冒険記録日誌
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2021年06月06日(日) |
ギリシャ神話アドベンチャーゲーム3 冒険者の帰還(P.パーカー他/社会思想社) その5 |
さて、冒険者の帰還の最初に戻った拙者が最初にすることは、アリアドネ姫を裏切ること。 2度目とはいえ、嫌な始まりじゃな。
<スタート時の冒険記録紙の状況>
原攻撃点 5 ヘパイストスの剣 (攻撃力+4) 原防御点 11 ヘパイストスの胸当て(防御力+4) ヘパイストスの盾 (防御力+4) 名誉点 22 恥辱点 10 情報点 8 所持品 母の宝石、メダル(戦闘時に攻撃力か防御力のどちらかに+2の効果)、ブローチ (注1)ヘパイストスの武具は、神々やそれに属する生き物との戦闘では、ポイントが6に増える。 (注2)ミノタウロスを倒した経験により、アルテウスの原攻撃点と原防御点は前作より1点ずつのボーナスがついている。
さて、アリアドネ姫を島に置き去りにした後も、アテネへと続く帰りの船旅はまだまだ続き、船は嵐に見舞われた。 災難続きで弱っていた船員たちもストレスが貯まっていたようだ。一部の水夫たちが拙者を指差してなじりあげた。 「こいつのせいだ!俺たちがこんな目に会うのも、この男を神が罰しているからだ!巻き添えはごめんだぜ。こいつを生贄にしよう!」
ここで選択肢。前回は一喝して船員を黙らせたものじゃが、このシーンは2度目じゃし、今回はあっさり降伏する道を選んでみた。まあ、悪い結果にはなるとは思うがな。 拙者は体中を縛り付けられ、どんぶらこと大海原に投げ込まれる。予想以上に酷い仕打ちじゃ!ボートにすら乗せてくれぬとはな。おかげでなんとか縛られていた縄こそ振り切ったものの、あてもなく数時間を大海原で泳ぎ続ける羽目になった。 しかし最低レベルの幸運は残っていたのか、通りすがりの商船が拙者を発見してくれる。 大声で助けを求めると投網が投げ込まれ、拙者の体は甲板まで引き上げられた。 ふぅ、助かったわい。 横たわってまだ荒い息をついている拙者に船長が近づいてきた。礼を言うつもりで顔を見上げた瞬間、拙者は思わず硬直した。 「わたしはフェニキアの商人マルコスだ。これからアテネにいくところだ」 なんと前回の冒険で散々拙者を愚弄しおったマルコスではないか。まさか今回は、拙者の命の恩人になるとはな。そのうえ拙者と同じく、この船もアテネに行くという。文字通り、渡りに船というものじゃ。 「危ないところを救っていただき、かたじけない。拙者もアテネに向かう途中であった。良ければ、このまま目的地まで乗せてもらえるとありがたい」 「いいだろう。では船賃に君の腰布をもらおうか」 むう。これを渡すと拙者、裸同然のような格好になってしまうが、ここは仕方あるまい。 しかたなく、拙者が身に着けていた腰布を渡すと、マルコスはそれをポイッと海へ投げ捨てた。そして唖然とする拙者にマルコスはニヤリと笑いかける。 「こんなことをするのが好きなのさ。どいつもびっくりした顔をしてくれるからな」 むむむぅ。やはり下衆な野郎でござる!今回の旅もこいつとは嫌な縁がありそうじゃ。
マルコスの船に乗船してから数時間でアテネにたどりつく。 久方ぶりのアテネに、間に合わせの布で覆った拙者の腰が興奮でむずむずしてくるわい! が、拙者を待っていた王の宮殿はどことなく薄暗く陰気くさかった。 王の間で会ったことのあるイテコン将軍を発見して、声をかける。 「たのもう!復習者、アルテウスがただいま帰還いたした!父上にお目通り願いたい!」 「アルテウスか!あなたは自分のしたことをご存知か!」 なっ、なんでござろうか!?イテコン将軍の険しい顔に驚いてしまう。しかし、次の説明に拙者は地獄へ突き落とされたかのような気分を味わう。 「すでにあなたの船が!あなたの死を知らせる黒い帆を張って!寄港したのです!それで王はテセウス様に続いてあなたまでが死んだと思い込み!塔から身を投げて死んだのです!」 おぉぉぉぉおおぉお!拙者があの船からムザムザ降りたばかりに、父上が自害なさったと!拙者はなんと間抜けだったでござろうか!(恥辱点8を負う) イテコン将軍にクレタ島での出来事を説明したあと(情報点1につき名誉点を2増やす)、拙者は逃げるように、王を失って怒りと悲しみに満ちたアテネを出た。もう英雄などならなくてもよい。せめて早く、母様の御許へたどり着きたいものじゃ。
by銀斎
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