独り言
i| p| f
結論から言うと私は何一つとして間違っていないという事
私の行いは一々正しく否定仕様の無い確固たる正義であり決して悪には成り得ないという事
その場合おのずと悪は 世界であり 時代であり 文化であり 社会であり 教育であり 道徳であり 多数決であり 無個性であり 常に指導者を求める羊の群れであり 何物かに依存せずには生きられない寄生虫であり 道を外れる事を知らないマラソンランナーであり そんな下らないレースに歓声を揚げる主婦的趣向であり それを食い物にする企業的発想であり そしてそれは
あなたであり
さっきまでの私であると定義付けられるという事
今にも明日を放棄しかねないこの魂の為に不本意ながら私は伸び過ぎた前髪の奥で震える瞳を礎にして小さな独立国家を創造しよう
そこは私のちんけなクソッたれファシズムに縁取られた素晴らしいパラダイス
誰一人として入国を許可されない純粋無垢な水晶部屋
特別顧問にはスターリンを迎え入れて 神への賄賂はアイスキャンディーあたりが妥当かと 当たりクジ付きなら尚良いが当たりクジ付きじゃなくてもきっと当たり前の様に彼を引き渡してくれるはず 何故なら神は太古の昔から欠糖症と決まっているから そしてこれもまた否定仕様の無い正義
私は何一つとして間違っていない
私の行いは一々正しく否定仕様の無い正義であり決して悪には成り得ない
そう思わずしてこれ以上如何なる心持ちで創作せよと汝は我に叱責し賜う
追伸
私は全てを愛している
2006年11月16日(木) |
HappyDeathMarch |
文明の力無くして私達人間は余りにも無力であると思われ
殆どの人間が自らの能力のみで自然界からエネルギーを抽出する事は今となっては不可能であり
それに比べたら私達が薄汚いと罵ったドブ川に浮かびその流れから微生物を濾しとったカルガモの残した水紋や
私達がノロマと蔑んだミドリガメの日光浴の方が余程優れている様に思われ
そんな情景にこうも永く身を据えていると自分が人間である事がとても情けなく惨めに思えて仕方無く
所謂上昇思考とかいうのが行き着いた結果を進化とするべきか退化とするべきかは百万年後の学者どもにでも委ねればいいが
より多くを手にした事によって生まれた喜びよりそれと同等に尊い何かを失った事によって刻まれた悲しみの方が
ずっと鮮明に描かれている様な気がするのは
単に私が生まれた事さえも罪だと感じてしまう位に暗い性格の主だからだという事にしておこう
今日 改めて生きようと思ったが 生きる意味が見当たらないのでやめた
そして今日 改めて消えようと思ったが 消える意味が見当たらないのでやめた
そして今日 改めて生きるしかないのだと思ったが それがどうにも上手くいかないのである
取り合えずギターを弾いてみる そして溢れだしたメロディーを口に含んでみたが 何とも味気無くて 結局今日も飲み込めず辺り構わず吐き散らす
ミス・ユニバースが流す涙よりも価値の無い言葉達と共に
この世に真実なんて一つも無い
もしあるとするならばそれは生と死だけ
ゴミ処理場の上のブルース・プレイヤー
ワイセツな雑誌に興じる老紳士と内蔵脂肪から逃げ惑うアンダー・フォーティー・ランナー
子供達は銀杏拾いに使命感さえ感じ始め それをうながす保育士のアクビは第一級神父の美辞麗句よりずっと板についている
着飾った婦人が私に煙草の火をねだる 私は直ぐ様立ち上がり婦人に火を分け与えながら対象無き名台詞をつぶやく
「もうすっかり冬ですね」
「えぇそうですね」
どういう訳か婦人は私の独り言に相づちを打ち優しく微笑んだ そして水鳥の仕草で軽く会釈をすると枯れた遊歩道を西へ
その後ろ姿を見送りながら私はまたしても私自身を偽る為に何度も何度も何度も何度もこう繰り返す
「人生は素晴らしい」と
ブルースが終わらない
もうすっかり缶コーヒーは冷えきってしまったというのに
HappyDeathMarchToMe HappyDeathMarchToMe HappyDeathMarchDearMyBirthDay HappyDeathMarchToMe
さぁご一緒に♪
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