冒険記録日誌
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2024年01月20日(土) |
ファイティングファンタジーシリーズの俺的評価 |
ファイティングファンタジーシリーズ(FFシリーズ)を採点してみます。 あくまでも自分の好みがこうだ、という意味です。客観的な作品の出来不出来とは、ちょっと違います。 意外と厳しめに評価しているように見えるかもですが、FFシリーズの中での評価です。もちろん有象無象の世のゲームブック全体と比較すると、どれもレベルは高いですよ。 全体的なFFシリーズのイメージとしての評価は、ゲーム性は大半の作品が理不尽な難易度でダメ。クリアするのに一本道しかルートがないタイプは嫌いなのだ。低能力値だとキャラメイキング時点で詰んでしまうなんて、作者達は、どうせ真面目にサイコロを振っているプレイヤーはいないとでも思っているのだろうか。 しかし、世界観は最高、挿絵のレベルも高いので、難点以上の魅力があるというのが自分の認識です。
1.火吹山の魔法使い 〇(クリア回数:3以上) すべてのゲームブックの基本。歴史的価値のある作品。
2.バルサスの要塞 〇(クリア回数:3以上) キャラメイキングの魔法の選択が楽しかった。ボス戦もシリーズ中、一番盛り上がる。
3.運命の森 ×(クリア回数:1) ヤズトロモ初登場なのは良いが、いきあたりばったりの展開で盛り上がらない。ただ、失敗しても最初からやり直せるシステムは嫌いではない。
4.さまよえる宇宙船 ×(クリア回数:3以上) 各惑星の冒険は楽しいが、攻略は完全運任せで萎える。せっかくの仲間システムなのに、仲間キャラが無個性で地味な印象。
5.盗賊都市 △(クリア回数:2) 攻略は運任せ。治安悪いのになぜか明るいポートブラックサンドの雰囲気は魅力。
6.死のワナの地下迷宮 △(クリア回数:1) しめっぽいダンションが全ての舞台なのが苦手。トライアンドエラータイプの作品というのも好みでなく。スロムは好き。
7.トカゲ王の島 〇(クリア回数:3回以上) リビングストン作品にしては珍しくクリアに至るルートが多くて好き。モノクロ映画みたいな古き良き冒険活劇って感じのストーリーがまた良。
8.サソリ沼の迷路 ◎(クリア回数:3以上) FFシリーズでは数少ない双方向システムの作品でマッピングが楽しい。さらに理不尽な展開がないのが高評価。冒険の目的が複数あるなど何度も楽しめる工夫も良い。
9.雪の魔女の洞窟 ×(クリア回数:0) タイタンの世界を構築化した重要な作品ではあるが、単体のゲームブックとして考えるとストーリーが散漫、ゲームバランスもイマイチ。
10.地獄の館 ◎(クリア回数:1) 初めて遊んだFFシリーズなので思い入れは強い。高難易度だが、題材がホラーなので問題ない。雰囲気最高。
11.死神の首飾り △(クリア回数:2) 出来が悪いわけではないが、前半はせっかくのシティアドベンチャーなのに、ポートブラックサンドと違って寒々した雰囲気が苦手だった。
12.宇宙の暗殺者 △(クリア回数:1) 巨大すぎる宇宙船でいきあたりばったりな冒険。でもクリアに必須なフラグはなく、ラスボスさえ倒せばよいので、いろんなルートを楽しめる。
13.フリーウェイの戦士 〇(クリア回数:3以上) マッドマックス2な世界観が最高に楽しい。正解ルートを外せば高確率でガス欠ゲームオーバーなのが難点。
14.恐怖の神殿 △(クリア回数:1) 高能力値以外はキャラメイキング時点で詰む。必須アイテムを一つも取りこぼせない運任せ攻略。世界観は最高という、リビングストンのテンプレート作品。
15.宇宙の連邦捜査官 ×(クリア回数:1) SFといいつつ、ギャング映画みたいな世界観。魅力のあるキャラがいないのが残念。
16.海賊船バンシー号 ◎(クリア回数:1) 海賊となって好き放題というシナリオと自由度の高さが魅力。クリアのハードルが高すぎてまともにクリアできない難易度が唯一の欠点。
17.サイボーグを倒せ 〇(クリア回数:1) 4タイプのヒーローを楽しめるのでコスパが高い。お遊び要素もチラホラあって純粋に楽しい。クリアできるルートが極端に狭いのが残念。
18.電脳破壊作戦 〇(クリア回数:1) 時々つっこみたいところはあるが、敵宇宙人の設定をちゃんと作中に落とし込んでいるし、ストーリーもまとも。SFものFFシリーズの中では一番の良作。
19.深海の悪魔 〇(クリア回数:3以上) 難易度が低いので一見物足りないように思えるが、最低能力値でもギリギリベストエンドに到達できるように設計されているので、低能力プレイだと面白くなる。
20.サムライの剣 〇(クリア回数:2) 欧米人が想像する間違った日本みたいなステキな世界観が魅力。
21.迷宮探検競技 〇(クリア回数:1) 世間の評価は「死の罠の地下迷宮」には叶わないみたいな扱いだが、自分的にはどん底の境遇から這い上がる、こっちのストーリーの方が好き。
22.ロボット コマンドゥ ◎(クリア回数:3以上) ロボットの乗り換えが楽しいが、それだけでなく双方向システムでクリア方法も一つではないという自由さが好き。
23.仮面の破壊者 △(クリア回数:1) 一冊に壮大な物語を詰め込んだイメージだが、あまり合わなかった。一番怖いのは野火で、切り抜ける方法が運任せなのはちょっと問題。
24.モンスター誕生 ◎(クリア回数:2) 正解ルートは1本で、トライアンドエラーで探すしかないという理不尽なゲーム性。しかし、ゲームブックの体裁を利用した小説と考えればシリーズ屈指の傑作と言える。
25.ナイトメア キャッスル ◎(クリア回数:3以上) 不気味なホラーティストが第一印象だが、実はゲームバランスがとても良く出来ている隠れた名作。
26.甦る妖術使い △(クリア回数:1) 後期リビングストン作品のお約束だが、最高能力値で遊ぶ前提でゲームバランスをとるのは本当に止めて欲しい。世界観とストーリーは相変わらず良い。
27.スター ストライダー ×(クリア回数:0) SFもののFFシリーズは、いまいち世界観の魅力がないと思うがこれもその一作。
28.恐怖の幻影 △(クリア回数:1) 小説的な表現力は高いが、理不尽な高難易度。仕掛けや雰囲気が良いだけに勿体ない。
29.真夜中の盗賊 〇(クリア回数:1) 難易度がそこまで高くないので、気楽にシティアドベンチャーを楽しめる。悪名高いポートブラットサンドも住民になれば案外住みやすい町だね。
30.悪霊の洞窟 ×(クリア回数:0) 世界観もゲーム性も魅力を感じないかなぁ。
31.最後の戦士 △(クリア回数:1) 寄り道エピソードながらオークの葬式のシーンは面白い。でも、単体のゲームブックとしては地味かも。
32.奈落の帝王 △(クリア回数:1) 意外と低能力値のキャラでもクリアできるのは好ポイント。ラストは壮大過ぎて自分はついていけなかったかな。
33.天空要塞アーロック △(クリア回数:2) カートゥーンアニメみたいな世界観で、これはこれで面白い。でもFFシリーズとしては浮いた存在なので、クソゲー扱いされることも理解できる感じ。
無番1.王子の対決 〇(クリア回数:戦士の書0、魔法使いの書1) 二人プレイ可能という世にも珍しいゲームブック。1プレイも可。2人プレイをする環境はそうそう揃わないだろうが、この個性は評価されてしかるべき。
無番2.ソーサリーシリーズ(魔法使いの丘、城砦都市カーレ、七匹の大蛇、王たちの冠) ◎(クリア回数:全巻3以上) 文句のつけようのないゲームブックの最高傑作。新訳で創土社から一度復活した。ただ、自分は旧訳版の方が好きなんだけどね。
無番3.デストラップ・ダンジョン △(クリア回数:1) 日本独自の「死のワナの地下迷宮」の萌え化リメイク版。萌え化は否定しないが、食料の扱いとか誤ってルール説明しているのとか、適当っぽくて印象悪い。
無番4.ハウス・オブ・ヘル ◎(クリア回数:1) 「地獄の館」の現代風リメイク版。主人公が女子高生に改変されているが、ホラーなので違和感はない。良リメイクと思う。
無番5.サムライ・ソード △(クリア回数:1) 「サムライの剣」の萌え化リメイク版。主人公が四根今直(しね いますぐ)というヒドイ名前だったり、悪乗りがすぎる。バカゲーとして楽しむならあり。
こんな感じです。高難易度過ぎる問題は、必ず技術点10以上でプレイするとか、「フリーウェイの戦士」なら最初からもう一缶、余分のガソリンを持っていることにするとかみたいに、マイルールを作ってある程度の難易度調整ができると思います。アナログなゲームブックならではの長所ですね。 「火吹き山の魔法使いふたたび」のようなファイティング・ファンタジー・コレクションで、近年初めてプレイ出来るようになった作品はまたの機会に感想を書こうと思います。
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