12分:清水・高野 一也 (岡村総一郎・左クロス)
 警告:前半13分:暁 ・高橋   (ラフプレイ)
    前半31分:清水・石垣 勝矢 (繰り返しの違反)
    後半36分:暁 ・粂内 亮介 (反スポーツ的行為)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●山本 真希 (2年・CH)
 怪我とか復帰戦とか関係なし。走りまくり、当たりまくり。またも復帰戦ゴールを飾るあたり、「何か」を持った選手である。時間が経つにつれ、試合に慣れてきたのか、どんどん前掛かりで潰し始め、圧倒的な支配率に貢献した。また、別メニュー中に覚えたのか、アウトサイドでバックスピンを掛けてみたりと、様々な面白いキックも披露していた。

[私撰MIP]
●池田 康彦 (1年・CH)
 1年生とか身長169cmとか関係なし。走りまくり、当たりまくり。真希が前に出ても、確かな読みと素早い寄せで、相手の速攻を許さない。展開の早いサイドへの散らしも相変わらず高レベルだが、同期の桑卓以外とは、やや噛み合わない部分もあった。攻撃参加も多くみせたが、真希に比べるとまだ、ボールを持った時の怖さが足りない。

●岩本 大 (1年・CB)
 真希・池田が蓋をする中盤の底を突破しても、まだ岩本がいる。周囲の選手を声で動かし、或いはそれに連動して自らがポジションを動かし、相手のパスコースを限定してそれを奪う。詰め将棋のような守備は健在だ。絶対的に信頼を置ける地上戦の1対1に加え、課題の空中戦もまずまず。ただ、GKと意思疎通を欠いたバックパスミスはいただけない。

[個人的好印象選手(相手方)]
 粂内 亮介 (CB) : 身長はないが、競り合いに強い最後の砦。攻撃の起点であり、機を見て自ら攻め上がることも。


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04年4月24日 (土) 12:00開始 日本平スタジアム
 JFAプリンスリーグU-18 東海 2004 第2節
 浜名高校 対 藤枝東高校 ※45分ハーフ

浜名高校:                藤枝東高校:
−−−−−−藤田− 諏訪園 −−−−−   −−−−−−閨谷−−中村−−−−−−
−−−−−−−−佐藤−−−−−−−−   −−大塚−−−−柴田−−− 鈴木崇 −
−−−−茗荷−−松本− 鈴木陽 −−−   −−−−− 増田洋 −赤星−−−−−−
− 鈴木紳 −倉橋−−平山−−村上−−   −−−−原田−−小関− 井上翔 −−−
−−−−−−−−大島−−−−−−−−   −−−−−−−−碓井−−−−−−−−
交代:後半00分:鈴木紳→川合       交代:後半24分:大塚→滝田
   後半34分:鈴木陽→水川          後半28分:閨谷→河津
   後半42分:藤田 →鈴木          後半44分:中村→山田
        佐藤 →中村

後半41分、藤枝東、滝田のスローインを中村が競り合ったこぼれ球を、赤星がPA左角からファーに流し込む。0−1。

浜名高校 0−1 藤枝東高校
 警告:前半32分:藤枝・大塚 秀 (反スポーツ的行為)
    後半12分:藤枝・増田 洋平 (反スポーツ的行為)

浜名高校           藤枝東高校
6(2)/3(1) シュート 10(3)/6(2)
3(1)/3(0) 右クロス 5(2)/2(0)
0(0)/3(0) 左クロス 7(0)/5(1)
0(0)/1(0) 右側CK 1(0)/1(0)
0(0)/2(0) 左側CK 0(0)/4(1)
1(−)/1(−)  犯OS  0(−)/5(−)
4(0)/5(2) ファウル 8(2)/7(3)
 ※左側が前半/右側が後半の数字

[個人的好印象選手]
 倉橋 秀幸 (浜名) : 寄せが速く、1対1に強力で怯まない。DFリーダーとして、周囲のカバーリングもこなした。
 増田 洋平 (藤枝東) : 単身、中盤の底の広大なスペースで体を張る。シンプルに左右に捌く、パス回しも悪くない。



2004年04月19日(月) サテ: サテライトリーグ ジュビロ磐田戦 (H)

04年4月18日14:00開始 三保グラウンド
 2003Jサテライトリーグ Cグループ 第6日
 対 ジュビロ磐田サテライト (H) ※45分ハーフ
 天候:晴れ 観衆:573人

▼布陣
清水エスパルス:              ジュビロ磐田:
−−−−− 鈴木真 −阿部−−−−−−−   −−−−−−西野−−川口−−−−−−
−−和田−−−−−−−−− 前田高 −−   −−−−−−− カレン −−−−−−−
−−−−−−村松− 鈴木隼 −−−−−−   −−成岡−−松下−−ガヴ− 森下仁 −
− 高野美−高木和 −高林− 高木純 −−   −−− 森下俊 −大井−−加賀−−−−
−−−−−−−−鶴田−−−−−−−−−   −−−−−−−−山本−−−−−−−−
交代:後半14分:高野美→佐野        交代:後半00分:山本→松井、森下仁→太田
   後半26分:鈴木真→岩本           後半27分:川口→藤井
                         後半36分:松下→上本

▼試合展開

[前半]
磐田        清水エスパルス
5(2) シュート 2(0) ×前田、×純平
5(2) 右クロス 3(0) ×純平、×純平、×??
1(1) 左クロス 4(1) ×和田、×阿部、×和田、○美臣
0(0) 右側CK 1(0) ×純平
1(1) 左側CK 1(0) ×隼人
2(−)  犯OS  2(−) ・前田、・阿部
8(1) ファウル 12(0) ・阿部、・前田、・美臣、・村松、・真司、・阿部、・阿部、・高林
               ・和道、・純平、・村松、・村松

[後半]
和田と美臣がポジションチェンジ。14分、美臣に代えて佐野。そのまま左SH。
15分、川口の突破して戻すと、佐野が追いつく前に成岡が右クロス、西野が頭で逸らし、0−1。
16分、高林のパスミスをカットしたカレンから松下が独走、左クロスをカレンが押し込み、0−2。
26分、真司に代えて岩本。前田がFW、岩本が右SH。

磐田        清水エスパルス
8(5) シュート 10(5) ×美臣、×前田、×前田、○佐野、×佐野、○村松、○阿部、×前田
               ○隼人、○阿部
5(2) 右クロス 4(1) ×前田、×前田、×隼人、○岩本
4(2) 左クロス 3(1) ×和田、○美臣、×佐野
1(0) 右側CK 2(2) ○純平、○純平
2(0) 左側CK 1(0) ×隼人
3(−)  犯OS  1(−) ・美臣
3(1) ファウル 7(1) ・真司、・阿部、・純平、・高林、・村松、・純平、・前田


▼試合結果

清水エスパルスサテライト 0−2 ジュビロ磐田サテライト
 得点:後半15分:磐田・西野泰正(成岡翔・右クロス)
    後半16分:磐田・カレンロバート(松下幸平・左クロス)
 警告:前半38分:清水・高木純平(ラフプレー)


▼選手寸評
鶴田 達也 5.5 怪しい飛び出しやフィードも目立ったが、最低限の仕事は果たした。

高木 純平 6.0 守備では成岡を完封。攻め上がりのキレ味は変わらず。空中戦の競り合いに強さも。
高林 佑樹 4.0 カバー感覚は良く、当たりにも強くなったが、空中戦完敗+自責点1。
高木 和道 6.5 無敵。
高野 美臣 5.5 カレンや川口を潰すなど標準以上の内容。攻め上がりのタイミング、精度も良い。

前田 高孝 4.5 積極性は買うが、積極性=独善性が認められるほどプレーの精度は高くない。無謀。
鈴木 隼人 6.0 無難。
村松 潤  6.5 90分間、攻守に広く動きつつ、視野やセンスは落ちなかった。1stDFの詰めが速い。
和田 拓三 5.0 上がったらせめてクロスは入れよう。ロングスローがあるんだし。スピード勝負に不安。

鈴木 真司 4.0 加賀に完敗。
阿部文一朗 5.5 実質ワントップの状況で、ポストは頑張ってたが、それだけ。

佐野 克彦 5.0 サテのスピードに対応していたが、精度悪し。攻守の切替に遅れる場面も。
岩本 大  4.5 ダイレクトで捌くセンスと精度はあったが、動き直しが遅い。サイドに張りっぱなし。

 本来アマチュアのユース生も含め、サテライトに出場する以上はプレーを見せて金を貰うプロ予備軍と言うことで、数字を付けて採点させて頂きました。コメントも辛口にしてあります。

 ということで、佐野はこちらにいました (笑)。いやあ、メンバー表が配られる前、アップで彼らの姿を見た時は興奮しましたよ。出場はしなかったものの、GK前田もベンチに。前田よ、サテに参加できるコンディションが戻ってきてるなら、プリンスに出てくれ…。
 行徳監督も話してましたが、非常に有意義な試合だったと思います。和道・村松・純平・隼人といったトップに近いところにいる選手は、サテのレベルとは一つ上の位置にいることを示してくれました。特に村松・純平は去年から良いプレーはありましたが、それが90分間持続して見られるようになったのが大きい。2人が課題とされていた当たりの弱さも、このレベルでは全く問題がなく、エルシオの肉体改造が順調に進んでいる印象です。怠らず走り込めば、夏前にはトップに常駐できるでしょう。

 ユース生は佐野を除いて、昨日90分間戦っての連戦になりました。その中で、美臣は非常に良かった。疲労もあって何度か走り負ける場面もありましたが、カレンや川口を潰すなど、強さを見せました。攻め上がりのタイミングもよく、クロスやフィードの質も高く、トップの左SBに推薦したくなるくらい。一方、真司の内容は悪かったですね。時折、その身長に似合わない爆発的なフィジカルを披露してましたが、昨年も2トップを組んだはずの阿部との息が合わず。前田のクロスに阿部が飛び込んだこぼれ球を、後ろ向きながらPA内でフリーで拾った場面がありましたが、ターンしようとせず後ろの味方に戻した(しかも合わなかった)のは、かなりサポへの印象が悪かったと思います。
 半月前に高校生になったばかりの佐野と岩本は、共にサテライトのスピードについていけませんでした。アウトサイドの経験もある佐野は、和田や村松、阿部と入れ替わりながら、流動的に動くことはできましたが、そのテンポに合わせるのが精一杯で、正確さに欠けました。決定機でのシュートミスも1回。岩本は相変わらずダイレクトでのパスセンスはありましたが、パスを待ち構えるばかりで、動き直しを欠いたため、徐々にパスを回してもらえなくなりました。とはいえ、彼らが15歳でこの判断スピードを体験できたのは有意義でしょう。今後はユースの試合でも、常に判断の速さと常に動き直すことを心掛けて、プレーしてもらいたいものです。



2004年04月18日(日) 中日本スーパーリーグ U-17 浜名高校戦

04年4月18日11:00開始 清水ナショナルトレーニングセンター J-STEP
 中日本ユースサッカースーパーリーグ 第2回U-17大会 クループA
 対 浜名高校 ※40分ハーフ
 天候:晴れ

▼布陣
先発:                終了直前:

−−−−−−町田−−長沢−−−−−− −−−−−−町田−−長沢−−−−−−

− 高野一 −−−−−−−−−小泉−− − 高野一 −−−−−−−−−小泉−−

−−−−−−神田−−柴田−−−−−− −−−−−−神田−−池田−−−−−−

−−谷野−−石垣−−池田− 桑原彬 − − 桑原卓 −谷野−−石垣− 桑原彬 −

−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−− −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−

交代:前半38分:柴田→桑原卓(池田をCH、谷野をCB、桑原卓を左SBに)

浜名高校:

−−−−−−10−−11−−−−−−

−−−−−−−−08−−−−−−−−

−−07−−06−−05−−−09−

−−−−03−−02−−04−−−−

−−−−−−−−01−−−−−−−−

交代:後半00分:07→13、後半08分:10→15、後半26分:05・08→16・17


▼試合展開

 試合開始前、怪我で離脱中の真希と村越がランニング。村越は怪我の具合を確かめながらといった感じだったが、真希はスピードを出しており、ボールを使った練習もしていた。それほど復帰に時間は掛からなそうだ。私は見ていないが、悠輔は観客席で患部をアイシングしながら、観戦していたそうだ。こちらは暫く無理そうか。岡村・風間・八木ら3年生の姿もあったが、U-17のカテゴリのためお休み。ベンチには桑原卓哉のみが座ることになった。渥美・竜男も別メニューだったのかな?(確認せず) しかし、昨日フル出場した美臣・岩本はともかく、5分弱しか出場しなかった佐野はどこに行ったかと思えば…(こちら)。
 さて、先発メンバーは、昨年のJrユース選手が11人中7人に名を連ねた。残り4人は、元U-15代表の岩本・佐野の代わりに石垣・谷野が、元U-14NTCの小出の代わりに高野一が入り、柴田は桑原卓と入れ替わりになった。選手相互の共通理解を考えれば、正直、去年のJrユースの方が強いかもしれない。特に最終ラインは石垣はともかく、前半は169cmの池田が、後半は170cmの谷野がCBを務める。また、石垣・池田は昨日90分走った上での連戦である。CHという運動量を求められるポジションにいた池田は、体力的に辛いだろう。

[前半]
 浜名は昨日のトップチームと同様、PA両横のスペースに蹴り込むサッカーを展開し、CKを奪う、あわよくば裏に抜けてクロスを入れる、悪くても相手の速攻を許さない。しかし、昨年Jrユースメンバーが7人並ぶ清水は、昨日と違い一定の共通理解ができており、5分には自陣で奪い返した桑卓が縦に一也を走らせ、一也はそのまま一気にPA内へカットイン。ゴールライン際から折り返すが、これはDFがクリア。続く柴田の左CKをファーで石垣が合わせたが、威力に欠けてGKがキャッチした。
 対する浜名は、清水のクリアミスがあると、遠い位置からでも積極的にシュートに行くが、精度が伴わない。10分には、ゴールキックを10番が池田の上から競り落とし、左に展開。7番が折り返すと、角度のない位置からPA内で8番がシュートを狙うも、直接ニアサイドネット。枠を捉えられない。12分の7番の左CKでは、4番が石垣の体を巧く利用して強ヘッドを放ったが、これも左に外れてしまった。
 浜名がサイドから仕掛けてくるため、どうしても同一サイドでの展開が多くなっていたが、徐々に浜名のプレスが弱まったことで、次第に起点が高くなっていく。16分には町田がフォアプレスで浜名DF4番?からボールを奪い、早いタイミングでループシュートを放ったが、枠の上に外れる。そして25分、石垣のヘディングクリアを柴田が拾い、谷野→石垣→桑彬と回してボールを落ち着かせると、フリーになった桑彬がお得意のバックスピンを掛けた縦フィード。スペースへの追い駆けっこなら絶対の自信を持つ小泉が、9番を振り切って静止したボールを拾い、直角方向転換。横に切れ込むと、立ち塞がる3番?の背後にボールをチョコンと左回りで押し出して、自らはゴールラインの外に出ながら右回りで抜け出し、鮮やかに抜き去ってみせた。最後は小さく斜めに折り返したクロスを、一也が一度ブロックされながら、粘って再度押し込み、先制点を奪う。1−0。
 待望の1点を奪い、勢いに乗る清水は、浜名の攻撃を、29分に9番が谷野を振りきりながら惜しい右クロスを入れた場面ぐらいで抑え込み、圧倒的に攻め立てる。


(空中戦最強・石垣 (中央)。26分のCKでもファーで折り返すことに成功するが、DFにクリアされる)

 33分、谷野が自陣で奪って前の一也にクサビ、一也も素早いタイミングで前に送り込むと、長沢が裏に抜けてシュートを放つが、GK正面。34分、町田が倒され、中央25Mの位置でFKを得ると、町田自ら弾丸シュートを放ったが、GK横っ飛びでCKにディフレクトする。昨日の浜名戦と違い、神田・長沢といった視野の広い選手が、巧みなキープから左右に散らすことで、浜名に攻撃の的を絞らせなかった。


(その34分、町田のFK。分かりづらいが中央・柴田の前で、ボールが壁の横を通り過ぎようとしている)

 ところが35分、ロングボールに対し池田が浜名10番に競り負けると、10番は左に展開。そこに11番が走り込むと同時に、トップ下の8番も加速。一方、清水はCBの池田が戻りきれず、石垣が一人取り残される格好で、最終ラインにギャップを生じさせていた。桑彬の裏を単独突破した11番のマイナスの折り返しに、PA中央・石垣の裏で8番がボレー。GK晃太、これに反応したのはさすがだが、弾き返せず、勢いのままボールはネットに突き刺さった。1−1。浜名、これが23分間ぶりのシュートであった。
 その後、35分、柴田に代えて桑卓を入れ、谷野がCB、池田がCH、桑卓が左SBにポジションチェンジ。これで私の観戦史上、谷野はCB・左右SB・CH・左右SH・FWの全ポジションを達成した! (拍手) しかし、再び清水が勢いを取り戻すことはできず、前半を折り返す。

浜名高       清水エスパルス
5(1) シュート 5(4) ○石垣、×町田、◎一也、○長沢、○町田
3(0) 右クロス 2(1) ×小泉、◎小泉
4(2) 左クロス 3(0) ×一也、×谷野、×一也
0(0) 右側CK 2(2) ○柴田、○柴田
3(2) 左側CK 1(1) ○柴田
1(−)  犯OS  3(−) ・長沢、・町田、・町田
5(1) ファウル 2(1) ・桑彬、×池田

[後半]
 嫌な感じで同点に追いつかれた清水だが、開始早々、決定機を作る。1分、左サイド奥に走った神田から、追いつめたDF2枚の間を通す針の目パス。一つインサイドで併走していた桑卓がクロスを入れ、ニアの町田が頭で合わせたが、枠の上に外れる。町田が惜しいシュートを放ったのは、これで通算3本目。まあ、シュートを撃ってリズムを作るタイプのFWではあるのだが。


(空中戦最強・石垣。後半5分のCKにも、敵と味方を潰してヘディングシュートを放つが、GK横っ飛びキャッチ)

 一方の浜名、長沢のファウルで中盤中央からのリスタート、9番が素早く右サイドに展開し、5番が一也を振り切って前へ。対応の遅れた桑卓の裏で11番が右クロスを送ると、谷野と石垣の間に8番が飛び込み、頭で合わせるが枠上。6分にも、昨日90分間走り回った疲弊の色が濃い池田がパスミス、8番?が素早く右に捌くと、9番がヘッド。これも決定的だったが、枠上に外れ、清水は相手のミスに助けられる。急造CBの谷野は石垣とチャレンジ&カバーの関係に欠け、要所でギャップを作っていた。
 11分、清水陣内で浜名がCHの池田にファウル。すると、後ろにいたCBの谷野が池田を追い越し、池田は素早く縦にリスタートする。走りながら受けた谷野はスピードに乗ると、更に縦へロビングで時間を稼ぐスルーパス。谷野と共に最終ラインから加速してきた桑卓が、谷野を追い越してパスを受け、フリーで精妙な左クロスを送る。待ち受けるのは、186cmの長沢、頭一つ抜け出したヘッドで叩き落とし、2−1。長沢が「高さ」で競り勝って得点したのは、実は筆者は初めて見た。彼は確実に成長している。

 12分、池田の速い右CKを、密集地から抜け出した町田がニアで逸らすが、右に外れる。これで町田、シュートミス4本目。とはいえ清水は、お疲れモードの池田の周囲を神田が豊富に動き回って、じわりじわりと浜名を押し込んだ。浜名は何度か縦に鋭い攻撃を見せたが、空中戦で石垣が完勝。地上戦では、谷野が当たって石垣がカバーする形が機能した。石垣は意外に線が細く (182cm/68kg)、去年は相手の圧力に負けて体を入れ替えられる場面もあったのだが、今日は何度も良いスクリーンアウトを見せていた。そして22分、町田のドリブルは跳ね返されたクリアボールを、桑卓が拾って再度突っ掛けようとしたところを倒され、左45度・距離30MからのFKとなる。蹴るのは池田。壁と密集地の間のスペースに巻いて落ちるボールを、素早く密集地から離れた町田がマークの5番を引き剥がして、ジャンピングヘッドで叩き落とす。ボールは右ポストに当たりながら、ゴールに吸い込まれた。3−1。


(3点目の場面。このボールは俺の物とばかりに、全力で食いつこうとする町田が素敵だ)

 これで完全に清水が主導権を握る。池田と神田を軸に残りの8人が大きな円を作る、去年のJrユースでよく見掛けた4−2−4状態。最終ラインの谷野が盛んにボランチと入れ替わるなど、互いに適切な距離を保って、流動性の高いサッカーを展開する。24分、一也のスルーパスに先に加速していた町田が抜け出し、ループシュートは枠上。26分、中央に寄ってきた一也からサイドチェンジ。小泉が受けて縦に刻んでから、斜め前に方向転換しPA内に切れ込む。すると、彼のドリブルの脅威に棒立ちになったDF2枚、その間に小さくスルーパス。スッと抜けた町田が、右足ダイレクトでファーへ綺麗に流し込み、試合をクローズした。4−1。
 その後も、2点を奪ってすっかり気を良くした町田を中心に、清水が浜名を圧倒。浜名の枠内シュートは結局、ゴールとなった1本のみであった。37分、スローインを受けた長沢が倒され、3点目と似た位置からFK。池田のキックに、今度は長沢が抜け出してボレーを放つがGKも反応、更に町田が詰めるが、右ポストを僅かに外れる。


(37分の長沢のジャンピングボレー。異様に広い長沢の間合いは、マークも付きづらい)

 39分には、町田の巧みなポストから小泉が抜け出し、相手と交錯しながら右クロス。長沢が突っ込んで混戦になり最後はクリアされるが、それを神田が左へ展開。今度は左から桑卓がクロスを入れるが、ファーに抜けた。その後もまもなく、タイムアップ。岩本・佐野の昨年Jrユースの2枚看板が抜けた1年生主体のメンバーで、昨日のプリンス東海の不完全燃焼を吹き飛ばす完勝劇を果たした。

浜名高       清水エスパルス
5(0) シュート 11(6) ×町田、○石垣、◎長沢、×町田、×神田、◎町田、×町田、◎町田
               ○小泉、○長沢、×長沢
4(2) 右クロス 5(2) ○桑彬、×神田、×池田、×小泉、○小泉
0(0) 左クロス 5(2) ○桑卓、◎桑卓、×一也、×桑卓、×桑卓
0(0) 右側CK 3(1) ○池田、×池田、○池田
0(0) 左側CK 1(1) ○池田
0(−)  犯OS  1(0) ・町田
6(2) ファウル 6(0) ・小泉、・池田、・長沢、・桑彬、・長沢、・池田


▼試合結果

清水エスパルスユース 4−1 浜名高校
 得点:前半25分:清水・高野一也(小泉慶治・右クロス)
    前半35分:浜名・08番 (11番左クロス)
    後半11分:清水・長沢駿 (桑原卓哉・左クロス)
    後半22分:清水・町田朋弥(池田康彦・FK)
    後半26分:清水・町田朋弥(小泉慶治・スルーパス)

▼選手寸評

[私撰MVP]
●小泉慶治 (1年・右SH)
 スペースが無ければ自らフェイントで仕掛け、あれば積極的に飛び出し、パスを呼び込む。スペースが無い状況で相手を抜き去るアジリティとボールとの一体感は圧巻で、相手のレベルを考える必要があるが、ユースでこれができる選手は太田以来だ。クロス以外にも、ドリブル後の選択肢が豊富なのもいい感じ。

[私撰MIP]
●石垣勝矢 (2年・CB)
 誇張でなく空中戦最強。縦へのロングボールなど単純な競り合いなら、全く負けなかったのではないか。怪しい場面もないわけではないが、スクリーンでの力の入れ方とか、ダイレクトで低いボールを捌いてみたりとか、課題と言えるプレーに積極的に取り組んでいたのも好印象。

●町田朋弥 (1年・FW)
 正直、あと1、2点は獲れたが、エースの仕事は果たした。「FORWARD」のセンスに特出したとってもストライカーで、ひたすら前へ前へ、誰よりも早くベストポジションに走り込む。なにしろ、昨日から132分でオフサイドは5つ。しかし、掴んだ一瞬をダイレクトで決める技術はさすが。



2004年04月17日(土) プリンス東海 浜名高校戦+JY: 掛川戦 (3年、2年、1年)

04年4月17日14:15開始 静岡市営清水総合運動場陸上競技場
 JFAプリンスリーグU-18 東海 2004 第1節
 対 浜名高校 ※45分ハーフ
 天候:晴れ

▼布陣
先発:                終了直前:

−−−−− 鈴木真 −町田−−−−−− −−−−− 鈴木真 −長沢−−−−−−

−−岡村−−−−−−−−− 高野一 − − 佐野克 −−−−−−−−−小泉−−

−−−−−−枝村−−池田−−−−−− −−−−−−谷野−−池田−−−−−−

− 桑原卓 −岩本−−石垣− 高野美 − −−岡村−−岩本−−石垣− 高野美 −

−−−−−−−−風間−−−−−−−− −−−−−−−−風間−−−−−−−−

交代:前半30分:枝村 →谷野 (そのままCHに)
   後半07分:高野一→小泉 (そのまま右SHに)
        町田 →長沢 (そのままFWに)
   後半42分:桑原卓→佐野克(岡村を左SB、佐野克を左SHに)

浜名高校:

−−−−−−藤田− 諏訪園 −−−−−

−−茗荷−−−−佐藤−−−−−−−−

−−−−−−−−松本−− 鈴木陽 −−

−−川合−−倉橋−−平山−−村上−−

−−−−−−−−大島−−−−−−−−  交代:後半34分:鈴木陽→18


▼試合展開

 プリンス東海開幕。筆者の考えるベストメンバーから、6人(GK前田、DF村越、MF小泉・真希、FW悠輔・長沢)が欠ける布陣となった。小泉・長沢は築館監督の選択によるものだが、現在、怪我人が続出しているのも事実。前田・雄也・望月・小出は暫く試合から遠ざかっており、更にここ半月ほどで新たに、村越・真希・上埜・悠輔が怪我人リストに加わって、所属選手30人中8人が抜ける野戦病院状態である。しかも、佐野・池田・神田・真司は2週間強前の富山一高戦で、山崎晃は先週の藤枝東戦で復活したばかり、枝村は、この試合が復帰戦。率直に言って、激しいプレーが信条の浜名は、今の状態で当たりたい相手ではなかった。

[前半]
 試合開始早々、右SH一也から高速クロス。競り合いの中、こぼれたボールに池田が飛び込むがDFがブロック。更にPA手前から枝村の復帰シュートは、ゴール右に外れたが、開幕戦らしい慌ただしい幕開けとなった。初出場の浜名、主将復帰戦で1年生も多い清水、双方に固さが見られる中、1分、浜名10番に対する池田のファウルも、冷静な彼らしくないものだった。左45度距離25M、GK風間はファーのコースを壁で切ると、ニアを狙った9番の弾丸シュートも、落ち着いて狙い通りのパンチング。壁の作り方で浩太と喧嘩してた2年前が、思い出された。
 双方に好機はあったが、固さはまだほぐれない。4分、右スローインを受けた町田がDFを背負った状態から、反転しつつロビングで右クロス。それをPA内で岡村が頭で落とすと、そこにまたも枝村。至近距離でのシュートは、しかしDFのタックルが入り、威力なくGKが抑える。が、ここで緊急事態発生。交錯した際に足が入ったか、枝村は外に出て治療。再びフィールドに戻るが、とにかく走れない、競り合えない、強いボールも蹴れない。高円宮杯の東福岡戦で足を攣りながらプレーした時より、更に酷い状況である。セットプレーでもキッカーにもらず、接触プレーとなるポジションにも入らない。それでもプレーを続けたのは、彼の責任感の為せる業だったのだろうか。

 しかし、実質的に一人欠いた状況下では、浜名に主導権を引き渡すのも必然であった。ただ、そんな状態で13分、オフサイドにはなったが、僅かなスペースで町田にスルーパスを通すなど、枝村は存在感を示す。その直後の14分、浜名の右CKをニアでキャッチしたGK風間に、浜名・平山が激突。風間も治療を受けて試合が中断する。何とも言えない雰囲気の中で再開した17分、浜名右SB村上のクロスにファーで諏訪園のボレーは枠上、18分、池田のファウルから素早く再開して9番のミドルはGK、依然として浜名ペースが続く。それでも22分、粘った池田が枝村に渡すと、枝村はワントラップでマークを引き剥がしてサイドチェンジ、右SB美臣がパスに導かれるように攻め上がり、アーリークロスを真司が「何か」しようとしたが、タッチが大きすぎてGKに拾われる。パス出し地蔵に過ぎない枝村が、好機を演出する。
 そんな枝村、守備では貢献できない。23分、中盤中央で浜名9番のドリブルに併走するが、全く競り合えず、左に叩かれて松本のクロスに、石垣と岩本の間に入った諏訪園がフリーでヘッド。が、右に大きく外れる。動けない枝村は、なおも24分、FKを誘う真司のドリブルを導く縦パスを通すなど (FKは真司が直接狙うも枠上)、自分のできる範囲で試合に貢献していたが、30分、浜名10番の反則タックルを受けた時点で、遂に限界に。自ら手で×を作って交代を申し出て、キャプテンマークを真司に譲り、ピッチを後にした。客観的に見れば4分に痛んだ際に代わるべきだったと思うが、主将として、枝村の根性を見られた26分間だった。また、一人で中盤底のフィルター役を果たし、浜名の中央突破をほぼ抑えていた池田も、賞賛に値するだろう。
 とはいえ枝村は、攻撃の演出者である。ただでさえ、GK前田−DF村越−MF真希−FW悠輔のセンターラインが抜けた今日のチームにおいて、全てを委ねられる選手であった。これだけの存在がいなくなれば、攻撃の組み立て方を考え直す必要もあるし、心理面に動揺も見られる。自陣ゴールに最も遠い相手PAの両横のスペースにロングボールを蹴り込み、選手を走らせる、そんなシンプルな浜名の攻撃に対し、清水はそこから繋ぐ意志統一に欠け、4つのCKを提供する。だが、浜名の方もミスが余りに多く、GK風間を脅かすことができない。逆に37分、真司のドリブルを浜名8番が止め、距離35M・左60度からのFKを池田が蹴ると、速いボールをニアで谷野が僅かに合わせ、石垣もそれに詰めたが、ボールはポストを直撃。結局、両者決定機と言えるのはこの程度で、前半を折り返すことになった。

浜名高       清水エスパルス
5(1) シュート 5(2) ×枝村、○枝村、×真司、○池田、×谷野
3(1) 右クロス 4(2) ×一也、○町田、○美臣、×一也
6(2) 左クロス 1(0) ×真司
6(1) 右側CK 0(0)
2(0) 左側CK 1(0) ×真司
1(−)  犯OS  4(−) ・町田、・町田、・町田、・町田
7(3) ファウル 6(2) ×池田、・岩本、・美臣、×美臣、・池田、・町田

[後半]
 後半開始早々1分、今度は浜名にビッグチャンス。強風を避けるためか、低い軌跡を描いた風間のゴールキックを高い位置で奪うと、潰そうと前に出た岩本を振り切ってサイドに展開。右から8番がスペースに抜け出し、上げたクロスを石垣の前のスペースで諏訪園が頭で叩き付けたが、僅かに左へ外れた。岩本のポジショニングが既に、チームの生命線になっていることを象徴する場面であった。


(5分、左CKのチャンスにも、谷野 (中央) がファウルの判定を受ける)

 その後は浜名9番のミドルが1本あった程度で無為に時間が過ぎていくが、7分、築館監督が動く。町田・一也に代えて長沢・小泉。これで清水は、本来のセンターラインに代わり、昨年Jrユースのセンターライン(岩本−池田−長沢)が築かれ、どうにか1本、軸が縦に通ることになった。岩本・池田が素早く長沢のポストを狙うという明確なコンセプトが生まれたことで、攻撃に意図が見受けられるようになる。
 まず11分、右から切れ込んだ小泉が後ろに戻し、谷野が再び右に叩いて美臣がクロスを入れると、PA内ファーで岡村がダイレクトで折り返すが、DFクリア。続けて17分、桑卓の縦フィードを長沢がダイレクトで裏に落とし、走り込んだ真司が更に前へパス、そして岡村が左サイドを抉る。上げた左クロスはファーに流れるが、美臣がフォローして右クロス、長沢が合わせるも最後はDFにクリアされる。19分にも、谷野の叩いたボールを美臣が右アーリークロスを送り込むと、ゴール直前で真司が頭で合わせたが、僅かに上に外れた。

 浜名は中央のスペースを岩本と池田に完全に塞がれ、難度の高いミドルとボレーを放つのみ。その積極性は評価できるが、GK風間を脅かすことはなかった。それでも前半同様、ひたすらPAの横のスペースを狙う攻撃は、そこで奪い返しても清水が素早い展開を仕掛けられないという点で、ボディーブローのような効果があった (昔、同じようなコンセプトのJ1監督が、清水 (と柏) にいたなあ)。前半、枝村のカバーに縦横無尽の働きを見せた池田の疲労もあって、自陣PAの横から前線までの長い距離を繋げなくなり、徐々に清水も攻撃を創れなくなっていく。
 最後の15分間は、0−0というスコアが一定の緊張感を与えていたのみで、試合内容としては実に凡庸なものであった。まだ無茶でもシュートを撃とうという意識があった浜名の方が、見られる内容だっただろうか。清水の方は、43分に岡村のダイアゴナルフィードでサイドを突破した小泉が右CKを掴むと、岡村のキックに対してニアで合わせた真司のヘッドが、枠の上に外れた程度。そのまま勝点1ずつを分け合った。


(37分、谷野のファウルで得たFKに中央で合わせようとする浜名選手。9番のヘッドは枠上に)

 試合後、枝村が悔しさを滲ませる一方で、浜名の選手は笑顔に包まれたが、どちらかと言えば、このメンバーでよくも清水が勝点1を奪えたものだ。だが、怪我人はすぐには戻ってこない。自ら歩いてピッチから出て、試合後のインタビューも受けていた枝村に大事ないことを祈りたいが、緊急事態に早くも去年のJrユース選手が主力になりそうな勢いである。

浜名高       清水エスパルス
9(2) シュート 2(0) ×真司、×真司
2(1) 右クロス 4(3) ○美臣、○美臣、○美臣、×美臣
4(0) 左クロス 5(0) ×岡村、×岡村、×岡村、×佐野、×谷野
1(0) 右側CK 1(1) ○岡村
0(0) 左側CK 1(0) ×池田
1(−)  犯OS  1(−) ・岡村
7(0) ファウル 8(1) ・谷野、・池田、・池田、・長沢、・池田、×谷野、・小泉、・岡村


(試合後、落胆の色を隠せない清水イレブン。しかし、1年生主体のメンバーでも高校生の当たりに怯まなかった)



▼試合結果

清水エスパルスユース 0−0 浜名高校
 警告:前半24分:浜名・04番  (ラフプレー)
    後半08分:浜名・09番  (反スポーツ的行為)
    後半28分:清水・長沢 駿 (ラフプレー)
    後半39分:浜名・18番  (ラフプレー)
    後半42分:清水・岡村総一郎(ラフプレー)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●岩本大 (1年・CB)
 新高校生になって半月で、守備の要となった。そのコーチングと自らのポジショニングでラインを巧みに操り、清水フェスで出血大サービスしていた裏のスペースを与えず。自らも空中戦で及第点、地上戦では数々のドリブル阻止とシュートブロックを記録。攻めては、得意のダイレクトロングフィードも健在だった。

[私撰MIP]
●高野美臣 (2年・右SB)
 冷静な判断と熱い闘争心を併せ持つ彼だが、今日は的確なポジショニングが光った。空中戦最強・石垣は盛んに前に出てエアバトルを繰り返したが、そのこぼれ球を岩本と共にフォロー。攻めては来てほしいタイミングで攻撃参加しては、精妙なクロスで決定機を演出した。

●池田康彦 (1年・CH)
 清水のマケレレは、今日も凄まじい運動量と当たりを厭わぬ闘志で、中盤の底に蓋をした。さすがに高校生相手に体格で遅れをとる場面もあったが、サイドまで幅広くカバーする動きは圧巻。それでいて2度の決定機にも絡んでおり、戦略眼の確かさとキックの質の高さを伺わせた。

[個人的好印象選手(相手方)]
 村上翔太 (3年・右SB): 守っては真司のドリブルを封印。機を見て攻め上がる運動量も見事だった。
 松本征也 (3年・ボランチ): 競り合いと精力的な動きで起点を作らせず、ワンボランチの任を果たす。


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練習試合 対 ヤマハジュビロ掛川 (3年) ※30分×3

1本目:               2本目:               3本目:
−−−−−−山口−−佐藤−−−−−− −−−−−−山口−−佐藤−−−−−− −−−−−−古牧−−佐藤−−−−−−
−−−−−−− 滝戸諒 −−−−−−− −−−−−−− 滝戸諒 −−−−−−− −−−−−−−−小澤−−−−−−−−
− 岩崎真 −石垣−−庄司−−田村−− − 岩崎真 −石垣−−庄司−−田村−− −−小嶋−−平井−−庄司− 桑原尚 −
−−−−鍋田−−川端−−小関−−−− −−−−鍋田−−川端−−小関−−−− −−− 佐野将 −川端−−奥山−−−−
−−−−−−−−吉田−−−−−−−− −−−−−−−−伊原−−−−−−−− −−−−−−−−伊原−−−−−−−−
                                      交代:17分:川端・庄司・桑原尚
                                            →小関・石垣・田村

1本目18分・掛川、7番のサイドチェンジサイドから11番が田村を振り切り、右・中CB2枚の間に斜めに侵入してミドル、0−1。
1本目28分・清水、石垣のパスを受けた庄司が急加速、重戦車ドリブルでマークを引き剥がし、最終ライン前で弾丸ミドル。1−1。
2本目01分・清水、PA右角から侵入した庄司を阻んだのは、味方の田村。横から掻っ攫ったがままにファーへ流し込み、2−1。
2本目17分・掛川、清水RB小関の縦パスが5番に引っ掛かると、そのまま5番自ら小関を抜き去って、ニアに叩き込む。2−2。
3本目06分・清水、左サイドからPA左角へとドリブルしたFW佐藤が、そこでターンしながらコースを作ってシュート。3−2。


清水エスパルスJrユース (3年) 3−2 ヤマハジュビロ掛川 (3年)

[個人的好印象選手]
●庄司 悦大 (CH): 競り合いの強さと爆発力が吉崎っぽい。大きい展開を意識してるが、同程度のサイズの相手にどこまでできるか。
●石垣 亮 (CH): 小柄ながら物凄い運動量で、文字通り縦横無尽に動き回った。パス出しの判断も速い。庄司と良い補完関係にある。
●鍋田 圭吾 (左CB): 丹念な潰しが印象的。スペースマーキングに優れ、同時に1対1でも素早く確実に相手を潰している。


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練習試合 対 ヤマハジュビロ掛川 (2年) ※25分×2

1本目:               2本目:
−−−−−−高橋−−池上−−−−−− −−−−−−高橋−−前田−−−−−−
− 佐野傑 −−−−−−−−−吉川−− − 杉山一 −−−−−−−− 佐野孝 −
−−−−− 杉山一−望月卓 −−−−− −−−−−−横山−−深澤−−−−−−
−−曽根− 望月恭−岩崎広 −狩野−− −−曽根− 岩崎広 −狩野− 加瀬澤 −
−−−−−−−−柴田−−−−−−−− −−−−−−−−柴田−−−−−−−−

1本目08分・掛川、ロングボールを広く空いたバイタルエリアで受けた8番、最終ラインの間を簡単に抜け、最後はループ。0−1。
2本目17分・清水、横山のアーリークロスをGKがキャッチミス、拾った前田がコネてコネて振り向き、ファーに流し込む。1−1。
2本目23分・清水、加瀬澤の縦パスを佐野孝がワンツーを返さずに単独突破、急加速から強引にPA内でドリブルシュート。2−1。

清水エスパルスJrユース (2年) 2−1 ヤマハジュビロ掛川 (2年)

[個人的好印象選手]
●佐野 孝洋 (右SH): 加速度と最高速度の双方に秀でた、反則的なF-ZEROマシン。でも、操作性は上級者向けっぽい(笑)。
●横山 翔太 (CH): 潰し・溜め・捌きといった、ボランチの基本動作の完成度が高い。池田康彦に近いが、もっと荒削り。


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練習試合 対 ヤマハジュビロ掛川 (1年) ※25分×?

−−−−−−−−04櫻井−−−14鍋田−−−−−−−−
−−08本川−−−−−−−−−−−−−−−10加藤−−
−−−−−−−−17植野−−−07青木−−−−−−−−
−−13荒井−−−03小澤−−−02山崎−−−06滝戸−−
−−−−−−−−−−−01水野−−−−−−−−−−− 
※選手名は推測

1本目01分・清水、フォアプレスから加藤が青木とのワンツーでPA内に侵入すると、早いタイミングでファーに流し込む。1−0。

清水エスパルスJrユース (1年) 1−0 ヤマハジュビロ掛川 (1年) (1本目終了)

[個人的好印象選手]
●加藤 喬大 (右SH): 足が速く、判断も速い。そのためキレがある。焼津出身ながら、既に静岡・清水中心のチームに馴染んでいた。



2004年04月11日(日) 中日本スーパーリーグ U-17 藤枝東高校戦+JY: 清水八中戦 (寄稿)

 某Y氏、某N氏より速報を頂きました。有り難うございます。

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ユース:中日本スーパーリーグU-17
 清水エスパルス 4−0 藤枝東高校(40分ハーフ)
  得点:前半18分:山崎竜男
     後半05分:高野美臣(神田和哉)
     後半32分:石垣勝矢(谷野由紘)
     後半34分:長沢駿 (桑原卓哉)

 清水エスパルスユース:        藤枝東高校
 −−−−− 山崎竜 −長沢−−−−−− −−−−−−植松− 井上琢 −−−−−
 − 高野一 −−−−−−−−−柴田−− −−−−三輪−−山田−−滝田−−−−
 −−−−−−神田−−谷野−−−−−− −−−−−−−−西形−−−−−−−−
 − 高野美−佐野克 −石垣− 桑原彬 − −−佐塚− 佐久間−村松克 −岡崎−−
 −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−− −−−−−−−−中野−−−−−−−−


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中日本スーパーリーグU-18
 藤枝東高校 4−0 名古屋グランパスエイトユース
  得点:中村、河津、中村(鈴木崇)、井上

 藤枝東高校:             名古屋グランパスエイトユース:
 −−−−−−中村−−河津−−−−−− −−−−−−津田−−遠藤−−−−−−
 −−大塚−−−−柴田−−− 鈴木崇 − −−根津−−−−高橋−−−−上原−−
 −−−−−−増田−−赤星−−−−−− −−−−−−清水−−福島−−−−−−
 −−−−原田−−小関− 井上翔 −−− −−−−小寺−−吉田−−森本−−−−
 −−−−−−−−碓井−−−−−−−− −−−−−−−−水崎−−−−−−−−


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Jrユース:第25回ふれあいカップ静岡県中学生サッカー選手権大会 中東部予選/予選リーグ/Aブロック

 スタメン:
 −−−−−−山口−−前田−−−−−−
 − 杉山和 −−−−−−−−−田村−−
 −−−−−−庄司−−滝戸−−−−−−
 − 岩崎真 −小関−−川端−−石垣−−
 −−−−−−− 望月景 −−−−−−−
 交代:後半00分:川端→奥山、滝戸→横山、杉山和→小嶋、前田→古牧

 清水エスパルスJrユース 7−0 富士川一中 (25分ハーフ)
  得点:田村、杉山和、前田、川端、山口、古牧、岩崎真
   枠内シュート数: 14−0
   枠外シュート数: 18−1
   左右クロス数:  26−1

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Jrユース:第25回ふれあいカップ静岡県中学生サッカー選手権大会 中東部予選/予選リーグ/Aブロック

 −−−−−−佐藤−−小澤−−−−−−
 −−−−−−− 杉山和 −−−−−−−
 −−曽根−−平井−−滝戸− 桑原尚 −
 −−−−鍋田−−川端−−小関−−−−
 −−−−−−−−吉田−−−−−−−−
 交代:後半00分:小関→佐野将、後半11分:曽根→前田

 清水エスパルスJrユース 10−0 清水八中 (25分ハーフ)
  得点:佐藤4、滝戸2、鍋田2、平井、杉山和
   枠内シュート数:  13−0
   枠外シュート数:   8−1
   左右クロス数:   27−0



2004年04月10日(土) プリンス東海 展望

清水エスパルスユース

静岡県代表(前回優勝)[静岡県] 監督・築館範男


 昨年度・初代プリンスリーグ東海王者。この優勝を始めに、クラブ選手権4強・高円宮杯8強・Jユースカップ4強と、昨年のクラブ勢で、広島ユースに次ぐ安定した成績を収めることができた。最後の試合となった市原戦の先発が、3年生5人・2年生2人・1年生4人と、下級生が半数以上を占めており、今年も継続して活躍を期待したいところだが、そう甘くはない。その市原戦の先発が示す通り、最上級生となった昨年2年生の選手層が薄いのだ。
 一方で、今大会のライバルとなるジュビロ磐田・名古屋グランパスエイト・藤枝東高などは、充実した世代が最終学年を迎える。四日市中央工業高も、全国でもトップクラスの2年生を組み込みながら、優勝争いに加わるだろう。高円宮杯出場枠の争いはこれらに、どんな年でも必ず戦えるレベルまで仕上げてくる静岡学園高と、守備の良い浜名高が絡む形か。高円宮杯の参加チームが24に増えたことで、東海の出場枠も3に拡大されたが、挑戦者の気持ちで勝負してもらいたい。

 強豪チームとの対戦が後半戦に回ったのは、清水にとって僥倖だ。今年は昨年以上に若いチームであり、組織としても固まっていないため、前半戦での対戦は避けたかったからである。Jrユースから大量13人が昇格した1年生は、杉山浩太世代以来の黄金世代。しかも、菊地や吉川のように外に流れることもなかった。彼らは受験疲れ・試合勘の遅れ・連携面の未熟、そういった要素に苦しめられながら、早くも結果を出しつつあり、激しいポジション争いが始まりそうな気配が漂う。その競争の中で定位置を掴みつつあるのが、FW篠田悠 (2) とDF村越 (3) 。篠田悠は、ここまでの練習試合で、17.2分に1本のシュート、51.6分に1ゴール、シュート得点率33.3%、枠内率58.3%と凄まじい数字を並べており、爆発の予感が漂う。村越はプレー以上に、声を出せるDFリーダーとして欠かせない存在だ。
 だが、チームはこの男が戻らない限り、完成の日を見ない。主将・枝村匠馬 (3)。中盤の底で溜めを作り、サイドに展開し、自ら強引に突破を仕掛け、ゴールを決める。組織の歯車を回転させる動力部でありながら、組織から外れて単独で試合を決めることもできる能力は、チームで彼だけのものだ。日刊スポーツ静岡版の記事によると、リーグ開幕に間に合わせるべく調整中のようだが、底知れぬ潜在能力を持つ枝村が責任感を持ち、常に全力でプレーできるようになれば、連覇も難しいことではない。一方、昨年から枝村と中盤の2枚看板として活躍し、今年はチーム全体の2枚看板にと期待される山本真 (2)。漸く怪我から復帰したと思ったら、すぐさま1世代上のU-19代表候補合宿に呼ばれ、無理が祟ったか怪我を再発。偉大なる労働者である彼の不在は、チームを不安定にするかもしれない。
 下級生が多く、2枚看板は不完全な状態。昨年秋から新チームへの移行を進めてきた他のクラブ勢とも、既に真剣勝負の新人戦を戦ってきた高校勢と比べても、チームの組織力はかなり未熟。3位以内に向け、浜名戦から東邦戦までの前半4試合で、最低でも勝点6、できれば8を奪いたい。後半戦に強豪との対戦を残すとはいえ、その頃にはライバルに負けない戦力を整えることも、さほど難しくはないだろう。ちなみに優勝した昨年は、初めの4試合を勝点7で折り返した後、残り5試合5連勝でフィニッシュしている。


■選手名簿
 別記参照方。


■基本フォーメーション(名前の横は学年)
−−−−−−−−−−篠田悠輔2−−− 長沢駿1 −−−−−−−−−−
                  (町田朋弥1)
− 岡村総一郎3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−小泉慶治1−−
  (鈴木真司3)                   (高野一也2)
−−−−−−−−−−山本真希2−−−枝村匠馬3−−−−−−−−−−
          (谷野由紘2)  (上埜健太3)
−−桑原卓哉1−−−村越大三3−−− 岩本大1 −−−高野美臣2−−
                  (石垣勝矢2)
−−−−−−−−−−−−−−前田陽平2−−−−−−−−−−−−−−

 序盤、欠場が予想される枝村・山本真の代わりは、上埜・谷野・池田が候補になる。築館監督はCHの役割を、司令塔 (レジスタ) と潰し役 (インコントリスタ) に分けたがる傾向があり、枝村・上埜が司令塔候補。山本真・谷野・池田は、潰し役として考えられてるようだが、彼らには試合を創る能力もあり、どう組み合わせていくか見所だ。特に谷野は、パスセンス・競り合い・運動量と、山本真を彷彿させるハイパフォーマンスを示している。
 FWでは、町田が73分に1ゴールという結果を出しているが、スーパーサブ適性を出している彼をベンチに残し、先発では長沢のポストを使うのが有効か。CBも激戦区。ここにきて、1年生ながら、岩本のクレバーな判断の希少価値が上がっている。昨年、先発の定まらなかった右SHと左SBにも、1年生の小泉・桑原卓がポジションを奪いそうな勢いだ。左SHでは、怪我の多かった鈴木真より、岡村の方が良い動きを見せている。
 気がかりなのが、GKの前田・山崎晃が現在、怪我で別メニュー調整中の点。代わりを務める風間はU-14NTC歴もあるGKだが、やはり久々の再コンバートとあって、相当苦労している。シュート失点率は、前田が14.3%、山崎晃が11.1%なのに対し、風間は22.6%だ (昨年の山本海は9.6%)。今のサッカーはGKの果たす役割が日増しに増大しているが、特にユース年代では、良いGKとストライカーがいるかどうかで、勝敗が大きく左右されてくる。前田の早期復帰を祈りたい。


■出身現役Jリーガー
 平松康平、市川大祐、池田昇平、太田圭輔、村松潤、鈴木隼人、高木純平、鶴田達也、杉山浩太、阿部文一朗、山本海人(いずれも清水)、野澤洋輔(新潟)、谷川烈(水戸)


■チームプロフィール
 概要は、
昨年のものを参照方。
 監督は、一昨年の9月に就任した築館範男氏 (44歳) が、引き続き務める。戦術的にはオーソドックスな監督で、流動的なポジションチェンジで人とボールを左右中央にバランスよく動かすのが基本。MFがオーバーラップした最終ラインを埋める動きを徹底するなど、サイド攻撃の際に片方へ人が偏重気味だった従来の清水とは、一線を画する。大胆な選手起用やコンバートを厭わず、下級生に積極的に経験を積ませるなど、育成の監督として、その勇気と熱意は高く評価できる。が、交代の遅れ、試合状況の変化に対する柔軟性の無さ、修正術の粗雑さなど、勝たせる監督としては、やきもきさせられることも多い。
 コーチは昨年就任した、小池良平氏 (23歳)。試合の時には、アップを担当している。選手と歳が近いせいもあるだろう、柔和な表情で和んでいるところを、よく見かける。そして、今年から新たにユースのコーチングスタッフ入りしたのが、GKコーチの2人、高祖和弘氏 (45歳) と梅村芳生氏 (22歳)。年長でS級ラインセンス所持、J1・J2での実績も十分な高祖氏は、試合中に大きな声で与える自信に満ちたコーチングが印象的。ユースのOBでもある梅村氏だが、4月1日から (株) エスパルスに就職となる流れなのか、まだ私は氏の姿を見かけていない。


■試合日程と展望
◆浜名高校 (初顔合わせ)
04月17日(土) 14:15 清水総合運動場陸上競技場
 忠実なプレッシングと高い戦術理解を基盤に、1−0 (ウノ・ゼロ) の勝利を得意とする、静岡高校新人戦王者の評判は高い。怪我人が続出している清水としては、緒戦では当たりたくなかった相手だ。主将のMF松本征也と、MF/DF倉橋秀幸の両名は、今年の県選抜にも選ばれている。

◆暁高校 (初顔合わせ)
04月24日(土) 12:00 日本平スタジアム

◆藤枝東高校 (03年:○4−1)
04月29日(木) 14:15 草薙総合運動場球技場

−−−−−−河津−−中村−−−−−−
−−閨谷−−−−柴田−−− 鈴木崇 −
−−−−−−増田−−赤星−−−−−−
−−−−井上−−小関−−村松−−−−
−−−−−−−−碓井−−−−−−−−

 昨年度高校選手権での失態のせいか、過小評価されているきらいがあるが、プリンス東海高校勢で、最もタレントを揃えるチームが、藤枝東だろう。今年の3年生は、成岡・大井らが最上級生を迎えるにあたって、藤枝東が県内で一番人気だった年の新入生。富士の赤星から引佐の柴田まで、幅広く人材が集まっている。2年生にも、早生まれでU-16代表に選ばれる鈴木崇・岸佑ら、人材は多い。
 新人戦の情報を元に予想布陣を組んでみたが、超が付くほど攻撃的。スピードのあるサイドの2人は、前掛かりになりがちで、前線の5枚が全てドリブルで勝負するタイプ。ダブルボランチはパッサーの増田、ゴール前に出てくる赤星の違いはあるが、共に攻撃面に長がある。小関兄 (弟は清水JrユースのDFリーダー) を軸とする3バックすら、179cmの村松を除いて、読みとビルドアップで貢献しており、ボランチで起用されても違和感がない。
 清水としては、そのアンバランスを突きたい。真希を中心とした中盤のプレスで優位に立ち、SBが確実にWBの攻撃を抑えた上で、枝村の広角度フィードからWBの裏にSHを走らせる展開になれば、最高だ。02年の中日本リーグで3−0で完勝して以来、4連勝中と相性も良い。藤枝東にはJrユースから、3年の赤星・滝田哲、2年に中村が進学しており、それぞれ枝村・真司 (岡村)・石垣あたりとの同期対決を見てみたいものだが、どうなることか。


◆東邦高校 (03年:○6−3)
05月08日(土) 12:00 トヨタスポーツセンター

◆四日市中央工業高校 (03年:△1−1)
06月12日(土) 14:15 岐阜・長良川球技メドウ

−−−−−−南川−−坂井−−−−−−
−−−−−−−−高原−−−−−−−−
−−−−中林−−守屋−−高石−−−−
−−西井−−池田−−藤澤−−中川−−
−−−−−−−−水谷−−−−−−−−

 昨年度の高校選手権でインフルエンザで選手が離脱しながら、優勝した国見を最も苦しめたチームとして有名だが、今年の戦力も劣らない。恐らく、プリンス東海の高校勢で一番充実しているチームだろう。特に2年生の選手層は、清水と一、二を争う。上記は、これからの成長を目して2年生中心に組んだ布陣だが、更にFW若山、DF大塚など、漏れた好素材が数多く存在する。
 藤枝東と比べると、様々な特徴を持ったタレントをバランス良く揃えるのが特徴。さらに、戦術的にもバランスが良く、U-16代表の中川に象徴される綺麗なフラット4と、トレスボランチでゴール前のスペースを消す様は、東海のクラブ勢を上回るモダンさがある。現代サッカーでは、DFラインからチームを作ると言うが、この最終ラインが四中工の要石と言えよう。攻撃面でも、スピードのある南川を機先として縦方向に鋭く、かつ高原や中林のようなセンスフルなMFを配する。
 昨年の阿部ですら破れなかったこの守備システムを、個人の力で壊すのは難しい。長沢のようなポストプレーヤーに、中盤から枝村らが絡む展開を望みたいところ。守備ではカウンターには勿論、セットプレーに特に注意したい。中川・池田らに高さがあるだけでなく、修練された豊富なパターンを持っている。このあたりも、実にモダンなチームだ。


◆名古屋グランパスエイトユース (03年:●1−3)
06月26日(土) 16:00 岐阜・長良川球技メドウ

−−−−−−津田−−上村−−−−−−
−−永芳−−−−高橋−−−−遠藤−−
−−−−−−福島−−稲垣−−−−−−
−−−−青山−−吉田−−小寺−−−−
−−−−−−−− 森 −−−−−−−−

 名古屋は去年、一度も全国大会の決勝トーナメントに進めなかった。が、それは3年生が3人しかいなかったという、特殊なチーム事情のため。今年は、去年からスタメンを張っていた8人がそのまま残った。更に清水が2度も (残り1度は磐田が) 阻んだせいで、一度も全国に行けなかった昨年度Jrユースは、しかし逸材揃いとして知られ、順調に選手が昇格。U-16ナショナルトレセンに3人 (澤田・青山・根津) が選ばれた2年生も含め、タレントの数では全10チーム中トップだろう。本大会優勝の対抗。
 オランダ人監督ブラーツ氏が率いるチームは、戦術レベルも高いが、一方で「ボールを持ったら、行けるところまで行け!」と、久保嘉晴な部分を持つ。守備時に、ボールより前に出る選手に必ずマークが付いた上で、一人余るのだが、攻撃時には、ボールより後ろで残る相手FWのマーク+1人を残して、最終ラインの選手を含め、次々に攻撃参加するのだ。最後を仕上げるのがエースの津田。枠を外しがちなのが玉に瑕だが、裏に飛び出すセンスと積極性で、盛んにシュートを放ってくる。
 こうした攻撃的采配を可能とするのが、ボランチの稲垣。フィジカルと戦術眼に長けた、名古屋の脳であり、心臓である。彼を抑えられると、名古屋は脆い。また、攻撃時と守備時で、選手のポジションが大きく異なるのも特徴。故に、真希や更に前線の悠輔が率先するフォアチェックからの速攻や、低い位置から枝村、或いは後ろの村越・岩本の大きく縦に速い展開が有効だろう。守備では、高い位置でサイドに張る両ウィングにスペースを与えないように心掛けたい。


◆ジュビロ磐田ユース (03年:○4−1)
07月03日(土) 18:00 ヤマハスタジアム

−−−−−−藤井−−岡本−−−−−−
−−−−−−−−中村−−−−−−−−
−−増田−−上田−−徳増−−宮本−−
−−−−萩原−−森下−−和田−−−−
−−−−−−−−八田−−−−−−−−

 間違いなく、今大会の「本命」だ。個人のタレント、組織の熟成度、経験値、全てがトップクラスである。特にタレント性では、センターラインのGK八田−DF森下−MF徳増・上田・中村−FW藤井・岡本、最終学年を迎えた彼らが全て、ナショナルチームの経験者。とりわけ八田・上田・藤井・岡本は、須藤U-16代表がアジア最終予選に臨んだ時のレギュラーメンバーであり、森下もメンバー入りしていた。
 だが、磐田の脅威は、そのタレントを戦術の「駒」として、機能させている点だ。前線の岡本・藤井がダイアゴナルランからクロスオーバーを繰り返し、マークがズレたスペースを中村が突く。彼らが豊富に動くため、3列目の上田・徳増からは勿論、最終ラインからのロングフィード一発で、試合を決めることも可能。その最終ラインは、森下を中心に綺麗なラインを作っており、容易にスペースを与えない。Jユースカップ以降、トップに昇格したMF船谷・GK松井以外の3年生が引退し、下級生中心で試合を重ねており、連携面にも不安がない。欠けているものがあるとすれば、勝者のメンタリティぐらいだろう。
 磐田と対戦する場合、最低限の戦術適応力がなければ、お話にならない。最終ラインと2列目は、スペースマークを意識しつつ、マンマークの受け渡しに細心の注意が必要だ。前田のコーチング、村越のリーダーシップ、岩本のカバー、高野美のポジショニング、中盤に池田を入れるのも良いだろう。攻撃では、セットプレーが狙い所。空中戦最強・石垣の、攻守にわたる使い方が、清水にとってポイントになりそうだ。


◆岐阜工業高校 (03年:○1−0)
07月10日(土) 18:15 大垣浅中公園球技場
 昨年のプリンス東海で3位だった岐阜工だが、今年は岐阜の人材が各務原高に集まった学年だそうで、シーズン前にも大野監督が「今年は残留が目標」と話していた。その大野氏が、転勤で監督を辞任。厳しい年を迎えている。

◆静岡学園高校 (03年:○2−1)
07月17日(土) 18:15 藤枝総合運動公園サッカー場

−−−−−−先崎−−伏見−−−−−−
−−−−能登−−−−−−狩野−−−−
−−−−−−清水−−青木−−−−−−
− 望月和 −前島−−木庭− 中村友 −
−−−−−−− 杉山力 −−−−−−−

 昨年プリンス東海2位、高円宮杯準優勝の静岡学園だが、今年は県高校新人戦の決勝トーナメント1回戦で、決して強豪とは言えない静岡西に0−3の完敗を喫するなど、苦しい戦いが続いている。飯塚・小林・松下、昨年の守備の三角形は、中盤から前線がいくら奔放でも、彼らだけで数的不利を覆すクレバーさと、1対1の強さがあった。今年は、それがない。確かに前線には「天才」狩野に、静学ドリブラーな能登、「大器」先崎と、タレントはいる。高円宮杯を沸かせた157cmDF・中村友のオーバーラップも魅力的だ。が、現状では標榜するブラジリアンサッカーも、格好のカウンターの餌食。とはいえ、井田監督は、相手の長所を巧みに消す、確かな戦術眼も持つ。油断は大敵だ。
 変な横綱相撲は、必要ない。挑戦者の気持ちで、クラブユースらしい伸び伸びとしたプレーを見せてほしい。それが結果として、井田氏の裏をかくことになるはずだ。枝村のロングドリブルシュート、真司のファンタジー、町田のゴール前の執着心、存分に見せてほしい。守備では、狩野のプレースキックに警戒が必要。村越や石垣、美臣らには、ファウルに気を付けた慎重な守備が求められる。また、前田・岡村・美臣・雄也・真希・上埜・望月・谷野らには、学校の友人に自らの存在をアピールするチャンス。一方、静学のMF青木、DF望月和はエスパルスサッカースクール静岡、予想布陣からは外れたが2年のMF村松は、Jrユースの出身である。



2004年04月01日(木) 選手名簿 2004年度

▼基本布陣 (名前の横は学年)

−−−−−−−−−−鈴木真司3−−−石垣勝矢2−−−−−−−−−−

− 岡村総一郎3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−山本真希2−−

−−−−−−−−−−枝村匠馬3−−−池田康彦1−−−−−−−−−−
          (上埜健太3)
−−桑原卓哉1−−− 岩本大1 −−−村越大三3−−−高野美臣2−−
          (佐野克彦1)          (谷野由紘2)
−−−−−−−−−−−−−−風間翔太3−−−−−−−−−−−−−− 

 6月に築館監督辞任、望月監督代行就任とシーズン途中に大きな変化のあった04年。ボックスに近い4−4−2で一貫していた築館氏と違い、望月氏は村越・岩本・佐野の3バックで構成する3−4−2−1、池田をワンボランチに枝村をトップ下に上げる4−1−4−1など柔軟なシステム適応力を求めた。上記布陣では、最も長く採用された4−4−2で並べている。


▼選手名簿 (背番号順)
 以下は、公式HPのもの+11月U-16NTC選出選手を更新。身体情報他もそれだが、世代別代表・トレセンなどに選ばれた選手は、都度更新している。ちなみに、新1年生は、GKの山崎晃太と、五十音で最後になる山崎竜男が14番に繰り上がってる他は、20番から五十音順である。何故か、桑原兄弟の間だけ、逆転しているが。

01:前田 陽平  GK 2年 87.06.22 181/71 静岡:清水JY →(静岡学園)
02:石垣 勝矢  DF 2年 87.08.22 182/70 静岡:清水JY →(常葉橘高)
03:村越 大三  DF 3年 86.05.15 177/70 静岡:清水JY →(清水工業)
04:岡村 総一郎 MF 3年 86.11.01 171/54 静岡:清水JY →(静岡学園)
05:高野 美臣  DF 2年 87.05.25 170/60 静岡:清水JY →(静岡学園)
06:杉山 雄也  FW 3年 86.12.30 184/76 静岡:清水JY →(静岡学園)
07:山本 真希  MF 2年 87.08,24 176/67 静岡:清水JY →(静岡学園)
08:上埜 健太  MF 3年 86.04.06 173/64 静岡:暁秀中  →(静岡学園→関西大)
09:篠田 悠輔  FW 2年 87.04.20 169/63 静岡:エスパニョール→(サレジオ)
10:枝村 匠馬  MF 3年 86.11.16 176/67 静岡:清水JY →(静岡市立)→清水

11:鈴木 真司  FW 3年 86.08.29 168/62 静岡:清水JY →(静岡中央)→清水
12:風間 翔太  GK 3年 86.05.02 175/70 静岡:清水JY →(静岡北高)
13:望月 祐甫  DF 3年 86.09.11 175/72 静岡:清水JY →(静岡学園)
14:山崎 竜男  FW 1年 88.06.24 176/60 静岡:清水JY →(?)
15:谷野 由紘  MF 2年 87.04.08 170/68 広島:IFC福山→(静岡学園)
16:山崎 晃太  GK 1年 88.06.17 180/63 静岡:清水JY →(?)
17:八木 和秀  FW 2年 87.08.13 173/65 静岡:清水JY →(常葉橘高)
18:高野 一也  MF 2年 87.04.18 160/54 静岡:エスパニョール→(サレジオ)
19:柴田 和也  MF 2年 87.06.15 165/61 静岡:清水JY →(常葉橘高)
20:渥美 直人  DF 1年 88.04.13 166/60 静岡:清水JY →(?)

21:池田 康彦  MF 1年 88.09.15 169/60 静岡:清水JY →(静岡学園)
22:岩本 大  DF 1年 88.09.09 180/65 静岡:清水JY →(静岡市立)
23:神田 和哉  MF 1年 89.02.05 170/54 静岡:清水JY →(静岡学園)
24:桑原 卓哉  DF 1年 88.10.27 172/62 静岡:清水JY →(清水東高)
25:桑原 彬  DF 1年 88.10.27 172/60 静岡:清水JY →(清水東高)
26:小泉 慶治  MF 1年 88.05.01 166/55 静岡:清水JY →(静岡学園)
27:小出 洋孝  MF 1年 88.05.14 168/59 静岡:清水JY →(清水南高)
28:佐野 克彦  DF 1年 88.04.30 180/63 静岡:清水JY →(静岡市立)
29:長沢 駿  FW 1年 88.08.25 188/68 静岡:清水JY →(静岡学園)
30:町田 朋弥  FW 1年 88.07.30 175/65 静岡:清水JY →(?)


▼一行評 (誕生日順)
○3年生
08:上埜 健太  CH     異次元のサッカーセンスとテクニックを右足に秘める、魔術師の後継者。
12:風間 翔太  左SH/GK  昨年、GKからコンバート。が、怪我人続出の事態にGKに戻ったりも。
03:村越 大三  CB     闘志と声で引っ張るDFリーダー。運動能力が高く、接触時に怯まない。
11:鈴木 真司  左SH/FW  亜空間のセンスとテクニックを左足に宿す、ファンタジスタの生き残り。
13:望月 祐甫  右SB    
04:岡村 総一郎 左SH/左SB 突破の意識を常に強く保つドリブラー。左足の精度は高く、種類も豊富。
10:枝村 匠馬  CH     主将。清水のバラック。組み立てからフィニッシュまでの全てを演じる。
06:杉山 雄也  CB     

○2年生
15:谷野 由紘  右SH/CH  競り合いに強く、オフ・ザ・ボールにも精力的な、もう一人の山本真希。
18:高野 一也  左右SH   スピードと決定力を備えた突貫系。積極的だが、プレーの幅が足りない。
09:篠田 悠輔  FW     必殺仕事人。緩急の落差とPA内の決定力・粘り・冷静さは日本人離れ。
05:高野 美臣  左右SB   冷静な判断と攻撃的な闘争心。矛盾した内面がハマった時は限界知らず。
19:柴田 和也  右SH    スピードと技術が武器。スペースがあれば天衣無縫、ないと消えやすい。
01:前田 陽平  GK     空中戦・至近距離反応・飛び出し・フィード、総合力では歴代一のGK。
17:八木 和秀  FW/左SH     
02:石垣 勝矢  CB/FW   空中戦チーム最強。キックの質も高い。判断の粗がなくなれば、化ける。
07:山本 真希  CH/FW   豊富な運動量と局面の潰しに、正確なパスと突破力も持つ偉大な労働者。

○1年生
20:渥美 直人  右SB    爆発的な運動能力に恵まれる。キックも小さいインパクトでも、爆発的。
28:佐野 克彦  CB/左SB  サイズにスピードが伴う大型DF。左足の技術も高い。判断速度が課題。
26:小泉 慶治  右SH    走力が長けたドリブラー。ボールとの一体感ある切り返しからの突破も。
27:小出 洋孝  左SH    
16:山崎 晃太  GK     シュートに超反応を見せる。課題は横からのクロス、特にセットプレー。
14:山崎 竜男  FW     
30:町田 朋弥  FW     存在意義=ゴールな、とってもストライカー。常にゴールを向いている。
29:長沢 駿  FW     長身と柔らかい技術故に異常に懐が深いポストプレーヤー。視野も広い。
22:岩本 大  CB     最上の判断力を持つ。クレバーな守備とダイレクトクリアの精度は必見。
21:池田 康彦  CH     運動力豊富で、局面での競り合いにも強い清水のマケレレ。攻撃の起点。
25:桑原 彬  右SB/CH  カバーリングとアーリークロスの判断が良い。課題はコンタクトの脆さ。
24:桑原 卓哉  左SB    すり抜けるようなドリブルが気持ち良い。課題の守備判断に格段の進歩。
23:神田 和哉  CH     実に繊細なテクニックを有するファンタジスタ。だが、運動量は精力的。


▼記録
・プリンス東海 準優勝
・クラブ選手権 県大会敗退
・高円宮杯   グループリーグ敗退 (グループ4位)
・Jユース杯  ベスト16 (1回戦敗退)


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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