えすぱっ子
清水エスパルスユース紹介サイト

2003年05月31日(土) クラブ選手権 東海予選 三好FC戦 (寄稿)

03年05月31日13:00開始 ヤマハ人工芝グラウンド
 日本クラブユースサッカー選手権 東海地区大会
 対 三好FCユース ※40分ハーフ

▼布陣

−−−−− 獅子内 −阿部−−−−−−

−−谷野−−−−−−−−−−柴田−−

−−−−−−枝村− 山本真 −−−−−

−−篠田−−高柳−−石垣−−村越−−

−−−−−−−−前田−−−−−−−−

交代:柴田→上埜、獅子内→八木


▼試合展開

 5/31、土砂降りのなか行ってきました、清水ユースVS三好FC。安久路公園に車で向かい清水から2時間弱、着いてみると駐車場に貼り紙が。もしや中止か?!と思いきや・・・

 「ヤマハ人工芝Gに会場が変更されました」

 よかった・・・。とりあえず地図の通り会場へ。着いてみると左手に例の青い旗が揺れるジュビロ磐田スタジアムが見える「最悪の」ロケーション(笑)。しかも大雨。父兄らしき人が何人か来ていたが、一般の客はどうやら僕一人。あらためて自分の馬鹿さ加減を実感。

[前半]
 さて試合。序盤15分くらいまで悪コンディションも手伝って互いに蹴りあいに終始するが、徐々にペースを握る。先制点はゴール前の混戦からコントロールショットで獅子内。その後も主に左サイドの谷野の崩しと、阿部の空中戦からゲームを支配。
 テキトーなクロスボールから阿部が頭で流し込み2点目。3点目は谷野が左サイドから斜めにドリブルでゴール前に侵入しファーに決める。さらに枝村がゴール正面から切返し2発で相手をかわしズドン。4点目。
 三好は完全に浮き足立ち、ドリブルにあたふた。5点目もドリブル突破から獅子内、6点目は阿部の頭で相手DFの裏へ落し、またも獅子内。正直特筆すべき動きではなかった獅子内だがハットトリック。前半でゲームは決まってしまった。

[後半]
 後半は正直いってあまり触れたくないほど低調な内容。精神的に立て直してきた三好は捨て身で攻め、清水は受け身に。それでも雨の影響もあってプレーの精度を欠く相手に助けられていたが、前田がワンバウンドのシュートを後逸する「完全な」ミス。1点返される。清水も枝村のCKから村越が頭で叩き込み、結果7−1(前半6−0)で勝利を収めたが、「出来るはずなのに出来ていない」というのは、タチが悪いかも。


▼試合結果
清水エスパルスユース 7−1 三好FCユース
 得点(清水のみ):獅子内3、阿部、谷野、枝村、村越


▼選手寸評
前田陽平  4.0 1度のピンチで1失点。しかもミス。

村越大三  5.5 DF良し。攻撃には絡めず。
石垣勝矢  6.0 高さで圧勝。
高柳亮太  5.5 あまり出番なし。雨で安全第一にプレー。
篠田大輔  5.0 もっと谷野と絡めれば…。

柴田和也  4.5 突破できず途中交替。
山本真希  4.5 攻撃は無難、後半守備で後手。
枝村匠馬  5.5 良かったが、もっと出来るはず。
谷野由紘  6.5 一番良かったのでは? 重心の低いプレー。

阿部文一朗 6.0 悪条件ゆえ頭を武器に貢献。
獅子内善雄 6.5 3得点もそれほどでは…。

上埜健太  5.0 状況は酷だったが、目立てず。
八木和秀  5.0 例によって阿部と動きが重なる。



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 ナカジマさんより寄稿頂きました。その義勇に感謝。小生は台風にビビって観戦は諦めました。情けなし。
 主力から海人・森安・大瀧・真司の抜けたメンバーですが、結果は完勝。しかし、内容はそうでもなかったようで。雨で、かつ大差のついた試合ということで、選手も怪我を恐れたのかもしれませんね。GKのミスは試合の大勢に影響すると言うことで、前田には猛省してもらうとしても、雨による影響はあるでしょう。カーンすら、W杯決勝でミスしてしまうのだし。
 前線は阿部・獅子内・谷野のトライアングルが好調だったとのこと。彼らの重戦車ドリブルは、コンディションが悪い時こそ、真価を発揮するのかもしれません。阿部はU-18代表合宿で落選してから、吹っ切れた印象があります。昨年まではひたすらフィニッシャーでしたが、今年はダイレクトプレーでマークに付かれた状態でも貢献できるようになってきました。



2003年05月28日(水) クラブ選手権 東海予選 日程

第27回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)東海大会

 ※エスパルス公式HPはこちら

▼試合日程
1回戦 05月31日(土) 13:00 安久路G 対 三好FC
準決勝 06月07日(土) 14:00 安久路G 対 名古屋ユース
決勝戦 06月21日(土) 13:00 ゆめりあ 対 磐田−(愛知FC− [高浜FC−JUVENTUS] )の勝者
3決戦 06月21日(土) 15:00 ゆめりあ 対 磐田−(愛知FC− [高浜FC−JUVENTUS] )の敗者

 ※上位3チームが全国大会への出場権を得る。

磐田市安久路グラウンド: JR磐田駅前2番乗場よりバス乗車「西貝塚北」下車
スポーツ交流の里ゆめりあ:JR磐田駅北口乗場よりバス乗車「ゆめりあ入口」下車



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今年から岐阜のJUVENTUSが参加したようで、静岡4・愛知7・岐阜1・三重0のクラブがエントリー。そのため、かなり変則的なトーナメントになっている。とはいえ全国大会への出場枠は3。エスパルス・ジュビロ・グランパスの3つのJクラブが実力で突出しているため、最終的には勝ち抜くクラブは半ば決まっている、…かと言えばそうではない。
名門・愛知FCは小学生年代から多くの選手を育成し、中西哲生・山尾光則・斉藤大輔・長田真弥・中尾剛といったJリーガーを輩出している。今も実力は衰えず、愛知予選の決勝でも、グランパス相手に1−2という接戦を演じた。東海プリンスの下位リーグである愛知県リーグの一部でも、現在全勝中である。豪華タレントを揃えたジュビロ、東海プリンス絶好調のグランパスを考えれば、エスパが厳しい戦いを強いられる可能性も高い。
また、目下の対戦相手、三好FCは愛知予選リーグ(グランパス・愛知FCはシード)を得点15失点4の全勝で首位通過。順位決定戦では愛知FCに2−4で敗れたものの、3位決定戦では予選で3−0で勝利した高浜FCをPK戦の末に下している。

一方の清水。例年、少数主義の関係で仕上がりは遅いが、今年は東海プリンスの関係でだいぶ早まっているか。しかし、成熟と言うにはまだまだ。不動の存在といえるのは、FWの阿部・ボランチの枝村・CBの高柳・GKの海人ぐらいで、大瀧・森安のポジションも含めて定まってないん。東海クラセン後には東海プリンスも再開される。大会を通して、どの程度ブラッシュアップできるかが鍵になるだろう。

■予想フォーメーション(名前の横は学年)

−−−−−−−真司2−−−阿部3−−−−−−−
      (真希1)

−岡村2−−−−−−−−−−−−−−−真希1−
(大瀧3)             (上埜2)

−−−−−−−大瀧3−−−枝村2−−−−−−−
      (森安3)

−雄也2−−−森安3−−−高柳3−−−村越2−
(篠田3) (石垣1)       (雄也2)

−−−−−−−−−−海人3−−−−−−−−−−


ううむ、正直、予想ができん。静岡クラセンの布陣が基本になると思われるが、真司が怪我から復帰すれば大きく変わることも考えられる。真司を起用するなら、FWか左MF(個人的には右MFも見てみたいが)。上は大きく変えたヴァージョン。そのままなら、森安をボランチに上げ、大瀧を左に置くことになる。
真希は機関誌で監督が「(昨年と違い)今年はセンターで使ってる」と言うからには、FW起用の可能性も大。その場合は、右MFに上埜か柴田か。だが、真司が帰ってくるなら、右MFが収まりがいい。
左SBもポイント。最も実績があるのは篠田。だが、競り合いに強い雄也も捨てがたい。さらに運動量と速さが魅力の岡村を置いて、攻撃的にする戦術もある。最終秘技として、大瀧の左SBという手もあったり、なかったり。



2003年05月10日(土) クラブ選手権 静岡県予選 ジュビロ磐田戦

03年05月10日13:59開始 ジュビロ豊田町グラウンド
 日本クラブユース選手権 静岡県大会
 対 ジュビロ磐田ユース ※40分ハーフ

▼布陣
−−−−−真希−−阿部−−−−−

−大瀧−−−−−−−−−−上埜−

−−−−−森安−−枝村−−−−−

−篠田−−高柳−−石垣−−村越−

−−−−−−−海人−−−−−−−

交代:後半25分:上埜→柴田(そのまま右MFに)
   後半25分:篠田→高野(そのまま左SBに)

ジュビロ磐田ユース:

−−−−−岡本−−藤井−−−−−

−−−−−−−上田−−−−−−−

−曽我−−船谷−−徳増−−山本−

−−−萩原−−峰村−−岩本−−−

−−−−−−−松井−−−−−−−

交代:後半29分:山本→沼野、後半34分:曽我→中村


▼試合展開

いよいよ、クラブユース選手権開幕。とはいえ、例年は全国5位まで高円宮杯に出場できたため、各チームのモチベーションが高かったが、今年からプリンスリーグ開幕で優勝チームしか出場資格が与えられず、位置付けは変わってくるかもしれない。とりあえず、エスパルスの公式HPは試合日程表すら掲載せず…、しろよ。
磐田駅に到着すると、駅のコインロッカーが全て使用中。ジュビロの試合は明日のはずだが、熱心なギャルサポが土日を利用して練習場に行っているのだろうか? 試合会場は、ジュビロユースの練習会場でもある豊田町グラウンド。良芝だが、防風林が周囲を囲んでいるため、蜘蛛の巣が張ってあったりして見る分には辛い。また、周囲をネットが仕切っているのも、エスパとジュビロの違いとも言えるか。いや、入ろうと思ったら自由にグラウンド内に入れる、三保グラウンドが異常なのだが。天気も良く、暑くも寒くもない、絶好のサッカー日和。

冬に3年生が引退する清水と、夏が終わると新チームに切り替わる磐田とでは、自ずとこの時期の成熟度には差が出る。昨年、全国優勝した清水も、県大会では仁科・渡邊を欠いたものの、U-16代表の関係で船谷と1年生の抜けた磐田に1−4という惨敗を喫している。尤も、今年プリンスリーグが春先から始まったことで、徐々に変わってくるだろう。
清水は真司を恐らく怪我で欠いたが、それ以外はほぼ最近の流れの布陣。GW中に復帰した上埜と篠田を使ってきた。先日、救急車で運ばれた村越は、頭の包帯が痛々しいもののスタメンに。一方の磐田は、主力では森下と沼野を欠いた。だが、それでも先発に日の丸代表歴7人(松井・岩本・徳増・船谷・上田・藤井・岡本)、ベンチに更に2人(八田・中村)という布陣は伊達じゃない。ちなみに清水は、先発に4人(海人・枝村・真希・阿部)、ベンチに1人(前田)である。前述したチームの仕上がりの点も含めて考えると、清水がどの程度まで健闘できるかが焦点というのが試合前の筆者の見解であったが、さて。

[前半]
序盤、磐田はスピードのある2トップに早めにボールを入れ、ローリスクで攻撃を仕掛ける。3分、村越のロングボールのクリアミスから左CKを得ると、上田のキックをニアの峰村が合わせて早くも初シュート。ファーに流し込んだボールは海人の超反応が防いだが、続けて5分。ロングフィードを岡本が左サイドに流れて受けると、PA外左側から一瞬の緩急で村越を置き去りに。更にサイドステップで石垣も交わして左45度、瞬時シュートコースが空くと、いかにも岡本らしいキックの重さが乗ったキャノンシュートを放つ。キッチリとファーサイドを狙ったボールだったが、これも海人が抜群の瞬発力で横っ飛び、見事にブロックする。
一方の清水は阿部の動きが良く、ここを起点に大瀧がクロスを入れていたが、試合が落ち着くにつれて中盤のポセッションで優勢に。まず森安がドリブル突破からシュート(DFがブロックしてCKに)する場面を作ると、今度は枝村。8分、左サイドやや中央寄りの大瀧が対角線フィード。2列目から枝村が3バックの右外に抜け出すと、PA角で受けて中に切れ込むや角度のない位置から強烈なシュート。しかし、松井の反射速度がゴールを許さず、GKの美技競演の気配が漂い出す。

その後も中盤の潰し合いで優位に進める清水は、森安や枝村が積極的にドリブルで持ち上がり、相手を押し込む。18分には、石垣のロングフィードを大瀧が左タッチライン際で受けると、溜めて後ろの篠田へ。篠田はダイレクトでアーリークロスを入れ、逆サイドの阿部が頭から突っ込むが、オフサイド。峰村の戻ってきた磐田の最終ラインは連携面で非常に光るものがあり、精度の高いラストプレーを許さなかった。
一方、押し込まれてはいる磐田だが、最終ラインの裏にある広大なスペースはむしろ好都合。特に中に絞りすぎる傾向のあるSBの裏は狙い所だった。この日キレキレの岡本、16分には石垣、村越と抜き去ってミドル、これは海人のファインプレー。23分、岡本は篠田を背負ったポストプレーから篠田のいたスペースに山本のオーバーラップを引き出すが、クロスは戻った枝村がクリア。そして25分、岡本が左寄りで受けると、緩急を付けて中に切れ込んで石垣を置き去りに。高柳がすかさず進路を塞ぐが、鮮やかな切り返しで方向転換、PA内へと抜け出す。慌てて篠田がカバーに行くが、これを嘲笑うかのように篠田のいた右へとラストパス。そこに上田が飛び出し、至近距離からシュート。だが、内から回り込んだ村越が猛烈なスライディングで、これをブロック。最後の一線で踏みとどまる。
29分、村越のアーリークロスを松井がキャッチすると、カウンター。すぐにパントキックで前線に送り、上田がハーフライン中央付近で受ける。この時、村越が攻め上がっていたため、左SBの篠田は中央に絞っていた。篠田が上田をチェックに行くが、上田は反転しながら篠田のサイド(右)に展開、下がっていた岡本が猛スピードで駆け上がり、完全に独走。25M余りを駆け上がり、追い縋る篠田を尻目に再びキャノンシュート炸裂。海人が塞ぐニアの僅かなスペースを割り込み、磐田が先制する。0−1。

ついに均衡破れ、追い掛ける清水。33分、村越の右クロスは阿部が胸で受けるが振り向けず、再び右サイドに流す。そこに上埜が待ち受けて再度センタリング、低い弾道は萩原がインサイドでカット、しかし僅かに弾んだトラップを見逃さず、真希が体を思いっ切り倒してボレーを放つ。だが、カバーした峰村がブロックし、ゴールに飛ばせない。
34分、上埜のカットから速攻の形。森安に戻して更に枝村に渡ると、一瞬枝村の方を向いた峰村の背後に真希が動く。枝村からパスが渡って峰村が慌てて振り返るが、右の阿部にパスを送るとみせたキックフェイントで峰村の動きを止め、真希はドリブルを開始。15M余り中央突破し、追い縋る岩本が間に合う前にPA内でシュート。しかし、ボールはニア外に外れる。このあたりが岡本との差か。
試合はその後動きなく、より決定的な仕事が多かった磐田が順当にリードして、ハーフタイムを迎える。

ジュビロ      清水エスパルス
7(5) シュート 2(1) ○枝村、×真希
3(0) 右クロス 5(2) ×上埜、○阿部、×上埜、○村越、×上埜
4(0) 左クロス 4(1) ×大瀧、×森安、×大瀧、○大瀧
2(1) 右側CK 2(0) ×大瀧、×大瀧
1(0) 左側CK 1(0) ×枝村


[後半]
後半、先に攻撃を仕掛けたのは追い掛ける清水。1分、村越のチェンジサイドから大瀧がクロスを入れると、3分にも大瀧からの左クロス。これはファーに流れるが、上埜がフォロー。上埜は反転し、PA手前でマークと相対するが、さらに右外、上埜の後ろに枝村が流れてパスを受け、十分に抉った位置から狙い澄ましたクロス。ニアで阿部が頭で合わせてゴールネットを揺らしたが、際どいながらオフサイドの判定。
同点の機会を逸すると4分、逆に磐田の左CK。真希がクリアし、二次攻撃も防ぐが、5分、流れたロングフィードを拾った海人が左サイド、大瀧目掛けてスローを入れるも、その手前で山本がカット。筆者がメモを書いている間に(爆)、タッチライン際30Mの位置でパスを受けた藤井が、GKの位置を見て「狙った」ロングシュート。自らのミスに集中を欠いていたか、大きく弧を描くボールに海人の指先は届かず、ファーサイドネットに吸い込まれていった。0−2。非常に痛い追加点を与えてしまう。
なおも7分、磐田の山本が右からドリブルを仕掛ける速い展開、岡本を経由して藤井がPA中央手前でポストに入り、右SBの村越が絞ってマークに行く。藤井は振り返ることが出来ないが、しかしボールを更に左に流すと、上埜のマークを外した曽我が駆け上がる。そのままフリーで左45度10Mの位置からシュート。が、ボールはバーの内側を叩く。引き締まった前半に比べ、どうも集中力を欠く局面が目立つ。

磐田の方は依然、CKなどから好機を作り出すが、清水は村越がよく絡んで大瀧・枝村・阿部らとサイドを崩しながら、守備の意識を高めた磐田はゴール前をシステマティックに固められ、揺るがせない。ならばと22分、PA手前で真希がポストに入ってボールを捌いた後、背負っていた峰村と交錯して倒れる。互いに激しく行っており微妙な場面であったが、主審は峰村のファウルと判定。峰村は抗議で警告を受ける。いずれにせよ、ゴール正面やや左より、距離20M弱という絶好の位置でのFK。蹴るのは当然、大瀧。左足インサイドで擦りつけた速いボールで、壁を低く越えながら激しく巻いてファーサイドを狙ったが、この絶妙なキックをも松井が反応。CKに逃れた。
一方、24分、清水の左サイドへのロングフィードに対して海人が飛び出るが、ボールは思いの外伸びずに磐田FWが追い付く。しかし、海人は飛び出すか戻るが対応が中途半端、その間に岡本?が左足インサイドフックで切り返して、右足で無人のゴールへループシュート。柔らかいボールだが、それ故に石垣が反応する時間が生まれ、ゴールライン限界(限界突破してたかも)で体を投げ出してクリア。万死に一生を得たが、海人の集中力欠如は気になるところ。

ここで漸く築館監督が動く。後半は殆ど攻撃に絡めなかった上埜と篠田に代え、1年生の柴田と高野を投入。すると早速27分、村越のクリアボールを柴田が右サイドに開いて受けると、ドリブル開始。中に切り込みながら、DFがズレたのをみて右クロスを送るが、渡った阿部はDFを背負った状態。阿部が左に流すと大瀧が受け、ボールを後ろに戻す。そこに高野が攻め上がって、左からアーリークロス。2トップの更にファーに飛び出した枝村が待ち受けるが、これもオフサイドの判定。この試合、峰村の間一髪のラインコントロールが冴え渡った。
34分、大瀧が縦に入れたボールを真希?が振り向こうとしたところ、DFがスライディングでクリア。しかし、ここでファールがあったとして、清水のFKに。先ほど以上に微妙な判定で壁を作ろうとする動きが緩慢になったところ、隙を見逃さなかった男が2人。枝村が作りかけの壁の裏に飛び出し、大瀧がクイックリスタート。枝村は完全に裏に抜け出したが、そこには既に飛び出した松井が完全にシュートコースを塞いでブロック。松井だけは隙を見せていなかった。

完全に攻めあぐむ清水は、焦りから拙速な展開が増える。37分には右サイド、ハーフライン付近でボールを持った村越が、一気にチェンジサイドを狙う。50M余りの距離を一直線に走らせる、低い弾道の強烈なロングパス。PA内をも斜めに横切るが、反応できなかったのか反応しなかったのか、DFラインもこれを見送ってしまう。しかし、その先に走り込んだ大瀧がタッチライン辺際で待ち受け、この速く強いパスを左足インサイドの完璧なダイレクトコントロールで折り返し。後はニアに詰めた阿部が、決めるだけだった。1−2。
意外な形で追撃弾を決めた清水は、大攻勢。38分、村越のパスを中盤の底で受けた枝村が、大きく対角線フィード。サイドに開いた柴田がフリーで受けて、右クロスを送る。これはDFが跳ね返すが、跳ね返った先で待ち受けるMFの前に森安が体を入れ奪い返すと、巧みなタッチでPA内にドリブルで侵入。密集地に入り込むとラストパスを阿部へ。だが、これは僅かにズレてシュートにいけず、何とかキープしてシュートを打てる味方を探すが、過密する相手の網に引っ掛かり、クリアされる。
以後も細かなミスを森安や枝村がフォローして波状攻撃を仕掛けるが、追撃するのが余りに遅かった。最後、岡本の殆ど角度の無いところから放ったキャノン砲が、枠上に外れて笛。レベルの高い好試合は、互いに選手層に穴を抱える中、高い集中力と組織戦術でそれを感じさせなかった磐田に軍配が上がった。

ジュビロ      清水エスパルス
7(2) シュート 3(3) ○大瀧、○枝村、◎阿部
1(0) 右クロス 5(1) ×村越、×阿部、×枝村、○柴田、×柴田
5(0) 左クロス 7(1) ×大瀧、×大瀧、×大瀧、×大瀧、×森安、×大瀧、○大瀧
1(1) 右側CK 2(0) ×大瀧、×大瀧
1(0) 左側CK 0(0)




▼試合結果
清水エスパルスユース 1−2 ジュビロ磐田ユース
 得点:前半29分:磐田・岡本達也 (上田康太 ・スルーパス)
    後半05分:磐田・藤井 貴 (なし)
    後半36分:清水・阿部文一朗(大瀧義史 ・左クロス)
 警告:後半22分:磐田・峰村琢磨 (異議)
    後半25分:清水・山本真希 (ラフプレー)



▼選手寸評
山本海人  5.5 序盤は鬼神の活躍も、後半集中を欠いた点を厳しく採点。フィードも悪い。

村越大三  6.0 良くも悪くも闘争心の固まり。軽挙なプレーもスーパープレーも多かった。
石垣勝矢  5.5 地上戦は速さも判断でも若さを晒け出した。空中戦は高く、機動力もある。
高柳亮太  6.0 ライン統率に向上の兆し、カバーも早いが、スピード勝負では劣ることも。
篠田大輔  4.5 攻撃に殆ど絡めず。中に絞りすぎたが、遅れて応対するにはスピード不足。

上埜健太  5.0 スペースを埋める動き、活かす動きが共に少なく、連携不足を感じさせた。
森安洋文  6.5 機動力が増し、局面の強さを全域で発揮。意外性はないが基礎技術も光る。
枝村匠馬  7.0 体格に頼らず技術で溜めを作ると、運動量と広角度パスで中盤の支配者に。
大瀧義史  6.5 ライン際を制約としない技術、マークを無効化するクロス。魔術師は健在。

山本真希  5.5 勤勉だがゴールに背を向けて怖い選手ではないか。速い判断が活きてない。
阿部文一朗 6.0 密着マークを背負い続けたが、空中戦・地上戦共にポストが安定してきた。

柴田和秀  6.0 スペースへと走り込む動きで流れを変えた。声でパスを呼び込んでほしい。
高野美臣  6.0 相手の先を取る動きと正確なクリアで役割を全う。攻撃にも意欲を見せた。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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