冒険記録日誌
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2013年10月26日(土) ソーサリーの魔法レッスン その22

 ソーサリーの魔法レッスン。今回はまだまだ続きます。
 鈴木直人作品からもう一つ出題ですよ。コンピューターRPGのゲーム性をゲームブックで表現するなら、この作品は一つの完成形といえるものでしょう。
 初期の出荷分はいくつかバグがあるのが欠点ですが、手元にある第3版はそれも修正され完璧な形となっています。(逆に第3版には切り取って遊ぶ付録のSAGBカードがないのでマニアなら初版と合わせて2冊欲しくなるかも)
 古本の世界ではよく初版本が珍重されますが、ゲームブックの世界では重版分の方が貴重な気がしますね。
 話しがそれました。下の例題を読んで適切な呪文を一つ選んでください。


(例題) もしも「スーパーブラックオニキス」でソーサリーの魔法が使えたら

 ウツロの街の地下に広がるレンガで作られた薄暗いダンジョンの中を、君たち4人のパーティは探索を続けている。
 三叉路の中心にさしかかったとき、無数の触手を伸ばしてこちらに這いずってくる怪物に気づいた。ブラーブだ。牛ほどの大きさのスライムのような軟体生物に思わず吐き気がこみあげてくる。
 先手必勝とばかりに、あなたが剣で触手の中心、本体と思われる個所を切り裂いた。動きの遅い怪物なので仕留めそこなうことはない。
 四散する粘液状の塊をみて、他の3人はのんきに拍手する。
 しかし、四散したブラーブはそれぞれ成長をして4体のブラーブとなって、再び襲ってきた。
 「こりゃ駄目だ。シモンに魔法でパァッっとやってもらうしかないぜ!」
 バムブーラがたまらずあなたに叫ぶ。あなたが魔法使いに頷くと、シモンは無言で前に出た。
 ブラーブを倒せる呪文を一つ選べ。なおシモンは以前、司法官マサイヤに投獄されたときに魔法の道具を全て没収されている。

FOF
LAW
ZEP
HOT
WAL

 選んだら下を読むこと。パーティの運命は?














































(FOF)
 体力点を4減らす。シモンの周囲に魔法の力場が発生する。
 ブラーブのうち一匹がシモンに向かって触手を伸ばして襲ってくるが、それは完全にブロックされた。
 しかし、他のブラーブの触手らは何事もなく他の3人を追い掛け回す。
 「ちょっと、やめてよ!」
 タラミスも必死でよけている。露出度の高い鎧を着ているだけに絡まれたら出来の悪いエロ小説だ。
 どうやらシモンは呪文の選択を誤ったようだ。


(LAW)
 体力点を4減らす。
 この呪文は知能の低い相手を支配する魔法ではあるが、半ば本能で生きているブラーブには命令を理解できるほどの知能もないようだ。
 ブラーブが猫が喉を鳴らすような音をたて細かく震えた。あなたには、それがまるで飢えを満たす歓喜に震えているように聞こえた。


(ZEP)
 体力点を5減らす。このような呪文は存在しない。
 シモンの魔法は砂を小砂利に変えることはおろか、ロウソクに火をともすほどの力も発揮できなかった。
 無駄な体力の消耗でシモンが倒れる。こうしてまた一つブラックオニキスを求めるパーティが、迷宮の奥深くに消えてしまった。


(HOT)
 体力点を4減らす。シモンが作り出した火の玉がブラーブめがけて襲いかかる。
 そしてそれはブラーブを火のついた油のように燃え上がらせた。もともと引火性の強い生物だったのだろう。ブラーブが炎の中で溶けていく。
 火が消えたとき、ブラーブは全て消滅していた。経験値に4ポイントを加えていい。


(WAL)
 体力点を4減らす。ブラーブが伸ばした触手が途中でとまった。
 シモンが作り出した魔法の障壁に阻まれたのだ。それはあなたたちとブラーブの間に、通路を塞ぐように出現していた。
 見えない壁一面にへばりつき蠢くブラーブの光景は実におぞましい。
 「さぁ、足止めしている間に引き返しましょう」
 ブラーブは倒せなかったが、あなたたちは安全な場所まで逃げることに成功した。


山口プリン |HomePage

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