冒険記録日誌
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2013年08月13日(火) |
豊臣秀吉 名将の決断(オフィス・イディオム/学研) |
昨日書いた、織田信長偏と同じシリーズのゲームブックです。 中盤に織田信長の息子に犬死同様の命令を出されるとか、終盤は別の形のハッピーエンドになることもあるとかは多少ありますが、基本的に正史以外の展開には進みません。 ほぼ一本道展開で進むか即ゲームオーバーの選択肢が続くという、良くも悪くも織田信長偏とほぼ同様の作りです。
システムが一緒なので、織田信長偏との違いは織田信長と豊臣秀吉という人物の違いそのものと言っていいでしょう。 うつけと言われながら最初から織田家の跡継ぎとして育った織田信長より、農民の少年時代から物語が始まり、序盤は士官を目指すため針売りをしながら一人旅をする豊臣秀吉のほうが、ゲームブック的な意味で感情移入はしやすいかな。 信長の草履を温める話しや一夜城の建築などは当然のように入っていますが、その一方で竹中半兵衛とのエピソードはほとんどなく、欄外の解説で竹中半兵衛と黒田官兵衛が「二兵衛」と呼ばれ、豊臣秀吉の天下取りの力になったことが書かれている程度です。 しかし、明智光秀を倒した後、忠義を誓っていたはずの織田家を乗っ取る展開がしっかり書かれているなど、子ども向け伝記のように秀吉が善人と書かれているわけではないのは好感がもてます。 また中途半端に終わった感のある織田信長より、こちらは天下を取った時点でゲームが終わるので、ゲーム的にもキリがよいです。ちなみに朝鮮出兵などの老齢期は、エンディング後にその後の秀吉として、エピソードが紹介されている程度。
本書は別の歴史を楽しむのではなく、歴史を学ぶためのゲームブックと割り切って楽しむべきでしょう。 このシリーズは織田信長と本書の2冊で終わったようですが、もし続いていたら次は徳川家康とか伊達正宗あたりでしょうかね。 新企画として次は明治維新の志士あたりを取り上げるのもありかと思いますよ。学研さんどうですか?
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