冒険記録日誌
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2021年06月05日(土) |
ギリシャ神話アドベンチャーゲーム3 冒険者の帰還(P.パーカー他/社会思想社) その4 |
よくよく拙者は船旅にむいておらぬようだ。またしても拙者の乗船した船は、大嵐にまきこまれて、四日四晩というもの木の葉のように揺れておる。(ここで恥辱点が偶数か奇数かで分岐する) ええい、ポセイドン神は本当に役にたたぬ。 そんな拙者の思いが翼にのって神へ聞こえたのか、大波が拙者を甲板から引っぺがし、海中へと放り込んだ。
気がついてみると、どこか粗末な作りの港に体がうち上げられておった。九死に一生とはこのことじゃが、やはり守り神には感謝したくないな。 町にいた人間に助けを求めると、ニヤニヤ笑いながら大勢の人間が棍棒をもって近づいてきた。どうやら声をかけたのは、奴隷狩りの連中だったようだ。まったくどこまでもどこまでも運の悪い! 頭をボコンと殴られ、再び気を失ってしまう。
次に目を覚ましたのは、美しい神殿の中じゃった。 今度はいったいなんじゃな?少なくともガリー船の中で鎖につながれ、櫂を漕ぐ羽目になったわけではないようじゃが。 薄目で様子をみると女性の小間使いらしき者が、拙者を目覚めさせようと、赤いケシの花を拙者にあてがっている。拙者は起き上がってその花を払いのけた。 「ここはどこでござるか?」 「パポスの愛の女神アフロディテの神殿です」 彼女は落ち着き払ってそう答えた。彼女の説明によると、拙者は女神に仕える寺祭として引き取られたらしい。 「女神によくお仕えすれば、神官になれるかもしれませんよ」 そういって彼女は微笑んだ。 なにを!?拙者はポセイドンという守り神が…守り神が…。
ポセイドン神なぞより、アフロディテ殿への奉仕の方がええのう。 しばらくここで過ごすことにきめる。どのみちここで他の選択(肢)がないのじゃから。
しばらくの話しと思っておったが、驚いたことに次のパラグラフでいきなり5年もの歳月が流れておった。 やがて、拙者はアフロディアの下級神官として叙任され、女神の洗礼の儀式を受けることとなった。
拙者は衣服に着替え、礼拝堂を通り過ぎ、女神の聖域へ向かう。そして聖なる円錐形のまえで膝まづくように他の神官たちに促される。 ここでヒントを使った拙者は、天上のゼウス神からこれが生贄の儀式であるという啓示を受けた!とっさに聖なる円錐形を引っつかみ、それで神官の胸を貫くと、同じ境遇の数人の奴隷たちと共に、神殿を必死で脱出したのだった。 ここでギリシャ本土に向かう商船に乗せてもらうか、漁師の小船を盗んで航海するかの選択肢となった。商船というと、あのマルコスがまた登場するような嫌な予感がしたので、小船で旅立つこと決める。 一緒にアフロディテの神殿から脱出した奴隷たちと力をあわせて小船をこぎ、間に合わせの布袋で風を受ける帆を作ると、船が順調にすすみだした。 じゃが、しだいに西の方角へ船は流されて、やがて地理がまったく把握できなくなってしまう。 一ヶ月半もたつと、船の食料はほとんど底をついてしまった。
拙者らの乗った小舟は強風にあおられるまま、イタリアの荒涼とした岸部沿いを流れていた。 まったくみじめじゃ。最終巻の冒険だけにどんな困難でも覚悟するつもりじゃったが、敵らしい敵がいるわけでもなく、ただ野良犬のように流されるままの流浪の旅になるとはな。だいたい、なぜ我が家に帰るためだけに5年以上の年月がかかるのじゃろ。一巻では数日で歩いた道のりではないか。 船にのった仲間たちが騒ぎ出す声で我にかえった。 どうやら前方の小さな島影から若い娘たちの歌声が聞こえてくるらしい。 むむっ。どんなに悲惨でもこの冒険の舞台がギリシャ神話であることには変わりない。 拙者は急いでみんなに「急いで船をこいで島から離れろ!」と大声を張り上げる。 謎の小島に若い娘らの歌声とくれば、船乗りを誘惑しようとする妖怪ハーピーだかサイレンだかの仕業に違いあるまい!しかし手遅れのようだ。仲間たちは魔法にかかったように拙者の言葉を無視して、逆に小島に向かってオールをこぎ始めている。 拙者の髪の毛がピピンッと一房逆立った!この妖気は間違いなく妖怪のもの!ここままでは喰われてしまう!しかし南無三、拙者の心の中にも天女のような歌声にもっと近づいてみたい気持ちが高まっている。わずかに残った理性を総動員して誘惑に必死に耐えようと試みる。 ここでサイコロを2つずつ6回振って、チェックじゃ。これは10以上の目を4回以上出さねばならないという非常に厳しい試練となっておった。ただし名誉点を消費してサイコロの目を修正していいようなので、サイコロを振る度に名誉点を3点ずつ消耗し、7以上の目ですむようにした。
一回目・・・失敗 二回目・・・失敗 三回目・・・成功 四回目・・・成功 五回目・・・成功
六回目で運命がきまる。とりゃー!デカい目よ!出ろぉぉぉ!
4
拙者はサイレンどもに魅了され、奴らの食料になってしまった。 完
by銀斎
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