お嬢の日記
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私が見つけたラッキー♪
何年かぶりの遠出のイベントに臨時の参加。 会場の公園がとてもまぶしくて。 Tちゃんの知り合いの場所で少しのお手伝い。 広い秋晴れの公園の賑わう人々と出店が並ぶ。 昔懐かしい臼と杵がお祭りらしい。 子供も異国の人もかわるがわる。 とても楽しそうな光景を眺めながら。 出来たての御餅の製造係を務めて。 飛ぶように売れたパックの数々。 だけどお祭りどころではない。 心境と身体が心配で・・・。 立ち寄ったいつもの水晶の宝石を。 眺めて帰る休日の帰路。
いつもの場所の帰り道。 昨夜の少しの時間が怖くて。 改めて思い知らされる。 痛くて変わることの出来ない心・・・。
一人で歩く早朝の堤防。 澄み渡る大きな空と朝もやに包まれて。 夜は私の好きな夜景がとても綺麗な。 まだ緊張のとれない。 震える指で送った少しのメッセージ。 Tちゃんのご両親の車で。 貰って帰る2ケースのお水。
今日はライン長さんの側を離れて。 出向で来ている方の指示で。 3人で組むチームの一日。 慣れない作業にさりげなく気遣ってくれる二人。 お昼からの今日のトレイに並べられた。 たくさんの小さな茶色の試験管。 カーテンを閉めた暗い3つの暗幕の。 緑色の手術着の様な服を着て。 ゴム手袋と顕微鏡の中で光る試験管。 心臓病や癌の治療に使われる。 やっている仕事の内容に緊張の毎日。 ガラリと変えた生活習慣。 いつもの薬で早くに眠る毎日。
今日は4本の小さな試験管の透明の液体の。 4本が持てなくて一本を割ってしまう。 照明のライトの光で舞う小さないくつもの粒子。 今までで一番苦手の。 「出来ると信じること」 この間彼の言ってくれたことを思い出しながら。 悪戦苦闘で終わった今日の一日。 いつもの場所で頂いたノリの良い曲調の。 カセットテープから流れる音で目覚める朝。
試験管の白が終わって今度は緑色の世界。 やっとほんの少し慣れた頃に少し大きめの試験管。 また3本を持てなくなって。 しばらくこんな感じが続くのだろう。 今日も一人で食べるお昼。 Oちゃんも今日は新しい世界で。 休憩時間のNちゃんと緊張の少しの会話。 Tちゃんの体調が良くなくて・・。 3ヵ月後はどうなっているかわからないけれど。 いつもお世話になっている。 心安らげる薬たちに囲まれて。 無心に働ける環境を幸せだと感じる。
とても綺麗な澄んだ歌声に包まれて眠る夜。 この間買ったばかりの最後の一曲。 横文字の歌詞が心地よくて。 解読してない横文字のメッセージを抱いて。 変わることのない心と。 ルビがふってあったら口ずさめるのに・・。
大好きなコーチの残り少ないレッスン。 元気いっぱいのいつも笑顔が素敵な。 コーチと交わす少しの会話。 「東京弁でどうやってレッスンしよう〜」 もうすぐ名前を読んでくれることもなくなる。 思い出とたくさんの元気を貰った。 後一月出来るだけ参加したいな・・。
Tちゃんの居ない週末の朝。 新しい職場で迎えた初めての週末。 今日は大きな食堂で食べる一人のお昼。 一日4回の着替えも仕事もまだまだ慣れなくて。 初めて25分単位で働く7時間。 やっと3本の試験管を持てるようになったかな・・。 慣れない手つきの悪戦苦闘の一週間後の。 今日の少しの成長。 パートも社員も差を感じさせない。 プロ意識の高い職場の。 25分で360本をこなす。 プロの先輩達と同じフロアで。 ライン長さんの横で60本が精一杯の今の私。
朝礼後すぐに着替えを済ませて。 保健婦さんに連れられて現場を抜ける。 職場の近くの病院で一人で受ける健康診断。 お昼からは初めてTちゃんの居る。 プロのフロアに移動して。 初めて目にする戦力ばかりの現場の光景。 3本の試験管を一定のリズムで。 職人のような世界に足がすくむ。 やっと少しの合格ラインを貰って。 ここへ来れたのだけれど。 緊張感から手順も忘れる始末。 まだまだ意味も区別もわからなくて。 「最初は皆そんなもんよー」 人一倍仕事の出来る器用なTちゃんと。 毎日励まして貰って一緒に帰る帰路。
昨日に引き続きライン長さんの横で。 教育実習の一日。 入社前の適性検査のテストを数回繰り返す。 やっと合格ラインを貰った3日目。 メールのパスワードを貰ってPCの説明を受けて。 事務職しか経験のない全く違う世界に。 戸惑いの毎日。 寄り道のTちゃんがとてもお気に入りの。 立ち寄った専門の石のアクセサリー売り場。 とても綺麗なブレスレットを見つけて。 ちょっと高いけど今度ご褒美に買おうかな・・。
昨日は朝礼に間に合わなかったので。 ラジオ体操の後。 殆どが女性ばかりの皆の前で。 朝礼後前に出て簡単に挨拶をする。 一本の試験管のたくさんのミクロの世界は。 なかなか理解出来なくて。 社員さんが殆どの今はそれぞれの教育のフロアで。 丁寧に教えてくれるライン長さんの横で。 肩身の狭い一日。 明日は少しはわかるようになるかな・・・。
「おはよー」 少し緊張気味の。 初出勤のTちゃんと一緒の朝。 3つもあるロッカーと複雑な作業着と。 不器用な私に何から何まで。 面倒を見てくれるTちゃん。 採用の合否待ちのメールの。 「もし受かったら凄い縁やなー」 小学生の時からの私にはたった一人の。 幼馴染のTちゃん。 仕事のよく出来る人の面倒見のよい。 男勝りがカッコイイ。 午前中は3人の上司からの研修勉強会。 案内して貰った広いいくつものラインと現場。 手渡された宿題の3枚のレポート用紙。 Tちゃんからの「書くことが多い」予備知識。 「疲れたやろー」 そう言ってくれて乗る帰りのバス。
仕事は縁がなかったけれど。 早くみんなに会いたいなって思える大好きな人達。 延期になったカラオケ大会。 来週からは再出発の旨をまだ伝えてなくて。 短い期間のこんな私を心配してくれる人達。 少しだけ時間を下さいね。 まだ勇気がなくてごめんなさい・・。
挨拶をすることのなかった心残りの。 「また行きましょう」 その言葉に甘えて乗り込む通勤時間帯の車内。 ゆれる電車の窓から見える町並み。 大きな映像のスクリーンの前で見るニュース。 仕事帰りのOLやサラリーマンでいっぱいの。 久しく歩く東通り商店街。 割引のチケットを貰って入る居酒屋。 薄暗い仕切りの空間のとても雰囲気の良い。 視野が広くて顔の広いとても社交的で。 だけど人の痛みも知ってて。 とても素敵な生き方の家では家族思いの。 誰かに相談したり頼ったりしながら生きていくものだと。 話題なんて何でも構わないんだと。 「何時なんでも待ってます」 張り詰めていた緊張が解けた数時間。 テーブルの上に並んだたくさんの料理と。 甘いカクテルと冷たいグラスに注がれた白いワイン。 最後の意向は添えなかったけれど。 少し酔いから醒めない彼を見送って。 お酒の力にも勝てないシラフの状態のいつもの私。 夜に一人で歩く都会の街は。 楽しく過ごした時間の分だけ。 いつもに増して寂しさを感じて辛くなる・・・。
罪悪感の平日の昼間。 いつも選択の間違いは辛抱が足りないんだろうか・・。 全てが人並みでないからせめて。 何らかの形で社会の一員でいたい。 引きこもってしまうのが怖くて。 皆が働いているのにこうやって外に出る平日の昼間。 久しく新しい曲を聞いていない。 中古で買った2枚のCD。 初めてネットに繋がったOちゃんとの少しの時間。 ここでもよろしくね。 重なるように頂いた深夜のメッセージ。 来週からの再出発に少しのご褒美いいよね・・・。
乗り継ぎの電車を降りた明るく開けた町並み。 オープニングの間もなく足を運んだ。 今日は恒例の晩ご飯と散歩でない。 幼馴染のTちゃんとのウインドウショッピング。 大手のスーパーとショッピングモールの繋がった。 行楽地のようなとても大きな広い空間。 お昼時のいくつものお店が並ぶ食堂街。 同じお店で買ったバーゲン品の数枚の普段着と。 同じ場所で買ったリュックとカバン。 何年かぶりに食べたハーゲンダッツのアイスクリーム。 普段は一人の時しか買い物の出来ない。 Tちゃんと一緒に選んで貰って。 多く一緒に居ることの少ない。 だけど隣が自然に心地良い。 いつもと違う手提げ袋。 高価な物でなくて。 当たり前のようなこんな時間を幸せだと思う。
もの悲しい季節が肌寒い週末の夜。 気持ちの切替えのまだ出来ない私。 友人のOちゃんを見送って。 元気なコーチの残り少ないレッスンの後。 「おめでとうございます」 脱衣所で交わす少しの会話。 「元気?」明るい声で貰った電話。 辞めた今をも心に沁みる心遣い。 切なさを感じる時に口ずさむ。 殺風景な部屋に流れる。 そんな私の少しの心地良い時間。
進む道がわからず迷いを感じるのなら。 時には何も考えないで川の流れのように。 全てを時の流れに身も心もゆだねて。 そんな生き方から始まる何かが。 見つかるかもしれない。
お昼休みのとても大きな建物の正門で。 Tちゃんが笑顔で迎えてくれる。 度々の挨拶に「固いよ」と笑うTちゃん。 待合のテーブルで一緒に飲む頂いたコーヒー。 とても親切な人事担当の女性の説明を受けて。 戸惑いながら初めて着る作業服とクリーンルーム。 ライン長さんの「作業の仕事したことある?」の問いに。 「事務の仕事しか経験はありません」と答える私。 何度も丁寧な説明を受けて。 15分で15本の試験管とミクロの世界。 出来は最悪でTちゃんに申し訳なく面接は諦める私。 合格ラインでなかったのに通して貰った応接室。 Tちゃんの紹介と内助の功も手伝って。 パートの雇用だけれど憧れの業界で働くチャンスを頂けて。 偶然あの人と同じ業界の。 畑違いの職種にチャレンジの3ヶ月。 一週間後はTちゃんと一緒の朝。
はるか7年も前の無くしたはずの。 初めて作ったワードの書類に包まれた懐かしい写真。 建築現場での契約アルバイト時代。 一年と少しの私には一番の思い出深い。 仕事帰りの二人だけの。 今度は友達とでもと言って。 連れて行って貰ったルミナリエ神戸。 感動の止まることのなかった黄金の光の世界。 口の荒い浪花の気性が心地良かった人柄の。 作業服のまま一緒に電車に乗った。 男性ばかりの女性は私だけの。 「お嬢」と呼ばれ続けた名付けの上司。 自分専用のヘルメットと長靴が懐かしい。 タバコの煙と砂埃と何もない平地から。 今は完成した立派な老人ホーム。
メアドを交わすことのなかった。 突然彼女から貰った深夜のメッセージ。 全てが非の打ちどころのない一つだけ年下の。 女性としてなんとなく感じていた共通点の一つ。 時の経過と共に変わっていく思考。 長けた能力と人柄を持つ彼女の。 「違った意味でのイイ仕事と素敵な生き方」 自然体できっと待っている未来の。 コミュニュケーションが下手な私が送った。 少しのメッセージ。
何もかもが白紙になった今。 誰も居ない部屋で焼くケーキと何通もの手紙と。 同じ本を持ってたYちゃんの電話。 ひとりを強く感じる時に聞く好きな曲は。 日記に綴る私の心・・・。
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